チェルヴィニア(Cervinia)とは、2021年生まれの日本の競走馬である。鹿毛の牝馬。
主な勝ち鞍
2023年:アルテミスステークス(GⅢ)
2024年:優駿牝馬(GⅠ)・秋華賞(GⅠ)
生産者はノーザンファーム、所有者はサンデーレーシング、管理調教師は木村哲也(美浦)。
父*ハービンジャー、母チェッキーノ、母父キングカメハメハという血統。
父は英国馬でキングジョージを11馬身差で制した名馬。種牡馬として輸入され、ディアドラやナミュールなど多数のGⅠ馬を送り出している。
母は2016年のGⅡフローラSの勝ち馬で、オークスでもシンハライトのクビ差2着になった実績馬。繁殖牝馬としても初仔のノッキングポイントがGⅢ新潟記念を勝利し順調な滑り出しをみせている。本馬は第2仔。祖母ハッピーパスも重賞ホースであり、一族にも大伯母シンコウラブリイを筆頭にコディーノなど多数の重賞馬がいる良血である。母父の説明は割愛。
馬名の由来はアルプス山脈の名峰マッターホルンの麓にあり、スキーリゾートとしても有名なイタリア北部の集落の名より。なおマッターホルン自体をイタリア語では「チェルヴィーノ(Cervino)」という。
デビューは早く2歳6月の東京芝1600m。ここは1番人気に支持され、最内枠から早め先頭の積極的な競馬をしたが、ゴール寸前でボンドガールに差され惜しい2着に敗れる。1着ボンドガールはその後重賞2着3回、3着コラソンビートも後にGⅡ京王杯2歳Sを勝利しており、後から思えばかなり粒の揃ったメンバーだった。
その後8月に新潟へ遠征し未勝利戦(芝1800m)へ出走。ここは単勝1.1倍の断然人気に応え、2番手から上がり最速33秒0の末脚で2着馬を6馬身ぶっちぎり初勝利を挙げる。
続くGⅢアルテミスSも1番人気。このレースも3,4番手から直線で一時狭いところに押し込められながら直線半ばからの末脚だけで1馬身3/4ちぎって完勝。2連勝で重賞初勝利を果たす。
これで牝馬クラシック戦線の本命に浮上したのだが、左トモの違和感を生じ阪神JFは無念の回避。3戦2勝の成績で2歳シーズンを終えた。
3歳初戦はぶっつけでGⅠ桜花賞。素質は高く評価されていたが5ヶ月近い長期休養明けが不安視され、単勝6.1倍の4番人気となった。人気は阪神JFワンツーから直行のアスコリピチェーノとステレンボッシュ、クイーンC快勝のクイーンズウォークが集めた。
主戦のルメールが前月のドバイ遠征で骨折し療養中のためバウルジャン・ムルザバエフが騎乗し、8枠18番から発走。これまで同様先行集団からの競馬となったが前半3ハロン34秒台のハイペースに巻き込まれてしまう。休み明けにこの激流は辛く、直線でずるずると後退。13着の大惨敗を喫してしまった。
続くオークスは療養期間が明けたC.ルメールに手が戻った。桜花賞は明らかに休み明けにハイペースが堪えての敗戦で能力への期待は依然高く、桜花賞2着のアスコリピチェーノがNHKマイルCに向かい不在なのもあって、桜花賞馬ステレンボッシュに次ぐ2番人気に支持された。
このレースは6枠12番からスタート。ステレンボッシュをマークする6,7番手の絶好位を獲得する。前は2頭が1000m57秒台でぶっ飛ばしたが離れた3番手以降は平均ペースで流していく。4コーナーを回っても鞍上ルメールは仕掛けず、外目の中団後方あたりまで下げながら直線を向く。
なおもルメールは仕掛けを待ち、残り400m地点でゴーサイン。チェルヴィニアも鋭く反応して馬群を抜き去りながら坂を駆け上がる。内では巧みに進路を取ったステレンボッシュが押し切ろうとしていたが一気に差を詰め、最後の最後に半馬身とらえてゴール板を通過。母チェッキーノがクビ差届かなかった樫の女王の座を手に入れ、自身が味わってきた悔しさも存分に晴らした。
管理調教師の木村哲也は牝馬クラシック初勝利、ハービンジャー産駒は牡馬を含めてクラシック初勝利。C.ルメールは史上2位で現役最多となるオークス4勝目を記録した。そのルメールは前述の負傷もあってこれが同年のGⅠ初勝利。インタビューでは開口一番「ただいま」とファンとの再会を喜び、「前走良くなかったけど自信を持って乗った」と笑顔でコメント。一方でアナウンサーから負傷について問われると神妙な面持ちになり、「怪我したけど騎手の生活だから関係ない。藤岡康太と彼の家族はもっと大変でしたから」と、負傷療養中に落馬事故で急逝した藤岡康太騎手と家族を慮る場面もあった。
