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ザンネック

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ZMT-S29 ザンネックとは、アニメ『機動戦士Vガンダム』に登場する、ザンスカール帝国の軍事組織「ベスパ」の試作型モビルスーツである。

概要

2基の粒子加速器とそれを利用した大型加粒子ビーム砲を備えた重攻撃型モビルスーツ『ザンネック』

主砲のザンネックキャノン発射時における機動性の低下を補うため、専用の円盤形フライト・サポート・システム『ザンネック・ベース』と連携しながら使用される。その様はまさに『ミニ・カイラスギリー』の異名そのものであり、秘められた破壊力のすさまじさは、たった1機による大気圏上層部からの攻撃であるにもかかわらず、ラゲーンの街を文字どおり火の海に変えてみせたことなどで証明している。

ファラ・グリフォンの戦闘能力も相まって、近距離での戦闘が苦手ということはまったくなく、ザンネックに装備された内蔵兵器を駆使し、ウッソ・エヴィンたちリガ・ミリティアと連邦軍を大いに苦しめている。

本機の設計開発にはザンスカールのニュータイプ研究機関『スーパーサイコ研究所』が関与しているとも言われる。ミノフスキー粒子散布下で超長距離に位置する敵を単機で探知する必要があることから、何かしらのサイコミュ系センサーを搭載していると推察される。そこから発信されるウェーブは人の脳に直接作用し、探知エリア内に位置する者に『鈴の音』の幻聴をおよぼしている。

有無を言わさぬ破壊力の超長距離ビーム攻撃と、サイコミュシステムの組み合わせは、ミノフスキー粒子下の戦闘においての最適解とも言える。これもまた一つのサイコミュ兵器が辿り着いた到達点の１つと言っても過言ではないだろう。

また、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムゴースト』では、ファラ・グリフォン機以外も数機確認されている。

機体機能/兵装

メガ粒子加速器

従来のメガ粒子砲においては、臨界に達したメガ粒子は、そのままビームの発振に乗せて発射されていた。
これを強力な電場で封じ込め、加速するためのサイクロトロン状の加速器が『メガ粒子加速器』である。
これにより、メガ粒子のエネルギー準位が、従来とは比較にならないほど引き上げられるようになった。
一連のシステムは、カイラスギリーによってはじめて実用化され、この機構を19m級モビルスーツ用にスケールダウンしたものが、ザンネックの砲撃システムとなっている。

ザンネックの背中に折りたたまれた特徴的な両肩の三日月の部品は、そのための粒子加速器であり、駆動しているさまを見たものは、突如として天空に満月が出現したかのように思うという。

ザンネック・ベース

この時代としては大型である頭頂高19.4mのザンネックを、宇宙から成層圏まで降下させ、再び軌道上まで上昇させることも可能な、円形のフライトサポートシステム。狙撃を防ぐため、底面には強力なビームシールド発生器も備えている。

ザンネック・キャノン(メガ・ビーム・キャノン)

機体の名を冠する、全長20mの巨大なビームキャノン。
運搬時は折り畳みが可能になっている。

その攻撃力は、成層圏に陣取った単独の19m級モビルスーツによる砲撃だけで都市と基地が壊滅、河川と広い平野も一撃で軽く吹き飛ばしてしまうという前代未聞の破壊力を見せていた。出力調整も可能で、リング状のメガ粒子弾を発射したり、範囲の広いビームでジャベリンの部隊をまとめて薙ぎ払ったり、収束率を高めたと思われる破壊範囲の狭いビームでの狙撃も可能なようである。