ダノンプレミアム(Danon Premium)とは、2015年生まれの日本の競走馬である。青鹿毛の牡馬。
栗東・中内田充正厩舎所属、新ひだか町・ケイアイファーム生産。
馬主はダノックス(ダノンの冠名を使用。オービックの創業者で嫁さんはミッキー冠名の人)
主な勝ち鞍
2017年朝日杯フューチュリティステークス(GⅠ)
2018年弥生賞(GⅡ)、2019年金鯱賞(GⅡ)、2019年読売マイラーズC(GⅡ)
2017年サウジアラビアRC(GⅢ)
馬名は「冠名+高品質。格別な働きを期待して」(JRA競走馬情報より)。
決して某社製のヨーグルトの高級品という訳ではない(そんな商品はない。しかしよく言われる)。
父ディープインパクト、母*インディアナギャル、母父Intikhabという血統。
父のディープインパクトは2005年クラシック三冠馬にしてGⅠ7勝馬。種牡馬入り後もリーディングサイアーとして活躍した。母のインディアナギャルはアイルランドを主軸に46戦6勝を挙げ重賞入着経験もある。
母父のインティカブは英国の安田記念に相当するクイーンアンSを8馬身差で圧勝した一角のマイラー。種牡馬入り後は牝馬に活躍馬の多いフィリーサイアーとして知られ、かのスノーフェアリーを輩出した。
5代母Crystal Palace(プレクラスニーの親父と同名)はナッソーSの勝ち馬で、その産駒に英二冠馬Royal Palaceなどがおり、牝系からちょくちょく欧米重賞馬が見られる。
2歳となったダノンプレミアムは2014年に開業したばかりの中内田充正厩舎へと入厩した。
仕上がりは早く、2歳6月の阪神芝1800でデビュー。鞍上には川田将雅を迎え単勝3.6倍の1番人気に支持されると、番手から4コーナー先頭で迎えて稍重も気にせず4馬身差の快勝を収める鮮烈デビュー。
続いて東京のサウジアラビアRCに挑戦。1番人気をコスモス賞快勝のステルヴィオに譲ったものの、ここでも2番手から直線で逃げ馬を捕らえるとあとは突き放し、ステルヴィオの追撃も1馬身半差に抑え難なく重賞初制覇。
そして大一番朝日杯フューチュリティステークスを迎える。ここでは1番人気に推され、続いて京王杯2歳S勝ち馬タワーオブロンドン、前走下したステルヴィオという順の人気。
レースでは最内の1枠1番から好ダッシュを決め、逃げ馬に行かせて3,4番手を確保。インで上手いこと脚を溜めて直線に入ると、何と馬なりのまま進出し先頭に立つ。そのまま差を広げるばかりで最後は流し、2着ステルヴィオに3馬身半差と圧勝劇を演じる。勝ち時計1分33秒3は従来のレースレコードをコンマ1秒更新。3馬身半差以上つけての朝日杯勝利は1994年ナリタブライアン以来となった。また中内田充正厩舎もGⅠ初制覇となった。
3歳になり弥生賞から始動。ここでも単勝1倍台の1番人気に推され、レースでは逃げるサンリヴァルを少し離れた位置で見る2番手を追走し、直線では若干外に出してサンリヴァルを交わし、2着ワグネリアンに1馬身半差つけて快勝。重賞3勝目となる。
勿論皐月賞の最有力候補として期待されたものの、調教中に挫跖(蹄に石とか踏んづけて起きる内出血)を起こし、皐月賞前週には治ったものの大事を取って回避することとなった。
そしてダービーでは朝日杯同様1枠1番を引いて単勝2.1倍の1番人気に支持され、好位の内目を進んで先に前にいたワグネリアンやエポカドーロ相手に踏ん張るものの抜け出す勢いは無く、0.2秒差の6着と初の敗戦を喫した。
その後天皇賞(秋)を目標に調整が進められたが、蹄の回復待ちを理由に回避する事となり、結果的に3歳シーズンはダービーで切り上げる事となった。
古馬となったダノンプレミアムは3月の金鯱賞から始動。ここではダノンプレミアムの他にリスグラシューやアルアイン、ペルシアンナイト、モズカッチャンとGⅠ馬5頭が参集し、その1番人気に上がり馬のエアウィンザーが推され、2番人気に本馬ダノンプレミアムとなった。9ヶ月ぶりのレースとなったが中団前目のインを追走し、直線手応え良く抜け出せばリスグラシューを1馬身半差抑えて快勝。
続いて安田記念を目標に久方ぶりとなるマイル戦、読売マイラーズCに出走し、前残りの展開を利して2番手から逃げるグァンチャーレを捉えて更に1馬身半差離し勝利。重賞連勝となった。
続く安田記念ではGⅠ5連勝中のアーモンドアイと初対決となり、単勝1.7倍の1番人気にアーモンドアイ、3.2倍の2番人気にダノンプレミアムが推され、3番人気のアエロリットが12.5倍と戦前は完全に2強ムードであった。
しかしレースが始まると大外16番枠のロジクライがスタート直後に大きく内へ斜行し、12番枠ロードクエストまでの4頭が被害を被る。そのロジクライの隣、15番枠のダノンプレミアムも大きな不利を受け道中は中団の9番手あたりからとなり、直線で外に出したものの残り400mで一杯となり、最終的に最下位の16着に敗戦。入線後鞍上の川田が下馬した事で故障が心配されたものの、検査の結果異常は認められなかった。
夏場を休養に充てて、天皇賞(秋)から復帰。ここではアーモンドアイとの再び相見え、皐月賞馬サートゥルナーリア等GⅠ馬が計10頭出走する豪華レースとなり、先に挙げた2頭に次ぐ3番人気に推された。
レースではアーモンドアイのすぐ前、5番手付近を追走して直線は馬場の二分どころに持ち出す。残り300mで人気上位4頭が横一線になるも、アーモンドアイが楽に抜け出し1位に入線。しかしダノンプレミアムも逃げ粘るアエロリットを競り落とし3馬身差つけられたとはいえ2着を確保した。