なお6枠からのオークス制覇は1987年のマックスビューティ以来37年ぶり。前走桜花賞13着からのオークス制覇も2013年のメイショウマンボ(桜花賞10着)を上回る数字となる。
夏は休養に充て、トライアルをパスして秋華賞に直行。同じく直行のステレンボッシュとローズS勝利をステップに逆襲を狙うクイーンズウォークらを相手に回し、最終的には単勝2.3倍の1番人気に支持された。
3枠5番の好枠からまずまずのスタートを決め、鞍上のルメールは戦前のコメント通り中団を確保。前はセキトバイーストが57秒1という超ハイペースでぶっ飛ばしたが3番手以下は2~3秒後ろの平均ペースという展開。3角で馬群がひとかたまりになり外から後続馬に被せられても動じず、馬群に囲まれながら4角を回る。直線で追い出されたとき丁度眼前に空いたスペースを突いて一気に伸び、残り100mで一気に先頭に立つ。そのまま脚色は衰えず、大外を突っ込んだボンドガールや馬群を捌いて追いすがるステレンボッシュをこともなげに振り切り完勝、牝馬二冠を達成した。秋華賞は母チェッキーノが屈腱炎で出走できなかった舞台であり、オークスに続いて2度も母の無念を晴らす親孝行をしてみせた。
オークスと秋華賞を制しての二冠はミッキークイーン以来9年ぶり4頭目。レース後木村師は「普段からすごい馬だなと思いながら管理していますし、まだまだ可能性がある」と語り、その後ジャパンカップへの出走を決定。同厩舎で秋華賞をパスしたレガレイラはエリザベス女王杯に向かったため(結果は5着)、JCに向かえばどちらもルメールが乗れるということだろう。予想通りルメールが鞍上となり、軽斤量の二冠牝馬と言うこともありドウデュースに次ぐ2番人気に支持された。レースでは先行したものの遅いペースとなり直線での瞬発力勝負となったため、結果としてドウデュース、シンエンペラー、ドゥレッツァの叩き合いからは2馬身半離された4着となった。
ここからは古馬達との対決、母チェッキーノに更なる勲章を捧げられるか。
*ハービンジャー 2006 鹿毛 |
Dansili 1996 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig |
Razyana | |||
Hasili | Kahyasi | ||
Kerali | |||
Penang Pearl 1996 鹿毛 |
Bering | Arctic Tern | |
Beaune | |||
Guapa | Shareef Dancer | ||
Sauceboat | |||
チェッキーノ 2013 栗毛 FNo.4-d |
キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
Miesque | |||
*マンファス | *ラストタイクーン | ||
Pilot Bird | |||
ハッピーパス 1998 鹿毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | |||
*ハッピートレイルズ | *ポツセ | ||
*ロイコン |
Northern Dancer 6.25% 5 x 5
掲示板
64 ななしのよっしん
2025/02/16(日) 17:31:25 ID: sHZfWjhki0
https://
クリストフ・ルメール騎手(チェルヴィニア=9着)
「(敗因は)色々ですね。下(馬場)があまり良くなかったです。ペースも遅かったです。休み明けで(もっと)コンディションが良くなりそうでした。直線は全然伸びなかった。体がきれいすぎたので、もう少しシェイプアップした方が良さそう。次はもう少しいい競馬を期待します」
レース後コメントだとこう、馬場とペースと休み明けが原因とのこと
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66 ななしのよっしん
2025/02/17(月) 17:37:53 ID: VF5eFcO4z1
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最終更新:2025/03/11(火) 06:00
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