アーセナル 単語

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アーセナル

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アーセナル(Arsenal)とは、以下のことを表す。

  1. 英語で、武器庫のこと。
  2. イングランドロンドンの北部に本拠地を置くサッカークラブ、アーセナルFC。 本項にて解説
  3. 吹奏楽曲のアルセナールりはArsenalと同一)。
  4. 漫画家のアーセナル。

アーセナルFC

アーセナルFC(Arsenal F.C.)とはロンドン北部を本拠地とするサッカークラブチームである。

称はガナーズ(The Gunners)。ホームスタジアムはエミレーツ・スタジアム。

概要

ヨーロッパサッカーリーグ
アーセナルFC
基本情報
創設 1886年
所属リーグ プレミアリーグ
ホームタウン ロンドン
ホームスタジアム エミレーツ・スタジアム
(60,433人)
クラブカラー
代表者 ヴィナイ・ヴェンカテシャ
プロサッカークラブテンプレート

アーセナルというチーム名は、地名ではなく上述のとおり英語で「武器庫」を意味するものであり、1886年に軍需工場労働者クラブとして創設されたチームである。チームのエンブレムには大砲が描かれており、クラブ称がガナーズ(Gunners)なのもチーム名のアーセナル(Arsenal、兵器)に由来したものである。

リーグ優勝13度、2003-2004シーズンには優勝を達成したイングランドの強である、クラブカラー1990年代以前のチームは強ではあったが、守備的で退屈なチームと揶揄されていた。1996年アーセン・ヴェンゲル監督に就任して以降22年の長期政権を築いた間に攻撃的で魅力的なフットボールチームへと変貌し、外にも多くのファンを持つ人気チームに成長。また、チームに若手が多く、また若手を積極的に起用することも大きな特徴である。

同じ北ロンドン地方に本拠地を置くトッテナム・ホットスパーとはしいライバル関係にあり、両クラブの試合はノースロンドンダービーと言われ非常に盛り上がる。サポーター同士のいがみ合いも多く、2001年トッテナムからソル・キャンベルを引き抜いた際は、スパーズのサポーターからの猛バッシングを浴びた。近年はチェルシーFCとの試合もダービーマッチとして考えられており、両クラブの対戦はビッグロンドンダービーと呼ばれている。またダービー名こそないが、マンチェスター・ユナイテッドともライバル関係にある。

健全な経営をするクラブとして有名だが、逆にトップクラスの選手をあまり獲得をしないためサポーターなどから批判を受けていた。特に近年はエミレーツ・スタジアムの大な建設費もあって補強がままならなかったが、2013年に約4500ポンドでレアル・マドリー力であったメスト・エジルを獲得するなど、徐々に回復の兆しが見え始めている。ただし、他のビッグクラブべると潤沢な資金を準備できるわけではないため、近年は優勝争いはおろかトップ4入りも果たせないシーズンが続いている。

レディースチームも系列で所有しており、リーグ戦を11度、カップ戦を10度、UEFA女子カップを1度、それぞれ制覇している。

ヴェンゲルが以前はJリーグ名古屋グランパスエイト監督を務めていた縁もあり、日本でもっともファンの多い海外チームの一つである。また、チーム1968年に来日しており、日本代表と3試合対戦し、3試合とも勝利を収めた。なお日本人選手としては過去稲本潤一宮市亮が所属していたが、いずれも出場機会を得られないままチームを去っていた。2021年より冨安健洋が所属しており、ミケル・アルテタ監督が大きな信頼を寄せる右サイドバックとして活躍している。

歴史

1886年、ロンドン南東部ウーリッジ地区にあった王立兵器ロイヤル・アーセナル)の労働者ダイアル・スクエア(Dial Square)のチーム名で設立。その後、しばらくしてロイヤル・アーセナルと名称を変更し、1891年にプロ化を果たすとともにウーリッジ・アーセナルへと改称。1913年チームロンドン北部のハイベリー地区にあったアーセナル・スタジアムに移転させると、1914年に名称から「ウーリッジ」が外され、現在の名称となった。

