火焔猫燐(かえんびょう りん)とは、ZUN(上海アリス幻樂団)制作の弾幕STG「東方Project」作品内に登場するキャラクター。愛称は「お燐」。
東方Project第11弾「東方地霊殿 ~ Subterranean Animism.」のStage4,5,6の中ボスおよびStage5のボス。
及び、同第12.5弾「ダブルスポイラー ~ 東方文花帖」LV8の被写体。
概要
種族:火車
能力:死体を持ち去る程度の能力
二つ名:地獄の輪禍(地)、死体ツアーコンダクター(DS)、背信棄義の死猫(茨)
テーマ曲:死体旅行 ~ Be of good cheer!
通称、お燐(本人は長い名前が嫌いで、誰にでも「お燐」と呼ばせている)。
古明地さとりのペットの一人である。
怨霊や死体と会話する能力を持っており、主人である古明地さとりの右腕として灼熱地獄跡で怨霊の管理を任されている。
元々は地底(旧地獄)から出てくる事は無かったのだが、東方地霊殿における間欠泉の異変以降は地上にも積極的に出てきているようだ。
妖怪『火車』であり、また本人も死体が好きな為、人里のお葬式や野晒しの死体を見つけては死体を持って行こうとする。
…というか実際持って行くので迷惑がられている。死神にとっては商売敵。
しかし、埋葬されてしまった死体には興味が無いようだ。
猫の姿でも人間の姿でも登場するが、本人曰く猫の姿の方が楽らしい。だが本気モードは人間の姿である様子(本人曰く会話が成り立たない)。Stage4の最初などの登場時に、「にゃーん!」と鳴いて出てくる。
東方地霊殿のゲーム本編では、Stage5の道中が難しい事もあって倒すのが難しいボス。
そのあまりの難易度に「ラスボスより強い」「5ボス最強」と言う人も居る(→おりんりんランド)。
容姿
人間形態は黒のゴスロリっぽい服に身を包み、赤毛を二束の三つ編みにしている。
耳はネコ耳であるが、何故か同時に人の耳も存在する。
尻尾は人間形態になると無くなるようだが、あった方が可愛いとして二次創作では描かれている事も多い。
と、思いきや「東方心綺楼」の背景(地霊殿ステージ等に登場)では2本の黒い尻尾が生えているのが確認できる。
なお、この際にノリの良さそうな腕振りダンスを見せている。
このダンスはファンの間では「おりんりんダンス」と呼ばれているようだ。可愛い。
おりんりんダンスをよく見てみたい人は、下の動画を観てみよう。
手には大きな猫車を持っている。地霊殿本編では片手で持っているので大きな刃物と勘違いした人も居たようだ。
また、彼女の周りに漂っているのは怨霊の人魂である。…恐ろしい。
獣形態の時は体の所々が赤い黒猫の姿をしている。
『東方求聞口授』内の「文々。新聞」の記事では普段より更にゴスロリっぽい服を着ていた。
案外オシャレさんのようである。ゴスっぽい服が趣味なのだろうか。
性格
性格は明るくて単純で、裏表がない。
いつでもどこでも誰にでも気さくに話しかける(たとえ異変時でも)。
異変のような非常時でも明るく気さくに話す為、ともすれば何を考えているのか解り難くもある。
が、裏表は無いらしいので単に本人の性格なのだろう。
主人である古明地さとりを慕っており、同じく彼女を慕う霊烏路空などの他のペットとの仲間意識も強い。
実際、東方地霊殿における異変では、親友の霊烏路空を救う為に奔走したりとかなり情に篤い。
死体や霊と話す事が好きで、特に明日の予定など脳天気な事を話す死者がお気に入り。
また、生きている人間に興味は無く、基本的に自分から人間を襲う事もしないようだ。
コレは「妖怪に殺された死体や霊の会話が面白くない」事が理由らしい。
荒くれ者の多い地底妖怪の中では珍しく、人間でも比較的付き合い易い妖怪と言える。
間欠泉の異変以降は博麗神社によく顔を出しており、博麗霊夢と仲が良い妖怪の一人。
命蓮寺に入門しようとした事があるが、動機が「お寺はお墓がいっぱいあって死体天国だから」だったので断られている(埋葬された死体を持って行く事は無いようなので、単に死体の側に居たかったのかもしれない)。
また、命蓮寺に請われて墓を彷徨うキョンシーの宮古芳香の通訳、操作をした際には報酬として死体を貰っていた。
能力
死体を持ち去る程度の能力
文字通りの能力である、というか能力ではなく単なる技術である。
死体を素早く猫車に乗せて持ち去る技術で、成功率は高い。
東方における「~程度の能力」は本人による自己申告制である。
他の能力を申告せずにコレを挙げる辺り、お燐の死体に対するこだわりが伺える。
