爆球連発!!スーパービーダマンは、月刊コロコロコミックに連載された、ビーダマンをテーマにした漫画作品である。作者は今賀俊。
概要
月刊コロコロコミック1995年9月号~2001年12月号に連載。別冊コロコロコミックにも短編が数点掲載された。
ビーダマンとは株式会社タカラ(現:タカラトミーアーツ)から発売されていた、腹部からビー玉を発射する人形の玩具シリーズである。それまではキャラクター玩具だったビーダマンが競技性重視となり、シリーズ名を「スーパービーダマン」と変えたのに合わせて本作品の連載が開始された。競技性をアピールするように、ビーダマンで勝負するビーダマン使い=ビーダーたちの物語を描く。シリーズが次の「バトルビーダマン」に移行したのに合わせ、「B-伝説! バトルビーダマン」にバトンタッチする形で連載終了。掲載期間は約6年に渡り、コロコロに連載されたビーダマンの漫画では最長の部類に入る。
この時代の玩具漫画としては過剰な威力演出は少な目。その代わりにバトル中の心理描写が丁寧に描かれており、見応えのある試合運びを展開する。バトル以外での人間模様の描き方もよく出来ており、ビーダマンを知らない人にも是非読んで欲しい作品。ビーダマンに興味のある人は、当時の販売事情を調べながら読むとより楽しめる。
シナリオ序盤のビーダマンについて
作品のバージョン | ビーダマンのタイプ |
---|---|
コロコロ掲載時 コミックス版 |
ボンバーマン型 |
アニメ版 | オリジナルロボット型 |
電子書籍版 | オリジナルゆるキャラ型 |
玩具のビーダマンシリーズは、初期はボンバーマン型からスタートし、途中からオリジナルのロボット風デザインのものになった。漫画でもシナリオ序盤は登場人物の全員がボンバーマン型を使用し、途中からロボット風デザインに変わっていった。
アニメ化に際してはボンバーマン型ビーダマンが登場せず、代わりに同等機能のロボット型オリジナルビーダマンが登場した。たぶん版権の都合。
電子書籍化に際しても、元の原稿でボンバーマン型が登場したシーンはすべてオリジナルデザインに差し代わっている。電子書籍版の序盤ビーダマンはアニメ版デザインとも異なるデザインである。これは掲載時に読者が体験したであろう、丸っこいキャラから急にかっこよくなったビーダマン進化の衝撃を意識したのが理由のようである。
ストーリー
ビーダマンのバトルが大好きな小学生・戸坂玉悟が、バトルを通じて他のビーダーたちと友情を深めていく物語。
登場人物
チームガッツ
- 戸坂玉悟(とさか たまご)
声優:瀧本富士子
本作の主人公。バトルが大好きで、強い相手を見つけては手当たり次第にバトルを申し込む。
素直な性格で、またバトルには常に本気で熱意を注ぐ。その実直さ故か、バトルを交わした相手とはほぼ例外なく友情のようなものが芽生えている。
作中屈指のパワーファイターで、とにかくパワーショットで押していくバトルスタイルを好む。細かいことを考えるのが苦手だが、ピンチの際には天才的閃きで何度も窮地を脱出してきた。
使用するビーダマンは初期型→フェニックスシリーズ。いずれの使用機体も友情なくしては完成しなかったものである。 - 西部丸馬(にしべ がんま)
声優:芝原チヤコ
本作の第二の主人公。関西からの転校生で、関西弁でしゃべる。
タマゴとは反対に知力を武器にするタイプで、チームバトルでは作戦を立案・指示するリーダーの立場を自然と任される。また、常に理想のビーダマンの設計を考えており、作中でも多くの改造や新型ビーダマンを作ってきた。
バトルのスキルとしては早打ち・遠距離射撃・連射を得意とし、「スナイパーガンマ」の異名を持っていた。タマゴと出会って以降はパワー対策も意識するようになり、隙が無い。
口と態度が悪いのが欠点。また、プライドが高いのが災いし、挑発に弱い面もある。
使用するビーダマンは初期型→ワイバーンシリーズ。どういうわけか、新型の完成と強敵の出現がよく被る。 - サラー
声優:今井由香
日本に留学している、アラブの石油王の息子。超がつくほどの金持ちで、断崖の城に住んでいる。
美貌故にイジメに会っていた過去があり、失った自信を取り返すため、ビーダーたちを城に招待しては自分に有利な条件での勝負を仕掛け勝ち続けていた。不利と知りつつ全力で挑んでくるタマゴとの勝負を通じて、本気で勝負することの楽しさ、本当の誇りを学ぶ。
優しい性格。一方で少々臆病な面があるが、勝負を重ねていくうちに克服していくこととなる。