1920年までは2部リーグへの降格と1部リーグへの昇格を繰り返していたが、1925年にハーバードチャップマン監督に就任してからクラブは強チームへと成長していく。1930年クラブタイトルとなるFAカップ優勝1931年にはフットボールリーグを初優勝チャップマンは成績だけでなくクラブ近代化にも着手しており、1930年代には3連覇を含む5度のリーグ優勝と2度のFAカップ優勝という黄金時代を築くに至った。

第二次世界大戦によるリーグの中断を経た後もアーセナルは成長を続け、1948年1952年に2度リーグ優勝1950年FAカップ優勝しており、安定して結果を残せるクラブとなっていた。その後しばらくの間タイトルから遠ざかるが、1969-1970シーズンUEFAカップの前身であるインターシティーズ・フェアーズカップ優勝し、クラブ創設以来初となるヨーロッパでのタイトルを獲得する。1970-71シーズンにはクラブ史上二度となるリーグFAカップシーズンダブルを達成。

だが、1970年代に入るとシーズンダブルを達成したメンバーが次々とチームを離れ、タイトルから遠ざかるようになる。毎年優勝争いに顔は出してはいたが、ボブ・ペイズリー監督のもとで黄金時代を築いたリヴァプールを上回ることができず、シルバーコレクターと化していた。1978-79シーズンFAカップを制したものの、1980年代半ばまでリヴァプールタイトル獲得を眺めるだけになっていた。

1986年クラブOBであるジョージ・グラハムが監督に就任すると、就任1年で8シーズンぶりのタイトルとなるEFLカップを制すると、1987年レスター・シティで活躍していたアランスミスを獲得。1988ー89シーズンはそのアランスミス得点王となる23得点の活躍を見せ、チームに18年ぶりとなるリーグ制覇をもたらす。1990-91シーズンスミスの活躍によってリーグ優勝を果たす。1991年にはイアンライトが加入し、スミスとの強力な2トップによって1992ー93シーズンカップダブルを達成。1993-94シーズンにはUEFAカップウィナーズカップ優勝。もっともアーセナルのサッカーは伝統的に守備的なスタイルで、グラハムの志向するサッカーは、「フェイマス4」と呼ばれた鉄壁の守備を擁し、拍をかけて退屈なものと批判されており、「1-0の退屈なチーム」などと嘲笑されることも多かった。

ラハムが選手獲得の際の不正が発覚してチームを追われた後の1996年、それまで日本監督を務めていたフランス人のアーセン・ヴェンゲル監督に就任。世界的はまだ名であったヴェンゲルの就任に当初メディアサポーターは手腕を疑問視していたが、ヴェンゲルは独自の戦術トレーニング法や食事制限、禁底、そして有望な外国人選手のスカウトでチームを大改革。退屈と揶揄されたアーセナルのサッカーは攻撃でスペクタクルなものへと生まれ変わる。そしてヴェンゲルの就任2年となった1997-98シーズンには、デニス・ベルカンプを中心とした麗なパスワーク体の圧倒的な攻撃力によってプレミアリーグFAカップを制するシーズンダブルを達成。当初は懐疑的な英国人もヴェンゲルの手腕を認めるしかなかった。

その後、ヴェンゲルパトリック・ヴィエラティエリ・アンリといった才豊かな若手を自ら連れてきてチームの中心に育てあげ、2000年代初頭にさらなる快進撃を見せる。特にヴェンゲルニュータイプのFWとして左ウイングからセンターFWにコンバートしたアンリ覚醒は凄まじく、2001-02シーズンに24得点得点王を獲得し、チームは史上三度となるプレミアリーグFAカップシーズンダブルを達成。そして、2003-04シーズンには、イングランドでは115年ぶりとなる優勝という快挙を成し遂げる。監督ヴェンゲルを筆頭に絶対的将としてチームを牽引したヴィエラ麗なプレーで多くのファンを魅了したベルカンプ、そして30得点を達成したエースアンリを擁したこのときのチームは、「インビシブルズ(無敵チーム)」として讃えられ、今日に至るまで伝説チームとして語り継がれている。

