ANGELIC LAYERとは (エンジェリックレイヤーとは) [単語記事]

この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。
ここから下は自己責任で突っ走ってください。

それは
「夢」の入った卵でした

ANGELIC LAYERとは、

CLAMPによる漫画作品である。
「機動天使エンジェリックレイヤー」のタイトルでアニメ化もされた。
SHIKIによるBMS楽曲。

ここでは1について述べる。

「ANGELIC LAYER」の概要

「月刊少年エース」に1999年 2月号から2001年 11月号まで連載された。全5巻。話数の表記は「Battle ○○」。主人公の鈴原みさきが「ANGELIC LAYER」という架空のおもちゃと出会い、大会を勝ち進んでいく話。
以下の項目では「原作」と表記する。

「機動天使エンジェリックレイヤー」の概要

テレビ東京、電通、ボンズ製作。テレビ東京系で放送された。放送期間は2001年 4月1日から同年9月30日までで、全26話。話数表記は原作と同じく「Battle ○○」。大まかなストーリーは原作と同じだが一部の設定や展開が異なり、中でも恋愛描写が増量されている。後半からはアニメオリジナルの展開で進み、原作とは結末が異なる。
以下の項目では「アニメ」と表記する。

ちなみに同一作者の漫画「ちょびっツ」のプレストーリーでもある。

主題歌

OP「Be My Angel」
作詞：松井五郎
 作曲・編曲：安藤高弘
 歌手：榎本温子
ED「☆the starry sky ☆」（Battle1～Battle13）
作詞：HΛLNA
作曲:梅崎俊春、佐藤あつし
 編曲：HΛL
歌手：HΛL
ED「雨あがり」（Battle14～Battle26）
作詞：田辺智沙
作曲：原一博
編曲：小西貴雄
歌手：松下萌子

あらすじ

エリオル学園に通うため和歌山から上京してきた鈴原みさき。彼女は東京駅前のモニターで小さな白い人形と大きな黒い人形の戦いを目にする。体格差を物ともせず勝利を手にした白い人形に魅了された彼女は、それが天使と呼ばれる人形を戦わせる「ANGELIC LAYER」という遊びであると知る。彼女は白衣を着た謎の男「いっちゃん」に勧められるまま、ANGELIC LAYERを始めることになり・・・

用語

ANGELIC LAYER（エンジェリックレイヤー）: 天使（エンジェル）と呼ばれる人形を戦わせる遊び。以下、「エンジェリックレイヤー」と表記する。
詳しくは後の項目で。
天使（エンジェル）: ANGELIC LAYERで使用する人形の通称。天使を操る人間を「操縦者（デウス）」と呼ぶ。

主な登場人物

鈴原みさき（すずはら -）（声:榎本温子）: 本作品の主人公。エリオル学園中等部Ⅰ-D。和歌山県出身で、関西訛りで話す。父親は既に他界しており、母親は仕事で東京にいる。東京に来るまでは和歌山の祖父母の家で暮らしていた。背の低さと運動神経が切れていることを気にしている。口癖は「なー」で、困ったときに口から出ることが多い。あだ名は「みさきち」。エンジェリックレイヤー初心者ながら、優れた動体視力と記憶力で強敵を打ち倒していく。天使は操縦者のみさき同様小柄な「ヒカル」。
小林虎太郎（こばやしこたろう）（声:福山潤）: エリオル学園中等部Ⅰ-D。実家は空手道場で、自身も空手をやっている。みさきのことが気になる様子。みさきと珠代からは「虎太郎ちゃん」と呼ばれる。
木崎珠代（きざきたまよ）（声:雪野五月）: エリオル学園中等部Ⅰ-D。虎太郎の幼馴染。格闘技全般を愛する格闘マニアで、自分でも技をかけたりする（練習台は虎太郎）。みさきに「みさきち」というあだ名を付けた張本人。
小林鳩子（こばやしはとこ）（声:白鳥由里）: エリオル学園幼等部ラビット組。虎太郎の妹。5歳ながらかなり大人びており、年上とも対等に話す。エンジェリックレイヤーの腕前はかなり高く、公式大会での優勝経験も豊富。天使は恐るべきスピードを誇る「鈴鹿」。
岬了（みさきりょう）　（声:山口勝平）: アニメオリジナルキャラ。エンジェリックレイヤーは格闘技であり女は男に勝てないとし、みさきに突っかかった。その後みさきに負けたことで考えを改め和解する。
三原一郎（みはらいちろう）（声:小野坂昌也）: 自称「いっちゃん」。眼鏡に白衣、関西弁で話す一見怪しい男だが、実はエンジェリックレイヤーの開発者。みさきにエンジェリックレイヤーを勧めて以来、彼女の前にたびたび姿を現す（その際の登場方法は概ね奇抜）。
三原王二郎（みはらおうじろう）（声:保志総一朗）: 三原一郎の弟。兄に比べると普通だが、やはりどこか変なところがある。「領域（レイヤー）の貴公子」と称される凄腕の操縦者で、日本最強の一人と言われる。天使の名は「ウィザード」。
尾形雅治（おがたまさはる）（声:関智一）: エンジェリックレイヤー開発チームの一員。いっちゃんを尊敬しているが、いつもパシリに使われている。
藤森ひろみ（ふじもり -）　（声:堀江由衣）: アニメオリジナルキャラ。尾形と同じくエンジェリックレイヤー開発チームの一員で、三原の部下。
瀬戸林子（せとりんご）（声:植田佳奈）: 現役アイドルの操縦者。エンジェリックレイヤーを始めてそう日は経っていないが、かなり強い。天使は踊るように戦う「ランガ」。
藤崎円香（ふじさきまどか）（声:川上とも子） 藤崎有栖（ふじさきありす）（声:千葉千恵巳）: 天使「猫」の操縦者と創造者の姉妹。妹の有栖が創った天使を姉の円香が操るスタイル。妹の有栖は小学4年生ながら天使創りの天才と言われる。
斉藤楓（さいとうかえで）（声:川澄綾子）: 癒し系の笑顔が特徴の眼鏡っ娘。一見おっとりとしているが、かなり戦い慣れている。アニメでは原作には無い家族の描写が追加された。天使はナースを思わせる「ブランシェ」。
城乃内最（じょうのうちさい）（声:桑島法子）: 関東最強の一人と言われる操縦者。クールな容姿で女性のファンが多く、試合の際には黄色い悲鳴が上がる。楓同様、アニメで家族の描写が追加された。天使は雪女を連想させる「白姫」。
浅見祥子（あさみしょうこ）（声:三石琴乃）: みさきの母方の叔母。職業はニュースキャスターで、エンジェリックレイヤー絡みの仕事も少なくないらしい。一人暮らしだったため、みさきを居候させる。
鈴原萩子（すずはらしゅうこ）（声:井上喜久子）: みさきの母親で、祥子の姉。みさきとは彼女が幼稚園の時以来会っていない。原作とアニメで設定が大きく異なる。

