オイゲン(Eugen)とは、ドイツ系の男性名として使われる名詞である。英語名のユージンに相当する。
曖昧さ回避
- 実在の人物
- 架空の人物
- オイゲン : 「銀河英雄伝説」に登場する黒色槍騎兵艦隊の副参謀長。この記事にて詳説。
- オイゲン・フォン・カストロプ : 「銀河英雄伝説」の登場人物。元財務尚書。
- オイゲン・リヒター : 「銀河英雄伝説」の登場人物。新帝国財務尚書。
- オイゲン(ティアリングサーガ ユトナ英雄戦記): ゲーム「ティアリングサーガ」の登場人物。
- オイゲン(グランブルーファンタジー): ゲーム「グランブルーファンタジー」の登場人物。
- プリンツ・オイゲン(艦これ): ゲーム「艦隊これくしょん~艦これ~」のキャラクター。(艦娘)
- プリンツ・オイゲン(アズールレーン): ゲーム「アズールレーン」のキャラクター。(KAN-SEN)
- プリンツ・オイゲン(最ラブ): ゲーム「最終戦艦withラブリーガールズ」のキャラクター。
- その他
- プリンツ・オイゲン: ドイツ海軍のアドミラル・ヒッパー級重巡洋艦3番艦。
- オイゲン語 :プリンツ・オイゲン(艦これ)が広めているとされる怪しい日本語。
曖昧さ回避の関連項目
以下、この記事では黒色槍騎兵艦隊の副参謀長であるオイゲンについて解説する。
CV.北島淳司(石黒監督版OVA)、喜山茂雄(Die Neue These)
概要
石黒監督版OVAでは茶色がかった金髪を持つ地味な中年士官、「Die Neue These」では茶色の髪と髭を持つ、ゴツめの青年士官としてデザインされた。道原版コミックではファーストネームがリヒャルトと設定されており、若い青年士官として描かれている。
基本的には、フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトの率いる黒色槍騎兵艦隊にて副参謀長の任にある。
黒色槍騎兵艦隊随一にして唯一の常識人、「もっとも慎重と称される男」であり、周りの
- 「帝国軍の呼吸する破壊衝動」こと司令官ビッテンフェルト
- 一応程度でいえば司令官より自重するらしい副司令官ハルバーシュタット
- 司令官を止めに入るどころか煽りに来る参謀長グレーブナー
- OVAで「我が艦隊の辞書には後退とか迂(ry」と言われ「そうでした」と肯定する副官ディルクセン
- とりあえずノリノリで突撃する麾下の将兵のみなさん
という脳筋だらけの黒色槍騎兵艦隊のブレーキとして、艦隊中でもっとも胃袋を酷使させられている人物である。なお、副参謀長である。ディルクセン君がビッテンフェルトの高級副官なので間違えないように。
経歴
初登場は第一巻黎明篇。
ただし石黒監督版OVAでは外伝「千億の星、千億の光」、第六次イゼルローン攻防戦が時系列的な初出演で、ラインハルト・フォン・ミューゼル麾下で戦艦<ヤクトティーゲル(シュワルツティーゲル)>艦長を務めるビッテンフェルトの側に登場。当時の階級は大尉、階級から副長ではなさそうだが役職は不明。
アムリッツァ
本伝では第一巻黎明篇(OVAでは第15話、「Die Neue These」では第12話)より登場。この時の階級は大佐だが、役職は不明(DNTでは首席副官)。
アムリッツァ会戦で黒色槍騎兵艦隊がヤン艦隊により大打撃を受け、それでもなおビッテンフェルトが包囲網の一角から反撃を叫んでいる際、「オイゲン大佐らの幕僚」が必死に止め、かろうじて黒色槍騎兵艦隊は全滅をまぬがれた。これが世に言うオイゲンブレーキの初稼働といえる。
OVAでは前哨戦で同盟軍第10艦隊(ウランフ)と戦った際からグレーブナー参謀長の後に立っているのが確認でき、会戦終盤にも「再戦の機会を、再戦の機会をお待ちください!」と必死で止めに入っている。DNTでも同じく第10艦隊との戦闘が初登場。
その後は黒色槍騎兵艦隊が危機に瀕することもなくなったためブレーキをかける必要もなく、OVAでも戦闘シーンを含め登場しないことも多くなる(たとえばOVA2期ではランテマリオ星域会戦ふくめ一切登場していない)。
回廊決戦
ローエングラム王朝の成立後、回廊決戦時期までに少将・艦隊副参謀長。
