イージス・アショア単語

イージスアショア

イージス・アショア

※この画像はイメージ図です。
※実物はイメージと著しく異なる場合があります。

イージス・アショア」(Aegis Ashore、陸上配備型イージス・システム)とは、地上配備ミサイル防衛システムである。

イージス・システムの詳細については、イージス艦の記事を参照。→イージス艦

概要

BMD対応イージスのうち弾道弾迎撃に必要な要素を選んで陸上に配置したものである。既にルーマニアに設置されたイージス・アショアが2016年より運用を始めているほか、ポーランドでも建設されている。他にハワイカウアイにもテスト用のサイトがある。[1]

日本向けイージス・アショア

日本では2017年12月にイージス・アショアの導入が閣議決定された。今後5年かけて2基を設置する。[2]

内のミサイル防衛システムとしては、海上自衛隊イージス艦航空自衛隊PAC-3に続き、初めて陸上自衛隊が運用を担うことになる。

2019年1月29日アメリカトランプ政権は、イージス・アショアの防衛システム215000万ドル(日本円にして2350億円)で日本に売却することを承認し、アメリカ議会に通知した。これを受けて日本国内での議論が活発化している。

導入まで[3]

日本MDはこれまで二本建てになっていた。イージス艦から発射するSM-3。もう一つは特定の狭いエリアの防護する低での迎撃を行なうPAC-3(パトリオット)である。

パトリオットアメリカでは陸軍の装備なのだが、日本では色々経緯があって航空自衛隊の装備となっている。つまりパトリオットは、普段は空自基地に置かれているということであり、首都圏の防は整備できたが、大阪京都はいつまでたってもPAC-3で守られないという状況になった(名古屋九州の間には空自の広い基地がない)。

さすがにこのままではよろしくないという話になり、「関東をTHAADで防し、関東PAC-3部隊はあらためて関西圏の防に転用するべく運用を考える」という話がいったん決まりそうになったらしい。しかし日本列島敵国から見て攻撃選択標が横方向に散在しているのに、THAADがカバーできる距離は十分ではなく、その割にはシステム価格は高い、必要な調達数や部隊新編、訓練、宿舎等のやりくりなどを考えればイージス・アショアの方が断然コスパが良い、と試算され、結果的にTHAADの線は消えたようだ。

メリット

デメリット

解説

以下、防衛省平成30年防衛書からの引用

陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)について

イージス・アショアは、イージス艦BMD対応)のBMD対応部分、すなわち、レーダー揮通信システム、迎撃ミサイル発射機などで構成されるミサイル防衛システムイージス・システム)を、陸上に配備した装備品であり、大気圏外宇宙空間飛翔する弾道ミサイルを地上から迎撃するを有しています。

北朝鮮に、わがを射程に収める各種の弾道ミサイルが依然として多数存在するなど、弾道ミサイル防衛の向上は喫緊の課題である中、イージス・アショアを導入すれば、わがを24時間・365日、切れなく守るためのを抜本的に向上できることになります。

一般に防衛装備品については、事態が切迫してから取得しようとしても、取得までには長期間を要します。民の命と平和な暮らしを守ることは、政府の最も重要な責務であり、防衛省として、いかなる事態にも対応し得るよう、万全の備えをすることは当然のことであると考えております。

また、現状のイージス艦では、整備・補給で港に入るため隙間の期間が生じることが避けられず、長期間の洋上勤務が繰り返されることとなり、乗組員の勤務環境は極めて厳しいものとなっております。イージス・アショアの導入により、隊員の負担も大きく軽減され、さらには、イージス艦を元来の任務である海洋の安全確保任務に戻すことが可になり、わが全体の抑止向上につながります。

イージス・アショア2基の配備補地について、防衛省において検討を行った結果、秋田県陸自新屋演習場及び山口県陸自むつみ演習場を選定したところです。こうしたことを受け、18(平成30)年6月1日には、福田防衛大臣政務官及び大野防衛大臣政務官が秋田山口両県をそれぞれ訪問し、また、同22日には、小野寺防衛大臣が両県を訪問し、配備の必要性などについてご説明しました。

防衛省としては、今後とも、配備に際して、地元住民の皆様の生活に影が生じないよう、十分な調や対策を講じるとともに、配備の必要性や安全性などについて、引き続き、意、一つ一つ丁寧に説明し、地元の皆様から頂戴する様々な疑問や不安を解消すべく努めてまいりたいと考えています。

候補地

日本での設置場所としては秋田山口が検討されている。[4]

調査ミス問題

2019年6月5日防衛省秋田の予定地と他の補地を較した地形に関するデータに誤りがあったことを明らかにした。
岩屋防衛大臣は、衆議院安全保障委員会で「断面図の高さと距離の縮尺が異なっていたことに気付かずに計算した人為的なミスで、調結果全体の信頼性を失墜させかねないもので大変申し訳ない」と陳謝した。
結果を修正しても陸上自衛隊新屋演習場(秋田)が適地だとする判断に変わりはないとも説明したが、秋田で開かれた説明会では住民から怒りのが上がっている。
五味賢至戦略企画課長は、Google Earth地図データとして使用した際、仰の計算に用いた「高さ」と「距離」の縮尺が異なっていることに気付かず、定規で測り三角関数を用いて計算したためとっている。

