『ヨヨ』とは、スクウェア発売のスーパーファミコン用ソフト『バハムート ラグーン』に登場するキャラクターである。
テーマ曲は『ヨヨのテーマ』(Jojo's Theme)、アレンジ曲は『ヨヨと神竜』(Jojo and God Dragons)。
概要
カーナ王の1人娘であり、カーナ国の王女。ドラグナーの血を引いており、その能力ゆえ、カーナ滅亡と同時にグランベロス帝国によって幽閉された。現在その行方は不明となっている。
ゲームのヒロインで、主人公ビュウの故郷カーナの王女。ビュウとは幼なじみで仲良し。
名前は序盤に変更可能。ビッケバッケによるとドラゴンの名前人気4位は「好きな女の子の名前」らしいが、その直後にヒロインの名前を決めるため、つられて好きな子の名前をつけた人(被害者)もいるだろう。
(「説明書で好きな子の名前を付けるよう推奨してた」という話は上記通り全くのデマ)
序盤は感傷的で弱気な一面を見せるなど甘えが顕著だが、バハムートら神竜の心を理解するにつれて徐々に人間的に成長していき、ジョブもワーロックからドラグナーに変化する。(グラフィックや能力も変化)
後述する理由により、ネットスラング『スクウェア3大悪女』の筆頭とされ「RPG史上最も嫌われているヒロイン」と酷評する人も多い。その影響で、未プレイなのに「ヨヨ=悪女」「ヨヨ死ね」と非難したり、果ては作品自体を否定する者もいる。現在はWii・Wii Uのバーチャルコンソール(800Wiiポイント=800円分/838円)でもプレイできるので、まずは遊んでみてはいかが?
ユニット性能
開始時には登場しているが、加入自体は第6章「夢では…ないのね…」。ジョブは「しょうかん」と「しろくろま」を使いこなすワーロック→ドラグナー。初期装備はロッドとシルクローブで、杖と服が装備できる。
ステータス
同じワーロックのセンダックをやや上回る程度だが、ヨヨ専用上位ジョブ・ドラグナーになると能力が全体的に上昇し、より差がつく。味方で唯一ジョブ・グラフィックが変化し、装備以外でステータスが向上するのもヨヨのみ。
- レベル99(ワーロック)=HP2788 MP152 こうげき50 ぼうぎょ88 すばやさ74 まりょく174
- レベル99(ドラグナー)=HP2987 MP167 こうげき56 ぼうぎょ102 すばやさ81 まりょく181
味方キャラ最大の魔力とMPを誇る。それでもハイマジックジン(MP500回復)を1/3も発揮できないため、これは売る(4000ピロー)かエサにする(MPとMID+20など)ほうが効率的か。
アビリティ
ワーロックの魔法は特殊で、他キャラのようにドラゴンを強化しても新しい魔法は使えず、魔法(召喚)レベルにのみ影響を与える。しろくろまは3種類固定、しょうかんはストーリー進行に応じて呼べる神竜が増えていく。
- 「しろくろま」
- ホワイドラッグ:「しろまほう」のものと同じ回復属性魔法
フレイムゲイズ:「くろまほう」のものと同じ火属性魔法
ビンゴ:射程5範囲1の強化の魔法。範囲はマップなら1パーティー、戦闘では味方1人。
ビンゴ状態…直接戦闘限定で攻撃力1.5倍。命中・失敗に関わらず攻撃行動で解除。LVは無関係。 - 「しょうかん」(射程5、直接バトルでは全体攻撃の魔法)
- ヴァリトラ:6章から。範囲3の無属性。雷レベル依存。
リヴァイアサン:12章から。範囲4の水属性。水レベル依存。
ガルーダ:15章(ヨヨは16章)から。範囲5の無属性。回復レベル依存。
ユルムンガルド:17章から。範囲2の土属性。土レベル依存。飛行に無効。
ヒューベリオン:21章から。範囲3の暗属性(説明では無属性)。毒レベル依存。
バハムート:22章から。範囲5の火属性。火レベル依存。
アレキサンダー:Exプレイ序章~26章まで。範囲6の暗属性(説明では無属性)。暗レベル依存。
↑クリア後のネタバレ(自己責任で反転してください)↑
高火力広範囲の召喚で攻撃、仲間が傷つけば回復、ビンゴによる補助…と汎用性が高く万能。
しかし直接戦闘が苦手、単体相手の決め手に欠け、召喚は消耗が激しく、MPが切れた途端に弱くなる。
編成で相性が良い組み合わせは同じワーロックのセンダック、機動力が高まるライトアーマー。
逆に相性が最悪なのは「しょうたいふめい」のドラゴンで、召喚無効、しろくろま(特にビンゴとホワイドラッグ)も使えず利点がない。「うにうに」もしろくろまは使えないが、召喚は(絵的に緊張感がなくなるが)問題ない。
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この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
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【注意】 ここから先の内容は、人によっては不快感を催す可能性があります。 それでも良い方は自己責任でお読みください。 |
悪女と呼ばれる理由
「スクウェア3大悪女」の筆頭とまで言われる所以は彼女の言動にあり、一連のセリフを本気で嫌う人もいる。昔はビュウに思わせぶりだったのにしばらく離れたら別の男ができた、その後の態度がうざがられる、など様々だが、その象徴は第18章、2人きりで訪れた男女は将来かならず結ばれるといわれる「思い出の教会」関連だろう。
ふたつの回想
