快速特急とは鉄道会社で運行されている列車種別である。尚、京急は快特が正式名称であるが、快特タグのほとんどが京急の動画なので、京急快特は快特の記事をご覧下さい。
概要
現在、定期列車として京成・名鉄・京阪・阪急で運行されている。主に特急の停車駅数の追加や、一部区間各駅停車の為の名称変更伴い、上位種別として設定され、運行されている。前述の経緯から「快速特急」とは言うものの、そのルーツは一般の無印特急であることが多い。
京成電鉄・芝山鉄道
2006年12月から運行されている。
快速と名称が紛らわしいので駅等のアナウンスは「快速特急」と呼ばれ、成田スカイアクセスの開業を機に正式に快速特急に改称している。
京成成田止の快速が京成佐倉止になった事により特急が京成佐倉~京成成田間が各駅停車になったので、従来の特急の名称が快特とされた。
これは、1968年11月のダイヤ改正時に旧・急行が佐倉~成田間各駅停車となり、それ以前の急行と同格の列車を特急に改称した経緯と類似している。即ち現在の快速特急の正体は、1968年11月のダイヤ改正以前の急行(及び都営浅草線直通の通勤特急:後述)である。
ちなみに1968年11月9日以前の急行の停車駅は、京成上野 - 日暮里 - 町屋 - 堀切菖蒲園 - 青砥 - 京成高砂 - 東中山 - 京成船橋 - 谷津遊園 - 京成津田沼 - 八千代台 - 京成佐倉 - 京成成田で、現在の快速特急より2駅多いだけだった。また、青砥 - 京成成田間を谷津遊園以外の急行停車駅に停車していた都営浅草線直通の通勤特急も前身の一種と考えられる。
2006年12月当初は日中時間帯には走行していなかったが、2014年11月のダイヤ改正で増発された京急線内快特のエアポート快特が押上線内快速特急になり、京成本線でも2019年10月改正で京成本線特急の一部が京成上野~京成成田の快速特急に変更されている。
2022年2月のダイヤではエアポート快特が2014年11月より前の本数に戻されたが、押上線の快速特急は横浜方面の快特が名乗るようになった。
都営浅草線直通列車もあり都営→京成の列車では浅草線内から快速特急の表示がなされるが、浅草線内は各駅停車の普通扱いである。
停車駅
京成本線
京成上野 - 日暮里 - 青砥 - 京成高砂 - 京成八幡 - 京成船橋 - 京成津田沼 - 八千代台 - 勝田台 - 京成佐倉 - 京成成田 - 空港第2ビル - 成田空港
東成田線・芝山鉄道
押上線
名古屋鉄道
乗車券だけで乗れる種別としては最速となる。全席特別車(指定席)のミュースカイと特急の間の種別である。幕式の車両種別表示などで『快特』と表示されることもある。
2005年1月の空港線開業のダイヤ改正で、神宮前~中部国際空港間ノンストップ列車の新設とそれまでの特急を停車駅による種別分離を目的に設定された。現在、前者は一部の特急を含めて全て新種別ミュースカイへと格上げされており、特急政策の変更もあり現在の特急・快特は一部特別車のみの運転となっている。
日中の名古屋本線は以下の様に特急・快特が15分サイクルで運行されている。
快特・特急の停車駅
<>は特急停車駅、()は一部停車駅、[]は朝ラッシュは通過。
名古屋本線
豊橋 - <国府> - 東岡崎 - <新安城> - 知立 - 神宮前 - 金山 - 名鉄名古屋 - 国府宮 - 名鉄一宮 - [新木曽川] - [笠松] - 名鉄岐阜
特急との違いは国府・新安城に定期停車するか否か。ミュースカイとの違いは神宮前以北の定期停車駅にしか停車しない事。
神宮前以東の快特定期停車駅は同種別設定前の特急定期停車駅であり、現在の特急はこれに約半数が停まっていた国府と新安城を加えたもの。
また、伊奈・国府(快特)・美合・鳴海・須ヶ口各駅に停車する列車も一部存在する。
犬山線
名古屋本線枇杷島分岐点から - 岩倉 - 江南 - 柏森 - 犬山 - 犬山遊園 - 新鵜沼
特急との違いは無い。ミュースカイとの違いは柏森に一部停車するか否か。名鉄岐阜方面には行かない。
広見線
犬山 - 西可児 - 可児川 - 日本ライン今渡 - 新可児
常滑線・河和線
