バックベアードとは、水木しげるの漫画作品に登場するアメリカ妖怪。
概要
水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』に登場する架空のキャラクターの一つ。鬼太郎の敵として登場する西洋妖怪のボス。夥しい触手が生えた黒い巨大な球体に一つ目姿の妖怪である。
睨まれると強烈な目眩を起こし、登場当時に社会問題化した空気汚染公害の一つ、光化学スモッグを妖怪化したものとの解釈もある。
アニメ版は、富田耕吉、柴田秀勝、田中秀幸等の男性声優が威厳のある演技をする役どころである。
原作での活躍
ゲゲゲの鬼太郎「妖怪大戦争」
鬼界ヶ島を占領した西洋妖怪のボス。配下の妖怪を使って日本妖怪を次々と倒し、鬼太郎を催眠術で操り手下に加えるが、ちゃんちゃんこに乗った目玉おやじに目を針でひと突きされて死んでしまう。ちゃんちゃんこには目が無いのでベアードの眼力が効きにくかったのである。
最終的には敗れてしまったものの、彼が一番輝いていたのはこの頃かもしれない。
鬼太郎のベトナム戦記「ゲバラ、ベトナムに現わる!!」
鬼太郎をたぶらかしてちゃんちゃんこを奪った美女妖怪を追いアメリカに飛んだ目玉おやじの前に出現。おやじが美女妖怪の居場所を訊くと、「美女妖怪ならいま パリにいってるよ」と親切に教えてくれた。
ゲゲゲの鬼太郎「妖怪ラリー」
妖怪ラリーにアメリカ代表として出場。魔女を睨みつけてクラッシュさせたり鬼太郎にウイスキーを投げつけて引火させたりと奮戦するが結果は3着に終った。その後結果に異を唱えるが、審判長の赤舌にびびってあっさり前言撤回するというヘタレっぷりを見せた。
鬼太郎のお化け旅行「ベアード」
隕石の中に隠されたロケットで宇宙旅行をするためにイギリスを訪れ、隕石に近づく人間に目まいを起こさせていたら鬼太郎たちまでイギリスに来て邪魔をされる。真っ二つにされても死ななず、鬼太郎をギタギタにしようとするが、催眠術を自分にかけてしまい自滅。袋に入れられて焼かれた。
ゲゲゲの鬼太郎「妖怪ロッキード」
またしても美女にやられて悪人になってしまった鬼太郎を元に戻すために目玉おやじに呼ばれて登場。鬼太郎を正気に戻した後、鬼太郎を乗せて魔女退治に向かった。一反木綿の上位互換のような扱いである。
「ベアード」に「(月の妖怪)」とルビが振られている。
鬼太郎国盗り物語「妖怪大相撲」
沖縄で開催された妖怪大相撲トーナメントに出場。手足を出してまわしを締めた姿は一見の価値あり。その目的は鬼太郎を倒しムーから大金を貰うことだった。1回戦では見上げ入道を催眠術で倒し、準決勝では触手で心臓を刺しひひを殺害。鬼太郎と決勝戦で対戦し、十八番の催眠術で追い詰めるが鬼太郎の起死回生の一本背負いで敗れた。
アニメ作品でのバックベアード
5期鬼太郎(07~09年放送)に登場した魔女ザンビア(アニメオリジナルのキャラ)の妄想でデレデレになったロリコンの様なシーンが存在する。なお月刊メガミマガジン2008年2月号の付属のピンナップポスターに猫娘の入浴をイヤらしい目で見ているバックベアードの姿がある。東映さん何やってるんですか。もちろんロリコンのような設定は存在せず、いずれも下記に書かれた二次創作におけるバックベアードファンに対するファンサービス的なものであった。
6期鬼太郎(18年放送)では西洋妖怪編と言う括りで27話から登場。実体ではなく空間の隙間から現れるといった独特な設定がある。歴代アニメで一番西洋妖怪のボスとしての威厳が大きいがこの話のキーヒロインである魔女のアニエスにかなりご執心でその絡み方がロリコンっぽいと話題に。ただそれは6期鬼太郎独自の設定である「ブリガドーン計画」に必要な存在であるため狙っているのである。
二次創作におけるバックベアード
03年頃に突如ふたば☆ちゃんねるの虹裏のロリ画像スレに現れて「このロリコンどもめ!」と言う台詞のコラージュが大流行して、2chにまで飛び火し、AAまで作られた。ロリコンを叱りつけるキャラがネットで広く定着している。また、ふたば☆ちゃんねるでの二次創作で「ベア子」という娘がいる設定が付加されている。「たまにはロリコンも良いよね!」のコラも存在する。ちなみに元の台詞は「わしの眼力にはいかなる力もかなわぬのだッ!」とカリスマ溢れる台詞である。
威厳のあるボス然としたバックベアードがギャップのある台詞を口にする、「ギャップ萌え」を前提とした扱いである。
「このロリコンどもめ!」の台詞や娘のベア子は、飽くまで二次創作設定の産物であり、ゲゲゲの鬼太郎ファンや純粋に妖怪としてのバックベアードが好きな妖怪ファンには、二次設定及びその話題が好まれない場合もある。ロリコンネタやベア子ネタを使う時は比較的広汎に使われるものではあるが、「内輪ネタ」である事を意識するといいだろう。
二次創作設定ネタを逆手に取って原作『ゲゲゲの鬼太郎』『墓場の鬼太郎』や水木しげる作品の妖怪世界を知らない人に布教する絶好の機会とも言えるので、この手の偽悪的なキャラクター改変・キャラ崩壊ネタもそう悪いものではないとも言える…。
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関連項目
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