第1章と第18章に少年時代のビュウとヨヨがドラゴンに乗って教会へ向かうという回想シーンがあるが、この時のヨヨは「サラマンダー(ビュウが乗る竜)……とっても、はやいね!!」 と感激し、教会に降りた後は中には入らず「大人になっても今と同じ気持ちで、教会に誘ったら一緒に来てくれる?」と再来の約束をしていた。
その後敵国に拉致・軟禁されるが、敵将軍パルパレオスと話を交わすうちにあろうことか惚れてしまう。そして一度だけ皇帝から飛行許可が出たときにヨヨが選んだ行き先は「思い出の教会」。このときパルパレオスと一緒にレンダーバッフェ(帝国軍の竜)に乗った感想が、かの有名な「サラマンダーより、ずっとはやい!!」である。
教会に到着しパルパレオスに「ここが思い出の場所なのか?」と聞かれると「ううん…思い出の場所なんかじゃない。だって…私たち…これからはじまるんですもの。」と答え(時間がなく前述の言い伝えを今はまだ聞かせないと言い)、「その話はいつかまた2人、教会で。その時にはここが思い出の教会になっているの」と、2人で教会に入っていく。
関係の節目・第18章「約束の地」
時は流れ、ヨヨ救出後のカーナにて、魔物から教会を守るパルパレオスの援軍に向かう。戦闘後に一行は教会へ向かい、ビュウ・ヨヨ・パルパレオスの3人が教会に入るのだが、そこでヨヨはビュウにこんなことを話し始める。
「ビュウ…… ……。
「いままで、ありがとう……。
「でも……わたし…… もうもどれないの。
「たのしかったあのころに……。
「戦争… 神竜… 王女…… 思いもよらなかったあのころ…
「でも…きっとそれはいいことなの。
「ビュウにとっても…… わたしにとっても……。
「わかるかしら? (『わからないよ』選択時→)「いまはわからなくても きっとすぐにわかるときがくるわ…。「ねぇ……ビュウ。おとなになるってかなしいことなの……。
「だれかをきずつけ… なにかをうしない…
「いつかそんなことに気づかなくなってしまう…
「だんだんと…なれていってしまう…。
「明日が見えないっていうわ…。
「でも…… ほんとうに見えないのは自分のこと…。
「みえるようになるのは なにかしら……
「人の気持ち… 思い…
「だから…やさしくなれる…。
「だれかのために… やさしくなれる……。
2人を背にその場を後にするビュウ。そしてヨヨとパルパレオスは教会の祭壇に行き、愛を誓い合う…。
(余談)戦闘開始時「思い出の教会を守れ!」というが、勝利条件に教会保護などなく、敵が雷系の技を持っていないため、プレイヤーかドラゴンの雷系攻撃でしか壊れない。それでも憎しみを込めて破壊する人がいるとか。
その後の彼ら
パルパレオスがビュウ達に協力するため軍に加入するが、それまで神竜の重圧から弱音を吐くことが多かったヨヨが見違えるかのように元気になる。好きな男がそばにいるのだから、当然と言えば当然なのだが…。
なお、18章で仲間のディアナから「ヨヨさまの部屋から苦しそうな声が聞こえる」という噂話が聞けるが、21章でも相変わらず聞こえるという。21章ではすでに恋人のパルパレオスもいるし「神竜の怒りなんかもうへっちゃら」だと思われるが、それでも「苦しそうな声」を上げているのだという。そして次章ヨヨの部屋に入ると、なぜか慌てて走ってくるパルパレオスと、奥にベッドで寝ているヨヨがいる。「いったい、なんなのかしらねえ」。
一方、2人がくっついたことでマテライトやラッシュは元気をなくし、神竜たちはなぜかセンダックの心の中をヨヨの代わりにする。ビュウのほうはというと、ホーネットやドラゴンおやじには恋の行方を賭け事のネタにされ、アナスタシアとうまくいってるバルクレイには同情され、クルーには振られた気晴らしにとエッチ本を勧められる。
プレイヤーの反応
…などさまざま。
好きな子の名を付けてトラウマになった人もいれば、ビュウに好意的なフレデリカやルキア、センダックやドラゴンなどに走る人も。ネットでは「サラマンダーよりはやーい!」などとネタにするか悪女ぶりを熱く語るパターンが多い。
またこのゲームはクリア後、いわゆる強くてニューゲームにあたる「Exプレイ」というものがあるが、1周目とそれ以降でヨヨに対する扱いが変わる人も多い。ある人は選択肢を変えて歴史改変を試み、ある人はヨヨに対する選択肢を態度の悪いものにする。ヨヨをパーティーから外す人や、アサシンの暗殺依頼でヨヨを選択する人もいるとか。
良くも悪くもこの作品を印象付けたキャラで、ヨヨがなかったら作品の知名度も変わっていただろう。ヨヨの悪女扱いばかり注目されがちな本作だが、未プレイな人はネットの評価やプレイ動画だけで決めつけず、一度遊んでみよう。昔遊んだ人も、昔とはまた違った印象を受けるかもしれない。
関連動画
アニメや声優のラジオで小ネタにされる程度の知名度はあるらしい
関連商品
関連項目
- スクウェア(現スクウェア・エニックス)
- バハムート ラグーン
- サラマンダーより、ずっとはやい!!(正しいセリフ。文章自体は普通なのでネタには利用されない)
- サラマンダーよりはやーい!(ネットスラングor間違い。嫌味っぽく見えるためネタで多用される)
- さらまんだーより、はっやーい!(同上。「さよなら絶望放送」で杉田智和が新谷良子に言わせる)
- シナリオライター / 鳥山求められない
- スクウェア3大悪女 / アリシア(ライブ・ア・ライブ)
- みんなのトラウマ
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