白石晃士(1973年6月1日-)とは、日本の映画監督である。
概要
九州産業大学芸術学部美術学科に入学するが、学費未納で退学。しかし映画研究部に残って自主制作映画を作り続ける。
映画業界に足を踏み入れたのは、1994年の『水の中の八月』(石井聰互監督)の制作進行。以後は複数のCM制作などに参加。
その後1997年、自主制作映画『暴力人間』が評価され、ひろしま映像展2018で企画脚本賞および撮影賞を受賞。翌年制作の『風は吹くだろう』は、ぴあフィルムフェスティバル99の準グランプリに輝いた。2000年、『ウォーターボーイズ』(矢口史靖監督)のメイキング制作を行う。
長編作品のデビュー作は2004年の『呪霊 THE MOVIE 黒呪霊』。以後、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』のようなモキュメンタリー形式のホラー作品を手掛け、2005年公開の『ノロイ』によって知名度を大きく上げる。
作品は世界観を共有している事が多く、ニヤリとさせられる機会もしばしば。また登場人物が大変濃い個性を持っている。
ニコニコ動画ではモキュメンタリーの手法を使った『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』で有名。
『地獄少女』が2019年秋に公開予定。
主な作品
- ノロイ(2005年)
- 「失踪した作家・小林雅文が残した取材レポを公開する」という形で、小林を始めとした関係者に降りかかる「かぐたばの呪い」に迫る。詳細は個別記事参照。
- グロテスク(2009年)
- 「劇場で公開できないレベルの映画を作ってほしい」というオーダーで作られた作品。「狂った医者がとあるカップルを拉致し、ひたすら残虐な虐待を行う」という内容だが、そのあまりにも酷い映像に賛否両論となる。イギリスで上映禁止、AmazonでもDVDの発売を取り消された。
- オカルト(2009年)
- プロデューサーから「自由に作っていい」という提案を受けて「デビュー作のつもりでやりたいことをやった」作品。3年前に起きた通り魔事件の生き残り・江野祥平と出会った白石は、記録者として彼に協力。「神」に選ばれた人間として「儀式」を行おうとする江野は、何をしようとするのか。
俳優・宇野祥平の演技に惚れ込んだ白石はどうしても彼に主演を受けて欲しかった為、断られないように主役の役名を「江野祥平」にした。 - シロメ(2010年)
- ももいろクローバー主演。テレビ番組の撮影でももいろクローバーのメンバーが廃墟を探索し、その中で本物の心霊現象(ドッキリ)が仕掛けられるという、アイドルドッキリ映画。ファンは喜びつつも、本気でおびえるメンバーの姿に「可哀想」と賛否が別れる事となった。
- カルト(2013年)
- 前半は、ある母娘を襲った怪現象を取材するモキュメンタリーという形で進む。が、後半に最強の霊能者「NEO」が登場してから、物語は予想もつかない方向に進んでいく。必見の作品。
- 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!(2012年~)
- オリジナルビデオシリーズ。ディレクターの工藤、ADの市川、撮影の田代の3人が様々な怪異を取材する。詳細は個別記事参照。
- ある優しき殺人者の記録(2014年)
- 日韓合同で制作された長編。全編ノーカット(に見せる)手法で撮影されている。
大量殺人の容疑者が逃亡後、ジャーナリストとカメラマンを廃墟の一室に呼び出して「これから起こる全ての事を記録しろ」と要求。大量殺人は事故で亡くなった幼馴染を生き返らせる「儀式」だと語る彼の言った通り、これから犠牲となる日本人夫妻が登場するが……
『コワすぎ!』シリーズと世界観を共有しており、田代がカメラマンとして一部始終を撮影する。 - 貞子vs伽椰子(2016年)
- ジャパニーズホラーの二大スター、『リング』の貞子と『呪怨』の伽椰子の対決を描く、日本ホラー映画史有数のビッグタイトル。詳細は個別記事参照。
- 善悪の屑(公開中止)
- 同名の漫画の第2部『外道の歌』を原作とした長編映画。2019年4月公開……だったのだが、2月1日に主演の新井浩文が強制性交容疑で逮捕。公式サイト上で公開中止が発表された。
エピソード
- 2014年8月に「白石晃士特集」と銘打ち、ニコニコ生放送で作品が一挙放送された。
- 作中で「ワキガにはミョウバンをつける」ことを推しているが、これは白石監督自身がワキガであり、ミョウバンをつけて改善している実体験が元になっている。
関連動画
関連項目
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