Succubus Quest(サキュバスクエスト)とは、SQDTによるR-18の同人ゲームである。
概要
このタイトルを冠した作品には2006年8月発表の『Succubus Quest』(通称「長編」)と2007年夏コミ発表の『Succubus Quest 短編 -老司書の短い夢-』(通称「短編」)の二つがあり、さらに後者の拡張版として2007年冬コミで『白の史書と色づく魔物』が発表されている。また、2009年冬コミで発表された画集『Femme Fatale -原色魔女図鑑-』にはこれらの作品の原画が多数収録され、リアル版「夜の絵本」(ゲーム中登場するモンスター図鑑)のような趣を持っている。
各作品はパッケージ版、ダウンロード版が販売されている。
『Succubus Quest 短編 -老司書の短い夢-』のみ公式HPから無料でダウンロード可能。
ソフトウェアはいずれもRPGツクール製で、対応機種はWindows。
2010/5/22現在、SQDTで『夢の魔物とお伽の騎士団』が開発中である。ゲームジャンルはRPGではなくファイアーエムブレムタイプのSLG(戦術級ウォー・シミュレーションゲーム)。今のところ『Succubus Quest』を冠してはいないようだが、開発者ブログにて後述のSEX-BATTLEがシステムとしてあることが判明している。
ゲームの形式は『夢の魔物とお伽の騎士団』以外RPGだが、長編はドラクエ風の一般的なRPGであるのに対し、短編はダンジョン自動生成や装備合成、リアリティシステム(後述)などローグライクRPG(『風来のシレン』や『トルネコの大冒険』のようなRPG)に近いシステムになっている。『白の史書〜』ではレベルリセット・アイテム持ち込み不可のダンジョン「ネルトゥプ島」が追加され、更にその性格が強くなった。
プレイ時間は長編が約20時間、短編が10時間弱ほど。ただしやり込みを考慮するとこれより大幅に長くなる。特に短編は前述のローグライク風のシステムに加え周回引継ぎ要素もあるため、人によってはこの数倍になることも。現在ニコニコ動画に投稿されているプレイ動画はいずれも二周目以降のものである。
2010年秋ごろから公式サイトの更新が止まり、その後公式ツィッターの動きも停止。SQDTのサイトも消滅、スタッフの行方も不明。
なお公式HPは2013年ごろ復活している(更新はされていない)。
しかし2014年、意思を継ぐ者が現れた。DreamaniaのSuccubus Rhapsodiaである。
Succubus Questの後継作ではないが、同じ形式・デザインもそれっぽいとその作品はSQDT作品のそれを想起させる出来になっている。詳細はSuccubus Rhapsodiaの記事へ。
SQDT製作の製品一覧
- Succubus Quest
- Succubus Quest 短編 -老司書の短い夢-
- Succubus Quest 短編 EXPANSION -白の史書と色づく魔物-
- Succubus Quest 短編 ORIGINAL SOUNDTRACK
- Femme Fatale -原色魔女図鑑-
- 夢の魔物とお伽の騎士団 (開発中)
- サキュバスアカデミア
特徴
SEX-BATTLE
この作品の最大の特徴として「SEX-BATTLE(セックス・バトル)システム」が挙げられる。
出てくる敵はほぼ全て「夢魔」と呼ばれる女性型のモンスターであり、この夢魔達を主人公が快感を与えてイカせることによって戦闘に勝利する。まず優しいキスで「ムード」を上げ、「服を脱がせる」コマンドで裸にし、高い快感を与えるために弱点(性感帯)を突き、「インサート」(挿入)して止めを刺す…といった感じである。
夢魔のグラフィックは「服を脱がせる」ことで裸になり、ボスなど一部の敵は「インサート」するとさらにポーズが変わる。短編以降は「クライシス」(イきそうになっている状態、普通のRPGで言う瀕死)状態になると表情も変化する。また、戦闘中敵が喋る台詞のエロさにも定評がある。貴方はクリアまで何回ふぅ・・・することになるだろうか・・・。
ゲーム中行ける「シトリーの部屋」という場所では好きな夢魔と好きなだけキャッキャウフフすることも出来る。ふふふふふ!
