柳川 信行とは、三保ヶ関部屋に所属していた元大相撲力士である。一時期の四股名は増健亘志(ぞうけん わたるしますつよし のぶゆき)。通称はゾーケン(ZOKEN)、マスケン、初代縦綱、第2代無類力士、非技のデパート、デブデブ柳川、相撲板の神様など。趣味はパチンコとパチスロとマンガ読み、好物は焼肉、水瓶座、嫌いな食べ物はキュウリ、血液型B型、干支は寅年。
1974年1月22日生まれ。学生時代に輝かしい実績を残して鳴り物入りで入門し、横綱はおろか一代年寄や理事長に800%の確率でなるとまで言われた。ところが蓋を開けてみると大相撲の世界では十両と幕下の往復に終始した。しかしそのギャップや数々の名勝負が2ちゃんねらーに強烈な印象を与え、相撲板ではネタ力士として横綱以上の人気を誇りネ申と崇められている。見出しに空白がある理由はわかってんだろう な!わかってなかった人は増厨の記事を参照。※記事のデブ肥大化防止のため本文は空白なし。
ぞうけん造船業の長男。相撲は小学校4年から始め、それまでは野球をやっていた。
高知市立南海中学校3年の時に中学生横綱を獲得。なお同校はあの紫雲丸事故の犠牲者が出た学校である。相撲部の監督は元大関・朝潮太郎(現高砂親方)の実弟が務めている。中学横綱を決めた一番で対戦した出島武春(1場所遅れで武蔵川部屋に入門、後に大関)とは学生時代、さらにプロ入り後に至るまでライバル関係が続くことになる。しかし結局本場所では一度も対戦しなかった。「東の出島、西の柳川」「才能の柳川、努力の出島」「出る出る出島、デブデブ柳川」と並び称されることもあった。
地元高知工業高校(後輩に前頭土佐豊がいる)から相撲の名門日本大学へ進学。しかし1年時には膝の怪我で稽古がまったくできなかった。それでも芯の強さ(アレのことか?)を買われ主将に指名される。1995年、4年時に全日本学生相撲選手権決勝で明治大学3年の安本栄来(前頭玉力道)を破って学生横綱になった。
1996年1月場所、日大の先輩肥後ノ海や濱ノ嶋がいる三保ヶ関部屋に入門し幕下付出(60枚目格)で初土俵。同期の幕下付出には日大同学年の海鵬、燁司や拓殖大学で前年(3年時)に学生横綱を獲得した栃乃洋がいる。また同じ場所に芳東(轟亘の高校の後輩にあたる)も前相撲で初土俵を踏んでいる。
身長や体重(全盛期に170kg台前半)が部屋の大先輩・横綱北の湖とほぼ同じだったこともあり当初周囲の期待は大きく、将来は部屋の継承が予定されたためか年寄名跡の用意も確約されていたという。だが入門前に負った下半身の故障や受け身になりやすい取り口、更には糖尿病の持病もあり伸び悩む。そんななか同年の9月場所に四股名を本名の柳川から増健に改める。これは師匠・三保ヶ関親方(歌手元大関増位山)が「膝が悪いので怪我をしないように」との思いをこめて命名した。
あの不健康な剣晃が現役のまま亡くなった1998年3月場所に新十両。以後十両に合計14場所在位する。十両時代は紫の締め込みを使用し、さがりが異様に短かった。これは足を長く見せるためだったと言われるが効果は0であった。化粧廻しには、土佐闘犬が綱を締めている姿が描かれていたものと日大の校章が刺繍されたものがあった。前者の意匠の化粧廻しは後に栃煌山も着用している(別に使い回しと言っているわけじゃないんだからね!)。
2004年5月場所以降は幕下での低迷が続いた。やがて四股名を元の「柳川」に戻そうと考えるようになり、周囲も望んでいたため、亡くなった父の喪が明けたのを機に、2005年11月場所に改名した。この時、日本大学相撲部の後輩で普段より親交の深い(後述)濱錦も四股名を本名(高濱)に戻した(2009年7月場所より再び濱錦へ)。さらに現役晩年は体重の増加に伴い下半身の脆さが目立つようになり、幕下中位以下に低迷した。年齢を考慮すると、関取復帰は極めて困難な状況であった。皇司の引退に伴い、2009年5月場所より日本大学出身者では海鵬と並び現役最古参となり、海鵬が引退した2010年7月場所8日目から引退までは現役最年長かつ最古参の力士となっていた。
2011年1月場所をもって引退。取組後「幕内に上がれなかったのは残念だけど、やり切った感はある」とコメントを残した。同年2月12日、両国国技館内で断髪式が行われ大関把瑠都や部屋の後援会関係者ら60名がはさみを入れ、三保ケ関親方が止めばさみを入れた。おりからの大相撲八百長問題の影響で角界が各種行事を自粛している最中の開催のため、師匠の歌の披露などのイベントは行われなかった。3月1日から東京都内の会社に勤務した。
元・学生横綱としては十分に大相撲で大成できなかった部類に入るが、稽古場では後に尾上部屋独立の際に移籍する把瑠都、境澤、白乃波、山本山、里山などを圧倒する実力を発揮していたといい、彼らに対する指導は厳しかった半面効果も大きかったとされる。
