『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール 幻影の覇者 ゾロアーク』とは、テレビアニメ『ポケットモンスター』の劇場版第13作である。2010年7月10日公開。
概要
『ポケットモンスター ダイヤモンド&パール』の劇場版第4作の映画作品で、シリーズ最終作品。興行収入は41.6億円。
本作の前売り券では色違いの「ライコウ」「エンテイ」「スイクン」のうち1体がゲットできた。通常は覚えない技を持っている他、『ブラック・ホワイト』に送るとまよいのもりで本作のメインポケモンの1体・ゾロアークとの戦闘イベントが発生する。
劇場内では「セレビィ」が配信された。このセレビィを『ハートゴールド・ソウルシルバー』に持っていくと、ウバメのほこらでロケット団・サカキに関するイベントが起こる他、更に『ブラック・ホワイト』に送る事で本作のメインポケモンの1体・ゾロアを手に入れる事が可能。
あらすじ
水と緑、古い町並みと近代的な建物が美しく調和するクラウンシティ。この地で開催されるポケモンバッカー・ワールドカップを観戦するため、サトシとピカチュウ一行はクラウンシティに向かっていた。
旅の途中、サトシたちは、他のポケモンや人間にも化けることができる不思議なポケモン、ゾロアに出会う。サトシたちは、仲間を探しているというゾロアを助けることにして、いっしょにクラウンシティに向かう。
サトシたちが目指すクラウンシティでは、セレビィが目撃されていた。セレビィがやって来るのは、20年前のある事件以降、はじめてのことだった。
一方、クラウンシティでは、クラウンシティの守り神とされている伝説のポケモン、ライコウ・エンテイ・スイクンが、街中で暴れ、人々をパニックにおとしいれていた。この事件を起こしている人物こそが、巨大企業コーダイネットワークの社長、グリングス・コーダイであった。このライコウ・エンテイ・スイクンこそ、コーダイがあやつる、ゾロアークの化けた姿だったのだ! そして、ゾロアが探している仲間とは、このゾロアークのことだった。
未来を知る男といわれるコーダイが邪悪な野望のため、セレビィをおそう! セレビィが持つ秘密の力とは、いったい何か? クラウンシティの運命は? ゾロアは、ゾロアークと出会うことができるのか? そして、ゾロアークは、敵なのか、味方なのか!? ポケモン映画史上、最大の化かしあいが今、始まる。
ゲストキャラクター
ポケモン
- ゾロア
- CV:間宮くるみ
- 色々な物に化けるのが得意なわるぎつねポケモン。テレパシーで喋る事ができ、一人称は「オイラ」。ゾロアークを「マァ」と呼び、まるで本物の親のように慕っており一緒に行動していたが、コーダイによってゾロアーク共々捕まえられてしまい、コーダイの船から単身脱出した際にサトシ達と遭遇した。
- 人やポケモンに化けられるが人間の場合は尻尾が出てしまい、触られると変身を解いてしまう。悪戯好きな性格で、しばしばヒカリに化けては本物のヒカリに怒られていた。
- ゾロアーク
- CV:朴璐美
- 幻影を見せる力を持つばけぎつねポケモン。性別はメスで、ゾロアとは違い喋らない。ゾロアには本物の親子かのように接し、共に行動していたがコーダイに捕らえられる。コーダイによってゾロアを人質に取られたと騙され、「イリュージョン」の力でライコウ・エンテイ・スイクンに化けてクラウンシティ旧市街で暴れ回る事を強制させられる。街は当然大混乱に陥った上に、コーダイの策略で住民達からは騒動の主犯として濡れ衣を着せられる羽目になる。
- 街への襲撃終了後はグーンによって回収されるも、自力で脱出。ゾロアを探し求めて街を彷徨う。
- セレビィ
- CV:釘宮理恵
- 平和な時代にのみ姿を現すと言われるときわたりポケモン。「ときわたり」に必要なエネルギーの詰まった「時の波紋」を求めて、20年ぶりにクラウンシティ旧市街に帰ってきた。かつては頻繁に街に姿を現していたが、20年前のある日に突然街の草木が一斉に枯れてしまい、以降セレビィも姿を現さなくなったという。
- 映画には『セレビィ 時を超えた遭遇』以来2回目の登場で、別の個体。
- ライコウ・エンテイ・スイクン
- CV:小西克幸(ライコウ)、三宅健太(エンテイ)、古島清孝(スイクン)