普通のRPGの戦闘をエロに置き換えるというアイデアには『ボディコンクエスト』という前例があるが、グラフィック・音楽の差はもとより、SEXのメタファーを戦略的な深みに繋げたバトルシステムに、徹底してシリアスなシナリオと、もはや別コンセプトのゲームと言っても過言ではないかも知れない。
本作は言わば、SEX-BATTLEという馬鹿馬鹿しいアイデアに対し高いクォリティをもって大真面目に取り組んで作られた作品と言える。その発想はあったが誰もやろうとしなかったことを敢えて全力でやった、そこにしびれる憧れるゥ!……長編短編共に微妙にJOJOネタがあったような気がする……。
ブックシェルフ(短編)
短編は前述のようにローグライクなシステムになっているが、幾つか特徴的な要素を持つ。
その一つが「ブックシェルフシステム」であり、ゲーム中手に入れた「本」を拠点の本棚に入れることでダンジョンを生成するというもの。これは短編の舞台が「夢」であることによる。まず「地図帳」を入れることで「場所」ができ、これがダンジョンの骨子になる。そこに「史書」を加えるとその史書に書かれた夢魔がそこに出現するようになる。つまりダンジョンに出現するモンスターを自分で選べるシステムである。ただしボスは半固定で、得られる経験値は敵とのレベル差で決まるため、弱い敵ばかり出して楽にクリアとはいかない。また特定の史書と地図帳の組み合わせで起こるイベントがあるため、実質敵一種類は固定されているとも言える。他にダンジョン内でボーナスが得られる「指南書」などの本もある。
ちなみに戦闘時の背景は長編と同じグラフィックを、これらの設定を踏まえ「本」に模している。
リアリティ(短編)
もう一つ短編の特徴的なシステムに「リアリティ」がある。これは他ゲームで言う「満腹度」「MP」「LP(ライフポイント)」を合わせたようなシステムであり、ダンジョン内の歩行・特技の使用・敵に倒される(イかされる)ことで減少、0になると夢に飲み込まれてゲームオーバーになる。初期値は100.0%で、基本的にダンジョンから出るまで回復しないが、リアリティを僅かに回復するアイテムを夢魔が落とすことがある。ただし、本当に僅か(3%)な上、ダンジョンから出ると消えてしまうのでストックすることができない。
リアリティ/realityは「現実感」という意味だが、短編の舞台は主人公の夢の中、敵は夢の悪魔、特技はやりたいことを「願う」ことで実現する、という各設定がこれと実にマッチしている。つまり夢の中を長くうろついたり、夢魔の魅力に屈服したり、非現実的な願いを叶えたりすることで現実感が減り、0になると夢に飲み込まれてしまうという訳である。「君を知りたい」「夢とひとつに」「どこか遠くへ」などといった「願い」のネーミングもにくい。特にリアリティを30%消費して願う「時よ止まれ」はこのゲームの切り札である。
「夢」と「現実」はサキュバスクエストにおいて極めて重要な要素であり、長編・短編共にエンディング分岐にも関わっている。→胡蝶の夢
「分かってるんだ。これは夢。ここにはなにもない。目が覚めればもう。」
「分かってないわ。これは夢。ここにはすべてがある。あなたは逃げられない。」
関連動画
修正済みのセウトセフセフ動画につきご安心下さい。でも18歳未満は見ちゃダメ。
実況プレイ者も出たが残念ながらBANされている(動画は一部残っているが)。
製作者のtwitterで動画について触れられたこともある。
エロゲとは思えない秀逸すぎる戦闘BGM。盛り上がりすぎて抜けない。
自作BMS譜面
偉大なる先駆者、ボディコンクエスト。
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
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