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イージーゴア
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イージーゴアまたはイージーゴーア(Easy Goer)とは、1986年生まれ米アメリカの元競走馬種牡馬である。
*サンデーサイレンスライバルとして日本でも有名。 
名はGoerに名、脚の速いという意味があるので気楽に、イージーに速く走れるみたいな意味だろうか。
まっっっっったく1ミリ名前負けしてないのが凄い。

通算20戦14勝[14-5-1-0]

な勝ち
1988年:カウディンS(米GI)、シャンペンS(米GI)
1989年:ウッドメモリアルS(米GI)、ベルモントS(米GI)、ホイットニーH(米GI)、トラヴァーズS(米GI)、ウッドワードS(米GI)、ジョッキークラブゴールドカップ(米GI)、ゴーサムS(米GII)
1990年:サバーバンH(米GI)

1988年エクリプス賞最優秀2歳

血統背景

三冠オール2着だったが偉大な競走馬種牡馬としても一流のアリダーラトロワンヌという名繁殖牝馬の血を引き、として非常に優秀なバックパサーに持ち、自身もGIを2勝し、すでにGIを出していたリラシングというハイパー良血である。
当然期待されないわけがなく、瘤から来る脚部不安を抱えていたのを差し引いても評判が高かった。

気楽に行こうぜ

デビュー戦は取りこぼしたが、そこからGI2勝を含む怒涛の4連勝でアメリカ競馬の祭典、2歳王者決定戦のブリーダーズカップ・ジュヴェナイルへ向かう。
この頃にはすでに譲りの栗毛筋肉質、かつ大きな体と圧倒的な走りから3代ビッグレッドなんじゃないか? と思われていた。
……しかし、2代目セクレタリアト同様デカイ体を持て余し出遅れ、悪に足を取られてと二重にマイナスがのしかかった結果、前走破ったイズイットトルー逃げ切られてしまう。
勝ち名前じゃないが、ファンや関係者はみんな「マジかよ!?」と思ったことだろう。勝ったイズイットトルー自身も前走敗していたため「マジかよ!?」と思ったかも知れない。なお最優秀2歳はイージーゴアが受賞した。

3歳になっても強い、いやより強くたくましくなった。ケンタッキーダービーまで3戦3勝。つけた着差が合計24身3/4、ゴーサムSでは1マイルを1:32.4で駆け抜けていった。キチガイか。 
ちなみにダート1マイル世界レコードドクターフェイガーの1:32.2である。ドクターフェイガーの方が斤量は背負ってるとはいえ3歳でこのタイムはちょっと尋常ではない。

持てる者と持たざる者

そして迎えたケンタッキーダービー。ちょっと不器用だろうと問題ない、イージーゴアならセクレタリアトな大楽勝を見せてくれる!……その西海からやってきたに打ち破られる。生涯のライバル・*サンデーサイレンスとの邂逅であった。
この二頭、とにかく対照的であり

とまあ、太陽と月と形容できそうな正反対な二頭であった。

さてケンタッキーダービーでは不良馬場に足を取られた上に二度三度と不利を受けたことから、プリークネスステークスではケンタッキーダービー時の1.8倍をえる一本かぶりの単勝1.6倍。両とも中間に脚部不安を発症していたこのレースでは、ケンタッキーダービー長に構えすぎた反省もあってか、短い直線を見越してかめに仕掛けて行くが、サンデーが得意とした根性べの叩き合いに僅かに敗れ去る。サンデー二冠達成である。ビッグレッド再来称号も遠くにみ始めた。おお、もう……。
ちなみにこのレース、直線で外を向いて*サンデーサイレンスとメンチを切り合うような格好になって勢いが鈍ったことが騎乗ミスという批判を受け、戦のパット・デイ騎手ミスだったと後にった。

そして地元東海・ベルモントパーク開催のベルモントステークスではついに1番人気すら奪われた。しかし「負けねぇよ、絶対に! 三冠なんてやらねぇ!!」と言わんばかりにハイペース逃げを追いかけたサンデーに4で外から襲いかかると圧倒的すぎる競馬ぶっちぎり、8身彼方にサンデーを置き去りにする。圧勝である。タイムも2分26フラットと優秀の一2023年現在も歴代2位となる凄まじいタイムであった。歴代1位セクレタリアトは2分24台で駆け抜けたがそれはそれである。

しかし三冠レースで失墜した誇りは微も取り戻せていないと思ったのか夏休みなしでGIへ次々出走。ホイットニーハンデキャップトラヴァーズSウッドワードS→ジョッキークラブ金杯と4連勝で古サンデー以外の同世代もボコボコにし、ブリーダーズカップ・クラシックへ向かった。
ここではの圧倒的パフォーマンスが評価され1番人気、対するサンデーベルモントステークス調子を崩し2戦し1勝、GIは勝ったが同世代相手だったということもあり再び評価を下げた。
しかし、ここでもコーナーでヌルッと加速し一気に抜け出すサンデーと猛な末脚はあるがコーナリングが下手くそな彼の差が出てしまう。
直線猛に追い、残り100mで驚くような伸びを見せ迫るが時すでに遅し。先に抜け出した*サンデーサイレンス三度敗れ去ったのであった。年度代表馬タイトルも奪われた。こんなはずでは……関係者はを仰いだことであろう。
ベルモントステークスの後のGI4戦は該当レースを全勝した(同一年かは問わない)自体がイージーゴアだけ、古になってから3歳戦のトラヴァーズS以外の3つを1年で勝ったケルソスルーゴールドという殿2頭しか他にいないほどの大暴れをしていたから尚更である。

