『クローズ』とは、月刊少年チャンピオンにて連載されていた漫画作品である。
作者は髙橋ヒロシ。コミックスは全26巻。完全版は全21巻。新装版は全22巻。
概要
1990年から1998年まで連載。クローズはCLOSEではなくCROWSであり、「カラス」と忌み嫌われる不良たちの喧嘩と友情を描いたヤンキー漫画。
連載終了した今もなお、月刊少年チャンピオンの柱のような存在であり、刃牙シリーズと共に少年チャンピオンをケンカ漫画だらけにした要因でもある。
2001年から2013年に続編として『WORST』が連載。
WORST含めたコミックスのシリーズ累計発行部数は9000万部を超えるほどの超人気作品。
作者による外伝作品が3冊と『クローズ外伝 リンダリンダ』が全2巻で刊行されている他、他作家による外伝シリーズも多い。
- 春道(鈴木大、ヤングチャンピオン、2009年〜2010年、全3巻)
- クローズLadies (鈴木大、月刊少年チャンピオン、2009年〜2013年、全1巻)
- クズ!! 〜アナザークローズ 九頭神竜男〜(鈴木大、ヤングチャンピオン、2012年〜2021年、全23巻)
- クローズ外伝 鳳仙花 the beginning of HOUSEN(齋藤周平、月刊少年チャンピオン、2017年〜)
登場人物
声はOVA版、演は「ZERO」。
- 坊屋春道(声:宇垣秀成)
- 鈴蘭高校の転校生として現れた主人公。金髪とスカジャンが特徴。スケベでテキトーだがケンカは強い。
- どの派閥にも入らない自由主義だが、弱きを助け強きを挫く性格で鈴蘭高校の不良たちを蹴散らしていき、気づけば「春道一家」のトップとなっていた。
- 「ZERO」では登場しない。
- 安田泰男(声:山口勝平)
- 春道の舎弟一号。「ヤス」と呼ばれている。リーゼントだが小柄でケンカは弱い。
- 美人の姉がおり、姉がきっかけで春道に絡まれるようになる。
- 「ZERO」では登場しない。
- 桐島ヒロミ(声:森川智之 演:大東駿介)
- 春道に初めてぶっ飛ばされた男。ツンツンの黒髪が特徴。
- 「対阪東派」としてポン・マコと3人で戦っていたが、春道の強さに惹かれ「春道一家」につくことになる。
- 本城俊明(声:辻谷耕史 演:橋爪遼)
- ヒロミのツレ。あだ名は「ポン」。マスクをつけている。
- 杉原誠(声:小杉十郎太 演:小柳友)
- ヒロミのツレ。あだ名は「マコ」。サングラスが特徴。基本的に無口だが、スイッチが入ると饒舌になる。
- 阪東秀人(声:矢尾一樹 演:渡辺大)
- 鈴蘭高校最大派閥「阪東一派」のトップ。暴走族「武装戦線」の幹部でもある。
- 林田恵(声:大塚明夫 演:深水元基)
- リンダマンと呼ばれる大男で、春道のライバル。心優しい性格だが、その体格と無表情のせいで周囲から恐れられている。
クローズZERO
2007年に公開された映画作品。監督は三池崇史。
作者の意向により原作の内容は使われず、春道転入の一年前をオリジナルストーリーで描く。
三池監督お得意のバイオレンスアクションが若年層や女性にも見やすく表現されたエンタメ映画となっており、平成中期に流行していたイケメンヤンキーものの先駆けとして大ヒット。若い頃の小栗旬や山田孝之といえばコレという人も多い…かも?
続編として『クローズZERO Ⅱ』が2009年に、『クローズEXPLODE』が2014年に公開。
映画を基にしたコミカライズ作品もいくつか連載されていた。
- クローズZERO (武藤将吾(脚本)・内藤ケンイチロウ(作画)、週刊少年チャンピオン、2008年〜2010年、全9巻)
- クローズZERO リブート(武藤将吾(脚本)・平良ケンジ(作画)、マンガボックス、2018年〜2020年、全5巻)
- クローズZERO Ⅱ 鈴蘭×鳳仙(武藤将吾・水島力也(脚本)・平川哲弘(作画)、別冊少年チャンピオン、2012年〜2016年、全11巻)
- クローズ外伝 片桐拳物語(矢部享祐[1](原案)・髙橋ヒロシ(作画)、月刊少年チャンピオン、2014年、全1巻)
- クローズEXPLODE(向井康介・水島力也・長谷川隆(脚本)・神田哲也(作画)、月刊少年チャンピオン、2017年〜2020年、全9巻)
関連動画
関連項目
- 漫画作品一覧
- ヤンキー
- ドロップ(小説) 作者がカバーイラストを担当。コミカライズでは主人公のヒロシが本作の影響を受けていることになっている。(モデルである品川祐が15歳の頃は1987年であるため、史実では本作の影響はないと思われる。)
脚注
- *片桐拳を演じた俳優、やべきょうすけの別名義(本名)。