土葬とは、
- 死者の葬り方の一つで、死体/遺体を地中に埋める方法。
- 上記1.に由来するスラングで、ゲームなどで地中に居る時に、あるいは土に埋まるような攻撃方法によって、「死亡」やそれに準じる状態となることを「土葬」と呼ぶことがある。「埋葬」とも。例えば「ポケットモンスター」で、「あなをほる」等で地中にいる時に毒や火傷で「ひんし」になったり、「じしん」や「マグニチュード」など「あなをほる」状態でも当たる技を受けて「ひんし」になること。
概要
死者の遺体をそのまま地面に埋めて葬るもの。
広義の「埋葬」にあたるが、火葬した後に埋めるものは土葬とは言わない。
- キリスト教やイスラム教、儒教などでは宗教的な考えにより土葬が一般的だった。
- 火葬は仏教由来の文化であるが、日本でも明治時代までは仏教徒も土葬されるのが主流だった。日本人の大半が火葬されるようになるのは昭和になってからである。
- 現在の日本でも土葬は禁止されていないが、実際に土葬を行う場合は手続きが必要であり、また土葬を禁じている自治体も存在する。
- そのまま埋めてしまうものと、棺桶などに入れて埋めるものがある。
- 小さなペットなどはそのまま土葬する場合も珍しくないかもしれない。
土葬が主流だった時代の日本でも、疫病や大規模な災害（戦災を含む）が起こった場合、衛生的に大量の死体を処理する方法として野焼きによる火葬が行われることがあった（昔の日本で火葬が忌避された一因）。
東日本大震災では火葬が追いつかないため一時的に遺体の土葬を行い、その後余裕ができてから火葬（改葬）を実施している。
当たり前であるが、無許可で勝手に埋めると死体遺棄など犯罪になる（放置した場合も死体遺棄、勝手に焼いた場合は死体損壊）。船員法には船上で死者が出た場合船長の権限で死体を水葬に付することができると規定されているが特例である。
利点
- 穴さえ掘れれば、掘った土をそのままかけて埋めるだけなので簡単（火葬の場合は「骨だけ」にするため、一定以上の火力・燃焼時間・燃料が必要）。
- 火葬場などの専用施設が必要なく、掘れる地面さえあればどこでも可能（かつては火葬でも「野焼き」が行われたが現在の日本では困難）。
- 血肉も土に還り栄養分となることで、「自然に還る」といった考えもある（しかし、副葬品や遺体そのものが環境汚染物質となる可能性もある）
- 燃料を必要としない。
- かつて火葬で野焼きが行われた時代は、土葬は死体を焼く強烈な臭気に悩まされないというメリットもあった。
欠点
- 土壌汚染・水質汚染・疫病といった衛生的・精神的・環境問題。
- 広い土地を要する。都市部など地面の少ない場所では、周囲の理解も得づらい。
- 骨だけになる火葬[1]とは異なり、遺体や棺桶分のスペースが必要。
- 日本特有の事情として、多くの自治体によって土葬が禁じられており、土葬可能な墓地は存在するが北海道、宮城県、茨城県、栃木県、山梨県、高知県などの一部の地域のみに限られる。中国・九州には1ヶ所もなく、これが軋轢につながった。[2]
- 深く穴を掘らなければ野生動物が掘り起こし食い散らかされ、腐敗・腐臭・害虫の発生も含めエグいことになる。
肉体の形を保っているため、ゾンビ映画などでは墓から這い出して主人公に襲い掛かることもある。
「土葬して骨まで土に還ってどうやって（宗教的に）復活するんだ？」とかツッコミが入ることも。
関連項目
脚注
- *人体の60%は水分であるため、火葬するとそれらは全て消える。
- *住民反対運動も"世界一の火葬大国日本"で在日外国人が望む土葬を受け入れられるか 在日ムスリム20万人の終活の行方 | PRESIDENT Online（プレジデントオンライン）
- 1
- 0pt
