ザンギエフとは、主にCAPCOMの対戦格闘ゲームに登場する架空のプロレスラーである。通称はザンギ。
概要
1991年にゲームセンターに登場し、爆発的なヒット作となった対戦格闘ゲーム『ストリートファイターII』で初登場した、「赤きサイクロン」の異名を持つロシア(当時はソ連)代表のレスラーである。
モヒカン刈り、髭面の強面、存在感抜群の胸毛、傷だらけの筋肉隆々の巨躯の見た目と豪快な言動、そしてそのイメージ通りの筋肉信仰を持った、マッチョの化身。
性格も筋肉信仰故に豪快だが悪い人というわけではなく、彼自身祖国ロシアを愛する愛国者であり、レスリング部の先輩でもあったゴロバチョフ大統領の依頼により、子供達や元気のない人、そして愛するロシアのために「ロシアの英雄、赤きサイクロン」として戦い続けている。
脳筋な見た目に反して大統領と同じ名門大学[1]を卒業しており、賢く読書好きで「闘いのペロストロイカ」なる自伝も出版するインテリゲンチャ(知識人)でもある、という、文武両道の権化のようなエリート。実はこのインテリ設定、当初は一ファンの「あのザンギエフが大学に通っていた」という指摘からウィキペディア等に転載されるうちに「モスクワ大を首席で卒業」「勝利デモでトルストイをはじめとする文豪の文章を引用した」といった事実無根の尾ひれが付いた末、半ば公式に逆輸入されたものである。詳細はファンブログ『レッドサイクロン』の記事を参照。
同じくユーザーの間で公式設定として語られがちな「東京都知事になる」というのもゲーメストのスタッフが『ストII』後のキャラクター達の未来を想像して書いたものであり、CAPCOM公式によるものではない。
対戦格闘ゲームにおける投げキャラのパイオニア。
様々な対戦格闘ゲームが稼働する現在においてもなお、代表的な投げキャラとして名高い。
鈍重な機動性と巨体故の大きな当たり判定、昇龍拳の様な強い対空技が無く、必殺技がレバー1回転という当時としては高難度のコマンド入力や、そのいかつい外見から使用者は極端に少なかったものの、「吸い込み」と形容される広い投げ間合いを持つ必殺技「スクリューパイルドライバー」(通称スクリュー)の魅力に取り憑かれる者が徐々に増えてゆき、後に様々なゲームに出演するほどの人気キャラになっていった。
シリーズを重ねる中で、飛び道具をかき消しながら前進できる技や、スーパーアーマー付きの通常攻撃など、飛び道具対策がされることもあった。
余談だが公式で嫌いなものは「飛び道具」である。
キャラクターとしては上記のような性能だったため発売当時は低く評価され、事実上の最弱キャラとされていた。
しかし研究が進み、地上でジャンプをせずにスクリューを決める「立ちスクリュー」が発見されると中毒者はますます増え、ザンギ使いのエキスパートが日本中で様々な伝説を築き上げた。
彼のようなショートモヒカンを、俗に「ザンギヘアー」「ザンギ刈り」とも称することがある。
関連するロシア語
ロシア人である彼やそのステージには、いくつかのロシア語が登場している。代表的なものとその和訳を以下に示す。
- 「ボリショイ・パビエーダ!」 (Большой победа!)
- 勝利ポーズにおけるセリフ。「すばらしい勝利だ!」「大勝利!」などという意味になる。ただし文法が誤っており、正しくは「Большая победа」。
- 「ハラショー!」 (Хорошо!!)
- 勝利ポーズにおけるセリフ。「いいぞ!」などという意味になる。
- ZERO2ザンギエフステージのメッセージ
- 「睡眠睡眠睡眠不足 働け働け労働者」。
関連動画
関連商品
関連項目
- CAPCOM
- ダブルラリアット
- スクリューパイルドライバー
- ザンギ
- ザンギュラのスーパーウリアッ上
- ソ連 / ロシア
- 祖国
- ミハイル・ゴルバチョフ
- ビクトル・ザンギエフ
- 魔法少女ざんぎたん
- 板橋ザンギエフ
- ザンギ・F・不二雄
脚注
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