ジェノブレイカーとは、『ZOIDS』シリーズに登場するティラノサウルス型格闘戦用ゾイドである。
キットはジェノザウラーに多数の追加・変更パーツを用いる事でそのイメージを一新させているのが特徴。
また、当時発売されたものにはアニメでパイロットを務めていたレイヴンとシャドーのフィギュアが同梱されていた。
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ガイロス帝国が打倒RZ-28ブレードライガーを掲げてEZ-26ジェノザウラーに強化改造を施して開発したティラノサウルス型完全戦闘ゾイド。
元より強力だったジェノザウラーの性能がさらに引き出されており、その絶大な戦闘能力から“魔装竜”と呼ばれ、そして同時期に開発されたEZ-35ライトニングサイクスとEZ-36デススティンガーと並んで“帝国3大ゾイド”と称されている。
ガリル遺跡での戦いから帰還したジェノザウラー1号機の戦闘データから「総合性能ではジェノザウラーが勝るが、格闘戦においてはそれに特化したブレードライガーに遅れを取る」という事実が発覚、その1号機のパイロットだったリッツ・ルンシュテッド中尉の要望により、その点の踏まえてさらに格闘戦能力を重視した改造が施されて生み出された。
まず、ジェノザウラー自体の基本性能を極限まで底上げし、頭部には鋭利なレーザーチャージングブレード、機体両側には内側に鋏のような切断刃のエクスブレイカーを内蔵した特殊チタン合金で構成された広い可動域を持つ攻防一体の武装フリーラウンドシールドを装備、背部には大型スラスターユニットのウイングスラスターパック、さらに脚部にはビーム砲とショックガンなどの複数の射撃武器が統合されたウェポンバインダーが装着されている。
新たな特徴となったエクスブレイカーは中型ゾイドを一瞬で両断する切断力を誇り、それを覆うフリーラウンドシールドは実体楯でありながらEシールド以上の防御力を有している。
また、以前の主武装であったパルスレーザーライフルは廃されたが、その代わりに装備されたウェポンバインダーで火力の低下を補っている。
そして背部のウイングスラスターパックにより推進力と機動性能も飛躍的に向上、短時間の低空飛行や長距離ジャンプも可能となっている。
最大の武器である荷電粒子砲もまた劇的に強化されており、ウイングスラスターパック基部に内蔵された荷電粒子コンバーターによってエネルギー変換効率が向上したのかその出力は30%もアップし、なおかつ連続発射まで出来るようになっている上、さらにウイングスラスターから来る膨大な推進力を発射時の反動相殺に用いる事でホバリング中でも荷電粒子砲が撃てるようにもなり、そのまま方向転換すればほぼ全方位にその砲を向けられるのである。
これらの改造の結果ブレードライガーはおろか大半の現行ゾイドを超えうる力は得られたものの、ただでさえ制御の難しかったジェノザウラーの操縦性はさらに悪化しており、エースパイロットの中でもさらに極一部の人材にしか操れない極端にピーキーなゾイドになってしまった。
その所為かこのジェノブレイカーの生産数はジェノザウラーやブレードライガーよりも少ないとされ、一部のバリエーション機を除けばこの1号機くらいしか明確な活躍の場面は無く、それ以降歴史の表舞台に出る事はなかった。
ZAC2100年ロールアウト。ガリル遺跡での戦いからジェノザウラーのブレードライガーとの相性の悪さが指摘され、リッツ・ルンシュテッド中尉のオーダーを受けてジェノザウラー1号機をそのまま改造する事で完成した。
第2次大会戦に敗北し、南北のルートに別れて進んでいた帝国軍撤退部隊護衛のため初出陣。3000kmもの距離の砂漠を半日で横断して南のルートへ向かい、そこで共和国軍追撃部隊を尽く蹴散らし、さらに目論見通り量産型ブレードライガーを撃破、最後には帝国軍が撤退した後のヘスペリデス大橋の橋桁を荷電粒子砲の空中発射で破壊して橋を落とす事で帝国軍を守りぬいた。
