ゴールドトリップ(Gold Trip)とは、2017年生まれのフランス生産・オーストラリア調教の競走馬である。
馬名の意味は『黄金の旅行』。どこぞの元主な勝ち鞍阿寒湖特別を想起させる馬名である。
父Outstrip、母Sarvana、母の父Dubai Destinationという血統。父はブリーダーズカップジュベナイルターフの勝ち馬、母の父はクイーンアンステークスの勝ち馬である。
2017年3月10日にフランスにて誕生。生産者はM Monfort。馬主はAustralian Bloodstock, J Woodbridge Et Al。調教師はフランスのファブリス・シャペとなった。
10月24日のドーヴィル競馬場の未勝利戦デビューして2着。その後サンクルー競馬場の条件戦を5着として2歳時を終えた。
5月12日サンクルー競馬場の条件戦で始動するも2着。能力はあるものの中々勝ち切れなかった。
ここで陣営は未勝利馬でありながらジョッケクルブ賞の前哨戦グレフュール賞(G2)への出走を決断。
「え、未勝利馬でも出れるの?」と思った方もいるだろう。海外では未勝利馬でもグループ競走に出走することが可能であり、イギリスのダービーステークスでさえ未勝利馬の出走が可能である。ちなみに日本でも一部の重賞競走では未勝利馬の出走が可能であり、2018年の弥生賞でヘヴィータンクが出走している。結果は散々だったが。
レースでは未勝利馬の身でありながらも1番人気に支持され、その人気に応えて2着に1馬身差を付けて優勝、初勝利をグループ競走で果たした。
その後はコロナ禍の影響で1か月ほど遅れていたジョッケクルブ賞(G1)に出走するもMishriffから大きく離された11着と大敗した。
秋は9月13日のパリ大賞(G1)に出走。本来は7月開催と時季外れではあるのだが、コロナ禍の影響で欧州競馬の日程が1か月ほど遅れており、この時期には殆どの競走が通常通りの日程に戻っていたが、パリ大賞はジョッケクルブ賞の煽りを受けて開催が遅れることとなった。ちなみに本来行われるはずの同条件の競走ニエル賞はパリ大賞に置き換えられて休止扱いとなった。ニエル賞は犠牲になったのだ。
レースでは外から末脚を伸ばすも先に抜け出したMogulとの差を詰められず後方から差してきた独ダービー馬In Swoopの末脚にも屈し3着に敗れた。
その後は凱旋門賞(G1)に出走。不良馬場のなか現実に脚を伸ばすもSottsassとIn Swoopの叩き合いに加われず、自身も逃げていたPersian Kingとの競り合いに敗れて4着となった。
2021年は5月2日のガネー賞(G1)より始動。後方から末脚を伸ばして1番人気馬Mogulは交わしたものの逃げたMare Australisを捉えれずに2着。
続いてサンクルー大賞(G1)に出走。後方待機から直線で外も通って末脚の伸ばすも前のBroomらを捉えれず3着。勝ち切れない競馬が続いた。これを最後にオーストラリアのCiaron Maher & David Eustace厩舎へ移籍することとなった。
豪州初戦はコックスプレートに出走しようとしたが、前日の馬体検査で跛行があると判断。これは非常に軽度なものであったが、豪州競馬では検査の基準が厳しくなっており、あえなく競走除外となった。
改めて豪州初戦はシーズン終わりの2022年7月30日のウィンターチャレンジ(L)に出走するも距離が1500mと短かったことが災いしたのか3着に敗れた。
9月17日のナチュラリズムステークス(G3)で出走するもSmokin’ Romansの3着。続いてターンブルステークス(G1)に出走するもSmokin’ Romansの5着に敗れた。
その後は適性距離の2400mに伸ばして伝統のハンデ戦コーフィールドカップ(G1)にトップハンデ57.5kgで出走。直線の入り口で先頭に立つ勢いで外から並びかけて、競り合いから抜け出して勝利かと思ったら、本馬を後ろからマークしていた51.5kgのDurstonにアタマ差交わされて2着。悔しい敗戦となった。
そのまま中1週でメルボルンカップ(G1)かと思いきや陣営はとち狂ったのか連闘でコックスプレート(G1)への参戦を決意。……まあ、コーフィールドカップを叩いてコックスプレートに出走する事例は少なからず存在し、2002年にNortherlyが両競走を連勝している。昨年の胸像除外の屈辱を晴らさんとするもオーストラリア中の強豪が集結していたや距離を短縮したこともありAnamoeの9着に敗れ去った。
その後は休養かと思われたが、何と中9日、実質G1・3連闘でメルボルンカップ(G1)に出走を表明。何でコックスプレート使った。一応、コックスプレートからメルボルンカップに出走するのは割とよくあるローテでMakybe Divaが両競走を連勝している他、昨年のメルボルンカップ優勝馬Verry Elleegantもコックスプレートから挑んでいる。Makybe DivaもVerry Elleegantもコーフィールドカップは使ってないけどな!
