グラーフ・ツェッペリン(艦これ)単語

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グラーフツェッペリン

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「航空母艦グラーフ・ツェッペリン、出撃する！

Lichten des Ank ers！」

グラーフ・ツェッペリン（Graf Zeppelin）とは、ブラウザゲーム「艦隊これくしょん～艦これ～」に登場する艦娘である。モデルはドイツ第三帝国海軍において建造されていたグラーフ・ツェッペリン級航空母艦1番艦『グラーフ・ツェッペリン』。

担当声優は早見沙織。イラストレーターは島田フミカネ。

よろしい、この概要は私が預かる。旗艦グラーフ・ツェッペリン、抜錨する！

2015年 11月18日から12月8日まで開催された2015年秋イベント『突入！海上輸送作戦』にて先行実装された正規空母艦娘。同イベント MAPの第4海域『西方海域戦線ステビア海』の海域でのドロップ艦として入手可能となり、その後も今のところイベント海域でのみ入手可能となっている。海外艦娘としては初の空母艦娘であり、艦これ史上初の未成艦が元ネタとなった艦娘である。ゲーム内では「Graf Zeppelin」と表記される。

色素の薄い肌とプラチナブロンドの髪、非常にデカァァァァァいッ説明不要!!分厚い胸部装甲が印象的な少女。上半身にはビスマルクやプリンツ・オイゲンとは異なるデザインで、ボディラインのハッキリ出るエロい白い軍服とインバネスコート、下半身には丈が極端に短い黒のプリーツスカートと黒タイツを着用しており、全体的に露出度はかなり少ないものの女性らしい色気の感じられる服装である。軍帽を被っているためわかりづらいが、髪型はツインテールであることが中破絵で確認できる。

艤装は背面のジョイント部分から両脇にかけて艦体部分を展開し、背面から伸びるアームに甲板部分を固定する形で装備している。立ち絵の角度の関係上わかりづらいが、甲板部はかなり長大なことが中破絵で確認できる。また、右手には10.5cm連装高角砲を模した兵装を所持している。
空母娘と言えば気になるのは艦載機の発艦形式だが、グラーフ・ツェッペリンの場合は腰のポーチ内にカード状で格納、このカードを甲板エレベーター裏のスロットにセットしカタパルト発進後実体化、とのこと（絵師ツイートより）。＼ｶﾝﾑｽﾗｲﾄﾞ／
このカードとポーチは中破絵の膝下にあるのが確認できる。
改造すると、ビスマルクと同じように軍帽や軍服に黒い意匠（バルチック・スキーム）が施される。

クールで男勝りな口調をしており、若干とぎれとぎれに間を取りながら話す。普段は冷静に振る舞っているが、戦闘時には勇ましいセリフが多い武人気質の持ち主であり、さながら騎士のようでもある。提督に対しては好意的であり、どんなことでもまず自分に対して相談しても構わないと言ったり、提督の事をなかなかいいと評したりと、若干クーデレな部分も見受けられる。

ゲーム中の性能としては、味方空母として初めて夜戦でも攻撃できるという唯一無二の特性を持つ。もっとも夜戦時は他の艦と同様の計算式となる都合上、素の雷装値が0で火力自体も並の駆逐艦程度な空母は装備で補ったとしても頼りになる火力とは言いがたい。
能力値的には空母としては高い耐久と装甲を誇り、射程も中というアドバンテージを持っている一方で、艦載機の搭載数は改でも56に留まり、スロット数もかなり偏っているなど若干癖がある。なお、ついぞ完成しなかった史実を踏まえてか、運の値は4（改では7）と非常に低く現在実装済みの全艦中ワースト3位。未成艦より低い陸奥や大鳳って…
空母の運は他の艦種に比べて重要な値ではないが、有志の検証による「運が回避や命中に影響している」という仮説が正しければ、戦闘において若干のハンデがある可能性はある。最も空母で幸運艦と言える程に運の数値が高いのは瑞鶴を始めとした一部だけなので、そこまで気にすることもないかもしれない。

先述した通り、グラーフ・ツェッペリンは艦これで初めて未成艦を元ネタにした艦娘であったため、その発表時には提督諸氏から大きな驚きをもって受け止められた。更にその入手方法が高難易度のEO マップでのドロップと言うことが判明すると大きな嘆きをもって(ry。
その後、2016年冬イベント、同年春イベントでも再度ドロップが確認されたものの、どちらも難易度が高い海域で、それほど入手機会は多くなかったと言われている。

余談になるが、彼女の登場によって晴れてドイツ艦娘のみで艦隊が編成可能となった。戦艦1、重巡洋艦1、正規空母1、駆逐艦2、潜水艦1となかなかバランスのいい編成である。
ただ、グラーフは元よりプリンツ・オイゲン、U-511とイベント海域限定艦娘が多く、他の艦も入手機会が限られており（特に入手方法が大型艦建造のみのビスマルクは、今も数多くの提督の資材と髪の毛を葬り続けている）、独艦隊の編成は非常に難易度が高いと言われている。