OVAではこの時期、「死間として亡命してきた(と帝国軍側は思い込んでいる)」ウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツの受け入れをビッテンフェルトが決めた時、久々にブレーキが発動。ラインハルトの指示を仰ぐよう進言している。参謀長仕事しろ。ちなみに回廊決戦前哨戦直前の艦隊の作戦会議シーンでは参謀長も副司令官もモブ参謀・分艦隊司令官の皆さんもいるのにオイゲン不在だったりする。一応その後の降伏勧告の通信には顔を見せ、無礼極まりない返信を受けた際には会議室でなぜか参謀長より上座に座っているのだが。
回廊決戦前哨戦が始まると珍しく参謀長が参謀長らしくビッテンフェルトを制止し始めたので台詞は無かったが、完全にヤンの術中にあることがわかるとついにブレーキ発動、撤退を進言する。なおビッテンフェルトは突撃した。それ以降はあまりの戦況の悪化に参謀長までもが撤退を進言しだしたため、オイゲンブレーキは発動していない。
本伝終盤
その後、ロイエンタール元帥叛逆事件では第二次ランテマリオ会戦に参加。黒色槍騎兵艦隊は増援として到着するも、司令官戦死により吸収していた旧ファーレンハイト艦隊との連携に生じた隙をロイエンタールに突かれ、ビッテンフェルトがまたもやマジ切れして「退く奴は、かまわん、“王虎”の主砲で吹きとばしてやれ」と言い出した時には、すかさず通信回路を開いてその激語を全艦隊に中継して後退を押しとどめている。ナイスファインプレー。
ローエングラム王朝の安定とともに戦場以外でもビッテンフェルトが必要とされるようになると、それに伴ってオイゲンほか黒色槍騎兵幕僚もあちこちに移動するようになる。犬猿の仲であるパウル・フォン・オーベルシュタインらとハイネセンに向かうことになってしまったビッテンフェルトに随行するが、そこでオーベルシュタインに「どれだけヤンの勝利に貢献してきたのか」と指摘されたビッテンフェルトが三度マジ切れしてとうとう殴りかかり謹慎を命じられる事態が発生する。
これに対し、オイゲンはビッテンフェルトが謹慎・軟禁状態にあることで黒色槍騎兵艦隊の将兵に反感が広がっていることをワーレンらに説明し、全力を尽くすが場合によっては頼らざるをえないと協力を求めるなどあくまで冷静に対処したことでワーレンに「ビッテンフェルトには、すぎた部下たちだな。上官が無謀でも、よい部下は育つとみえる」と賞賛された。
ちなみに評価のうち前者は完全に間違っており、上官の悪影響はなはだしい副司令官と参謀長のコンビは直後にあろうことかワーレンに脅しをかけ、「ビッテンフェルトへの不当な処罰を受容するよう兵士を説得することは出来ない」とまで発言している。どうやらワーレンは「すぎた部下たち」ではなく「すぎた部下」と単数形にするべきだったようだ。
余談
石黒監督版OVAにおいてオイゲンを演じる北島淳司は、他にも帝国同盟問わずオペレーターや一般市民として無数に声を当てており、ぶっちゃけオイゲンとしてより名無しモブへの声当てのほうが多いほどである。もともとそれなりに判別しやすい声でもあるため、OVAを通しで見ているとそこかしこでオイゲンっぽい声が「まさか……まさか衝突する気では!?」だの「自由惑星同盟などとと称する、門閥貴族どもの共犯者をたおせ!」だのと喋っているのが分かる。ちょっとおもしろい。
「Dine Neue These」では、第28話で私服のオイゲンとビッテンフェルトとエルネスト・メックリンガーが3人して昼日中から街のレストランの野外席で食事をとっているという、ありえないというほどでもないがいまいち謎なシチュエーションの場面がある。ちなみにこの場面、ローエングラム体制下での解放政策に沸く一般帝国社会の様子とまだオーベルシュタインの犬になる前のオーベルシュタインの犬の偏屈さを示す、この回の意外と大事なシーンだったりする。
関連動画
関連項目
- 銀河英雄伝説
- 銀河帝国
- フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト
- アイゼナッハの幕僚たち(方向性は違うがこちらもすぎた部下たちである)
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