ロジシャン(Logician)とは、2016年生まれのイギリスの競走馬である。
通算成績9戦6勝[6-1-1-1]
主な勝ち鞍
2019年:セントレジャーステークス(英G1)、グレートヴォルティジュールステークス(英G2)
父Frankel、母 Scuffle、母の父Daylamiという血統。父は世界最強といわれた競走馬で、本馬はその3年目の産駒である。母はイギリスで10戦3勝。母の父はキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークスなどG1・7勝をした名馬で、種牡馬としてはG1馬2頭を出す程度に留まり、障害競走での活躍が目立ったため障害用種牡馬として繋養された。
この他、半兄Suffusedは米GⅢを2勝。叔父にドバイデューティフリーを優勝したCityscapeがいる。
2016年3月29日誕生。生産者はジャドモントファーム。馬主はハーリド・ビン・アブドゥッラー。所属はイギリスのニューマーケットを本拠地とするジョン・ゴスデン厩舎に所属することとなった。
本馬は2000ギニーステークスが終わりダービーステークスが間近に迫る5月の未勝利戦(C4)でデビューという欧州馬としては遅いデビュー戦となった。レースはキーラン・オニール騎手を背に2馬身差の快勝で初勝利となった。
続いて6月の条件戦(C4)をロバート・ハヴリン騎手を背に1馬身3/4差で勝利。距離延長となった7月のハンデキャップ競走(C3)は主戦騎手となるランフランコ・デットーリを背に4馬身半差で圧勝し、距離延長も難なくこなして3連勝を果たした。
グループ競走初挑戦となったグレートヴォルティジュールステークス(G2)では1番人気に支持されて出走して1馬身3/4差で快勝。人気に応えて4連勝でグループ競走初制覇を果たした。
余談ではあるが、グレートヴォルティジュールステークスはイギリスクラシック競走最終戦セントレジャーステークスの前哨戦であり、この競走を勝利したことにより本馬の距離適性に議論が巻き起こった。というものの父Frankelがマイルから中距離で活躍した競走馬だったために「本当はマイルぐらいが得意なのでは?」と思う競馬ファンも存在した。昨年の超長距離G1カドラン賞はFrankel産駒が勝利していたのに忘れられた模様。Call the Windは泣いてもいい。
この後はニエル賞から凱旋門賞かチャンピオンステークスというローテか、セントレジャーステークスに出走するかの選択肢があったものの、同厩のEnableが凱旋門賞3連覇を狙っていたことやゴスデン師がセントレジャーステークス3年連続優勝を目論んでいたこともあり、最終的にセントレジャーステークスへの出走を決めた。
セントレジャーステークス(G1)は圧倒的1番人気に支持されての出走。レースでは後方待機から直線で外埒沿いに持ち出されると末脚を炸裂させて2馬身1/4差で完勝。距離不安説を完全に払拭した走りで、無傷の5連勝。勝ちタイム3分00秒26のコースレコードでG1初制覇を彩った。この圧巻の走りにドンカスター競馬場に集まった3万人の観衆は新たなる王者に大喝采を浴びせた。
この勝利によって鞍上のデットーリ騎手はセントレジャーステークス6勝目かつ年間G1・15勝目。ゴスデン師は年間G1・12勝となった。このチート共が。
この語は凱旋門賞に向かう案もあったようだが、前述のEnableとの兼ね合いもあって凱旋門賞には向かわず休養に入って3歳シーズンを終えた。ゴスデン師は本来は12ハロン向きの競走馬で、来年は12ハロン路線を歩ませたいと語った。
2020年、古馬となって12ハロン戦のキングジョージVI世&クイーンエリザベスステークスや凱旋門賞の優勝を目指していざ行かん……と思いきや重篤な腹膜炎を発症。今後の予定は全て白紙、それどころか生命の危機に陥る事態となった。
長期療養の末、幸いにも無事に完治。前走セントレジャーステークスから1年以上たったドンカスター競馬場の条件戦(C2)で復帰することとなった。英国競馬のクラス分けは馬に与えられるレーティングで行われ、クラスが上の馬でもレートの差に合わせて設定された斤量を積めば下のクラスに出走可能なのである。1年間以上も休養していたとはいえG1馬、クラス2の競走馬たちでは相手にならないと恐れをなしたのか本馬を含めて3頭のみの出馬で、内1頭が出走取消となったため僅か2頭でのマッチレース状態となった。
レースでは2頭立てということもあり展開もクソもなく本馬が先頭に立ち、道中で一旦ハナを譲ることもあったが、鞍上のデットーリ騎手が追い出すと余裕の手応え突き放して7馬身差で圧勝。ここでは力が違うと言わんばかりの走りで6戦6勝とした。
この項目は、編集者の資料が何者かにより焼却されたために途中の内容が大幅に省略されました。 でもまあ、世の中知ってたとしても書かない方がいい事ってあるよね[1]。 |
長距離での実績が評価されて、イギリスのシェイドオークスタッドで障害競走用種牡馬として繋養されることとなった。経営者のピーター・ホッケンハル氏は「ロジシャンの購入は障害競走用のチャンピオン種牡馬に必要な全てを兼ね備えた有望株をシェイドオークに導入するべく4年に渡って探し求めた集大成だ」「ロジシャンは全てのチェックボックスを埋めている」と本馬に対しての大きな期待を明かした。また、同氏は障害だけではなく平地の一流馬の誕生も楽しみにしているとも語った。
母の父Daylamiも障害競走での活躍馬は輩出しており、その血を受け継いだ本馬への期待は一入なもの。平地・障害を問わない産駒の活躍を期待したい。
生産者であるジュドモントファームは、本馬の毛色を粕毛としている。これに追従してレーシング・ポストや日本中央競馬会の子会社JRA-VANも粕毛としてる。
その一方で国際セリ名簿基準委員会などは本馬の毛色を芦毛としている。
「そもそも粕毛とは一体なんなのか?」と疑問も抱く人もいるだろう。アメリカで粕毛に関する啓蒙活動を展開する全米粕毛馬協会は粕毛の特徴について『芦毛とは異なり、歳を取るにつれて毛色が次第に明るくなっていくことはない』としている。日本中央競馬会も『芦毛との違いは、白毛の生じる部位が限定されること、年齢に関係なく当歳時から色合いの変わらないことである』としている。
ちなみに日本国内ではサラブレッドの公式登録を管理する公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルがサラブレッドの毛色を8種類に分類しているが、その中に『粕毛』がない。
Frankel 2008 鹿毛 |
Galileo 1998 鹿毛 |
Sadler's Wells | Northern Dancer |
Fairy Bridge | |||
Urban Sea | Miswaki | ||
Allegretta | |||
Kind 2001 鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | |
Razyana | |||
Rainbow Lake | Rainbow Quest | ||
Rockfest | |||
Scuffle 2005 芦毛 FNo.8-f |
Daylami 1994 芦毛 |
Doyoun | Mill Reef |
Dumka | |||
Daltawa | Miswaki | ||
Damana | |||
Tantina 2000 栗毛 |
Distant View | Mr. Prospector | |
Seven Springs | |||
Didina | Nashwan | ||
Didicoy |
クロス:Miswaki 4×4(12.50%)、Mr. Prospector 5×4×5(12.50%)、Northern Dancer 4×5(9.38%)、Danzig 4×5(9.38%)、Blushing Groom 5×5(6.25%)
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最終更新:2024/11/29(金) 22:00
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