宇佐見蓮子(うさみ れんこ)とは、上海アリス幻樂団による東方Projectの一部である音楽CDに登場するキャラクターである。
概要
東方Projectの登場キャラクターではあるが、幻想郷とは関係のない外部の人間。
京都の大学に在学中の女子大生であり、マエリベリー・ハーンとオカルトサークル「秘封倶楽部」を結成している。サークルの主導権を握っているのは彼女。
大学での専攻分野は超統一物理学。最近は「ひも」理論の研究をしているらしい。
頭脳には自信があるようで、『大空魔術』では「プランク並に頭が良いかもしれない」と自称している。メリーに言わせると「この世界の仕掛けが全て見えている」そうな。
神主曰く「二人は平均的な若者より、少しだけ頭が切れる見たいです。」(『卯酉東海道』あとがき)とのこと。……少し?
実年齢は不明。『卯酉東海道』で飲酒している描写はあるが、秘封倶楽部の世界で飲酒が認められる年齢が20歳かどうかは解らない。
出身は東京で、実家もそちら。『卯酉東海道』ブックレットは、メリーと新幹線で蓮子の実家のある東京に向かう話になっている。
外界の人間ではあるが「星を見ただけで今の時間が分かり、月を見ただけで今居る場所が分かる程度の能力(仮称)」を持つ。ただし、日本標準時にしか対応していない。よって他の場所の正確な時刻を知る術はない。「……ただの引き算じゃないの?」とは相方のメリーの言。
その能力で正確な時間が分かるくせに時間にルーズで、メリーとの待ち合わせにはよく遅刻する。
『鳥船遺跡』『伊弉諾物質』で、メリーに目に触れてもらうことでメリーの見るビジョンを共有し、その夢の中で自由に動き回れることが判明した。ただし、蓮子はただの幻像であると認識しているようである。
ちなみに、蓮子には何故か単独のテーマ曲が存在しない(「秘封倶楽部」としてのテーマ曲である「少女秘封倶楽部」と、蓮子とメリー2人のテーマである「月の妖鳥、化猫の幻」はある)。メリーには「魔術師メリー」があるというのに。
能力を考えれば「天空のグリニッジ」が蓮子のテーマに相応しく思えるが、公式に蓮子のテーマとは言われてはいない。
外見
白いリボンの巻かれた、黒い中折れ帽がトレードマーク。永江衣玖の帽子にそこはかとなく似ている。
ただし『蓮台野夜行』では帽子にリボンが巻かれていない(角度の関係で見えないだけかもしれないが)。
帽子も含めて、服装は基本的に白と黒のツートンカラー。そこにネクタイやリボンで赤が混ざる。髪と瞳は濃いめのブラウンで、『蓮台野夜行』では左側の髪をおさげのように伸ばして、白いリボンで結んでいる。
なお『蓮台野夜行』で身につけている赤いネクタイがカラーリング的に映えるため、二次創作イラストではよく描かれるが、公式ではっきりネクタイを着用しているのは『蓮台野夜行』のみ。『鳥船遺跡』では胸元に赤いリボンが見えている。
腰から下は長めのスカートだが、ネクタイのせいもあってか基本的にボーイッシュなイメージが強い。
……というのが長年の定説であり、二次創作では『蓮台野夜行』の服装・髪型+帽子に白いリボン、というのが蓮子の外見のスタンダードフォルムとして扱われてきた。しかし近年は『蓮台野夜行』ジャケット絵の高画質版の解析により、『蓮台野夜行』での帽子とスカートはチェック柄、左のおさげの白いリボンは存在しないという新説が提唱されている。
『夢違科学世紀』『卯酉東海道』で着ている服の袖口や裾の装飾は、博麗霊夢の袖の装飾と似ている。
『大空魔術』『未知の花 魅知の旅』『鳥船遺跡』では、肩からショールのような黒い布を掛けている。
『伊弉諾物質』ではメリーとともに初めて夏服を披露。とはいえいつもの服装が半袖になっただけであった。