激闘の果てに

じっくり休んだ後4歳になっても現役を続行したが、始動戦を勝った後のメトロリタハンデキャップ欧州から移籍して開眼した*クリミナルタイプの3着に敗れ連対すら逃すなど、歯車は狂い始めていた。
気を取り直して挑んだ次走サバーバンハンデキャップは例によってGIGIとも思わない圧勝劇を見せたがその後脚を痛め引退。同じ頃西海でもサンデーが脚を痛め引退
8月にこの2頭を招いてのスペシャルレース企画されていたが、それは結局実現しなかった。
通算成績は20戦14勝GI9勝。とんでもない実績である。サンデーサイレンスがいなければ間違いなく3代ビッグレッドとして伝説になったであろう。
逆にこんなに勝ち越したサンデーが尋常なではないこともわかってしまうほどである。 

余談だが、イージーゴアを破った*クリミナルタイプは次走で*サンデーサイレンスも負かすなど大活躍した。ブリーダーズカップ・クラシック前に惨敗して引退したが年度代表馬を獲得。あの2頭を負かしたのはフロックではないことを示した。
しかし代わりにケンタッキーダービーブリーダーズカップ・クラシックを勝ったアンブライドルドが犠牲になった。例年なら年度代表馬なのに。 

引退後は種牡馬入り。日本ドナドナされた輸出されたサンデーと違い、全から種付けオファーが殺到する大人種牡馬となったが好事魔多し、1994年アナフィラキシーショックを起こして8歳で折してしまう。念。死後の1997年殿堂入り1999年ブラッドホース誌選定「20世紀のアメリカ名馬100選」で第34位に選ばれている。
イージーゴアは生まれた間からこの上ない環境を得ながら、小回りが多いアメリカでコーナリングのライバルとして立ちはだかりビッグレッドになり損ね、種牡馬になったあとも寿命にも恵まれなかった一方で
が皆死ぬような大事故を生き延び二冠馬となり、種牡馬としてはアメリカこそ追放同然に出されたが昔からロイヤルチャージャーターントゥが強い日本という最適な土地に向かうことが出来たサンデーとは持つ運の点でも対照的であったのかもしれない。

日本で血統地図を塗り替えたサンデー種牡馬としても敗してしまう結果になったが、わずかに残った産駒からはマイフラッグ(パーソナルエンスンCCAオークスなど)やウィルウェイ(トラヴァーズステークス)が出ており、日本では京都ダート1800mでスーパーレコード記録したプレミアムサンダーを出している。はあったと思うが、いかんせん世代が少なすぎた。
サイアーラインウィルウェイの系統が細々と頑っていたし、としてもマイフラッグストームフラッグフライングブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズを勝ったりコリンシアンブリーダーズカップ・ダートマイルを勝ったりと細々とではあるが続いていたものの、アリダーの後継種牡馬が軒並みコケる中で、僅かな世代しか残せなかったため直系エーピーインディミスプロの子孫たちに駆逐され断絶した。
前述の通りストームフラッグフライングなどの中では続いており、日本でも2016年全日本2歳優駿を制したリエノテソーロのにその名を確認できる。いつかまた名血統表にイージーゴアの名を見ることもあるかもしれない。

血統表

Alydar
1975 栗毛
Raise a Native
1961 栗毛
Native Dancer Polynesian
Geisha
Raise You Case Ace
Lady Glory
Sweet Tooth
1965 鹿毛
On-and-On Nasrullah
Easy Goer
1986 栗毛
Two Lea
Plum Cake Ponder
Real Delight
Buckpasser
1963 鹿毛
Tom Fool Menow
Gaga
Busanda War Admiral
Relaxing
1976 鹿毛
FNo.1-s
Businesslike
Marking Time
1963 栗毛
To Market Market Wise
Pretty Does
Allemande Counterpoint
Big Hurry
競走馬の4代血統表

クロス:Bull Lea 5×5(6.25%)、La Troienne 5×5(6.25%)

主な産駒

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16 ななしのよっしん
2021/12/17(金) 22:22:14 ID: 1/stfNj+rV
>>13見てイージーゴアファンに見えるのやばくない?
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削除しました ID: zvXh8I33IH
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18 ななしのよっしん
2022/01/19(水) 04:15:52 ID: gdWDxCz5Fh
>>17
>>13 読んだだけでイージーゴアファンと決めつけるその斜め上の読解がすげーわ
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19 ななしのよっしん
2022/02/25(金) 14:05:25 ID: bqgnyyygEV
何と戦ってるんだ定期
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20 ななしのよっしん
2022/02/26(土) 05:36:07 ID: AZQRfkhWkN
そんなことよりイージーゴアを持つテイエムサウスダンフェブラリーS健闘についてでもってくれよ
いつかダートG1取れる器だと思う
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21 ななしのよっしん
2022/05/30(月) 10:56:17 ID: 1/stfNj+rV
ニコ百キチガイ中傷的に来るだけの害悪掲示板なんで
ファンが大勢常駐してない限り建設的な話題理です
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削除しました ID: bsKI0Gm3Jb
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23 ななしのよっしん
2022/07/18(月) 22:53:47 ID: JJLIfXo3eh
そしてイージーゴアサンデーサイレンス競走馬がまた走り出すのでした

めでたしめでたし[←どこが?]
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24 ななしのよっしん
2022/12/28(水) 16:25:05 ID: ILKynBFTgn
ウイポだと種牡馬としてすっごい便利
毎回保護してしまう
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25 ななしのよっしん
2023/07/04(火) 00:00:29 ID: Itszet+yS8
ウイポゴア父親に匹敵するあの子出しの良さもあってかなり使い勝手良好だよね
おまけ日本にはライバル配合相手のサンデーが大量だからまさに最高の環境
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