ニコニコ大百科

同盟軍が深入りしちゃったのって、進攻計画がスタートした段階から陸戦部隊からの突き上げもありそう。
宇宙艦隊戦が戦局を決定してきた本伝期にあって「脇役」扱いに甘んじてきた陸戦部隊にとって、イゼルローン攻略による講和や「警戒的平和」の到来は、自らの存在意義を奪いかねない。
しかし、帝国領に進攻し宙陸共同作戦が行われれば、敵地制圧を達成できる陸戦部隊こそが「主役」となる。
その欲求からの突き上げもあって、総司令部も戦わずに得た辺境惑星に留まるという選択肢は取れなかったんじゃないかな。

こう書いてて思ったけど、フォークって艦隊要員だけでなく、陸戦部隊にも顔が効いたんだろうか。

目標の定かでない大艦隊の侵攻という意味では、ガリポリ戦役が元ネタの一つではないかと思う。文字通り空前絶後の艦隊を戦艦すら持たない相手に差し向けて、アッサリ追い返されたアレ

>>211
陸戦部隊が、そこまで発言力が有ったかは疑問
シェーンコップのエピソードに士官学校に行かずに軍戦科学校に行ったとある事から、普通は士官学校のすべり止め扱いだった可能性が高いだろうし、
宇宙艦隊が居なければ敵にすらたどり着けないしで

同盟の場合、陸戦隊の主力は各星域の警備隊で同盟軍の陸戦隊は基本的には大規模な物では無いんじゃないかって思ってる

>>212
目標の定まってない軍事行動、といえば自分は独ソ戦のドイツ軍を連想するな
ナチスドイツ軍って有能なイメージあるけど独ソ戦では明確な落としどころが決まってなくって、具体的にはヒトラーはウクライナやバクーといった経済的に重要な地域の占領を、国防軍は首都であるモスクワの占領を目指してて一貫性がなかったのよね

独ソ戦のドイツ軍は一応ソ連野戦軍の撃破が目標
第一段階で国境のソ連軍主力を砕けばあとは二段目の掃討戦でモスクワもウクライナも拾えるだろうと楽観的に考えてたから優先順位を定めていなかった
たぶんフォークも回廊入り口で帝国軍と決戦して痛打を与えればあとはなんとでもなると思ったんじゃないか？

歴史にifは意味が無いとは思うけれど、もし侵攻作戦をヤンもラインハルトも不在の状態でやってたらどうなってたんだろうって思う。
多分帝国側は焦土作戦なんてやらず艦隊決戦で食い止めようとするだろうし、両軍とも決め手に欠けてgdgdした戦闘の結果同盟が根負けして撤退するハメになりそう。

ラインハルトなしはともかく、ヤンなしってifはフォークがヤンを暗殺でもしない限り成立しない（少なくともイゼルローン要塞を無血で攻略って前提がなくなる）と思うが……まあその場合は、いつもの戦争が帝国領土でやるだけじゃね？
政府としては選挙の間だけ負けてなければ十分だし、そもそも続ける金がないってのは一応共通の認識ではあるわけで。

ラインハルトがいないなら、ほぼ間違いなく帝国領入り口で迎撃作戦だろうね。焦土作戦は建前や辺境領主にふりまわされないラインハルトならではの発想だし。
ヤンが作戦不参加の場合は、侵攻部隊に第13艦隊が不在。代わりに第12艦隊あたりが出るだけだろう。
勝敗は、総司令官が昼寝とミュッケンなわけだし、両者精彩を欠いたまま損害が大きくなって撤退＆痛み分けかねぇ。同盟は一応帝国本土の一部を占領＆艦隊保全をもって勝利として、帝国は本土防衛に成功したって喧伝して矛を収める。
パワーバランスは正史と違って同盟にぐっと有利になるだろうけど。

>>218
仮に遅退戦術で同盟軍の分散と各個撃破を図っても、貴族将校が暴走して勝手に戦闘が始まることも十分考えられる。

一応ミュッケンは、その辺の制御に関しては誰よりも長けてるから……まあ遅滞戦術（これ自体はゲルラッハ財務尚書の腹案でもある）で行くとしても、最悪一つや二つ全滅しても立て直し可能な小部隊を複数用意して牽制＆ガス抜きに出撃させるんじゃね？
第六次イゼルローン戦の前哨戦みたいに。

