若おかみは小学生!とは、講談社青い鳥文庫から刊行されていた令丈ヒロ子による小説、およびそのコミカライズ、テレビアニメ、劇場アニメ作品である。
概要
講談社青い鳥文庫にて、2003年に1巻が発売され2013年に完結した、祖母の旅館「春の屋」で暮らすおっこの、旅館での日々を描く小説作品。同レーベルの中でも極めて人気が高いシリーズであり、全20巻、外伝全5巻刊行されている。
同じく講談社の漫画雑誌『なかよし』でコミカライズされた。こちらも全7巻刊行されている。
ストーリー
事故で両親を亡くし、おばあさんの温泉旅館「春の屋」で
暮らすことになった小学6年生の女の子・おっこ(関織子)。
ユーレイのウリ坊やライバルの真月に助けられながら、
次々とやってくる変わったお客様をもてなすために、若おかみとして毎日奮闘中!!
登場人物
- 関織子 / おっこ(CV:小林星蘭[1])
- 小学6年生で活発な女の子。面倒見がよく人当たりがいいが、鈍いのが玉に瑕。
- 立売誠 / ウリ坊(CV:松田颯水)
- 春の屋に住み着く幽霊の一人。姿はおっこと同じくらいだが実は峰子と同世代で、おっこを見守っている。
- 秋野真月(CV:水樹奈々)
- おっこのクラスメイトで秋好旅館の跡取り娘。セレブで気が強いが、根はまじめな少女。
- 関峰子(CV:一龍斎春水)
- おっこの祖母。しっかりした人物で最新の電子機器にも明るい。
- 田島エツ子(CV:一龍斎貞友)
- 春の屋の中居。涙もろく、おっこに若おかみとしての礼儀作法を伝授した。
- 蓑田康之介 / 康さん(CV:てらそままさき)
- 春の屋の料理人。昔気質で情に厚い。
- 秋野美陽(CV:日高里菜 / 遠藤璃菜)[2]
- 見た目は7歳だが、生きていれば20歳近い幽霊。真月の姉だが、真月が生まれる前に亡くなったので、面識はない。
- 鈴鬼(CV:小桜エツコ)
- 春の屋に住み着く謎の多い魔物。お調子者で現金な性格。
テレビアニメ
2018年4月8日から9月23日にかけて、テレビ東京系列にて15分枠で放送された。全24話。ナレーションは能登麻美子。
後述する劇場アニメとは制作会社が同じマッドハウスだが、監督以下スタッフが異なり、原作を同じくする全くの別作品。テレビアニメ版は概ね原作に沿ったストーリーが展開されている。
元々は劇場アニメの宣伝のために制作が決まったテレビアニメ版だが、皮肉にも「テレビアニメを観ていないとついていけない」といった誤解を生むきっかけにもなってしまった。
スタッフ
- 原作 - 令丈ヒロ子・亜沙美(絵)(講談社青い鳥文庫『若おかみは小学生!』シリーズ)
- 監督 - 増原光幸、谷東
- シリーズ構成 - 横手美智子
- キャラクターデザイン - 朝来昭子
- 美術設定 - 矢内京子
- 美術監督 - 岩瀬栄治
- 色彩設計 - 中嶋音夢、堀川佳典
- 編集 - 木村佳史子
- 撮影監督 - 渡辺有正
- 音楽 - はまたけし
- 音楽制作 - DLE
- 音響監督 - 三間雅文
- 音響効果 - 西佐知子
- 録音 - 二宮沙矢花
- 録音スタジオ - アオイスタジオ
- 音響制作 - テクノサウンド
- アニメーション制作 - マッドハウス
- アニメーション制作統括 - DLE
- 製作 - 「若おかみは小学生!」製作委員会
主題歌
- 「君のステージへ」(第1話 - 第12話)
作詞・作曲・編曲 - kira / 歌 - 水谷果穂 - 「NEW DAY」(第13話 - 第23話)
作詞・作曲・歌 - 藤原さくら / 編曲 - mabauna
放送局・配信サイト
放送局 | 放送期間 | 放送時間 | 備考 |
---|---|---|---|
テレビ東京 | 2018年4月8日 - 9月23日 |
日曜 7:14 - 7:30 |
製作局 |
テレビ北海道 | |||
テレビ愛知 | |||
テレビ大阪 | |||
テレビせとうち | |||
TVQ九州放送 | |||
AT-X | 2018年5月22日 - 9月25日 |
火曜 21:00 - 21:15 |
製作参加 第10話まで21:00 - 21:30に 2話連続放送 |
キッズステーション | 2018年9月16日 - 9月23日 |