全日本ビーダー選手権編はサラーが自身の過去と決着をつける話でもある。
変化球タイプのビーダマンを使用し、自在に使い分け相手を翻弄するテクニックを持つ。
使用するビーダマンは、初期型(変化球仕様)→スタッグスフィンクス→スタッグケロべロス→パワードスフィンクス。 - 風間美利(かざま よしのり)
声優:私市淳
風のビリーの異名をとり、ビリーと呼ばれる。ガンマが西の連射王ならビリーは東の連射王。2体のビーダマンを両手に握り、早打ちと小技に長ける。弱点はカナヅチ。
元はバーグラーズのメンバーだったが、全日本TOPビーダー選手権でチームガッツが再編されるにあたって加入する。
使用するビーダマンはブラストグリフォン(ライトイーグル、レフトレオン)→ファントムグリフォン(ファントムイーグル、ファントムレオン)→ミラージュ(ミラージュイーグル、ミラージュレオン) - 飛田猫丸(とだ ねこまる)
声優:渡辺久美子
ビーダーとしての実力は低く、チームガッツ加入時にはメンバーの頭を抱えさせた。博士からハンティングリンクスを託されたことで命中率の悪さが改善された。実力は向上しなかったが、素早い身のこなしでチームの危機を救っている。
キングビーダーズ
- 伊集院圧政(いじゅういん あつまさ)
声優:結城比呂
キングビーダーズのリーダーでサラーの元クラスメイト。プライドが高いが礼儀正しい。
かつてサラーとテニスで対決したが、生まれて初めて敗れたことで過度なトレーニングを積む。頭部を負傷してでもサラーと試合を続けようとしたが、サラーに棄権されてひどくプライドを傷つけられたことで髪色も黒から白に豹変。サラーをいじめるようになったが、チームガッツとの決勝では指を負傷してでもタマゴとまともに戦い、敗れた後は憑き物が落ちたかのように元の穏やかな性格に戻り、相棒としていたケーニッヒケルベロスをサラーに託した。
使用するビーダマンはケーニッヒケルベロス。後にサラーと共にスタッグケルベロスを共同開発した。 - 北条明(ほうじょう あきら)
声優:夏樹リオ
伊集院の幼馴染で、伊集院を豹変させたサラーを恨んでいた。基本的には伊集院を庇う立ち回りをしていたが、決勝戦でタマゴと伊集院が決着をつける際は涙を流しながら見届けた。伊集院が元に戻った後はサラーに対する恨みも消えていた。
使用するビーダマンはユンカーユニコーン。 - 早乙女基夫(さおとめ もとお)
声優:伊崎寿克
長身痩躯で眼鏡が特徴。寡黙だが、タマゴに対して伊集院がビーダマンを発車しようとした際にはそれを止めたり、決勝戦ではタマゴと伊集院が決着をつけようとした際に北条をサラーと共に止めている。尺の都合で描かれなかったが、いじめられていたところを伊集院に助けられていたとのこと。
使用するビーダマンはアイアンサイクロプスで、作中最初に登場したPIビーダマンで一同を驚かせた。
バーグラーズ
- 井出安行(いで やすゆき)
声優:浅野まゆみ
インパクトトリガーを装着したビーダマンを使用。チームガッツとの試合ではタマゴと対戦する。それがビーダー選手権決勝戦時にタマゴの元にバトルフェニックスを届けるのに貢献した。 - 大倉剛(おおくら つよし)
声優:保志総一朗
巨大なタンク上のマガジンを装着するビーダマンを使用し、高速連射を得意とする。チームガッツとの試合ではサラーと対戦する。
アニメ版
概要
1999年に放映。原作の1話目から全日本ビーダー選手権までの内容をアニメ化。
おはスタの1コーナーとして、1話分を月~金曜日に毎日5分かけて放映していた。
それだけでも複雑だが、さらに2週間ごとに交代で同じ時間に「超速スピナー」が放映されていた。
ちゃんと観るためには欠かさず2週間早起きして視聴し、次の2週間は早く観たい欲を抑えながら待つ必要があった。しかも続き物で、連続して観ないと付いていけないストーリーだった。当時の子供たちの中で、果たして何人がきちんと見ていただろう…?
スタッフ
原作:今賀俊
監督:日下直義
シリーズ構成:富田祐弘
キャラクターデザイン:池上太郎
音楽: 渡部チェル
放送局・配信サイト&放送開始日時
放送局 | 放送期間 | 放送時間 | 備考 |
---|---|---|---|
テレビ東京系列 | 1999年1月4日 ~1999年10月1日 |
月~金曜日 06:45~07:30のうちの どこかで5分間 |
全20話。 2週ごとに「超速スピナー」と 交代で放映。 |
関連動画
関連項目
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