- 街の守り神と言い伝えられてきたポケモン。上述の通り、劇中に最初に登場したものはゾロアークの幻影。その後、街の危機を察知し本物(色違い)が登場。最初は誤解からかゾロアークと対峙するも、その後はサトシたちの奮闘で和解しゾロアークの窮地を救った。
- 過去にエンテイは『結晶塔の帝王 ENTEI』で、スイクンは『セレビィ 時を超えた遭遇』で映画に出演したが、ライコウだけはTVSP『ライコウ雷の伝説』のみだったため、本作が悲願の映画初登場となった。
人間
- グリングス・コーダイ
- CV:陣内孝則
- 巨大企業「コーダイ・ネットワーク」の社長で、「未来を知る男」と呼ばれる謎の人物。ライコウ・エンテイ・スイクンの3体を引き連れ「ライモンレジェンズ」としてポケモンバッカーに参加していた。「幻影キャンセラー」という道具を身に着けており、ゾロアークの幻影を見破ることができる。手持ちポケモンはムウマージ、カゲボウズ。
- 自身の持つ未来予知能力「未来のビジョン」は、20年前に時の波紋の力を取り込んだ事で得られ、その力で巨万の富を築いた。徐々にその力が衰えてきた事を危惧したコーダイは、セレビィがクラウンシティに帰ってくるのを機に再び時の波紋の力を得ようと街を訪れ、ゾロアークの幻影の力を利用して街を混乱に陥れ住民を追い出し、時の波紋を探し求める。
- 髪色こそ派手だが単色がほとんどであるポケモンの登場人物としては珍しく、髪色が青と金髪のツートーン。回想によれば20年前から髪色は変えていない模様。
- グーン
- CV:山寺宏一
- コーダイのボディーガードを務める男。テッカニンやハッサムといった虫ポケモンを多数従えている。
- リオカ
- CV:加藤夏希
- コーダイの秘書の女性。コーダイの命令には忠実だが、裏である目的のために暗躍する。
- クルト
- CV:塚本高史
- クラウンシティ出身の新聞記者の青年。コーダイの秘密を追うためにサトシ達と同行する。ライコウ・エンテイ・スイクンの襲撃映像と実際の街の様子を比較し、街が破壊されていないことを怪しむ。
- 手持ちポケモンはドーミラー。サイコキネシスでマンホールやコーダイを浮かばせたりと活躍した。
- ジョー
- CV:藤本譲
- 時計職人の男性で、クルトの祖父。コーダイの避難指示に従わず街に残り、サトシ達をサポートする。
- 手持ちポケモンはグラエナ。
- トモ
- CV:さとうあい
- 街で花屋を営む女性。セレビィの再来をその目で確認しジョーに伝えに来たが、その際にモジャンボ(重さ129 kg)をリアカーに載せて引っ張るパワフルぶりを披露している。ジョーと共に街に残りサトシ達をサポートする。手持ちポケモンはモジャンボ。
- プルーフ
- CV:中川翔子
- ポケモンバッカーのチーム「テンガンファイターズ」のサポーターで、紫髪でコイルを模した髪飾りを付けている少女。キャラは中の人そのままでテンションが高い。
- エンディングでは観客席に姿が見られ、次作『ビクティニと黒き英雄ゼクロム』『ビクティニと白き英雄レシラム』のエンディングにも少しだけ登場している。
主題歌
- エンディングテーマ『アイスクリーム シンドローム』
- 作詞・作曲・編曲・歌:スキマスイッチ
- 本作ではオープニングは流れない。なお本作のサントラには『サイコー・エブリデイ!(BAND VERSION)』が収録されているが、映画内では一切使用されていない。
余談
- 『ミュウツーの逆襲』から登場が続いたタケシは、完全新作としては本作が最後の登場となった。
- 過去2作と異なりアニメ版『ダイヤモンド&パール』では次世代のポケモンが先行登場しなかったため、『ブラック・ホワイト』発売前にイッシュ地方のポケモンが登場した唯一のアニメ作品となっている。
関連動画
関連項目
- ポケットモンスター
- 劇場版ポケットモンスター
- ポケットモンスター(アニメ)
- ポケモンの関連項目一覧
- アニメ映画の一覧
- アイスクリーム シンドローム
- ゾロア
- ゾロアーク
- セレビィ
- ライコウ
- エンテイ
- スイクン
| 2009年 | 2010年 | 2011年 |
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