ターミネーターサルベーション アーケードとは、2010年にアメリカのRaw Thrills社からリリースされたアーケード用ガンシューティングゲームである。日本ではバンダイナムコゲームスがローカライズしている。
概要
映画「ターミネーター4」の前日譚を描いた作品。プレイヤーはジョン・コナーとして、迫りくる機械軍を排除しながらミッションを遂行することを目的とする。
フルCG作品「ターミネーターサルベーション ザ マシニマ シリーズ」から直接CGを流用しており、敵の質感や細かいパーツが忠実に描かれている。アーケードゲームとしてはグラフィックのレベルは非常に高い。
ガンコンはアサルトライフル型で、リロードはマガジン底部のボタンを押して行う。実際に弾を装填している気分になれるが、片手をいちいち持ち直さなければならないため、恐ろしく効率の悪いシステムとなった(一応画面外撃ちでもリロードは可能)。
銃弾は1発ずつ物理計算が施され、若干の重力作用や着弾までのタイムラグがある。そのため、遠くの敵や高速で動く敵にはオーシャンハンターのような偏差撃ちをしないと弾が当たらない。
ターミネーターの基本的なイメージと臨場感にとことんこだわっており、人類の絶望的な戦いをこれでもかというほどに感じることができる。
絶望的な難易度
海外製ということもあり元々鬼畜ゲーと予想されていたが、蓋を開けてみればまったくもってその通りでした。
- 襲い掛かる敵はどれもターミネーターの名に恥じず、総じて硬い。2発や3発撃った程度では攻撃動作を止めることすらできない。
- 倒すためには数十発単位で撃ちこむ必要があり、そんな敵が一度に3体も4体も出てくる。
- 被ダメージ後の無敵時間や敵の硬直時間は存在せず、文字通りこちらが死ぬまで撃ち続けてくる(死んでも撃ち続けてくる)。
- ノーダメージのまま進むとゲームランクが上がっていき、敵の攻撃力が跳ね上がる。状況によってはライフが半分以上残っている状態から一撃で瀕死、あるいは即死することも。
さらに稼働初期の頃は回復アイテムがごく低確率でしか出現しない仕様で、延々とノーダメージで進まなければならなかった。
ステージ
ゲームシナリオは大きく2つのミッションに分かれ、各ミッションは4つのステージで構成されている。
ゲーム開始前にチャプターメニューが表示され、最初のミッション、およびステージを自由に選ぶことができる。
各ミステージのリザルト画面では、スコアに応じてクリアランクが表示される。ランクは以下の順に上がっていく。
ROOKIE(★)→DECENT(★★)→FEARLESS(★★★)→WARRIOR(★★★★)→ELITE(★★★★★)
武器(カッコ内は元ネタ)
- マシンガン(M4A1 Carbine)
- 標準装備。装弾数は60発。1発の威力が弱いため、敵の物量の前に押し負けがち。
- ミニガン(Dillon Aero M134 Minigun)
- 道中で取得できるガトリング銃。装弾数は200発。
高速で弾を撃ち出すことができ、1発当たりの威力もマシンガンの2倍と非常に強力な武器。 200発撃ち終えるとマシンガンに戻る。 T-600が装備しているのもこの銃である。
- ショットガン(Remington M31)
- 道中で取得できるショットガン。装弾数は25発。 1発につき15発の散弾をばらまく。
絶大なストッピング能力を持ち、T-100(後述)すら1発で攻撃を中断させることができる。反面、遠方の敵には効果が薄く、状況によってはマシンガンより不利になることもある。
- グレネード(M203A1 grenade launcher)
- 道中で取得できるボム的存在。見た目は手榴弾だが、実際に撃つのはグレネード弾。ガンコン側面のボタンを押して発射する。
大抵の敵を1発で破壊できるうえ、周囲の敵も爆風に巻き込むことができる。最大6発までストック可能。
- マウンテッドガン、オートキャノン(M2HB Browning)
- ヘリや車の荷台に搭載されたヘビーマシンガン。性能はミニガンと同じだが、こちらはなんと無限に撃つことが可能。 撃ちすぎによるオーバーヒートも起こらない。マシンガンなんかやめてずっとこっち使ってればいいのに
その他
- ヘルスアイテム