>一応ミュッケンは、その辺の制御に関しては誰よりも長けてるから
純軍事的にはメルカッツのほうが優れてるんだろうけど純軍事以外の帝政固有の複雑な要因に左右されすぎる帝国軍を統御する総帥としてはミュッケンのほうに軍配が上がるのかもな

イゼルローン奪取で支持率が上がらないんだから、評議会は軍事的勝利以外の政策を考えるべきだった。

サンフォード政権が侵攻作戦を許可したのは「このままだと来年早々の選挙に勝てない」からだが、それとは別に8月12日の作戦会議の前日にキャゼルヌが「何しろ3ヵ月後に統一選挙がある」と発言してるんだよね。
設定ミスや誤植の類なのか微妙だけど、来年早々のはずの選挙が救国軍事会議のクーデターまで行われてない（日単位で記録のある「ユリアンのイゼルローン日記」で言及がないし、そもそも捕虜の票をアテにしてる）あたり、前哨戦たる地方統一選みたいなのが年内にあって、そっちはまだ作戦がうまくいっていた頃なので支持率アップと政権維持にそれなりにプラスに作用したんじゃないだろうか。

後はイゼルローン攻略戦後にウィンザー夫人の前任者が贈収賄事件で辞任した可能性も有るね

「和平派と最強硬派に挟撃されて」ることを考えるとやはり目下の問題は軍事にあるし
短期的に効果が出る施策となるとやっぱり軍事的勝利になるんじゃないかって思うな……

>>223
アムリッツァが10月中旬だから8月12日から三ヶ月後だと間に合ってないね……

>>224
イゼルローン陥落：5月
帝国領侵攻決定：8月6日
で、ウィンザーの就任がその一週間前

アムリッツァって12月じゃなかったっけ？ と思ったら勘違いだった、すまん。
まあ、11月に選挙があるなら、あと一ヶ月くらい粘れよって言いたくなる気持ちはわかる（正しい意見って訳じゃない）。世論というかマスコミも、当初はイケイケだったみたいだし。

こうして見ると同盟がラグナロックまでもったのが不思議

>>227
「しかし勝敗は相対的なものです。無能な敵に助けられることもあります。」というやつなのだろう。
ラインハルトが「俺の十分の一の知能でもあれば、イゼルローンなど陥落できる。」と言ってたように、当時の同盟と同等以上に帝国も無能に専横されてたってことだろう。

>>228
それと前線にはシトレや老害化前のロボス、ビュコックやウランフ、ボロディンと言った面々が支えてた上、
イゼルローン要塞と言う目標から8個艦隊も動かすような運用は非効率的だったからなんだかんだで持っていたのではなかろうか

帝国側も、要塞の近くに数個艦隊を送り出して会戦して帰るだけならともかく
大艦隊を同盟中心部に遠征させるとなるとまったくわけが違うからね

十分な準備をしたラインハルトですら補給に苦労してるんだから「距離の防壁」は偉大よ

侵攻作戦～ラグナロック間という意味なら、トリューニヒト派（≒同盟）にとっては理想的な環境だったから。

・主戦派が「ちっぽけな生命や一時の出費を惜しむべきでない」と公然と言えるくらいほぼ世論を独占。反戦派も（無責任な主戦論で一番被害を被る）軍部も発言権が壊滅。
・軍備再建をしなければならないのは事実だから、軍需にいくらでもお金を回せる。
・現実問題として（トリューニヒトの責任の外で）大規模軍事行動を行うような余裕ないのはあきらかなので、口では主戦論を唱えても結果に責任を取る事態が起こりえない。
・難攻不落のイゼルローン要塞という最低限の防御ラインは押さえている。
・帝国も内政に忙しく同盟どころではない。

トリューニヒト議長の任期はサンフォードの残り＋4年だけど、皇帝誘拐事件がなければ、なんだかんだで任期満了までは保ったと思う。
（トリューニヒトはルビンスキーと組んでいるので、そんな状態の同盟保たすよりは売り渡した方がましって判断だろうけど）

