イメージファイトとは、旧アイレム(アピエス)が販売した縦スクロール型シューティングゲームである。オリジナルのストーリーを持つ1話完結型のゲームである。
2015年7月現在コナミデジタルエンタテインメントよりPCエンジン版がバーチャルコンソールにて配信中だが、商標は現在もアイレムソフトウェアエンジニアリングに有る模様。
ストーリー
20XX年、
わずかでも軍事的優位に立たんとする
東西陣営の
果てなき競争が続く中、
突然西側のムーンベースが
大爆発を起こした。
事態の収拾を急ぐべく
最新戦闘機"OF-1"が用意された。
パイロット訓練は完璧でないものの
一刻の猶予も与えられない。
訓練飛行をクリアーした者は即、
宇宙へ飛び立って行った。
概要
Aボタンで攻撃、Bボタンでスピードチェンジが4段階まで自由に変速できる。また、スピードチェンジのバック噴射(バックファイア)をうまくるようすれば攻撃に使う事も出来る。
アイテムのポッドを装備している場合、A+Bボタン同時押しでポッドシュートを使う事が出来る。
このようにあまり他のゲームには見られない仕様によって、本作の特徴的なギミックの一つとして知られている。
ステージ構成は訓練編5ステージ+実戦編3ステージとなっているが、、訓練編ステージ5クリアまではステージ終了ごとに成績パーセンテージが表示される。5ステージを終了した段階でこのパーセンテージが90%未満(89%以下)の場合には補習ステージをクリアしないと実戦編に進むことができない。
見事90%以上でクリアーしたパイロットのみ6ステージへ進む事ができる
尚、補習ステージは高難度として知られており、特に2周目の補習ステージがグラディウスIIIのキューブラッシュと肩を並べる難易度というほど語りづがれている。現在においても、2周目の補習コースをノーコンティニューでクリアできるプレイヤーは今でもごくわずかであり、一握りのトッププレイヤーだけとなっている。
補足
R-TYPEのスタッフが作ったオリジナルの縦スクロールシューティングゲームである。
縦スクロールのSTGには珍しく地形がある。この点に慣れないプレイヤーも多く、意見が分かれる所である
このゲームの稼働当初は、シューティングゲームの腕を競う評価の一つに「連射力」があった。その為今作では自機のショットがボタン操作1度につき1発しか打てない仕様になっている。その上敵の耐久力は現在においてもかなり硬い敵が多いという評価の作品になっている。
それだけでなく、今作のオプション装備「ポッド」は16方向のレバー操作が可能である。この細かい角度を狭い地形をかいくぐりつつ的確に敵の先手を打つように捌く、精密な動作の要求がこのゲーム最大の難易度を上げる要因である。22.5度の角度を一瞬で捌け! などの機械的動作が2周目においては重要になる。
本作はよく高難易度の補習ステージが良く話題に上げられるが、こちらは装備が一切ない状態で敵の誘導や弾避けを重視した詰将棋的な構成になっている。こちらも精密なレバー捌きを要求されるが、全く別のものであると言ってもよい。
このようなパターン構築の概念は後のレイディアントシルバーガンや斑鳩で知られる、いわゆる「パズル」というジャンルのさきがけとなっている。事前に敵の配置や位置取りを完全につかみ、アドリブを許さない極めて綿密なパターン構築が要求されるのがこのゲームの最大の特徴である。
そのため、初見のプレイヤーはまず1ボスすら拝めずに100円を吸われる事が当たり前の光景で、かつボスに関しては攻略パターンを知っているか否かでクリア不可能と思いたくなるほどにつまずく構成になっている。
しかし、1度でも覚えてしまえばすんなり先に進む事の出来るように調整されており、1周クリアに関しては何度も1面からやり直しフル装備でパターンを組めばとてもはやくエンディングまでたどり着く事が出来る。その為このゲームの評価に関しては賛否が非常に分かれており、特に高難易度を目指す2周目プレイヤーにおいては熱狂的なファンまで付いていて現在20年以上経った今でも愛されている作品である。
また、ゲームのストーリー展開が視覚的に楽しめる構成になっており、プレイヤーの腕が上達する指標が分かる上、訓練を終えると実戦に行くこの展開が非常に盛り上がる。BGMも評価が高く、そういう演出面でも魅了されたプレイヤーが多いのではないだろうか
このゲームのストーリーに関しては、アーケードゲーム専門雑誌「ゲーメスト」において短編小説として掲載されている。
2周目を見事クリアすると、真エンディングが見られる。今作のそれは非常に話題を呼び、現在でも解釈が何通りにもされるほど謎めいている。公式の発表が無い為、一層ファンの中で議論がされている。R-TYPE II においてもこのゲームと同じ2周制のエンディングがされており、こちらはイメージファイトのモノと逆になっている。
また、R-TYPE FINALにおいて今作の自機がゲスト出演して話の一部に組み込まれた。さらにR-TYPE TACTICSII においても一部のステージとボスがゲスト出演している。
本作とR-TYPEは全く異なる世界観を持ったタイトルとして発売されたのだが、現在は旧アイレムを知る上での外伝的立ち位置となっている
自機のダイタロスは2007年にフィギュア化されている。
ちなみに、このゲームのボス及び敵キャラの名前は一部開発スタッフや外人的な名前が付けられている。
1面(リンダ)、2面(ジュリー)、3面(マイケル)、4面(ボーイ)、5面(タロー)、 実戦1面(ステーション防衛システム・ナンシー)、実戦2面(敵旗艦・シンジ)、 実戦3面(マザー・コンピュータ・マリコ)
とこのように変わったセンスのスタッフによってこのゲームは作られたのだった。
イメージファイトの移植作
意外に多くの機種に移植されている。
お約束のファミコン版だが、この時期のアーケードゲームがファミコンにまともに移植出来るわけもなく、キャラも小さくなり全体的にこじんまりした作品になっている。難易度も大幅に下げられているが、アーケード版の雰囲気はある程度伝わってくる頑張った移植ではある。
この当時アイレムはPCエンジンに注力していたこともあり、PCE版は完全ではないものの当時としてはかなりレベルの高い移植となっている。裏技で縦画面モードを使用すると、よりアーケード版に近い雰囲気で遊ぶことが出来る。
R-TYPEの評価が散々だったX68000版は、前作から一転して完璧に近い移植を成功させている。しかし縦画面から横画面への変更だけはどうにもならず、ちゃんと調整はされているもののオリジナル版に比べるとプレイ感覚は異なるものになってしまっている。
唯一他社(VING)から発売されたFM TOWNS版は、左右をカットして正方形の画面にし、プレーヤーの任意で上下スクロールさせるという特殊な手法を用いてオリジナルの縦画面を再現している。しかしプレイ感覚に違和感も大きく、あまり評価されたとは言いがたい。
後にオリジナル基板より高性能なプレイステーション、セガサターンにも移植されているが(エクシングエンタテイメント)、見た目はそのままだが移植度そのものはあまり高くない。
類似ゲーム
ウォーオブエアロ(開発:アリュメ):イメージファイトのパクリと言われている。
レイディアントシルバーガン(トレジャー):開発者がイメージファイトに影響されて作ったらしい。
R-TYPE LEO(アイレム):ポッドに似た武器が登場する。
R-TYPE FINAL(アイレム):多数ある自機のひとつとして選択できる。
R-TYPE TACTICS Ⅱ(アイレム):ステージ3の再現マップがある。お前のような掘削機がいるか。
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関連項目
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