続いてマイルチャンピオンシップに出走。ここでは3歳の有力馬ダノンキングリーや安田記念勝ち馬インディチャンプを抑えて1番人気に支持された。レースでは先頭集団を見る形で外目の好位を追走し、直線に入り外から抜け出しを図る。しかし馬場の真ん中から抜け出したインディチャンプに交わされてここも2着に敗れた。
余談だが2019年のダノン軍団は古馬にプレミアムとスマッシュ、3歳馬にファンタジー、キングリー、チェイサーと「前哨戦を好パフォーマンスで勝つが本番では勝てない」な馬が多かった。
明けて5歳となり、年明け初戦にオーストラリアのクイーンエリザベスSへと出走。世界的に新型コロナウイルスの感染が拡大しモズアスコットなど豪州遠征を取り止める陣営も出てくる中こちらは遠征を敢行。流石に川田を遠征させられない為、鞍上は現地のJ.マクドナルド騎手(リアルインパクトのジョージライダーSの鞍上)となった。
内目の枠から好スタートを切るがここを抑えて中団から進め、直線に入って外に持ち出し一時先頭に立つ勢いだったものの、59kgという斤量、更に不良馬場とダノンプレミアムにとってキツい条件であり、先に抜け出していた英チャンピオンS2着で重馬場巧者のAddeybbが差を広げて1着入線。ダノンプレミアムは残り50mで豪オークス馬Verry Elleegantにも交わされ3着となった。
その後安田記念に出走。新たにダミアン・レーンとコンビを組み、1番枠から先頭集団で進めるものの前日の雨による馬場の痛みに難儀し、直線に入って失速し13着に敗れた。
秋シーズンは天皇賞(秋)から始動。ここではアーモンドアイがGⅠ8勝目を賭けて出走しており、他にはクロノジェネシス、フィエールマン、ダノンキングリー等が本馬含め12頭が出走。本馬は6番人気に推され、レースでは本馬がハナを切って、後ろを少し離して逃げるがペースはスロー。残り100mまで先頭を維持していたがアーモンドアイ他2頭に差され4着となった。
続いて香港カップへ出走。日本からは本馬とノームコア、ウインブライトが遠征し、他に欧州中距離の名牝Magicalが出走し8頭立てとなる。本馬の鞍上はW.ビュイックとなり、レースでは逃げるTime Warpを見る2番手を追走し、残り300mでTime Warpを交わして先頭に立ったが、残り100mで殺到する後続に飲み込まれてまたも4着になった。
明けて6歳となり安田記念へ出走。ここではグランアレグリアが連覇を賭けて出走し、他にインディチャンプやサリオス、シュネルマイスター等も出走。本馬の鞍上は池添謙一となり、6番人気で挑んだレースでは内目の好位を追走し、直線に入って最内を突いたが一杯になり7着となった。その後休養に入ったが、7月1日に引退および種牡馬入りが発表された。通算15戦6勝。
ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
Cosmah | |||
Wishing Well | Understanding | ||
Mountain Flower | |||
*ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
Lady Rebecca | |||
Burghclere | Busted | ||
Highclere | |||
*インディアナギャル 2005 黒鹿毛 FNo.1-s |
Intikhab 1994 鹿毛 |
Red Ransom | Roberto |
*アラビアⅡ | |||
Crafty Example | Crafty Prospector | ||
Zienelle | |||
Genial Jenny 1992 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | |
Razyana | |||
Joma Kaanem | Double Form | ||
Ash Lawn |
クロス:Hail to Reason 4×5、Danzig 4×5、Northern Dancer 5×5
掲示板
61 ななしのよっしん
2023/07/26(水) 06:08:38 ID: 6FMYHfQeTu
>>59 勝負は水モノとはよく言ったもので 勝ったから能力が上!とは必ずしもならないからな 前哨戦で完勝したのにG1でボロ負けし続けたインディチャンプとの対決なんかがいい例だが
勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負け無し
という言葉もある
リスグラシューワグネリアンタワーオブロンドンステルヴィオダノンスマッシュに勝った馬
そして
アデイブ、ベリーエレガント、アーモンドアイ、フィエールマン、クロノジェネシス、マジカル、インディチャンプに負けた馬
それ以上でもそれ以下でもない
62 ななしのよっしん
2023/08/04(金) 00:09:48 ID: 26GldQZsPW
63 ななしのよっしん
2024/04/18(木) 16:56:59 ID: ceMlTBTMrN
宮本輝の「優駿」にでてくる調教師のセリフで
「勝つべきときに勝たないと、馬が小さくなってしまう」って書いてたが本当にそんな感じになってしまった馬だよなあ
急上昇ワード改
最終更新:2024/12/14(土) 21:00
最終更新:2024/12/14(土) 21:00
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