怨霊や死体を操る能力
怨霊や死体を自在に操る事が出来る。
また、幽霊や怨霊、死体と会話する事も可能である。
怨霊はそれ単体では大した力を持たないのだが、
『妖怪は怨霊に取り憑かれると死ぬ』ので、彼女の能力は妖怪にとっては非常に恐ろしいモノである。
(精神的な存在である妖怪は、怨霊に取り憑かれると自身を乗っ取られてしまい死に至る)
また、死体を操る事も可能である。
霍青娥のキョンシーである宮古芳香を操ってみせたりと、汎用性は高いようだ。
恐らく怨霊を取り憑かせたり、死体に直接呼びかける事で死体を操作しているのだろう。
その他の能力
妖怪『火車』だけあって炎を出す事も容易なようだ。ゲーム本編でも大きな炎の帯を飛ばしてくる。
また、弾幕ごっこを行う際は、ノリの良い妖精にゾンビごっこをさせて弾幕を撃たせる事もある(ゾンビフェアリー)。
古明地さとりのペットに共通する特徴として、怨霊や妖怪を飲み込んで強くなるという能力がある。
お燐も自身の力は怨霊や魑魅魍魎を食べ続けた上の努力で身に着けたモノらしく、本編の会話でもそれを誇っていた。
スペルカード
東方地霊殿
- 猫符「キャッツウォーク」(E/N)
- 猫符「怨霊猫乱歩」(H/L)
- 呪精「ゾンビフェアリー」(E/N)
- 呪精「怨霊憑依妖精」(H/L)
- 恨霊「スプリーンイーター」(E/N)
- 屍霊「食人怨霊」(H/L)
- 贖罪「旧地獄の針山」(E/N)
- 贖罪「昔時の針と痛がる怨霊」(H/L)
- 「死灰復燃」(E/N)
- 「小悪霊復活せし」(H/L)
- 妖怪「火焔の車輪」(E/N/H/L)
ダブルスポイラー
地霊殿本編での動き
ある日、お燐は灼熱地獄跡の火力がいつもより強い事に気づき、お空の所へ行く。
そこには、とてつもない力(神の力)を手に入れていたお空の姿があった。
しかも調子に乗った空は地上の侵略まで企てていた。
お燐は、
「この異常事態を主人であるさとりや旧地獄の鬼達に知られてしまったら、お空は始末されてしまうのでは無いか」
と恐れ、これを食い止める為に間欠泉に怨霊を混ぜ、地上の者に異変を知らせようとした。
(もっとも、さとり自身はお空を始末するつもりなど全く無かったのだが)
お燐は妖怪達が来るのを期待していたのだが、何故か来たのは地上の人間。
しかしその人間は思いの外強く、妖怪退治の専門家であるという。
ならば増長したお空を懲らしめる事も出来るのでは無いかと期待し、道を譲った。
しかし、お空を止めて欲しかったにも関わらず、何故か敗れた後もこちらに勝負を挑んでくる。
……まあ、動機こそ本気でも戦闘自体は所詮弾幕ごっこなので、細かい事は気にしないようにしよう。
二次創作における設定
上記のように、お空とは親友同士という設定なので、彼女とセットになって登場する事が大半である。
ギャグ作品ではお空の鳥頭に振り回される事が多い他、突っ込み役が鉄板となっている。
特に「東方M-1ぐらんぷり」での迷コンビ振りは必見である。
ゲーム本編の会話では終始明るい口調なのだが、
友人を心配して異変を起こした経緯からか、口調も苦労人として描かれる事が多いようだ。
博麗神社によく顔を出し、博麗霊夢とも親しい妖怪の筈なのだが、彼女と絡む二次創作はまだ少ない。
その他
- 火車
- 火車(カシャ)とは過去に犯罪を犯した後に死んだ人間の亡骸を持ち去る妖怪であると言われる。年老いた猫がこの妖怪になるという説や、猫又の正体であるなど、地方によって様々な言い伝えがある。
お燐は灼熱地獄の火力を調節するために死体を集めている。 - 名前の意味
- 本名である火焔猫燐の「燐」は非金属元素の一つ「燐」からか。動物の骨の中に含まれ、空気中で自然に黄白色の光を発する。マッチの原料も燐の同素体である。
なお、二つ名の「地獄の輪禍」の輪禍とは、自動車や電車などに轢かれたり、はねられたりする災難のことで、燐火(墓地などで見る人魂)と掛けている。 - 猫車
- 彼女が持っているものは猫車(手押し車)で、車輪が一つのものを俗に「猫車」又は「一輪車」と呼ぶ。工事現場でよく見ることができるが、もちろん資材を運ぶものであって死体を運ぶものではない。
お燐のものは「お燐の猫車」と呼ばれ、おそらくこの世で一番死体を乗せている手押し車である。
関連動画
関連静画
お絵カキコ
枚数が増えたので、火焔猫燐のお絵カキコに回収しました。\にゃーん/
関連商品
関連コミュニティ
関連項目
- 25
- 0pt