1931年単語

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1931年（昭和6年）

	前回の未年	前年	当年	翌年	次回の未年
年	1919年	1930年	1931年	1932年	1943年
干支	未	午	未	申	未

1931年の事柄

9月18日に満州鉄道の線路が爆破される事件（柳条湖事件）が発生。関東軍は中華民国による攻撃として中華民国軍のグンペイを射殺した。実際は満州の武力戦力を目的として、関東軍の参謀である板垣征四郎大佐と石原莞爾中佐が計画したマッチポンプであった（1928年のパリ不戦条約で日本は自衛のための戦争以外を放棄したため、日本軍はこのような軍事行動を取っている）。

その後、政府の不拡大方針を無視して関東軍は戦線を拡大し満州各地を占領。政府の承認を得ないまま翌年に傀儡国家としての満州国建国を進めた。軍の方針に応じなかった犬養毅が1932年に五・一五事件で暗殺され、後任の斉藤実が満洲国を承認。日本の軍国化、国際社会からの孤立が進行していく。

資本主義諸国が世界恐慌で弱体化する一方で、社会主義バリアによりノーダメージで強大化するソビエト連邦に対抗するため満州あたりに軍を置きたい意図が陸軍にはあったようだ。また、鉄や石炭などの資源確保も目的であった。

この頃から国産映画に音声がつき、海外映画には字幕がつくようになったため、映画館で無声映画（活動写真）に解説をつけていた活動弁士が多く失業した。ちんどん屋を始めたり、講談師、紙芝居屋などに転身する者が出始める。

この年発足した犬養毅内閣は初閣議で金輸出再禁止を決定。金本位制度を廃止し、国内の紙幣は国内の金保有量に関係なく紙幣を発行できるようになった（管理通貨制度）。政府が通貨量を増やすことで円安へ誘導し、世界恐慌下で綿織物を安く大量に輸出することに成功していち早く世界恐慌を脱した。

一方でこれは綿織物のシェアを奪われたイギリスとの関係悪化を招いた。

イギリスと植民地は関税率を引き上げて日本商品を排除し、排他的なブロック経済圏を作って保護貿易政策を取った。これにより日本はアメリカへの経済依存度が高まり、アメリカとの関係が悪化すると日本経済が崩れることになってしまった。

1月	雑誌「少年倶楽部」で漫画「のらくろ二等卒」連載開始
3月3日	「星条旗」がアメリカ合衆国国歌になる
3月20日	三月事件
5月11日	オーストリア中央銀行が破綻、のちの世界恐慌に繋がっていく。
7月8日	ラジオ体操の歌が初めて放送される
9月	森永製菓、チューインガムを発売
9月1日	上越線に清水トンネルが開通、全長9702mで当時世界最長のトンネルであった
9月18日	満州事変が勃発、初の臨時ニュースとして放送される
9月21日	英国が金本位制を離脱
10月1日	日本橋で白木屋の改装工事が完了。翌年大規模な火災に見舞われる
11月2日	東京科学博物館が開館
11月3日	宮沢賢治、創作ノートに「雨ニモマケズ」の詩を記す
12月13日	犬養毅が第29代内閣総理大臣になる