Canvas2〜茜色のパレット〜とは、F&C FC01製作の18禁恋愛アドベンチャーゲームである。
2005年10月から2006年3月にかけて、『Canvas2〜虹色のスケッチ〜』のタイトルでアニメが放送された。また、副題を同タイトルとした全年齢対象のPS2版、同ソフトの18禁逆移植である『DVD EDITION』がある。
前作『Canvas〜セピア色のモチーフ〜』に続くCanvasシリーズの第2作目に当たり、続編に『Canvas3~白銀のポートレート~』『アクロウム・エチュード Canvas4』がある。
概要
幼少の頃から画家を目指してきた主人公・上倉浩樹はとある出来事から画家への夢を諦め、撫子学園で美術教師を務めている。そんな折に、従兄妹のエリスが撫子学園の特待生として入学する事となり、浩樹の元で同居生活を送るようになる。
ヒロイン達との学園生活の中、浩樹は絵に対するかつての情熱を取り戻す事ができるのか?
時系列としては前作から5年後にあたり、麻生大輔(前作の主人公)を始めとする前作の登場人物達は回想・伝説といった形で名前のみ登場する。また、同じく前作の登場ヒロインの1人・鷺ノ宮藍が学園理事長へ就任した事によって学園の校風や制服のデザインすらも一新されている事もあり、前作を知らなくても普通にプレーできる構成になっている。
(もっともアニメ版では、前作に登場したヒロインがアニメ独自のオリジナル設定で登場しているケースもあるが)
前作の主要スタッフである☆画野朗とトノイケダイスケがF&Cを去った代わりに、同時期にCIRCUSを去った七尾奈留が入れ替わるような形で製作に携わった事が大きく注目を集めた。
登場人物
主要人物
- 上倉浩樹(声:櫻井孝宏(アニメ版))
本作の主人公。絵を描くことが何よりも好きで画家を目指して北海道から東京の美術大学へ出たのだが、とある出来事がトラウマとなった事から夢を断念して撫子学園の美術教師へと収まる。絵への情熱を失った事から何に対しても無気力・消極的で、顧問を務める美術部にも滅多に顔を出さないという有様。しかし、美術教師としての指導力は高く評価されており、不良教師のレッテルを貼られはしても生徒達からはあまり嫌われてはいないようである。
同居している従妹・エリスの度を越えた寝起きの悪さに毎朝頭を悩ませている。 - 鳳仙エリス(声:中家菜穂。アニメ・コンシューマ版は名塚佳織)
本作のメインヒロイン。日本人とフランス人のハーフ。生まれつきの絵画の天才。そして料理の天災。
浩樹の従兄妹で、撫子学園の特待生として北海道より上京し、現在は浩樹と同じ家に住んでいる。(料理に心得の無かった浩樹が、料理を作るようになった直接のきっかけでもある)
幼少時に交通事故に遭って両親を失い、その際に血の海に横たわる両親の遺体を目の前で見せられたトラウマから心を閉ざしていたが、浩樹が絵を描き続けて看病を行った事で快復を果たす。その故浩樹に対しては極度のブラコン。
先述のトラウマから自動車と赤い色が現在も苦手で、天才的な絵の技術を持ちながら赤色は絵の中に一切使わない。
金髪碧眼の美少女で、男女を問わず告白されまくっているが、エリスには浩樹ただ1人しか眼中に無いようだ。 - 桔梗霧(声:澤ゆり。アニメ、コンシューマ版では生天目仁美)
浩樹の幼稚園時代からの幼馴染。学生時代に浩樹に告白して、振られた過去を持つ。
それ以来気まずい関係となって5年以上音信不通であったが、体育教師として撫子学園へ赴任してきた事で浩樹と偶然の再会を果たす。抜群の運動能力を持ち、女子バスケはインターハイへの出場経験もある事から赴任当日より女子バスケ部の顧問を務める。
強気で明朗快活な性格故に生徒や教師を問わず人気は高く、また料理を始めとして家事全般もそつなくこなせる半面、幽霊や怪談は大の苦手など、エリス以上に王道的要素の多いヒロインとなっている。 - 萩野可奈(声:幡宮かのこ。DVD版は大波こなみ。アニメ、コンシューマ版は徳永愛)
撫子学園2年の生徒。2年という学年ではあるが、ぱっと見それを全く感じさせないような幼い容姿をしている。背丈が低い事もあり、エリスにも当初は先輩と認識されなかった。
