私が好きになった人は、”おおかみおとこ”でした
おおかみこどもの雨と雪とは、スタジオ地図製作、細田守監督作の長編アニメーション映画である。2012年7月21日劇場公開
あらすじ
東京の外れにある国立大学に通っていた女子大生の「花」。ある日、大学の講義の中で一人だけ他の学生とは違う雰囲気で講義を受ける、後に「彼」となる男を見つける。
講義の後で、彼は大学生ではなく忍び込んで講義を受けてると分かるが、「講義で一緒に教科書を見ませんか」という花の善意から二人の関係が深まっていく。二人が出会ってからしばらくしての冬の夜、彼は人気のないところに呼び出して、自分の正体がかつて絶滅したはずのニホンオオカミの末裔で、狼男だということを明かし、花に狼になった自分の姿を見せる。
驚きはしたものの、花はその姿も含めて男を受け入れた。やがて二人の間に姉の「雪」、弟の「雨」という二人の「おおかみこども」を授かる 都会で四人、幸せに暮らすはずだったが、雨が生まれた直後に彼が川に落下して急死してしまう。 >悲しみに暮れながらも二人の子を育てていく決意をした花だったが、数年暮らしているうちに都会での生活に限界を感じ始める。また、将来二人の「おおかみこども」が人間と狼、どちらでの生き方でも選べるようにと、彼の故郷、名峰剱岳がそびえ立つ田舎へ引越しを始め、三人の新たな生活が始まる。
主な登場人物
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本作の主人公。名前の由来は花の父親が、花が生まれた時に近くで咲いていた自然のコスモスから。
どんなに辛くても苦しくても笑っていられるようにと名づけられた。
得意料理に串焼きがあるが、コップにタレを入れてその中に串焼きを入れて食べるという、長野県上田市に伝わる独特の食べ方をする。
おおかみおとこの彼と恋に落ち、二人のおおかみこどもを授かるが、彼の死後田舎へ引越しをし、山奥の古民家に住み始める。
始めは人との接触を避けて暮らすはずだったが、韮崎の訪問をきっかけに様々な人たちから支えられるようになり、人と人との繋がりの大切さを知るようになる。
廃屋同然だった古民家を一人で改修したり、独学ながら畑を耕して農業を始めたり(始めは失敗ばかりだったが、後に韮崎から直々に知識と技術を教わる)、古いジムニーを購入したり(しかも花が購入したものがSJ30型という2ストロークエンジンを載せたもので、マニアの間で高値で買い取りされる大変貴重なモデル)などなかなか侮れない人物である。
- おおかみおとこ(CV:大沢たかお)
引っ越し業者に勤める傍ら、花が通う大学に忍び込んで講義を受けていた男。昭和54年生まれ。
作品での通称は「彼」と呼ばれているが、本名は不明(ただし免許証の記載内容から、苗字2文字、名前1文字だということが見て取れる)
彼が故郷の写真として、富山方から眺めた剱岳が写った写真を持ち歩いている。
自分の正体が狼男であることを隠しながら生きてきたが、自分のすべてを受け入れてくれた花と出会い、花との間に二人のおおかみこどもが生まれる。
しかし、弟の雨が生まれた直後、何らかの要因があって川に落ちてしまい亡くなってしまう。遺体には大型の鳥の羽が付着していたが、詳細な原因は作中で語られることはなかった。
- 雪(CV:(幼少期)大野百花 / 黒木華)
花と彼との間に生まれたおおかみこども。活発でお転婆な性格でよくオオカミに変身し、田舎に引越ししてからしばらくは家の中、庭、森などを良く走り回って虫や動物、またその死骸などを集めては自慢していたが、小学校に入ってからしばらくして、そんなことをする女の子はいないと知って恥ずかしくなり、それをきっかけにお淑やかな女の子らしい性格になることを決意する。
それを聞いた花が、雪のために作った雪の結晶模様のワンピースを編んでくれたおかげもあり、しだいに人間の女の子らしくなっていく。
また、本作のナレーションを中学生になった雪が行っている。
右手で手を差し出したり物を投げたりするが、ラケットの持ち手が左手であることから、クロスドミナンスの可能性がある。
- 雨(CV:(幼少期)加部亜門 / 西井幸人)
花と彼との間に生まれたおおかみこども。臆病でひ弱な性格で小さいころはよく夜泣きしていた。田舎に引っ越してからもしばらくは生活に慣れていなかったが、ある冬、ヤマゼミを狩ろうとして川に落ちて溺れたことをきっかけに、狼としての本能に目覚めていく。
学校に通うようになっても、いじめを受けたり(そのたびに姉の雪から助けてもらっていた)、山のことをもっと知りたいという願望からしだいに学校に通わなくなり、小学校3年時には時折山に入るようになり、雨が先生と称す老狐から山のことについて教わっていく。やがて、花や雪が知らないうちに狼としてたくましく成長していく。
- 草平(CV:平岡拓真)
雪が小学4年生のときに転校してきた男子生徒。苗字は藤井。
クラスの皆に、自分は面白い人間だというとこをアピールしてすぐにクラスの人気者になるが、雪にだけは、最初に「獣臭い」と言ってしまったせいで正体がばれることを恐れて避けられてしまう。
不安に感じた草平は雪に何度も近づくが、衝動的に狼に変身してしまった雪に右耳を切り裂かれて、傷痕が残るくらいの大怪我を負ってしまう。
後に雪は草平に謝罪するが、居合わせていた雪の母親である花、そして自分の母親から責められ続ける雪を見て、 「狼がやった(怪我をさせた)」と言って雪をかばうが、雪にとってはそれが追い打ちとなり、雪は不登校になってしまう。雪が学校に来なかったら嫌だという理由で学校のプリントや給食を雪の家まで届けるようになり、 後々に雪とは本音で語り合えるほどのかけがえのない親友となる。
また、雪が狼であることを傷つけられた時から気づいていたが、雪の母親である花も含めて誰にも他言することはなかった。
- 韮崎のおじいちゃん(CV:菅原文太)
年代物のサニートラックを乗り回す90歳の農夫。町役場の職員のセリフから察するに、都会から引っ越してきた人間に対して厳しく接してきたようである。
花に対しても表向きは厳しく接してくるが、裏では家族や農業仲間に声をかけてサポートを嗾けるなど、田舎で暮らす花を誰よりも支えていた。(家族曰く、惚れているかららしい)
本来はこのことは花には内緒にするはずだったが、孫の軽口によりばれてしまう。ばれていると知らないまま花からお礼を言われた時は、照れ隠しで手袋を外しながらいつもの厳しい口調で話したために、花から大爆笑をもらった。
また本人の発言からするに、小学生時代はあまり学校に通っていなかった様子(さらにそのことを、見どころがある人間として自分とエジソンを並べていた)
- 山岡(CV:大木民夫)/ 細川(CV:中村正)
韮崎の農業仲間。共に仲が良く作中では殆ど一緒に行動していた。最初こそ花のことをすぐ挫折する若者だと笑っていたが、韮崎から嗾けられたことで花にキャベツの作り方を教える。その時にお互いの手順の違いで口げんかになる。 ちなみに2人から教わったキャベツはどちらも良く育っている。
- 草平の母(CV:林原めぐみ)
母子家庭で愛情を注いできた草平を雪に傷つけられたことで、謝る雪と花に対して厳しく叱責する。
しかし、本来はかなり自己中心的な性格で、草平に黙って再婚をし、子供を授かるなど、
草平の心に傷を負わせている。
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