報道

2019年2月12日の通常国会衆院予算会議で、国民民主党所属の健太代議士が行った質問に対して、安倍首相はイージス・アショアの利点として「自宅から通える」等と答弁したため、各社マスコミにより「から通えるイージス・アショア」というセンセーショナルな見出しで報道された。

ニコニコニュース 安倍首相「家から通えるイージス・アショア」答弁の無知と詭弁と恐ろしさexit_niconews

関連動画

関連項目

外部リンク

脚注

  1. *「利口な選択『イージス・アショア』」文 数重 軍事研究2017年9月
  2. *日本政府、イージス・アショア導入を決定 配備に5年exit 2017.12.19
  3. *AI戦争論 進化する戦場自衛隊全滅する」兵頭二十八 2018 飛鳥新社 pp.144-145
  4. *陸上配備型イージス・システム(イージス・アショア)に関する秋田県及び山口県への説明についてexit

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https://dic.nicovideo.jp/t/a/%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%82%A2

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イージス・アショア

188 ななしのよっしん
2019/07/22(月) 22:22:41 ID: sLbJPsdnO8
避難訓練あたりは減災にも通ずるんだけどね。
民間防衛としてこういう部分で協調出来るだけでも十分効果があろうに。
189 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 01:42:47 ID: E5TNMiBVdL
シェルターの維持で大変なスイスは方針転換しようとしてるしな
池田小の事件以降も全学校全防備を固めたかというと、トータルな観点からしてないし
防衛って至上命題じゃないのよな
190 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 03:59:05 ID: IlbviBg+Jk
>>189
>スイスは方針転換しようとしてる
>防衛って至上命題じゃない
日本の場合はミサイルによる威嚇の常習犯がごく近所にいて世界2位・3位の軍事
北と西を囲まれてるような状況だしねえ…

攻撃すればもしかしたら反撃を受けるかも知れない
攻撃しても迎撃で削られて十分な効果が得られないかも知れない
着弾してもられそうだし脅しても屈しないかも知れない
…と思わせることで相手がミサイル攻撃に踏み切ることをできるだけさせよう、と言う努は必要よね
191 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 09:56:57 ID: 712xfckmxE
拒否的抑止意味とはいわない。
しかしMD充実による拒否的抑止は逓減すると考える。というのも、どれほど増やしても全に防ぐことが難しいため。


そこで懲罰的抑止が重要
韓国台湾でさえ弾道ミサイルを保持し、特に韓国に至ってはSLBMと原潜セットという核の予備準備を露にしている今、日本SLBMと原潜による懲罰的抑止保持の予備準備をイージス・アショアより優先すべきと考える
192 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 13:14:53 ID: sLbJPsdnO8
陸自はその昔対艦弾道ミサイルという名で戦術弾道ミサイルの研究予算を計上したこともあるし、潜在的核保有国と見なされる程度には基礎技術を積み上げてるので、まったく考えてないわけではないだろうけどね。
ただ、懲罰的抑止の保有が拒否的抑止に対してコストや負担が小さいというわけでは決してないし、一方でシーレーン防衛の負担が年々増加しているという背景もあるので……原潜保有じゃ結局海自に負担を被せることになる。
193 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 19:04:54 ID: IlbviBg+Jk
懲罰的抑止まで踏み込むならそれは当然大量破壊兵器の保有とセットになる
是の根幹にかかわることだしそれを許す政治的な条件が整うのに何十年かかるやら
政府は明言はしていないけど、もしかすると限定的な攻勢防御保有までは
専守防衛の範囲内としてありえるかもしれないとは思うけど
194 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 19:18:04 ID: E5TNMiBVdL
>>190
トータルな観点で配備しないことを選ぶ民が多数なのは不思議ないって話よ

https://news.tbs.co.jp/newsi_sp/yoron/backnumber/20180804/q6-1.htmlexit
2018年8月4日,5日 定期調
あなたは、イージス・アショア導入に賛成ですか、反対ですか?
賛成:34%  反対:46%

時事通信2018年11月世論調査で、陸上配備迎撃ミサイルシステムイージス・アショア」の配備について尋ねたところ、「進めるべきだ」は29.8で、「進めるべきではない」44.0の方が多かった。
195 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 19:19:47 ID: YwLU8eFeFq
敵地攻撃って、アショアよりはるかも人手もかかるわけなんだけども
196 ななしのよっしん
2019/07/23(火) 21:49:35 ID: IlbviBg+Jk
>>194
攻撃はダメ、迎撃も陸上配備は嫌、Jアラート陶しいし避難訓練もイヤ…
万事こんな感じだしどうしたものかねw
まあ実際問題できるところから地に手を付けていくしかないんだろうなあ
197 ななしのよっしん
2019/07/24(水) 10:21:52 ID: ggEFo0DU6P
>>167
まず現状のBMD体制だと、常時イージス艦×2隻、護衛艦×6隻が日本海に配備されているそうで…
1/3が即応で2/3が訓練と艦艇整備と考えるとイージス艦6隻、護衛艦18隻が拘束されていることになるな

そして、肝心のアショアのミサイル誘導数は新レーダーによってまやの3倍以上
だから、アショア2基分のBMD時に達成しようとすると、おかわりでまやイージス艦が18隻は必要(護衛艦は別)……