実は売れっ子の恋愛小説家で、「那珂野際」というペンネームを使っている。浩樹になついては、たびたび原稿の推敲・批評を頼んでくる。 - 美咲菫(声:木村美佐。アニメ、コンシューマ版では平野綾)
撫子学園3年の生徒。歌が大層上手く、「撫子の歌姫」の異名で呼ばれる。
物静かで引っ込み思案な性格で、歌う時以外はあまり口を開かない。高所恐怖症。
ちなみに前作のヒロイン・美咲彩の妹であり、父と姉は世界的な画家、母は有名なフルート奏者という芸術一家。 - 鷺ノ宮紗綾(声:夏野向日葵。アニメ、コンシューマ版では猪口有佳)
撫子学園理事長・鷺ノ宮藍の姉。元は学園の理事であったが、多忙な妹に代わり現在は理事長代理を務めている。
学園には滅多に姿を見せないが、大和撫子を絵に描いたような美貌を持ち、生徒からの人気も高いらしい。
藍を上回る長刀の達人でもあり、長刀部にて特別コーチを務めている。車に乗るとスピード狂へ早変わりしてしまう。
彼女のシナリオでは麻生大輔の学生時代にまつわる話が聞け、浩樹が自らと同じ苦悩をかつて抱えていたであろう「5年前の麻生大輔」から絵を通して励まされるという少々特殊な話を見る事が出来る。
「虹色のスケッチ」以降の追加ヒロイン
- 竹内麻巳(声:かわしまりの。アニメ、コンシューマ版では豊口めぐみ)
撫子学園3年の生徒で、菫のクラスメイト。美術部の部長だが特待生ではなく、努力の積み重ねと後輩への面倒見の良さが評価され部長の座につく。部活動に来ない浩樹と、それが原因で部員が減少していく事に頭を痛めており、浩樹を更正して傾いた美術部を立て直そうと熱意を燃やしている。水彩画が得意なのだが、ある事情から現在は水彩画を描かなくなった。
また実家はコーヒーの味に定評のある喫茶店で、麻巳もメイド服を着て週に数回手伝いをしている。
『Canvas2 〜茜色のパレット〜』の時点では竹内という名前だけで、立ち絵も声も無いモブキャラであった。そして、シリーズ最新作『アクロウム・エチュード Canvas4(Canvas2の8年後)』では撫子学園の美術教師として出演している。 - 藤波朋子(声:二宮彩子。アニメ、コンシューマ版は高橋美佳子)
撫子学園1年の生徒で、エリスのクラスメイト。
生まれつき心臓病を抱えているためにずっと入退院を繰り返しているので、刺々しい口調や不器用な性格と相まってクラスでは浮いた存在となっている。また、病弱だからと同情されるのを激しく嫌う。
実は浩樹が北海道にいた頃に会っていたらしい?可奈の小説の大ファン。ツンデレ。 - 杉原紫衣(声:春野かえる。コンシューマ版は宮川美保)
出版社に勤める、可奈の担当編集者。自信に満ち溢れたような雰囲気を湛えており、浩樹に対しては傲岸不遜、もとい高圧的な態度で接してくるのだが一応は彼女なりに可奈を気遣っているようである。
可奈には「鬼編集」と思われている一方、実は紫衣の方が可奈に振り回され続けている状態。
サブキャラクター
- 柳慎一郎(声:星野涼)
浩樹と霧の幼馴染。浩樹とは学生時代からの親友にして、絵の腕を競い合ったライバルでもあった存在。
画家への夢を実現し、現在では世界中に名前を知られる人気画家として活動中で、浩樹にとっても鼻が高い存在のはずなのだが、浩樹は何故か画家になった柳について一切を話したがらず、エリスや霧が柳の事を口にすると途端に不機嫌を露わにする。本作ストーリーにおけるキーパーソンの1人。 - 美咲二郎(声:??? (アニメ版では若本規夫))
菫の父親で、世界的に有名な画家。家に居る時は気さくな人そのもの。
前作でも美咲彩のシナリオにてモブキャラとして出演しているが、容姿や声が付いたのは今作から。
関連動画
関連項目
- F&C
- 七尾奈留
- Canvas〜セピア色のモチーフ〜
- Canvas3~白銀のポートレート~
- アクロウム・エチュード Canvas4
- エロゲのタイトル一覧
- エロゲが原作のアニメ作品の一覧
- エロゲが原作のコンシューマ移植作品の一覧
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