得意技は左四つと寄り、そしてつきひざに勇み足である。えっ、後2つは技に非ずだと?立ち合いは仕切り線の極めて近くから立つ。左を差して寄る重厚な取り口だったが勝ち味が遅かった。2009年頃からは相手を腹の上に乗せて吊るといった相撲も見られ、近年の大相撲界では元弟弟子の把瑠都とともに数少ない吊りの使い手であった。
柳川改め増健改め柳川が繰り広げ、2ちゃんねる相撲板に話題を提供し多くの増厨を生んだ数々の名勝負・エピソードをまとめる。
2001年から追加された新しい勝負結果のひとつ、つきひざで敗れた(十両以上でつきひざが適用されたのはこの時が初めて)。この際、師匠の三保ヶ関は「今日は顔を合わさないように、逃げます。テレビで放送するなら、顔にモザイク入れてください」とのコメントを残した(モザイクの対象は三保ヶ関自身であり、増健ではない。増健本人のコメントは「あっと思ったら、相手がいなかった。何しに来たんかなぁ」である)。同場所は最終的に10勝5敗で、十両優勝した垣添が11勝4敗だったため買って勝っていれば優勝の目もあったのだが…。それでも翌9月場所に自己最高の西十両6枚目まで番付を上げた。なお同場所が増健にとって十両で最後の勝ち越しとなった。
前の11月場所は東十両9枚目で6勝9敗と負け越したが、翌1月場所は公傷制度廃止に伴う関取定員増の恩恵を受け、名目上は同じ地位に据え置かれた(実質は1枚番付を下げている)。それにしても十両時代は全体的に番付ウンガイイナー。
日大の後輩である濱錦に叩き込みで勝った取組が無気力相撲であったとして、日本相撲協会の九重審判部副部長(元横綱千代の富士←お前に言われたくない)と伊勢ノ海監察委員長(元関脇藤ノ川)から、濱錦とともに厳重注意を受けた。同日の十両取組を撮影した動画はネット上どこを探しても存在しないが、一説には協会が検閲により削除したからとも囁かれている。同場所の他の日はあるのに。
負けなしの4連勝で迎えた五番相撲で、日大の後輩である北勝岩との取組に敗れた際、土俵上の砂を掻いて後ろに振り払い、その砂が土俵下の高島審判(元関脇高望山)の顔を直撃。高島に注意された。なお柳川(増健)はこの前場所、自分の取り組み後に花道で引き上げる際、北勝岩に挨拶がわりに縦廻しに触れ、気合いを入れるというアッー!な後輩思いの一面も見られる。結構いい奴じゃん。
幕下で琴冠佑と対戦し、熱戦の末土俵際で琴冠佑を寄り倒したかに思われ、軍配は柳川に上がった。しかし物言いが付き協議の結果「柳川の足が先に土俵を割っていた」として、行司差し違えで、勇み足で敗れた。柳川が勇み足で敗れたのは1997年1月場所9日目の福薗(逆鉾や寺尾の従兄弟)戦以来3度目。複数種の非技で敗れた経験を持つ力士は珍しい。ちなみに琴冠佑は同年の9月場所に対戦相手の勢を殴ったことが原因で引退。ネ申の口兄い、恐るべし。
東幕下16枚目で5連勝と絶好調。場所前に皇牙と栃東の上位力士2人が引退していたため「実質15枚目以内だから全勝すれば返り十両じゃね?」という憶測や「そんな特例はありえない。こういう時に全勝するのも柳 川クオリティ」というマジレスが入り乱れた。しかしその後ねらーの期待もむなしく連敗し5勝2敗。
東幕下19枚目で、自己ワーストとなる一番相撲からの6連敗を喫する。7番相撲で一本背負いの名手朝道龍(朝縄・朝天舞)との全敗対決を制し、惜しくもかろうじて7戦全敗は免れたものの、著しい力の衰えを感じさせた。
2勝2敗同士の5番相撲で対戦し、下手投げで星風に敗れたが、この際NHKのテレビ放送にて「星風が2勝3敗としています、柳川は1勝4敗の今場所負け越しです」と誤報され、訂正されることなく放送が終了した(正しくは星風が3勝2敗、柳川が2勝3敗である)。ちなみに、その後柳川は7番相撲で実際に負け越したのでNHKとアナウンサーに謝罪と賠償を要求してもいいレベル。星風は後年八百長問題で引退しておりここにも口兄いの発動が疑われる。
1996年5月場所以来、約13年ぶりの幕下50枚目台という低い地位(東幕下54枚目)に置かれ、負け越せば自身初となる三段目笑進のチャンス陥落の危機であったが、5勝2敗の幕下優勝次点という好成績を挙げ、未だ幕下の地位を守るだけの力が残っていることを証明した。
1番相撲から5連勝。6番相撲では同体取り直しの末、惜しくも新鋭の舛ノ山に敗れたが、前場所の5番相撲から通算で8連勝を達成し、35歳にして従来の自己記録であった7連勝(1997年11月場所3番相撲~1998年1月場所2番相撲、2000年7月場所4番相撲~9月場所3番相撲)を更新した。
増健が相撲板随一の人気キャラになるきっかけとなった一番。「オワッ!」と叫んでいるが、同じ高知県出身の土佐ノ海が発した「ゲフッ!」を想起させる。
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最終更新:2025/05/24(土) 00:00
最終更新:2025/05/23(金) 23:00
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