ヴァイオレット・エヴァーガーデンとは、KAエスマ文庫より2015年12月から刊行されたライトノベル、及び2018年1月に放送されたTVアニメである。
概要
戦争で両腕を失った少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンが自動手記人形(オート・メモリーズ・ドール)の仕事と日常を通じ、戦場で投げかけられた言葉の意味を探すヒューマンドラマ。ヴァイオレット以外の人物にも多くスポットライトが当たっており、ファンタジーや群像劇の要素も含まれている。
2014年の第5回京都アニメーション大賞の初の大賞受賞作品である。その後文庫本が上下巻で発売されたが、上巻発売の2015年11月にTVCMとアニメ制作決定の公開と発表がされ話題に。
その後の準備期間を経て、2018年1月より放送開始。各国で先行上映会が行われた。
- アメリカ・ロサンゼルス、2017年7月2日、Anime Expo 2017、第1話 ワールドプレミア
- ドイツ・マンハイム、2017年8月3日、AnimagiC 2017、第1話 EUプレミア
- 日本・京都、2017年10月21,22日、第3回京アニ&Doファン感謝イベント、第1話・第2話 ジャパンプレミア
- シンガポール、2017年11月25日、C3 AFA SINGAPORE 2017、第1話 アジアプレミア
劇場作品も複数製作され、劇場版「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -」が3週間限定で劇場上映。当初2020年1月10日に劇場公開が予定されていた「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は新型コロナの影響もあり2020年6月25日に延期、公開されている。
あらすじ
ヴァイオレットには戦場で聞いた忘れられない言葉があった。
それは、彼女にとって誰よりも大切な人から告げられた言葉。「―――」
彼女はその意味を理解できずにいた。
とある時代のテルシス大陸。
大陸を南北に分断した四年間にわたる大戦が終結し、人々は新たな時代を迎えつつあった。かつて「武器」と呼ばれた少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、戦場を離れC.H.郵便社で新たな人生を歩み始めようとしていた。
彼女はそこで相手の想いをすくい上げ言葉を紡ぐ「自動手記人形」という仕事に出会い、心を動かされる。
自動手記人形として働き始めたヴァイオレットは、人の心と向き合いながら、さまざまな感情や愛のかたちに触れていく。あの時の、あの言葉の意味を探しながら。
登場人物
- ヴァイオレット・エヴァーガーデン - CV: 石川由依
- 主人公。4年前の大陸戦争では「ライデンシャフトリヒの戦闘人形」の異名を持つ元女子少年兵。戦場の最中で大切な存在であるギルベルトと両腕を失い、義手生活を余儀なくされる。
大戦後に後見人のホッジンズが経営するC.H.郵便社で自動手記人形として働くようになり、人々との交流を通じ、ギルベルトが遺した言葉の意味を探っていく。 - クラウディア・ホッジンズ - CV: 子安武人
- C.H.郵便社の社長。ギルベルトとは士官学校時代からの旧友。
大戦時にギルベルトからはヴァイオレットの身寄りを頼まれており、終戦後も後見人として彼女を引き取った。 - ギルベルト・ブーゲンビリア - CV: 浪川大輔
- ヴァイオレットの陸軍時代の上官。ライデンシャフトリヒ陸軍特別攻撃部隊隊長を務め、当時の階級は少佐。名門・ブーゲンビリア家の当主でもある。
兄・ディートフリートに押し付けられる形でヴァイオレットを引き取り、孤児だった彼女に読み書きなどを教え、人間としての生き方を授けた。 - カトレア・ボードレール - CV: 遠藤綾
- ヴァイオレットと同じくC.H.郵便社で働く自動手記人形で、ホッジンズ、ベネディクトと共に郵便社を立ち上げたメンバーの一人。豊満な容姿と腕っぷしの良さ、人々を魅了する文章力で顧客からの人気を博している。
アニメ版ではクラウディアと同年代の大人の女性としてキャラクターデザインがなされており、入社前は踊り子の経歴を持っている。 - ベネディクト・ブルー - CV: 内山昂輝
- ホッジンズの旧友で、C.H.郵便社では配達員を担当する青年。元剣闘士でヴァイオレットにも腕前を評価される実力者。ホッジンズや他の社員にもタメ口で話すお調子者。
- エリカ・ブラウン - CV: 茅原実里
- アニメ版のみ登場する自動手記人形。おとなしい性格ゆえに依頼主との対話を苦手としているため、トラブルに見舞われることもある。
ベネディクトには密かに想いを抱いているようだ。 - アイリス・カナリー - CV: 戸松遥
- こちらもアニメ版に登場するヴァイオレットの同僚。失恋のショックと働く女性への憧れから、村で一生を終えるよりも街に出て働きたいと字の読み書きやタイピングを猛勉強し、自動手記人形になるためにライデンに上京した経緯を持つ。
TVアニメ
上述通り2018年1月より放送開始。アニメーション制作は京都アニメーション、監督は『日常』で副監督を務めた石立太一、シリーズ構成は京アニ作品だと『Free!』に参加した吉田玲子が務める。音楽はElements GardenのEvan Callが担当。
推定18歳となったヴァイオレットのエピソードを新たに描いており、C.H.郵便社の社員をはじめとしたキャラクターの追加や各種設定の刷新など、原作小説版とは結末も異なる作品となっている。また劇場版はTVシリーズの後のエピソードとなる。
スタッフ
- 監督: 石立太一
- シリーズ構成: 吉田玲子
- キャラクターデザイン: 高瀬亜貴子
- シリーズ演出: 藤田春香
- 世界観設定: 鈴木貴昭
- 美術監督: 渡邊美希子
- 色彩設計: 米田侑加
- 撮影監督: 船本孝平
- 3D監督: 山本倫
- 小物設定: 高橋博行・太田稔
- 編集: 重村建吾
- 音響監督: 鶴岡陽太
- 音楽プロデューサー: 斎藤滋
- 音楽: Evan Call
- 音楽制作: ランティス
- アニメーション制作: 京都アニメーション
- 製作: ヴァイオレット・エヴァーガーデン製作委員会
放送情報
| 放送局 | 放送開始日 | 曜日 | 時間 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| TOKYO MX | 2018年1月10日 | 水曜 | 0:00 | |
| テレビ愛知 | 2:05 | |||
| ABC朝日放送 | 2:15 | |||
| BS11 | 2018年1月11日 | 木曜 | 0:00 | |
| HTB北海道テレビ | 2018年1月13日 | 土曜 | 2:30 |
| 配信サイト | 配信開始日 | 曜日 | 備考 |
|---|---|---|---|
| Netflix | 2018年1月 | 独占配信 |
主題歌
- オープニング主題歌「Sincerely」
- 作詞: 唐沢美帆、作曲: 堀江晶太、編曲: 堀江晶太・Evan Call、歌: TRUE
- エンディング主題歌「みちしるべ」
- 作詞: 茅原実里、作曲・編曲:菊田大介(Elements Garden)、歌: 茅原実里
関連動画
関連項目
外部リンク
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