- 各ステージに1個ずつ配置されている回復アイテム。取得すると体力を50%回復する。
- 爆発オブジェクト
- ドラム缶。爆発させることで周囲の敵を一掃できる。
機械軍
- T-600
- 映画でおなじみ、機械軍の主力兵器である人型のターミネーター。シュワちゃんよりも2世代旧型の量産機。ミニガンを持った個体と、素手で殴りかかる個体の2種類が存在する。
弱点は頭部。また、腕や足は部位破壊が可能。両腕を失ったT-600は棒立ち状態になる。
マシンガンなら20発(頭部は10発)、ミニガンなら10発(頭部は5発)で倒せる。
骨格がむき出しの「エンドスケルトン」と、ゴム製のマスクをかぶった「スキンジョブ」の2種類がいるが、性能は同じ。
- T-100
- 戦車型のターミネーター。左右のガトリング砲あるいはミサイルランチャーが武器。
高ランク状態では1発で体力を4割削られる。
耐久力が尋常ではなく、正面から撃ちあった場合マシンガンでは攻撃をキャンセルできない。マシンガンで80発、ミニガンで40発、グレネードでも3発撃ちこんでやっと倒せる敵。
- エアロスタット
- 小型円盤型の偵察用ターミネーター。集団で飛行しこちらに迫ってくる。
攻撃力は比較的低く、耐久力も紙。マシンガン2発で倒せる。
- スパイダーマイン
- 虫のような外見を持つ、本ゲームオリジナルの敵。大軍で襲い掛かり、相手に組みついて自爆する。
貼りついてから爆発までの猶予時間はほとんどゼロ。マシンガン1発で倒せるほどの紙装甲だが、それを補って余りあるほどの数で迫ってくる。というかマシンガンだけで捌くのはほぼ不可能。
- ハイドロボット
- 水場に潜む蛇型のターミネーター。二体以上のグループで襲い掛かり、ドリル付きの顎で噛みついてくる。
マーカーが点灯してから攻撃までが1秒未満と異常にシビア。プレイヤーが心を折られるのはだいたいこいつのせい。
地上に出現する個体は、水中の個体の4倍の耐久力を持つ。
ショットガンが最も有効。3発で倒せる。
- モトターミネーター
- バイク型のターミネーター。T-600と同じミニガンを2門装備している(つまり攻撃力2倍)。
一度マーカーが点灯すると破壊されるまでひるむことなくこちらに迫ってくる。
高速で接近してくるので、マシンガン、ショットガンではノーダメで倒すのは不可能。ミニガンあるいはマウンテッドガンが必須。
- タレット
- 天井や壁から出現する無人機銃。1発だけ弾を撃ったあと、すぐに引っ込む。
- T-7-T スパイダー
- タチコマ四足歩行型のハンターキラー。両腕の機銃が武器。マシンガンなら30発、ミニガンなら15発で倒せる。
一部の個体は砲門を破壊して武装解除が可能。武器を失ったスパイダーは棒立ち状態になる。
- HK-Aerial
- 戦闘機タイプのハンターキラー。フェイズドプラズマ砲とミサイルを搭載。
エンジンとコックピット部分にターゲットマーカーが出現するので、そこを破壊することで倒せる。サイトなしで真正面から撃ちあった場合、マウンテッドガンで20~40発ほど必要。破壊されるまで攻撃動作は止まらない。
- HK-Tank
- 大型戦車タイプのハンターキラー。ミッション1のボス。
ミサイルと突進、ガレキ、さらに両腕のフェイズドプラズマ砲で攻撃してくる。
とにかくしつこい上に、ターゲットマーカーの破壊以外ではダメージを与えられない。ある程度撃ちこみ続けると火を噴く演出があるが、特にこちらに有利になるわけではない。
- 対空砲台
- ステージ2-4にのみ登場する大型の砲台。
超遠距離から攻撃してくるため、1発喰らう頃には2,3発目がすでに発射されている。高ランク状態では実質的に即死攻撃となる。
- ハーヴェスター
- 巨大な二足歩行型のハンターキラー。ミッション2のボス。
踏みつけと腕の叩きつけ、左肩のショルダーキャノンで攻撃してくる。踏みつけと叩きつけは、高ランク状態で喰らうと一発で即死。
- トランスポーター
- ハーヴェスター輸送用の非武装ハンターキラー。倒せない。
基本的に攻撃してこないが、ステージ2-3の終盤でエアロスタットを射出する場面がある。
エキスパートモード
アップデートによって追加された、いわゆるハードモード。シナリオは通常と変わらないが、以下の差異がある。
関連動画
小ネタ
関連項目