レイクライシス(RAYCRISIS)とは、タイトーが発売したアーケードゲームで縦スクロールシューティングゲーム。レイシリーズの第3作目。
概要
実験的な新システムをいくつか盛り込んで、新たな可能性を見出そうとしたレイシリーズの意欲作。
追加要素には、ステージセレクト、侵食率システム、プレイ結果の保存などがあり、いずれもスコアアタックを強く意識したものとなっていて、シリーズの中でも得点稼ぎによる楽しみが大きい。
しかし、ステージ構成が短いことや敵の出現数が少ないことによるインカム重視のゲーム設計、ランダム要素の強さ、画面の見づらさなどにより、前2作ほどの高い評価は得られなかった。ただ、BGMや演出に関しては今までのように一定以上の評価は得たようである。
ちなみに、ストーリーは「レイフォース」のプロローグに位置しており、この作品から新たな設定が作られた。
ストーリー
世界中のコンピュータネットワークが連結され、人と機械の領域の境を埋める技術、ニューロネットワークシステム“Con-Human”が完成。それによって生み出された技術との連動により、世界は資源革命を迎え、機械世紀(M.C.=Machinery Century)が始まった。増加する人口対策として惑星間航行技術を手にした人類は、惑星開拓に希望を託し、多くの船団を宇宙へ派遣し、探索を開始した。それから、約1世紀が経とうとしていた……。
M.C.0098
外惑星探査船団の報告により、外惑星植民計画に適合する惑星は発見されず、計画は事実上凍結せざるを得なかった。この為、同時に並行して進んでいた衛星セシリアへの移民計画に、方針は一本化された。この結果は“Con-Human”に新たな人類存続の方法を模索させることとなり、「永久的な人類存続」という命題とその方法の欠落というパラドックスは、やがて“Con-Human”の異常動作の引き金へとなっていく……。
M.C.0108
機械神経学者のレスリー・マクガイアは、クローンと“Con-Human”を接続し、有機体と無機体の整合性理論の実験を行っていた。しかし、その実験の途中で突然“Con-Human”が接続を拒否、クローンの意識体はネットワーク内にとりこまれてしまう。実験の過程で“Con-Human”は人類存続の方法として、人類と機械との「融合」に新たな可能性を見い出し、意識と機械との「融合」から発生した擬似生命を守るべき種と判断。人類の排除(人体と意識の分離)を選択したのである。この実験の直後、“Con-Human”は世界中の軍事施設を用い、人類の大量虐殺を開始した。暴走を食い止めるため、レスリー・マクガイアは自らも“Con-Human”に連結、ニューロネットワークとの接続媒体“Wave Rider”を使用し、ネットワーク内に侵入した。擬似映像化されたネットワーク世界で、彼はクローンの意識体を発見する。しかし、すでに意識体は新しい生命種として、自己保存のためにネットワークへの侵入者に対して無差別に殺戮を開始、最後の砦たる“Con-Human”の非常制御用プログラムをも侵食し始めていた。
はたして、この暴走を食い止めることができるのだろうか?それとも……。運命の分岐点はすぐそこまで来ている……。
ゲームシステム
ステージセレクト
ゲーム開始前には、2、3、4面を5つのマップから選択することになり、アーケード初回時はランダム、アーケードプレイヤーエントリー時は複数あるパターンの中から選択、家庭用ではプレイヤーが任意に選択する。
ゲーム中における1~4面のBGMは、2面に選択されたステージによって決まり、1曲のBGMが通して流れる。
1面 自我領域 |
||||
↓ | ||||
2~4面:下記5面から3面を任意で選択 | ||||
都市面 知能領域 |
高空面 記憶領域 |
砂漠面 感情領域 |
水中面 意識領域 |
思考領域 |
↓ | ↓ | |||
4面終了時まで侵食率が100%に達しなかった | 4面終了時までに侵食率が100%に達した | |||
↓ | ↓ | |||
5面 自我領域 |
5面 自我領域 |
|||
/\ | ↓ | |||
進出条件を満たした 1.ノーコンテニュー 2.最終侵食率25%以下 |
進出条件を満たさなかった | バッドエンド | ||
↓ | ↓ | |||
6面 ??? |
ノーマルエンド | |||
↓ | ||||
グッドエンド |
侵食率システム
時間の経過と共に上昇し、敵を破壊すると減少する。ロックオンレーザーでまとめて敵を破壊することで大幅に減少させることができる。
侵食率が低いと難易度は上がり、高いと難易度は下がる(敵の配置は3段階。侵食率カウンタの文字色が青・緑・黄の3色で表示されており、現在の状態に応じて色が変わる)。低いほどクリアボーナスが高くなるが、極端に高い(90%以上)と逆に高くなる。
100%に達すると強制的に5面に飛ばされ、恐ろしく難易度の高いラスボス戦になる上に、クリア後は必ずバッドエンディングを見るはめになってしまう。
この侵食率システムは、同じタイトーのゲームである「ハレーズコメット」の惑星ダメージシステムとよく似ており、これをベースにしたのではないかと思われる。
プレイヤーエントリー
アーケードではプレイ結果の保存が可能であり、自己のあらゆる記録の保存の他、ハイスコアの自動登録、マップパターン選択、特定条件を満たすことによる隠し機体の使用などの特典がある。
プレイヤー機
WRシリーズ
本作品のメインであるプレイヤー機。前作の機体との違いに、画面下端にいる時に照準を引き寄せられること、スペシャルアタックが画面全体に広がるものになったことがある。
- WR-01R
前作のR-GRAY1と同じ装備を持つ機体。 - WR-02R
前作のR-GRAY2と同じ装備を持つ機体。パッケージやタイトル画面に表示されている、本作品の代表機体でもある。 - WR-03
アーケードの隠し機体。家庭用ではデフォルトで登場。ショットは全方位に発射され、その後敵を追尾する誘導ミサイル。ロックオンレーザーは個々の敵に別々に発射される光子魚雷で、爆発が途切れる前に他の敵を倒すことでコンボを繋げられる。最大ロック数は24箇所。
R-GRAYシリーズ
家庭用では隠し機体として、R-GRAY1、R-GRAY2が登場する。性能は前作と全く同じ。WRシリーズと比較すると、照準を引き寄せることができない代わりに、攻撃力と移動速度が優れている。特にスペシャルアタックは強力で、攻撃力が高いだけではなく、Infinity戦で使用してもカウンターを使われることがない。また、ハイパーレーザーは範囲は狭いが発動が早い。
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関連項目
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