E7系/W7系新幹線電車 単語


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E7系/W7系新幹線電車とは、東日本旅客鉄道(JR東日本)・西日本旅客鉄道(JR西日本)が開発した新幹線車両である。

概要

E7/W7系新幹線電車
E7系新幹線
基本情報
運用者 東日本旅客鉄道(E7系)
西日本旅客鉄道(W7系)
製造所 川崎重工業車両カンパニー
日立製作所戸事業所
総合車両製作所(E7系)
近畿輛(W7系)
製造年 2013年-
運用開始日 北陸新幹線 2014年3月15日
上越新幹線 2019年3月16日
投入路線 上越北陸新幹線
設計諸元
編成 12両(10M2T)
編成長 300.25m
編成定員 934名グリーン車63名、グランクラス18名)
方式 50/60Hz 交流25kV
編成出力 12,000kW
編成重量 約540t
材料 アルミニウム合金ダフルスキン構造)
最高速度 275km/h
営業最高速度 260km/h整備新幹線区間)
240km/h大宮高崎間)
起動加速度 1.6km/h/s
要寸法 体長
  中間 25,000mm
  先頭 26,000mm
体幅 3,380mm
屋根高さ 3,650mm
台車 ボルスタレ
動揺防止制御装置 フルアクティブサスペンション圧式、グランクラスのみ)
セミアクティブサスペンショングリーン車普通車
制御方式 VVVF(IGBT)
ブレーキ方式 回生ブレーキ併用電式空気ブレーキ(応荷重・滑走再粘着・遅れ込め制御付)
運転区間 北陸新幹線長野新幹線
動電機 かご形三相誘導電動機MT207、連続定格出力300kW
補助電装置 静止型インバータ装置、補助整流器
空気圧縮 スクロール
空気調和装置 準集中 冷房
保安装置 DS-ATC、RS-ATC
列車 LCX(デジタル)+構内防護(デシタル/アナログ)
軌間 1,435mm
特記事項 全席コンセント配置/荷物置場の設置/2015年ブルーリボン賞exit
脚注 鉄道ジャーナル №569より

本系列導入以前は、北陸新幹線長野新幹線)でE2系N編成が「あさま」として長野区間開業時より運用されていたが、2014年度末の金沢延伸開業対応をはじめ新幹線寿命平均寿命とされる15年(減価償却満了ともされる)をえることなどの諸事情から、車両更新並びに金沢延伸開業に対応するため新車両開発・導入が予想されていた。2012年9月4日JR東日本JR西日本車両を本系列を共同開発・導入し、JR東日本が所有する車両をE7系、JR西日本が所有する車両をW7系と命名することが2社で公式発表された(東海道・山陽新幹線用の700系N700系と違い番台区分での所属会社区別とはなっていない)。

編成は、12両1編成で先頭が付随の10M2Tの5ユニット(3+2+2+2+3)。金沢方先頭車両の12号グランクラス、11号グリーン車、10~1号普通車。営業最高速度は、整備新幹線規格の260km/h(高崎金沢間260km/h、大宮高崎間240km/h、東京大宮110km/h)だが、性速度275km/hとE2系J編成同様。体のカラーリングアイボリーホワイトベースに、日本の伝統工芸をイメージしたとなる。編成名は、JR東日本車両が”F”、JR西日本車両が"W"である。

本系列は、E5系と同様にE2系ベースとするが、体構造やインテリアなどE5系に準ずる部分も多い。最高速度は、E2系N編成と同じ260km/hに抑えられるため、先頭形状がE5系E6系特有のロングノーズではなくE2系デザインを改良したものとなる。また、E5系E6系において320km/h対応のため導入された各種設備は、省略(防音壁体間ダンパ、台車カバー体傾斜装置等)あるいは省コスト化(外グリーン車普通車セミアクティブサスペンション化等)により簡略化されている。
一方、碓氷峠などの急勾配区間を高速化する的でモーターブレーキが強化され、山間部でも速度210km/h以上が維持される。なお、環境騒音対策等については、E5系採用のスノウプラウやパンタグラフ等を採用、先頭形状をE2系ベースとした「ワンモーションライン(One-motion Line;シンプルな流線)」を採用し、要事項に応えている。

