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ライデル・マルティネス(Raidel Martinez Perez、1996年10月11日-)とは、キューバ共和国出身のプロ野球選手(投手)である。現在は中日ドラゴンズに所属。
概要
中日ドラゴンズ #92 | |
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ライデル・マルティネス Raidel Martinez Perez |
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基本情報 | |
国籍 | キューバ共和国 |
出身地 | キューバ共和国 ピナール・デル・リオ州ピナール・デル・リオ |
生年月日 | 1996年10月11日 |
身長 体重 |
193cm 93kg |
選手情報 | |
投球・打撃 | 右投右打 |
守備位置 | 投手 |
プロ入り | 2015年 |
経歴 | |
国際大会 | |
代表チーム | キューバ共和国 |
WBC | 2017年 |
プレミア12 | 2019年 |
パン・アメリカン | 2019年 |
五輪 | 2021年 |
プロ野球選手テンプレート |
高校卒業後、キューバリーグの強豪べゲーロス・デ・ピナール・デル・リオに入団。主に先発投手として起用された。
2017年2月、育成選手として中日ドラゴンズに派遣された。背番号は211。
中日時代
2017年はスカウトに携わった森繫和監督から直々に指導を受け、体作りに励んだ。
2018年はアリエル・マルティネスの入団に伴い登録名を「R.マルティネス」に変更。4月19日に支配下昇格を果たす。背番号は97。5月6日の阪神タイガース戦で初登板(初先発)し、5月19日の広島東洋カープ戦では5.0回4失点で初勝利を挙げた。しかしその後はスタミナ不足や怠慢守備を見咎められ2軍落ち。再昇格後は中継ぎに回ったが、初戦となった8月14日の横浜DeNAベイスターズ戦でも押し出しで試合を壊し初黒星を喫するなど、随所に粗さが目立った。
2019年は怪我で出遅れたが、開幕直後に昇格すると不振の鈴木博志に代わってクローザーに定着。前年より平均球速を9km/h近く上げるなど覚醒した。パン・アメリカン競技大会(後述)で一時離脱後は8回を任され、ジョエリー・ロドリゲスや岡田俊哉、藤嶋健人と並び鉄壁のリリーフ陣の一翼を担った。最終的に43試合の登板で1勝4敗14ホールド8セーブ・防御率2.66で、奪三振率はチーム内3位となる10.62を記録した(1位ロドリゲス、2位藤嶋)。
2020年も開幕直後は8回を投げていたが、程なくして不振の岡田に代わりクローザーを務める。最終盤に怪我で離脱したものの40試合で2勝7ホールド21セーブを挙げ、防御率は1.13・奪三振率は11.03と更に良化させた。
2021年は日本政府による入国制限で合流が遅れたが、4月中旬に1軍昇格すると調子の上がらない祖父江大輔に代わり再びクローザーを務める。チームが負け続きでセーブ機会に恵まれず、9月以降は時折爆発炎上することもあったが、49試合の登板で防御率2.06・23セーブと、相手選手に絶望を与えるには十分だった。オフに与田剛前監督から背番号92を引き継ぎ、3年総額690万ドル(推定)の大型契約を結ぶ。
2022年は開幕から守護神としてフル回転。3月から7月にかけては球団歴代3位の28試合連続無失点を記録するなど抜群の安定感を維持し、オールスターゲームにも初出場。夏場にやや崩れた時期はあったが、最終的に56試合に登板して4勝3敗39セーブ、防御率0.97を記録。初の投手タイトルとなる最多セーブ投手を獲得した。
2023年は開幕から自責点0を継続し、NPB史上3位となる開幕36試合連続自責点0という記録を樹立。また高い奪三振率に加え四死球もほとんど出さず、シーズン半ばまでFIP[1]がマイナスになるという怪現象が発生。そのため登板時に「ライデル・マルティネスの攻撃」というコメントすらされるようになった。9月半ばに故障で登録を抹消されそのままシーズン終了を迎えたため2年連続のセーブ王こそ逃したが、48試合登板で3勝1敗32セーブ、防御率0.39という突出した成績を残した。
2024年は60試合の登板で2勝3敗43セーブ7ホールド、防御率1.09を記録し、2年ぶりに最多セーブ投手のタイトルを獲得した。
代表経歴
プロ入り後初の国際大会は2017年WBC。この時はまだ「150km/h弱出る長身ヒョロガリ右腕」だった。1次リーグ日本戦で登板し、初回は無失点に抑えるものの次の回で菊池涼介にタイムリーを浴び降板した。
2019年7月末から行われたパン・アメリカン競技大会では先発投手不足から不慣れなロングリリーフを強いられ、2試合で計5失点と結果を残せなかった。同年オフに開催されたWBSCプレミア12では出番なしに終わり、NPB派遣組の不振が響き1次リーグ敗退となった。
2021年5月末から行われた2020年東京オリンピックアメリカ大陸予選ではクローザーとして待機。2試合に投げ無失点の好投を見せたがチームは開幕2連敗で予選敗退が決まり、無念の再来日となった。
2023年のWBCキューバ代表にも選出。しかし本大会初登板となった1次ラウンドのイタリア戦では8回からのロングリリーフとなり、タイブレークの延長10回に決勝タイムリーを浴び敗戦投手になり、2試合目のチャイニーズタイペイ戦でも失点する不安定な内容。準々決勝のオーストラリア戦は1点リードの最終回に登板し2奪三振無失点の投球で勝利に貢献したが、チームは準決勝でアメリカに大敗(マルティネスは登板なし)。2016年以来の決勝進出を逃した。
プレースタイル
長身から投げ下ろすストレート・ツーシーム・チェンジアップ・ナックルカーブ・スプリットが武器。入団当初150km/hそこそこだった球速は161km/hまで伸びた。当然だが球団記録である。スプリットも平均145km/hを上回っている。
制球力も年々向上しており、2023年には46回2/3を投げて与四死球は僅かに4、K/BB15.5という突出した数字を残している。
成績
年度別投手成績
年度 | 球団 | 登板 | 先発 | 完投 | 完封 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | ホールド | 勝率 | 投球回 | 与四球 | 奪三振 | 失点 | 自責点 | 防御率 |
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2018年 | 中日 | 7 | 4 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 21.2 | 8 | 14 | 16 | 16 | 6.65 |
2019年 | 43 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 8 | 14 | .200 | 40.2 | 14 | 48 | 13 | 12 | 2.66 | |
2020年 | 40 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 21 | 7 | 1.000 | 40.0 | 12 | 49 | 5 | 5 | 1.13 | |
2021年 | 49 | 0 | 0 | 0 | 1 | 4 | 23 | 0 | .200 | 48.0 | 10 | 59 | 11 | 11 | 2.06 | |
2022年 | 56 | 0 | 0 | 0 | 4 | 3 | 39 | 5 | .571 | 55.2 | 12 | 62 | 6 | 6 | 0.97 | |
2023年 | 48 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 32 | 9 | .750 | 46.2 | 4 | 62 | 4 | 2 | 0.37 | |
2024年 | 60 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 43 | 7 | .400 | 58.0 | 12 | 59 | 8 | 7 | 1.09 | |
NPB:7年 | 303 | 4 | 0 | 0 | 14 | 18 | 166 | 42 | .438 | 310.2 | 72 | 353 | 63 | 59 | 1.71 |
タイトル・表彰・その他
タイトル | ||
---|---|---|
最多セーブ | 2回 | 2022年、2024年 |
その他 | ||
オールスターゲーム出場 | 3回 | 2022年-2024年 |
関連動画
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関連項目
脚注
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