チェッキーノ(Cecchino)とは、2013年生まれの日本の競走馬・繁殖牝馬。栗毛の牝馬。
現役時代は怪我に泣かされたが、繁殖入り後にその鬱憤を晴らすような優秀な産駒を送り出し続ける名牝である。
父キングカメハメハ、母ハッピーパス、母父サンデーサイレンスという血統。
父はNHKマイルC、日本ダービーの変則二冠を達成し、種牡馬としても超一流の成績を残したキングカメハメハ。
母は2003年の京都牝馬Sの勝ち馬ハッピーパスで、母の姉に1993年マイルCSなど、重賞6勝のシンコウラブリイがいる。母父は説明不要の大種牡馬サンデーサイレンス。
半兄にクラシックを嘱望されながら惜しくも敗れたのち、4歳で病に斃れたコディーノがいる。
また、ハッピーパスの仔は全馬が中央で勝ち上がっている優秀な血統である。
兄コディーノと同じく、美浦の名門、藤沢和雄厩舎に入厩。デビューは2015年11月15日、東京・芝1400mの新馬戦。当初は8月の札幌での初出走を目指していたが、動きに物足りなさがあったため、3か月後ろ倒しとなった。鞍上は北村宏司騎手。
良血ということもあり、2番人気に支持されたチェッキーノ。中団からレースを進め、直線で上がり最速タイの34秒8の末脚を繰り出すも、前目で競馬を進めたドーヴァーに同タイムで上がりの脚を使われ、2馬身差の2着に惜敗。
2戦目も北村騎手を継続の予定だったが、膝関節の捻挫のため、急遽柴山雄一騎手に乗り替わり。単勝1.7倍に答えて初勝利を上げ、2歳シーズンを終える。
明け3歳初戦は桜花賞トライアルのアネモネS(OP)。引き続き鞍上は柴山騎手。先行馬が粘る中、直線で脚を伸ばして外から差し切り勝利。優先出走権を手に入れた。
しかし、レース後の疲労が思うように抜けず、手にした出走権を手放す形で陣営は桜花賞の回避を発表。回復のため、短期放牧に出されることとなった。
仕切り直しはオークストライアルのフローラステークス(GⅡ)。新たにクリストフ・ルメール騎手を迎えるも、コースの形状上最も不利な大外枠となってしまう。
それでも得意の中団待機から大外一気の競馬で鋭く抜け出すと、後続に3馬身差の快勝で重賞初制覇。
この勝利は藤沢調教師のJRA通算1300勝目となり、区切りの記録とともにオークスへ向かうこととなった。
そして迎えた優駿牝馬(GI)。桜花賞馬ジュエラーが骨折で戦線離脱、2歳女王のメジャーエンブレムは距離適性からNHKマイルCへ向かったため、G1馬不在となったオークス。
1番人気は桜花賞で2センチ差で敗れたシンハライト(単勝2.0倍)。チェッキーノは4.0倍でシンハライトに次ぐ2番人気。ルメール騎手はエンジェルフェイス騎乗のため、戸崎圭太騎手に乗り替わりとなった。
後方から得意の末脚勝負で、直線抜け出したビッシュを猛追。オレンジ帽2騎の追い比べとなるかと思ったのも束の間、残り200メートルから馬群を縫うように襲いかかってきたシンハライト。
チェッキーノも必死に抵抗するも、僅かな差で泣いた桜花賞の借りを返すかのようなシンハライトの豪脚の前にクビ差の2着惜敗。手中寸前の栄光だったが、惜しくも手から零れ落ちてしまった。
オークスの雪辱のため、秋華賞を目標にクイーンS(GIII)へ向けて調整に入ったチェッキーノであったが……。
不運なことにレース登録後に左前浅屈腱炎を発症し、レース2日前に出走を取り消し。奇しくもシンハライトもローズS後に同じ病を患い引退となったため、リベンジの機会は永遠に失われることとなってしまった。
休養期間は2年に及び、5歳となったチェッキーノだが、2018年にターフへ復帰。初戦はサマーマイルシリーズ第一戦の米子S(L)、杉原誠人騎手を迎えての出走となった。
長期休養明けにもかかわらず2番人気に支持されたが、馬体重はオークスとの比較で38キロ増。成長分を加味しても調整不足感は否めなかった。レース本番でもかつての末脚は見る影もなく、直線で全く伸びないまま7着大敗。
叩き2戦目の関屋記念(GIII)でも同様に後方から前を捉えることができず7着。そしてレース後に古傷の屈腱炎が再発し、無念の引退となった。
引退後は生まれ故郷のノーザンファームで繁殖入り。すると、初仔のノッキングポイント(父モーリス)が3歳で新潟記念を勝利。初年度から重賞馬の母となった。
そしてハービンジャーとの間に生まれた2番仔がチェルヴィニア。2歳時にアルテミスSを制すると、チェッキーノが出走が叶わなかった桜花賞こそ13着に敗れるも、オークスで母の敵討ちを果たすように勝利。その勢いのまま秋華賞も制し牝馬二冠を達成。不遇の現役生活から一転、名繁殖牝馬の道を歩むこととなった。
シンコウラブリイが一世を風靡した祖母*ハッピートレイルズから続く名門の血は、今後の競馬界においても絶えることはなさそうだ。
| キングカメハメハ 2001 鹿毛 |
Kingmambo 1990 鹿毛 |
Mr.Prospector | Raise a Native |
| Gold Digger | |||
| Miesque | Nureyev | ||
| Pasadoble | |||
| *マンファス 1991 黒鹿毛 |
*ラストタイクーン | *トライマイベスト | |
| Mill Princess | |||
| Pilot Bird | Blakeney | ||
| The Dancer | |||
| ハッピーパス 1998 鹿毛 FNo.4-d |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
| Cosmah | |||
| Wishing Well | Understanding | ||
| Mountain Flower | |||
| *ハッピートレイルズ 1984 鹿毛 |
*ポツセ | Forli | |
| In Hot Pursuit | |||
| *ロイコン | High Top | ||
| Madelon |
クロス: Northern Dancer 5×5(6.25%)
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最終更新:2025/12/05(金) 18:00
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