2015年9月3日JR東及び西両社exitより、本系列全編成のグリーン車(2名分)及び偶数の1-D・1-E座席を撤去して「荷物置場」を設置する仕様変更を発表した。なおこれは、インバウンドスキーシーズン観光等旅客対策によるもので、2015年12月末までに車両改造工事を実施し、順次運用するという。

車両製造は、川崎重工業日立製作所近畿輛(W7系)・総合車両製作所(E7系)が担当した。

2015年5月21日鉄道友の会より「E7・W7系は厳しい線区条件の下でも安全性と信頼性を確保しつつ、「和の未来」をコンセプトしたデザインを積極的に採用するなど、北陸への新しい大動脈となった北陸新幹線を強くアピールしている引用まま)」ことが評価され、ブルーリボン賞が選定された。

先頭車両
E7系新幹線先頭

置換えによる動向

車両2013年JR東日本所有のE7系が落成、2014年JR西日本所有のW7系がそれぞれ落成した。E7系は、金沢延伸開業に先行する形で2014年3月15日ダイヤ改正で北陸新幹線東京長野間の「あさま」運用を開始し、次いでW7系も北陸新幹線試験運転を皮切りに2015年3月14日金沢延伸時に東京金沢間の「かがやき」「はくたか」および富山金沢間の「つるぎ」で導入される。所要時間は、「かがやき(金沢行509号、東京行514号)」運用による東京金沢間で2時間28分(最速達)となる。
製造・投入予定の編成数はE7系が17編成204両、W7系が10編成120両で、最終的には現在E2系N編成を全て置き換えるとみられる(金沢延伸時には「あさま」運用にE2系が残存する)。

2016年4月1日時点ではE7系F1~18の216両が長野新幹線車両センターに在籍し、W7系がW1~11編成が白山総合車両所に在籍している。

2014年4月12日白山総合車両所に第1編成が搬入され、2014年11月15日にW10編成がJR西日本金沢支社白山総合車両所に搬入が完了exitしたことからJR西日本持ち分の所定編成がそろった。JR東日本では2015年度の設備投資計画においてE7系を増備、JR西日本では中期経営計画の記述からW7系が1編成追加増備が発表され(交通新聞exit)、2015年8月29-30日に日立製作所笠戸事業所よりW7系W11編成が陸送されたexit

なお、JR東日本2016年3月期株主総会関係「事業報告(p.37)」exitにおいて"(2)施工中のな工事 ①運輸業 新幹線車両の新造 東北新幹線北陸新幹線"という記述があることから、増備の可性がもたれる。

その後、2017年4月4日のJR東日本社長定例会見exitで、上越新幹線サービス向上等を的に、2018年度より当該路線にも導入し2020年度までに11編成132両を導入し、E4系全てを置き換えると発表された。

これにより、JR東日本新幹線3方面(東北上越北陸)の全路線にグランクラスが導入されることとなる。

代替新製と北陸新幹線敦賀延伸

2019年10月13日台風19号により、千曲川が決壊。長野新幹線車両センターが浸し、E7系8編成(F1・2・7・8・10・14・16・18)とW7系2編成(W2・7)が被災(2020年に除籍)。北陸新幹線の運用数の1/3に相当するため、上越新幹線向けE7系(F23-27)を急遽北陸新幹線運用に投入。その後も代替新製を含めF47編成まで増備を行い、上越新幹線を含めE7系化を了した。

W7系についてもJR西日本2021年代替2編成(W12・13)を追加投入。既存ベース台車モニタリング装置の搭載・着防止対策の実施などを行っている。
加えて、北陸新幹線敦賀延伸に伴い運用増となるため、W7系をさらに11編成(W14~)追加新製。代替編成と同様の装備に加えて、車いすフリースペースや荷物置き場の設置を実施している。2024年時点で前述の2編成を除くW24編成まで22本264両が在籍している。

編成図

関連動画

関連静画

中のW7系
少し遅めの帰省

関連項目

外部リンク

 
東北北海道上越北陸新幹線及び山形秋田新幹線車両
200系 - 400系 - E1系 - E2系 - E3系 - E4系 - E5系/H5系 - E6系 - E7系/W7系 - E8系
東北北海道上越北陸新幹線及び山形秋田新幹線列車
東北北海道はやぶさ - はやて - やまびこ - なすの - あおば
上越とき - たにがわ - あさひ
北陸かがやき - はくたか - つるぎ - あさま
山形秋田つばさ - こまち    ※下線付きは現在不使用
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