日曜 18:00 - 21:00 |
12話連続放送 |
配信サイト | 配信期間 | 配信時間 | 備考 |
あにてれ | 2018年4月9日 - 9月24日 |
月曜 0:00 | |
dTV | |||
青山シアター | 2018年4月15日 - 9月30日 |
日曜 0:00 | |
アクトビラ | |||
アニメ放題 | |||
Amazonビデオ | |||
Amazonプライム・ビデオ | |||
GYAO!ストア | |||
TSUTAYA TV | |||
DMM.com | |||
ニコニコチャンネル | |||
HAPPY!動画 | |||
U-NEXT | |||
ビデオマーケット | |||
Rakuten TV | |||
バンダイチャンネル | 2018年5月6日 - 10月13日 |
||
ビデオパス | |||
J:COMオンデマンド | |||
みるプラス | |||
dアニメストア | 2018年11月2日 | 金曜 10:00 |
劇場アニメ
2018年9月21日 全国公開。テレビアニメの映画化ではなく、別スタッフによる再映像化と言うべき作品。[3]劇場アニメだけで独立した作品として完結させるため、原作に沿いつつも、原作に無いオリジナル要素や独自の解釈が多く盛り込まれている。
『茄子 アンダルシアの夏』の高坂希太郎監督をはじめ、元スタジオジブリのスタッフが参加している。また、一部キャストがテレビ版から変更されている。(主に芸能人や子役など)
公開当初は余りの不入りに、メイン館に1週間で上映を打ち切られるという憂き目に遭うが、一方で映画レビューサイトFilmarksで「初日満足度ランキング1位」を獲得するなど好評を得、さらに新海誠をはじめとした著名人が絶賛、その後もSNSを中心としたクチコミによって徐々に動員・興行成績を伸ばした。最終的な興行収入は約3億円。
スタッフ[4]
- 原作 - 令丈ヒロ子・亜沙美(絵)(講談社青い鳥文庫『若おかみは小学生!』シリーズ)
- 監督 - 高坂希太郎
- 脚本 - 吉田玲子
- 音楽 - 鈴木慶一
- 主題歌 - 藤原さくら「また明日」(SPEEDSTAR RECORDS)
- 挿入歌 - 小林星蘭「ジンカンバンジージャンプ!」
- 作画監督 - 廣田俊輔
- 美術設定 - 矢内京子
- 美術監督 - 渡邊洋一
- 色彩設計 - 中内照美
- CG監督 - 設楽友久
- 撮影監督・VFXスーパーバイザー - 加藤道哉
- 編集 - 瀬山武司
- 音響監督 - 三間雅文
- 音響効果 - 倉橋静男、西佐和子
- 配給 - ギャガ
- アニメーション制作 - DLE、マッドハウス
- 製作 - 「若おかみは小学生!」製作委員会(DLE、講談社、テレビ東京、ギャガ、AT-X、ナダ・ホールディングス、NAS、マッドハウス、イオンエンターテイメント)
受賞歴
- 文部科学省選定作品(少年・家庭向き)
- アヌシー国際アニメーション映画祭出品作 コンペティション長編部門
- プチョン国際アニメーション映画祭 長編部門 優秀賞・観客賞をダブル受賞[5]
- 毎日映画コンクール アニメーション映画賞 受賞
- 日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞 受賞
- 文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 優秀賞 受賞
- メクネス国際アニメーション映画祭 長編部門 観客賞 受賞
- 日本映画批評家大賞 アニメーション作品賞 受賞
関連チャンネル
関連動画
関連項目
関連リンク
脚注
- *子役出身。放送当時は中学二年生だった。
- *美陽のみ、テレビアニメと劇場アニメで声優が異なる。
- *劇場版銀河鉄道999やマクロス愛・おぼえていますかと同じポジション。
- *テレビアニメと共通のスタッフは、美術設定と音響監督の二名のみ。
- *『君の名は。』が同じくダブル受賞して以来、二年ぶりの快挙となる。
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