サトノジェネシスとは、2016年1月28日生まれの日本の競走馬・種牡馬である。
概要
デビューまで
父ディープインパクトは11年連続で日本のリーディングサイアーとなった三冠馬。
母マルペンサはアルゼンチンのGIを3勝。後述のサトノダイヤモンドに加えて、半妹マルケッサの産駒にGIホープフルステークスの勝ち馬ドゥラエレーデがいる。
「サトノ」の冠名で知られる里見治氏はセレクトセールなどで度々高額馬を購入するもGIに手が届いていなかった。しかし、税抜2億3000万円の高額で購入されサトノダイヤモンドと名付けられたマルペンサの初仔は、2016年の秋にGI菊花賞を勝利することとなる。
そんなサトノダイヤモンドの全弟として2016年に生まれたサトノジェネシス。なお、母マルペンサは出産後の4月12日に結腸捻転で死亡したため最後の子となった。
2016年7月のセレクトセールに出されると、当時サトノダイヤモンドがダービー2着と実績を残したところだったこともあり、「6月に見た時はダイヤモンドの当歳時と比べると良くないと思ったが、今日見たら凄く良くなっていた。これは買わなくちゃしようがないなと思った」
と語る里見氏によって税抜2億8000万円で落札された。
里見氏は当時セガサミーホールディングスの会長であったこともあり、セガの競馬ゲーム”STARHORSE”の企画でマルペンサの2016 馬名募集キャンペーン
が行われることとなった。選ばれた馬名は「起源、創世」を意味する単語の「ジェネシス」(genesis)を用いた「サトノジェネシス」。セガのゲーム機メガドライブの海外での名称がGENESISであったことを想起させる名前でもあった。
2歳となったサトノジェネシスは堀宣行厩舎に入厩し、デビューを待つこととなった。
デビュー後
2018年10月、ジョアン・モレイラを鞍上に単勝1.5倍の1番人気で臨んだ2歳新馬(芝2000m)は、エアグルーブ牝系で同じく良血馬といえるランフォザローゼスに敗れる3着。
11月にライアン・ムーア騎手を鞍上に臨んだ2歳未勝利(芝2000m)でも1.4倍の1番人気。今度はその期待に応え、1馬身差以上を付けての初勝利となった。
ムーア騎手がレース後「2400mでも大丈夫」と語っていたが、3戦目は2019年2月、芝2400mのゆりかもめ賞(500万下)となった。クリストフ・ルメール騎手が鞍上となり、ここも単勝1.4倍の1番人気でレースを迎えることとなったが、中団の前でレースを進めて3馬身差の勝利。
日本ダービーへの期待も高まったが、次に走ったのは”4歳以上”2勝クラス。
次走は3月の重賞毎日杯を使うなどとも言われていたものの、情報が出ず、3月22日には「先々週に追い切ってから体調が整わず放牧へ。次走は未定です」
という厩舎側のコメントが出ることとなった。そこから2年以上長期の休養に入り情報が殆どなかったが、2021年3月についに入厩。
そして2021年5月、5歳となったサトノジェネシスは4歳以上2勝クラス(芝2000m)に出走。流石に2番人気となったものの単勝2.8倍と期待を窺わせるものとなった。福永祐一騎手が騎乗し、2馬身差で勝利。「3連勝」となった。
中825日、中117週という長期休養明けでの勝利は、JRA史上6位の記録とされ[1]、1986年以降の2勝クラス(1000万下)以上では、フラムドパシオンの中113週を上回る最長間隔の休み明けでの勝利となったという。ついでに報道により休養の原因が屈腱炎であったことも判明した。
2勝クラスの快勝から今後に期待が寄せられていたが…残念ながら2021年9月30日にJRAの競走馬登録を抹消された。4戦3勝。
種牡馬入り
2021年5月のインタビュー
でも、里見氏が「全兄のダイヤモンドより能力はあるかもしれないし、もう少し現役で走らせて、種牡馬にしてみたい思いはある」と述べていたが、引退後は優駿スタリオンステーションで種牡馬入り。
種付け料は30万円と安価に設定され(GI2勝の全兄サトノダイヤモンドは2022年当時種付け料300万円)、兄の産駒がデビュー前で期待されていたこともあってか、初年度の2022年は42頭の種付け数を集めた。
2年目の2023年は兄の種牡馬としての不振も影響したか17頭の種付けにとどまった。
3年目の2024年には、兄の種付け料が前年の250万円からさらに減額され150万円になったこともあってか、種付け数は僅か6頭。
産駒は2025年デビュー。兄の種付け料が100万にまで下がる中での厳しい戦いとはいえ、5戦4勝で重賞未勝利に終わったディープインパクト産駒シルバーステートが、2024年7月現在中央重賞を制する産駒を4頭輩出したように、種牡馬として産駒が重賞を勝つ未来もあるかもしれない。
血統表
| ディープインパクト 2002 鹿毛 |
*サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
Halo | Hail to Reason |
| Cosmah | |||
| Wishing Well | Understanding | ||
| Mountain Flower | |||
| *ウインドインハーヘア 1991 鹿毛 |
Alzao | Lyphard | |
| Lady Rebecca | |||
| Burghclere | Busted | ||
| Highclere | |||
| *マルペンサ 2006 鹿毛 FNo.1-w |
Orpen 1996 鹿毛 |
Lure | Danzig |
| Endear | |||
| Bonita Francita | Devil's Bag | ||
| Raise the Standard | |||
| Marsella 1997 黒鹿毛 |
*サザンヘイロー | Halo | |
| Northern Sea | |||
| Riviere | Logical | ||
| Talonada | |||
| 競走馬の4代血統表 | |||
クロス:Halo 3×4×5(21.88%)、Northern Dancer 5×5×5(9.38%)
関連項目
脚注
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- アイアムハヤスギル
- アドマイヤマーズ
- オーヴァルエース
- カジノフォンテン
- カラテ(競走馬)
- カリボール
- カレンブーケドール
- カレンモエ
- クロノジェネシス
- グランアレグリア
- ゴースト(競走馬)
- シゲルピンクダイヤ
- シルヴァーソニック
- ダノンファンタジー
- ダンシングプリンス
- テオレーマ
- ナランフレグ
- ニシノデイジー
- ニックスゴー
- ノーヴァレンダ
- ハヤヤッコ
- バカラクイーン
- ヒシイグアス
- ファストフォース
- ブルーム
- ボッケリーニ(競走馬)
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- マスターフェンサー
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