ANGELIC LAYER（エンジェリックレイヤー）

「天使（ANGEL）」と呼ばれる人形を「領域（LAYER）」と呼ばれる舞台の上で戦わせる擬似格闘ゲーム。天使を操る人間のことを「操縦者（デウス）」と言い、劇中に登場する操縦者は殆どが女性。全国大会が開催されるほどの人気で、上位入賞者はアイドル並みの人気がある。カラオケボックスのような個室のトレーニングセンターがどの町にも一件はあるらしく、利用料は2時間で400円。とりあえず始める分の用意はお年玉の残りで買えるらしい（アニメより）。
分かりづらい人はプラレスやカスタムロボ等を思い浮かべていただきたい。

ルール

公式大会は一試合10分で行われる。領域から落ちた天使が負けとなり、時間内に決着が付かない場合はダメージポイントの多い方が負けとなる。
ルールとは少し違うが、アニメのみ天使を領域に投げ入れる際に操縦者が一種の決めゼリフを言う。操縦者の個性溢れた~~ちょっと痛い~~セリフと共に行われる天使の降臨は、アニメの見せ場の一つである。

エンジェルカード

エンジェリックレイヤーの製作会社「Piffle Princess」の公認大会で勝つともらえるカード。エンジェリックレイヤーで勝つたびにポイントがたまり、ポイントに見合った景品がもらえる。このカードを持っていると、公式トーナメントへ参加できる。

天使（エンジェル）

エンジェリックレイヤーで使用する人形。全高は20㎝程度と推測される。専用のバイザーで操縦者の思考を読み取り、それを天使に伝えることで思うままに動かすことが出来る（ただし、領域上に限る）。その可動領域は広く、各部関節は勿論のこと眼や口の開閉まででき、表情も変化する。
天使の素体は「ANGEL EGG」という卵形のカプセルに入って市販されている。衝撃吸収剤で保護された様子は卵と言うよりも胎内に近い。頭髪は創る際につけ、スーツは一通り設定が終わった後に市販の物を着せる。創る際に各パラメーターにポイントを振り分けることで「スピード重視軽量型」や「体力重視重量型」等のタイプが決定し、全高や重量もそれに伴い変化する。
この手の作品にありがちな「改造やパーツ交換で強化する」といった要素は強調されない。が、劇中で「改造する」と言っている場面もあり、詳細は不明。

主な天使

ヒカル: 操縦者は鈴原みさき。スピード重視軽量型。モデルはみさきが前に読んだ漫画の主人公で、後ろ姿しか描かれていないが「魔法騎士レイアース」の獅堂光と推測できる。モデルの設定に関しては原作のみで、アニメではそのようなセリフはない。
鈴鹿（すずか）: 操縦者は小林鳩子。黒装束に身を包んだスピード重視の天使。脅威のスピードと殆どの相手を瞬殺する所から、付いた異名は「光速の鈴鹿」。
ランガ: 操縦者は瀬戸林子。踊り子のような衣装の軽量型天使。その戦い方から「踊るランガ」の異名をとる。
猫（マオ）: 操縦者は藤崎円香で、制作者は藤崎有栖。中華なデザインで、ネコ耳と尻尾が特徴的。カンフーアクションで敵を翻弄する。
ブランシェ: 操縦者は斉藤楓。身軽な動きで敵を寄せ付けない天使。
白姫（しらひめ）: 操縦者は城乃内最。白い着物を纏った重量型の天使。
ウィザード: 操縦者は三原王二郎。劇中に登場する中では数少ない男性型の天使。
アテナ: エンジェリックレイヤー界最強の天使。スピード重視軽量型。純白の衣装と金色の長髪が特徴で、必殺技を放つ際には背中に天使のような翼が生える。みさきがエンジェリックレイヤーを始めるきっかけとなった天使で、彼女の憧れでもある。