ちなみに独艦は艦名が長いため、提督達は各々名前を省略して呼ぶ事が多い。ビスマルク＝ビス子、プリンツ・オイゲン＝プリンなどが割とメジャーだが、グラーフ・ツェッペリンも例に漏れずグラ子と呼ばれる事が多いようだ。前述の通り「グラーフ」は伯爵を意味する言葉ではあるが、他にグラーフが付いている未実装独艦で有名処はアドミラル・グラーフ・シュペーぐらいなので、まぁ被ることはないであろう。

Admiral？ああ、史実を確認したいのか。了解した

第一次世界大戦に敗北したドイツは、ヴェルサイユ条約によって多くの艦船を賠償として差し出すことになり（そしてそれを嫌がった海軍の将校達による大量自沈事件も起こったり）、海軍を再び増強するためには新規に艦船を建造する必要があった。そこで、ドイツ海軍は再軍備計画を策定し、シャルンホルスト級戦艦やビスマルク級戦艦、アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦などを相次いで計画、建造していった。

その計画の一環として、ドイツ初の空母として建造を予定されたのがグラーフ・ツェッペリン級航空母艦である。名前の由来は硬式飛行船を実用化したフェルディナント・フォン・ツェッペリン伯爵にちなむ。グラーフ（Graf）とは、ドイツ語で「伯爵」を意味する。

他の戦艦、Uボートと同時期に計画が始まったものの、工業大国ドイツと言えど空母の建造経験はなかったため計画案作成には時間がかかり、実際に起工が始まったのは1936年のことであった。
設計するにあたっては、世界初の本格的航空母艦であるイギリスの『フューリアス』及び同盟国である大日本帝国海軍の『赤城』が参考とされたようである。
特に、赤城については実際にドイツの海軍武官によって視察が行われ、図面等の情報提供も受けていたが、当の赤城が戦艦を魔改造して作られた空母だったせいか、実際に設計に反映されたのは艦載機昇降用の中央エレベーターの部位のみであった。もっとも当時はまだ蒼龍型すら完成していない空母黎明期で、世界的に見ても貴重であった空母の実戦運用に関する知識の提供は感謝されたようだ。

日本軍が最後まで搭載できなかった空母用カタパルトの実装に成功（その分だけ露天駐機等は難しくなるが）していたり、高性能な各種レーダー等を装備するなど、世界一ィィィの科学力の結晶が随所に搭載されていた。ゲーム中における、射程中、偏った搭載機数、夜戦砲撃可能といった彼女の特殊な性能はこれらのスペックを踏まえたものであるらしい。
そうして、彼女は空母後発国の処女作ながら一部においては日本の空母すら凌駕する高性能空母となる…予定だった。

1938年 12月8日には進水し、このまま順調に建造が進むものと思われたが、時勢がそれを許さなかった。第二次世界大戦が勃発すると、戦略上の観点からグラーフ・ツェッペリンよりもUボートの増産が重要視されたため、工事は中断されてしまう。その後、1942年 5月に工事が再開されるも、今度は燃料タンクの増設とバルジ装着などに手間取って作業は難航。
挙句に1943年、ドイツ海軍がイギリス軍の輸送船団を狙ったレーゲンボーゲン作戦（バレンツ海海戦）に大完敗し虎の子の重巡アドミラル・ヒッパー（プリンツ・オイゲンの姉艦）が再起不能の損傷を受けるという惨事が発生。徹夜で戦果を待っていたにも関わらず、「何の成果も！！得られませんでした！！」（意訳）という敗北報告に激怒した総統閣下のイベント攻略に失敗した提督のようなヒステリーによって大型艦建造の中止命令が出され再度工事は中止となり、そのまま終戦。遂に完成には至らなかった。

MI 作戦等で空母を大量に損失してしまった日本海軍が買収を打診した事もあったが、戦局が悪化する中で制海権も護衛する艦も無い状況ではとても日本まで回航する余裕など無かった（潜水艦での隠密航海ですら大半は失敗している）ため断られ、代わりに日本から帰れなくなっていた大型客船シャルンホルスト（同名の戦艦とは別の船）が売却されて航空母艦「神鷹」となった。

終戦時点で9割がた完成していたグラーフ・ツェッペリンはソ連軍の接収を恐れて1945年 4月25日に自沈処理が行われたが、戦後のドイツ軍解体に伴い、皮肉なことにそのソ連に割り当てられることとなる。しかし、ソ連にしてみれば、空母など当時のドクトリンでは無用の長物であり（ソ連が空母を必要とするのは、アメリカとの冷戦に突入して以降である）、最終的に、ソ連の手によって修理が行われたのち、 1947年 8月17日にソ連軍の演習で浮揚標的として用いられ、魚雷艇と駆逐艦の雷撃によって撃沈。時代に翻弄され続けた幻の空母は、ついに1機の航空機もその甲板から飛ばす事無く、その生涯を閉じたのであった。