レースではトップハンデ57.5kgを背負っての出走。英ダービー馬Serpentineが勢いよく先頭に立ち、ゴールドトリップは後方5番手に控えて競馬を進める。最終コーナーのペースアップに合わせて馬群の外から進出して4番手まで押し上げ直線へ。残り200m付近で先頭に立つと、伏兵Emissaryが猛追するももう一伸びして振り切り優勝。G1初制覇を豪州競馬最大の祭典で果たした。本馬にとって通算2勝目であり、2年4ヵ月ぶりの勝利であった。
秋の始動戦は2月下旬のピーターヤングステークス(G2)からとなり、後方2番手の位置取りから追い込むも0.3馬身差届かずの2着。敗れはしたものの叩き1戦目としては悪くない結果であった。
しかしここからは上手くいかなかった。
続いて出走したランヴェットステークス(G1)では4番人気での出走となり、5・6番手で追走して位置から抜け出そうとするも伸びずにDubai Honourの5着に敗れる。豪州恒例の連闘策で挑んだタンクレッドステークス(G1)では2番人気での出走となり、後方追走から直線を外から追い込むも道悪馬場を苦にしたのか前の馬を捕らえることができずにArapahoの7着に敗れた。
オーストラリア長距離G1春秋制覇の懸かったシドニーカップ(G1)ではメルボルンカップの優勝馬ということもあってトップはんで59.5kgも背負うことになるも3番人気の支持を集めて出走。中団後方の外目を追走して第3コーナーから位置取りを上げて行き直線で外から追い込もうとするも伸びを見せずに後方入線。復活を果たした豪ダービー馬Explosive Jackから22.55馬身差の15着という惨敗を喫することになった。
続いてターンブルステークス(G1)に出走。ここでは香港の中距離王者Romantic Warriorが参戦。ゴールドトリップは中距離での成績があまりよくないため6番人気の支持に留まった。レースはRomantic Warriorが3番手を追走してゴールドトリップは最後方からの競馬。そのままの隊列のまま最終コーナーで外に持ち出して直線へ。末脚を点火させて一気に前の馬を飲み込んで伸びあぐねるRomantic Warriorをあっさりと交わし去って1馬身3/4差で差し切って2度目のG1制覇を果たした。
その後はコックスプレートの予定であったが、その一週間前のコーフィールドカップ(G1)にトップハンデ58.5kgで出走。2番人気の支持を集めた。中団後方から追走して最終コーナーから馬群が凝縮したところで外寄りを通って直線に入る。そのまま追い出しに掛かるも斤量が響いたのか伸び切れずにWithout A Fightの3着となった。なお、勝ち馬Without A Fightの鞍上は主戦騎手のザーラ騎手であった。NTRやんけ~~!!
続いていつものオージースタイル連闘でコックスプレート(G1)に4番人気で出走。鞍上はザーラ騎手の戻った。後方の内を追走するが、最終コーナーで後手を踏んでしまいすぐさま外に切り替えるも前を捕らえられずに5着。勝ったのはRomantic Warriorでターンブルステークスでの借りを返される形になった。
連覇の懸かったメルボルンカップ(G1)ではトップハンデ58.5kgを背負って2番人気で出走。主戦のサーら騎手はWithout A Fightの方に騎乗したため、オーストラリアの名手ジェームズ・マクドナルド騎手が鞍上となった。発馬を切ってメルボルンカップの定石通り直ぐに内を取って中団を追走。最終コーナーから凝縮した馬群の中を通って直線に入るも、やはりトップハンデが響いたのか思うよに伸びず、それどころかズルズル後退していきWithout A Fightから23.3馬身差の17着と惨敗。連覇とはならなかった。
春の結果を受けて陣営は、秋シーズンでは長距離は使わず中距離を中心にローテを組む予定としている。
| Outstrip 2011 芦毛 |
Exceed And Excel 2000 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig |
| Razyana | |||
| Patrona | Lomond | ||
| Gladiolus | |||
| Asi Siempre 2002 芦毛 |
El Prado | Sadler's Wells | |
| Lady Capulet | |||
| Siempre Asi | Silver Hawk | ||
| Turkish Treasure | |||
| Sarvana 2010 鹿毛 FNo.12-c |
Dubai Destination 1999 鹿毛 |
Kingmambo | Mr. Prospector |
| Miesque | |||
| Mysterial | Alleged | ||
| Mysteries | |||
| Sarlisa 2002 芦毛 |
Rainbow Quest | Blushing Groom | |
| I Will Follow | |||
| Sarliya | Doyoun | ||
| Safita |
クロス:Northern Dancer 5×5×5(9.38%)、Sir Ivor 5×5(6.25%)
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最終更新:2025/12/26(金) 07:00
最終更新:2025/12/26(金) 06:00
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