本当に選挙対策に軍事的大勝利が欲しかったら、ヤンを主攻、ヤン艦隊とイゼルローンの補給の確保にビュコック、何かあった時の後詰にウランフの編成で、
ヤンに高度な柔軟性を持って臨機応変に対応し敵艦隊を撃滅せよ！とでも命じて２～３個艦隊屠ってもらえばよかったんだよね。

そうしたら敵陣深くに進攻し敵に圧倒的な打撃を与えたって事で政府の支持率は上がっただろうに。

帝国、同盟、フェザーン
ほぼすべての登場人物が同盟の破滅のために努力していた感じ

150億の人口を抱える同盟が1億人に食糧や生活物資供出したらもう「財政破綻しかねない」っておかしくない？
（それくらい当時の同盟が頭おかしかったってことか？）

現地に基地やインフラを作るとかじゃなく現地に供出する生活物資の類は、本来の予算（2000億ディナール）に組み込んでいていいくらいだし（捕虜の予算は考える必要あり）、輸送コストなどを考える必要はあっても、侵攻予算全体に対する割合として見れば「財政破綻」というような金額になるとは思えないのだが。
帝国と戦った損害で予算切れを起こしたならともかく、帝国は最初全く戦ってなかったから、想定外の出費が住民への物資提供以外にあったわけではないはずだし。

現地に物資を供出したら財政破綻する程度の金しかないのでは、仮に帝国が全面的に白旗ムードだったとしても予算不足で撤退したんじゃないかと思えてならない。

軍事トーシロなので解説希望。

日本で言うなら政令指定都市一つ分のニートを丸ごと抱え込むようなものなので、即破綻とまではいかずとも（実際同盟も、第一陣の物資は何とかかき集めた）それなりにきつい。そして問題は、一つじゃ終わらないだろうってことで……

ちなみにキャゼルヌが「3倍の補給計画立てれるか」と呻いてたことから、おそらく本予算の段階では組み込まれてない。そのくせ地上占領用の部隊も動員されてるので、ウランフが「で、我々は何をしたらいいんだ？」と作戦会議で疑問を呈したのは至極当然のこと。

一切戦闘せず驚くほど多くの飢えた占領地を手に入れた訳だから
想定してた物資のバランスがめちゃくちゃになったんじゃないかな
弾薬や燃料は腹の足しにならないし
やっぱ高度な柔軟性と崇高な使命が足を引っ張った

一億人で済めば問題無いんだろうけど
どの程度まで増えるのか予想もつかなかったからねぇ

色々考えてみたけど、何度考えても
「侵攻実行時点で具体的にどれくらいまでの侵攻を想定されていたか」
が分からないのがネックになってしまった。


ただ、帝国人口は250億いる。
いくらどこまで膨れるか分からないと言っても、2億3億の生活物資で「侵攻を止める」ですらなく「撤兵しかない」では、どんなに理想的に侵攻が進んでもせいぜい辺境の併呑で止めざるを得ない程度の予算でしかなかったと思う。
現地で内政を行い、場合によっては基地やインフラを整える必要があり、そうなれば生活物資とは（おそらく）桁違いの金額が飛ぶ。
そんな金はなかったとしか思えない。

ところで、キャゼルヌも侵攻目標が分からない状態で補給計画立ててたんだろうか？
直言マンだから「計画が立てられない、せめてそこ教えろ」は言いそうなもんだし、教えられずにやむなく立てた補給計画という感もなかったが…

>>238
憶測だけど、回廊の帝国側出口付近で一回派手に戦闘して周辺星域を攻略するってぐらいに考えていたんじゃないかな

そもそも帝国の特に辺境に関しては、完全とはいかないにしても、
食料等の生活物資に限っては本来それなりの水準で自給はできていたはずで、
その前提が崩れて、それもたかだか遠征開始から一ヶ月程度の期間で
「当座180日分の食料をまる5000万人分、あと食料生産設備がひととおり全部必要」
って補給要求が追加で来たらそりゃ無茶なってなるよ

本来は勢力範囲が広がる速度ももっと遅い（早期に帝国軍の迎撃を受ける）想定だったろうし、
焦土作戦で備蓄ゼロ生産ゼロのところを支え立て直すのは軍政下での一般的な不足物資供給とはわけが違う
もっと勢力範囲の拡大に時間があり、焦土作戦も無かったらそれなりに対応できてたんだろうけどね