2006年6月、93年間ホームスタジアムとして使用してきたハイベリーに別れを告げ、エミレーツ・スタジアムに移転する。しかし、新スタジアム建設のための負債クラブの財政を圧迫させ、緊縮財政を余儀なくされる。その結果、タイトル獲得やより高い報酬をめてクラブを去る力選手が後を絶たなくなる。優勝時代のメンバーが次々といなくなり、急速に世代交代を進めることになる。ヴェンゲルは若手を育成しながら何とか毎年トップ4を死守し、セスク・ファブレガスロビン・ファン・ペルシのような新たなスター選手も台頭する。しかし、彼らもよりタイトルを獲得できるチームへと去っていき、2004-05シーズンFAカップ優勝を最後に9年間冠の時代が続くことになる。2011年8月28日マンチェスター・ユナイテッド戦で2-8で大敗した試合はアーセナルの弱体化徴する試合となった。

2013年頃になると負債が減ったこともあり、メスト・エジルやサンティ・カソルラ、アレクシス・サンチェスの補強に成功する。特にエジルとカソルラは高い技術でチームを牽引し、2013-14シーズンFAカップを制し、およそ9年ぶりにタイトルを獲得する。さらに2014-15シーズンではFAカップの連覇を果たす。だが、この頃から急近代化し始めたプレミアリーグの戦術の中でヴェンゲルの戦術そのものは優勝の頃からアップデートされておらず、時代から取り残されたことは否めなかった。2016-17シーズンは史上最多となる13回FAカップ優勝を果たしたが、プレミアリーグでは5位で終え19年間守ってきたCL出場権を逃すこととなった。危機感を覚えたチーム2017-18シーズンフロントの大刷新をおこなうが、結果は2年連続でCL出場権を逃してしまい、22年間監督を務めてきたヴェンゲルが退任することになる。

アーセナルの22年ぶりの新監督選ばれたのはウナイ・エメリだった。就任1年で後一歩でCL出場権獲得、UEFAヨーロッパリーグ優勝と惜しいところまではいったが、就任2年は成績が低迷するようになり、選手やサポーターからのエメリに対する支持率は日増しに低下するようになる。そして、2019年11月にELでアイントラハト・フランクフルトに敗れると、エメリは1年半で解任となる。

2019年12月からクラブOBのミケル・アルテタ監督に就任。ジョゼップ・グアルディオラの元でアシスタントを務めていたアルテタは、このとき学んだノウハウチームに取り入れて名門復活へ乗り出す。就任1年FAカップ優勝を果たすが、チーム状況は思うように好転せず、2020-21シーズンは25シーズンぶりに欧州カップ戦への出場権を失うことになる。

2021-22シーズンは開幕戦で昇格組のブレンフォードに敗れると、続くチェルシーマンチェスター・シティにも敗れ開幕3連敗。特にシティ戦はなすすべなく0-5で大敗を喫した。ここでアルテタ監督は若手起用にを切り、獲得したばかりのアーロンラムズデールやベンホワイト冨安健洋を積極的に起用するようになる。すると成績は徐々に好転していったが、オーバメヤンが規違反で将の座を剥奪され、バルセロナへと放出される。浮き沈みのしいシーズンになったが、結果は5位に終わり、EL出場権は何とか確保した。

2022-23シーズン、長年力FWとして活躍したラカゼットが退団し、後釜としてマンチェスター・シティからブラジル代表のガブリエウ・ジェズスを獲得。するとあっという間にエースの座につき、チームは開幕から好調を維持。ワールドカップによる中断前の時点で12勝1分1敗の勝ち点37で首位につけていた。ワールドカップ後も快進撃は続き、第20節でチェルシー相手に勝利したときはあの優勝の時代をえるハイペースで勝ち点を積み上げ、首位を走り続けていた。しかし、追走するマンチェスター・シティとの直接対決に敗れると、CBのウィリアン・サリバが負傷で離脱。さらにはメンバーを固定してきた力に疲労が見えるようになり、下位チーム相手の取りこぼしが増えるようになる。そして二度のシティとの天王山では1-4と大敗すると、事実プレミアリーグ覇権はシティのものとなっていた。勢いで上回るシティに首位を奪われると、もはや抗うことはできず、19年ぶりの優勝に終わる。それでも、シーズン2位シーズンを終え、7年ぶりにCL出場権を獲得する。

