ライアン・ムーア(Ryan Lee Moore、1983年9月18日 - )とは、イギリス出身の騎手である。
概要
祖父、父ともに調教師を務め、二人いる弟も後に障害競馬騎手となる所謂競馬一家で育った。
2000年5月、16歳のときに障害競馬でデビューし父の管理馬で初勝利を挙げる。
2002年頃から平地競走に専念。チャンピオントレーナー5回受賞のリチャード・ハノン調教師のバックアップを受け、2003年に最優秀見習い騎手となる。
2004年、139勝を挙げ英国リーディング5位と成績を大きく伸ばしトップジョッキーの仲間入りを果たす。5月には京王杯スプリングカップに出走するフィートソーファストに騎乗するために初来日、同レースの結果は3着であった。
2006年、インターナショナルステークスをNotnowcato(ノットナウケイト)に騎乗し勝利、自身にとって初のGⅠ勝利を挙げた。この年、前年より更に勝利数を伸ばした182勝をマークし初のリーディングジョッキーの座を獲得、23歳での英国リーディング獲得は史上2番目の若さであった。また、騎手招待競走のシャーガーカップでも2勝2着2回の好成績で最優秀騎手賞を受賞している。
2008年に186勝、2009年に174勝で2年連続で英国リーディングジョッキーを獲得。
2010年、Workforce(ワークフォース)に騎乗しダービーステークスと凱旋門賞を制覇。11月にはスノーフェアリーとのコンビでエリザベス女王杯に出走。「スノーフェアリーすんごい脚!」と実況されるほどの異次元の末脚を発揮させ快勝、日本のGⅠ競走を初制覇。翌年のエリザベス女王杯も同馬とのコンビで連覇を達成している。
2015年、エイダン・オブライエン厩舎の主戦騎手契約を結ぶ。この年Gleneagles(グレンイーグルス)で2000ギニーステークスを勝利すると、Legatissimo(レガティッシモ)で1000ギニーステークスを勝利し、史上6人目の同年両ギニー勝利を達成。また日本では、マイルチャンピオンシップでモーリスに騎乗し勝利を挙げると、続く香港マイルも勝利。更に翌年も同馬とのコンビで天皇賞(春)、香港カップを勝利しGⅠ4勝を挙げている。
2017年8月、フェニックスステークス(愛国)をSioux Nation(スーネーション)で勝利し、GⅠ通算100勝を達成。
2022年、ジャパンカップではヴェラアズールに騎乗し、わずかに空いたスペースを突き勝利を挙げた。
2023年、Auguste Rodin(オーギュストロダン)でダービーステークスを勝利。ディープインパクトのラストクロップを英国ダービー馬の栄誉に導いた。続いて愛ダービーも連勝し英愛ダービー制覇(Derby Double)、ムーア騎手はこれが愛ダービー初勝利となった。その後もこの馬でBCターフやプリンスオブウェールズSなどを勝っている。
代表的な騎乗馬
※ニコニコ大百科に記事のある競走馬で、ライアン・ムーア騎乗で勝利した競走馬を五十音順で記載。
- オーギュストロダン
- 2022年:フューチュリティトロフィー
- 2023年:ダービーステークス、アイリッシュダービーステークス、アイリッシュチャンピオンステークス、BCターフ
2024年:プリンスオブウェールズステークス
人物・エピソード
冷静沈着な騎乗を持ち味とし、スパートではその剛腕で力強く追いだして馬の力を最大限に発揮させる事ができる騎乗技術を持つ世界的名手。世界一の騎手を表彰するロンジンワールドベストジョッキーに2014年、2016年、2021年の3度選出されている(ランフランコ・デットーリの4度に次ぐ2位)。
各国のビッグレースで必ず名前を見かけるような騎手であり、日本調教馬の海外遠征時に騎乗することも少なくない。
シャイで無口な性格であり、あまり多くを語らないことでも知られている。
関連動画
関連項目
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