神宮前 - 太田川 - (南加木屋) - (巽ヶ丘) - <阿久比> - 知多半田 - <青山> - 知多武豊 - 富貴 - (河和口) - 河和
特急との違いは、阿久比と青山に定期停車するか否か。常滑・中部国際方面には行かない。
知多新線
富貴 - 上野間 - (美浜緑苑) - 知多奥田 - (野間) - 内海
特急との違いはあまりない。
なお美浜緑苑は休日の特急1本のみしか通過しない。また特急は、野間にも停車し線内各駅停車となる列車も多い。
京阪電鉄
2003年9月、特急の停車駅に枚方市と樟葉が停車する事により従来の特急の停車駅のK特急が設定される。2008年10月に快速特急に名称変更すると共に京都方面のみの運用となる。
定期列車としては、2011年5月27日を以て一度廃止されているが、正月や行楽期に運転される京橋 - 七条間ノンストップの臨時列車「洛楽」が定期列車格上げにより復活している。なおそれまでのダイヤの合間を縫うように運行されているため前がつっかえたこともしばしばで、さらに途中駅で先行の特急列車を抜かすこともしなかったため、停車駅は少ないながらも特急よりも所要時間が伸びているという状態になっていたが、快特洛楽運転時は先行の特急を快速急行・急行に変更し枚方市で追い抜くダイヤにしたこともあり年々スピードアップしており、2021年ダイヤ改正で京阪快特と言っても差し支えのない所要時間(京橋→七条最速33分)になった。8000系と3000系が基本的に使用される。3000系使用列車の場合洛楽のヘッドマークが付く他窓下に雲形のライトが付き他種別との判別は容易である。
京都方面行きは京橋駅にて1番線に停車することで清水五条誤乗を防いでいるが大阪方面行きは特にそういった誤乗対策はない(出来ない)ので注意。
トイレはないので乗る時はトイレを済ませ、なるべくコーヒーなどを飲まずに乗車しよう。
停車駅
※()内は2011年5月28日のダイヤ改正以前の定期列車の停車駅。
淀屋橋 → 北浜 → 天満橋 → 京橋 → (中書島) → (丹波橋) → 七条 →祇園四条 → 三条 → 出町柳
阪急電鉄
2001年3月のダイヤ改正以前の旧・快速急行を前身とする種別で、2001年3月から2007年3月まで京都本線で定期運行されていた。使用車両は基本的に6300系のみで、当時最新鋭車両であった9300系が使われることはデビュー時以外ほとんどなかった。当時の通勤特急との違いは桂に停車するか否かであったが、2007年3月に通勤特急が長岡天神・桂・西院に停車する事によって統合され廃止された。
その後、2011年5月より6300系を改造した観光特急「京とれいん」が土休日ダイヤ限定で1日4往復走るようになり、この列車の種別が快速特急となったため定期設定が復活した。以前の定期時代とは違い、高槻市・大宮を通過する代わりに淡路に停車するようになり千里線からの利便が図られている。なおそれまでのダイヤの合間を縫うように運行されているため前がつっかえることもしばしばで、さらに途中駅で先行列車を抜かすこともしないため、停車駅は少ないながらも特急よりも所要時間が伸びているという状態になっている。(とはいえ詰め込みの効かない2ドア6両を途中で京阪みたく先行列車を追い抜かしたら乗客がそっちに集中することは自明の理だろう)
ホームドアの設置や京とれいん雅楽(7000系)の運用開始もあり十三通過の「快速特急A」も運転されたが京とれいん6300系の老朽化に伴い2022年12月に運転を終了した。現在は7000系京とれいん雅楽が阪急快特を担当する。
また、行楽シーズン時には梅田・河原町から嵐山への直通臨時列車としても運転されている。使用車両は8300系が多い。なお神戸本線・今津線(北)・大阪市営地下鉄堺筋線からの臨時直通列車「直通特急」も京都本線内では快速特急と同じ停車駅である。2022年度・2023年度は設定が無かったが今後設定されることはあるのか・・・?
停車駅
(2001年〜2007年)梅田 - 十三 - 高槻市 - 桂 - 大宮 - 烏丸 - 河原町
(2011年〜現在)梅田 - 十三 - 淡路 - 桂 - 烏丸 - 河原町(嵐山線直通列車は桂 - 嵐山間各駅停車)
関連動画
関連項目
- 1
- 0pt