デクラン・ライスカイ・ハフェルツユリアンティンバーを獲得する大補強に打って出た2023-24シーズン。開幕戦でティンバーが長期離脱、退団したジャカのハフェルツで埋めきれないという問題が発生しながらも勝ち点を積み上げ、前半戦を折り返した時点で首位争いを演じる順位につける。2024年に入るとハフェルツを最前線シフトし、ライスインサイドハーフに固定したことで攻守両面でのクオリティが大幅にアップマンチェスター・シティリヴァプールとの三つとなった優勝争いを繰り広げる中、終盤戦は怪で離脱していた安、トーマスパーティが復帰したことで理想的なスカッドが完成。最後の6試合を6連勝で乗り切るが、最終節で首位に立ったシティに勝ち点わずか2届かず、あと一歩のところで優勝を逃す。かつて監督だったウナイ・エメリが率いるアストン・ヴィラシーズンダブルを喰らったのがく形となった。一方、7シーズンぶりの出場となったCLではグループステージを首位で突破し、ベスト8まで勝ち進むが、バイエルン・ミュンヘンに敗れている。

タイトル

国内タイトル

国際タイトル

現所属選手

背番号 Pos. 選手名 生年 加入年 前所属
- 監督 ミケル・アルテタ 1982.3.26 2019 マンチェスター・C(コーチ)
2 DF ウィリアン・サリバ 1999.1.23 2019 マルセイユ
3 DF キーラン・ティアニー 1997.6.5 2019 レアル・ソシエダ
4 DF ベンホワイト 1997.10.8 2021 ブライトン
5 MF トーマスパーティ 1993.6.13 2020 アトレティコ・マドリード
6 DF ブリエウ・マガリイン 1997.12.19 2020 リール
7 MF ブカヨ・サカ 2001.9.5 2018 アーセナルユー
8 MF マルティン・ウーデゴール(C) 1998.12.17 2021 レアル・マドリード
9 FW ブリエウ・ジェズス 1997.4.3 2022 マンチェスター・C
11 FW ブリエウ・マルティネッリ 1997.4.3 2022 マンチェスター・C
12 DF ユリエン・ティンバー 2001.6.17 2023 アヤックス
15 DF ヤクブ・キヴィオル 2000.2.15 2023 スペツィア
17 DF オレクサンドル・ジンチェン 1996.12.15 2022 マンチェスター・C
18 DF 冨安健洋 1998.11.5 2021 ボローニャ
19 FW レアンドロ・トロサール 1994.12.4 2023 ボルト
20 MF ジョルジーニョ 1991.12.20 2023 チェルシー
22 GK ダビド・ラヤ 1995.9.15 2023 ブレンフォード
23 MF ミケル・メリー 1996.6.22 2024 レアル・ソシエダ
29 MF カイ・ハフェルツ 1999.6.1 2023 チェルシー
30 FW ラヒーム・スターリング 1994.12.8 2024 チェルシー
32 GK ネト 1989.7.19 2024 ボーンマス
33 DF リッカルド・カラフィオーリ 2002.5.19 2024 ボローニャ
36 GK トミーセットフォード 2006.3.13 2024 アヤックスユー
41 MF デクラン・ライス 1999.1.14 2023 ウェストハム
46 FW イスミール・カビ 2005.12.10 2024 アーセナルユー
47 DF マルティーニ・カクリ  2005.10.4 2024 アーセナルユー
49 MF マイルズ・ルイス=スケリー  2006.9.26 2024 アーセナルユー
51 DF ジョルジュニコルス  2006.7.26 2024 アーセナルユー
53 MF イーサン・ヌワネリ  2007.3.21 2022 アーセナルユー
92 GK ジャック・ポーター  2008.7.15 2024 アーセナルユー

※はリザブチーム所属。

過去に所属した主な選手

歴代監督

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