『燕石博物誌』では髪が伸び、『大空』『鳥船』のショールが宇佐見菫子(か岡崎夢美)を思わせるマントに近くなり、胸元はリボンから蝶ネクタイに。
続く『旧約酒場』ではがらりとイメチェンし、帽子を脱いで髪に白いリボンをカチューシャのように巻いていた。
『蓮台野夜行』から『大空魔術』までと『鳥船遺跡』『燕石博物誌』では、手に黒い表紙の本を携えている。
『未知の花 魅知の旅』では「P」と書かれた白いノートかファイルのようなものを手にしている。
二次設定など
設定上他のキャラが入り込む余地がほとんど無いため、カップリングの相手はほぼ間違いなくメリー一択。
その関係は既に恋人同士になってるものから、片方は友達として、片方は恋愛対象として意識しているような片思い的なもの、もちろん純粋に親友というパターンもあり。片思いの場合、メリーの方が蓮子を意識していることが多い。
サークルの主導権を握っているという公式設定通り、メリーよりアクティブな性格として描かれる。
ちなみにメリーが八雲紫との関連性が囁かれるのに対し、こちらは大抵の場合能力の部分以外は普通の人間として扱われる。その為メリー=紫説の場合、紫となったメリーが幻想郷へと去っていってしまう、人間と妖怪の寿命差で蓮子が先に死ぬ、あるいは神隠しに遭った蓮子を探すためにメリーが妖怪になる、等高確率で悲恋となる(もちろんハッピーエンドの作品も数ある)。
一方、メリー=紫を前提とした二次創作においては、紫のパートナー的な立ち位置にあり、出自のはっきりしていない博麗霊夢が、蓮子と結びつけられることもある(同一人物だったり、先祖だったり、蓮子が先代の博麗の巫女だったり)。すなわち、ゆかれいむ=秘封倶楽部。
また「幻想郷の外の世界の物理学者」という共通点から、岡崎夢美の教え子になっていることも多い。
二次創作では『蓮台野夜行』での服装をベースに描かれることが大半であり、『卯酉東海道』のネクタイのない服装や、『大空魔術』『鳥船遺跡』の黒いショールを掛けている蓮子のイラストはわりと貴重。
『燕石博物誌』以降は、『燕石』『旧約』での衣裳の蓮子もそれぞれ比較的よく描かれている。
苗字から、ウサミミを装備させられることが多い。ウサミミ蓮根。あと左翔太郎。
東方星蓮船に関して
2009年2月26日に発表された東方Project第12弾のタイトルは『東方星蓮船』であった。
伝統的に東方Projectはラスボスの名前の文字がタイトルに入ることもあり(東方星蓮船→宇佐見蓮子)、「星」も能力と繋がりのあることから、まさかの秘封倶楽部本編出演か?と一部では期待が高まっていた。
が、どこぞの悪霊と同様にやはり そ ん な こ と は な か っ た 。
東方深秘録と宇佐見菫子
上記の星蓮船以降も、新作発表のたびに「秘封が本編に登場か!?」と一部ではネタとして盛り上がっていたのだが、2015年5月10日の博麗神社例大祭で頒布された『東方深秘録』で、ついに秘封倶楽部が本編出演を果たした。
ただし、登場したのは蓮子でもメリーでもなく、秘封倶楽部初代会長・宇佐見菫子。名前、外見、そして何より秘封倶楽部というサークル名。あらゆる面で蓮子との深い関係が匂う新キャラの登場に、秘封界隈には激震が走った。
宇佐見菫子については当該記事を参照していただくとして、菫子と蓮子の繋がりに関しては、『東方深秘録』内では一切言及がない。蓮子の祖先なのか、それとも赤の他人なのか、菫子の名乗っている《秘封倶楽部》と蓮子とメリーの《秘封倶楽部》は同一のものなのか、一切は今のところ不明である。
お絵カキコ
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