逃げては、いけない
ブレスオブファイアIV うつろわざるものとは、2000年にカプコンから発売されたプレイステーション用RPGで、ブレスオブファイアシリーズの4作目にあたる。
2003年にはPC版が発売され、2011年にはプレイステーション版がゲームアーカイブスにて配信された。
また、2007年には壱村仁氏によるコミカライズ版も連載されていた。
概要
本作の主人公は「リュウ」と「フォウル」の二人からなり、ニーナの姉エリーナを探す旅をしているリュウ一行と、追われ孤独な逃避行を描くフォウルの二つの物語が展開される。
時に明るく時に暗く重いストーリーが特徴のブレスオブファイアシリーズだが、本作のストーリーはシリーズの中でも群を抜いて重い。残酷な運命を待ち受けながらもそれでも仲間達と共に進んでいくリュウ編に対し、救いが無くとにかく追い込まれ、信じる“ヒト”がいなくなり、失望して“ヒト”は愚かな存在だと見下してしまうフォウル編と、それぞれ対照的に描かれている。
戦闘システムは、魔法や技を組み合わせて連続攻撃・合体魔法を繰り出せる“コンボ攻撃”や、防御して敵の魔法・技を覚える“ラーニング”、前線に3人出て残りのメンバーは控え・後衛として参加する“スリック・ローテーション”等の要素が搭載され、戦略性が深まっている。
IIIで好評だったシリーズ恒例の“釣り”が更に進化。深く作りこまれたその内容に、本編そっちのけでハマった人も多数。「ブレス4は釣りゲー」とまで言われる事も。しかもアスキーの周辺機器「つりコン」にも対応している。
とにかく色々詰め込み過ぎた為、容量が足りなくなり泣く泣くカットされたイベントが“一部”ある。
(その一部が非常に重要な部分)
キャラクター紹介
メインキャラクター
リュウ (声:山口勝平)
シリーズお馴染みの主人公。
記憶を失っており自分が何者なのか分からず、心配したニーナと一緒に付いて行く事になる。
この世界で奇相とされる「竜眼」を持っており、竜変身や竜召喚を使いこなす。
フォウル (声:千葉一伸)
もう一人の主人公。
フォウ帝国の初代皇王で「神皇」とも呼ばれている。長年の封印から目覚めた所からフォウル編が始まる。
ニーナ (声:氷上恭子)
シリーズお馴染みのヒロイン。ウィンディア王国の第2王女で姉エリーナの妹。
姉エリーナを探すためにクレイと共に旅をしている。
故障した砂船を修理する為、兄の代わりにパーツを探しに行った所、道中で全裸のリュウと出会う。
良い所育ちの為、世間知らずで天然な所が多い。記憶が無いリュウの事を“迷子”と勘違いしていた。
クレイ (声:千葉一伸)
フーレン族の族長。
エリーナ・ニーナとは幼なじみで、ニーナからは「クレイ兄さま」と呼ばれている。
行方不明になったエリーナを探すためにニーナと共に旅をしている。
マスター (声:犬山犬子)
チャンバの街で出会う鎧を身に纏った謎の人物。
喋る時「マスターが~」と言う為、自分自身の事をマスターと呼んでいるのだと思うが…
(※ネタバレ注意につき以下反転)
その正体は神・ディースが封印されていた鎧で、ディースの力が影響し自らの意思で動くようになる。
マスターというのはその鎧に封印されていたディースの事を言い、元々鎧自身には名前が無かった。
後にディースから正式にマスターという名前が与えられる。
サイアス (声:石塚運昇)
戦時中東側に雇われていた傭兵。
元々リュウとニーナの監視役としてルディアに雇われていたが、契約を破棄しリュウ達と行動を共にする。
口数が少なくのんびりとしており、自己主張する事は殆どないマイペースな性格。
リュウ達の監視も「見はれ」と言われて見てはいたが、「止めろ」とは言われなかった為勝手な行動しても止めなかった。
アースラ (声:渡辺久美子)
フォウ帝国の中隊長を務める女性。平民出身だが魔法力を買われ帝国軍に入隊。
リュウ達の捕虜的な扱いで旅の一行に加わる。
クレイとは当初対立していたが、次第に仲間として信頼し合うようになっていく。
サブキャラクター
エリーナ
ウィンディア王国の第1王女でニーナの姉。
見舞いに訪れていたセネスタで行方不明となっており、彼女を探す事がニーナ・クレイ達の旅の目的となっている。
しかし…
マミ
ソン村で農業をしている女性で戦争孤児。
傷ついたフォウルの手当てをし、フォウルの事を匿ってくれるが…
ヨム
フォウ帝国の将軍の一人。小柄な姿をした老人。
フォウル抹殺の任を受け、フォウルを追っている。
ラッソ
アースラと同じくフォウ帝国の中隊長。オネエ口調で話すナルシスト。
気に入らない者や無抵抗の者にも手を上げる攻撃的な性格をしている。
ユンナ
フォウ帝国の科学者で呪いの研究をしている。全ての元凶にして究極のトラウマ製造者。
彼の非道の数々は「ユンナ死ね」「殺させろ」「絶対に許さない」と、多くのプレイヤーからブレス4のアイドルとして人気を博した恨まれている。
漫画版では一発だけだが、クレイがユンナに鉄拳制裁を食らわしている。
(※ネタバレ注意につき以下反転)
普通ならしかるべき制裁を受けて死んで当然のような人物だが、しかし彼はエンディング後も問題なく最後まで生存している。概要で述べた“カットされた一部のイベント”がユンナ死亡イベントで、容量と製作期間の都合で最終的にそのイベントはカットされ、生存という形となった。
あれだけ卑劣な行為をやっておいて、しかも懲りてないときているため余計タチが悪い。
(但しスタッフ曰く「あれはあれで人類の希望(科学的な意味で?)」との事)
多数のプレイヤーから「死ね」など散々言われているユンナだが、
彼がいる(生存している)からこそ「ブレス4の魅力かもしれない」という声もある。
関連動画
関連項目
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