その後のウルトラザウルス・ザ・デストロイヤー登場の際にはこれを撃破するため決死隊として単独先行するが、そこにあの因縁深いアーサー・ボーグマンの操るブレードライガーと遭遇、アーサーの卓越した操縦技術とさらに強化されたブレードライガーにより、さしものジェノブレイカーもほぼ互角の戦いに引き込まれる。
そこにあの暴走して姿を消したはずのデススティンガーが乱入。リッツとアーサーはデススティンガーが自己増殖を開始していると知って共闘するもデススティンガーの圧倒的戦闘能力の前にブレードライガーもジェノブレイカーも苦戦を強いられた。
ジェノブレイカーの荷電粒子砲でデススティンガーのEシールドは破壊できたが、それでも恐るべき自己進化を遂げていたデススティンガーは止められず、最後にはアーサーのブレードライガーが囮になって出来た僅かな隙にジェノブレイカーがブレードライガーより切り離されたレーザーブレードを剥き出しになったデススティンガーの頭部に突き立て、ようやくこの怪物を粉砕するのであった。
しかし、この戦いでアーサー・ボーグマンは戦死、残されたリッツはデススティンガーの巣を破壊するとジェノブレイカーと共に姿を消し、現在まで生死不明となっている。
『ゾイド -ZOIDS-』に登場。
『ゾイド -ZOIDS-』では主人公のライバルたるレイヴンの最後の乗機。
レイヴンのさらに向上した操縦技術に対応するためオーガノイド・シャドーがジェノザウラーをエボリューションコクーンで包み込んで進化させた。
進化までには時間がかかり、この間に共和国軍と帝国軍は共同戦線を張ってこのエボリューションコクーンの破壊を試みたが頑強なフィールドに守られていたため失敗、次に誕生の瞬間を狙っての再攻撃が敢行されたがこちらもジェノブレイカーのEシールドに阻まれて失敗している。
誕生した直後はシャドーに操られて追撃部隊を瞬殺しつつレイヴンと合流を果たし、さらに奇襲を掛けたアーバインのコマンドウルフに致命傷を与え、シュバルツ率いる第二追撃部隊をも一瞬で壊滅させた。
それ以降もその圧倒的な力で両軍を翻弄、それからしばらくガーディアンフォースではこの対ジェノブレイカー戦を想定した戦術の構築が行われる事になり、過去のデータからその荷電粒子砲発射の際に出来る隙を突くという戦法が取られるも、もはやジェノブレイカーには通用せず、レイヴンにして「ジェノザウラーとは違う」と言わしめるほどの力を示して多数のゴジュラスを含む共和国軍師団を荷電粒子砲の一発で消し飛ばす、ブレードライガーを容易く破るなどの文字通り一騎当千の活躍を見せつける。
しかし、このジェノブレイカーは合体するシャドーにとっても非常に負担のかかるゾイドであり、合体できる時間は僅か3分間のみで、しかも合体する度にシャドーも体力を著しく削られていった。
そして遂にシャドーは限界を迎えて石化消滅してしまい、これ以降レイヴンはダークカイザー一派とも袂を分かち、ジェノブレイカーも自己修復もままならないままデススティンガーなど強力ゾイドとの戦いに身を投じていく事になる。
最終決戦ではシャドーが戻った事で以前の勢いを取り戻し、ダークカイザーを護衛していたジェノザウラー3機を撃破。そしてオリジナルデスザウラーに対しては、荷電粒子砲の連続放射でデスザウラーのEシールドを停止させ、バンの攻撃が通るようにサポートしている。
アニメではフリーラウンドシールドはEシールドジェネレーターという設定になっている。
また、機体色が赤いのはオーガノイド・アンビエントの影響とされるがその辺の具体的な理屈は不明。
その後のアニメには登場していない。
漫画でも勿論レイヴンの3番目の愛機として登場――していない。
それでは全く出番なしなのかというとそうでもなく、少しだけではあるが一応ある。
・・・・レイヴンのバーサークフューラーに瞬殺されるかませ役として。
全国のジェノブレイカーファンの諸君、君達は今泣いていい。
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最終更新:2024/05/05(日) 09:00
最終更新:2024/05/05(日) 09:00
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