チルノとは (チルノとは) [単語記事]

チルノ（英字：Cirno）とは、
ZUN氏（上海アリス幻樂団）制作の弾幕STG「東方Project」に登場するキャラクターの名前である。

概要

種族	妖精 (紅魔郷「おまけ.txt」や妖々夢「キャラ設定.txt」　には、妖怪・雪ん娘と記載されている。)
能力	冷気を操る程度の能力氷を操る程度の能力
二つ名	湖上の妖精/氷の妖怪/氷の小さな妖精不自然な冷気/氷の妖精/湖の氷精
テーマ曲	おてんば恋娘（東方紅魔郷）おてんば恋娘の冒険（東方花映塚）
出演	東方紅魔郷【2面ボス】東方妖々夢【1面中ボス】東方花映塚【自機】東方文花帖【LEVEL 2】東方三月精コミック東方非想天則【プレイヤーキャラ】妖精大戦争～東方三月精【主人公】東方輝針城【1面中ボス】弾幕アマノジャク【一日目ボス】東方天空璋【主人公・自機】　※日焼け

初登場は『東方紅魔郷』。Windows勢では最古参に属する。
『紅魔郷』では、チルノ自身は特に関係者にもストーリーにも絡まないただの序盤ボスであるが、『紅魔郷』→『妖々夢』と連続出演をした上に『花映塚』では自機参戦も果たしており、序盤ボスには珍しく原作での登場頻度は割と高い。

『東方文花帖』を最後にしばらく登場機会はなかったが、黄昏フロンティアとの共同制作である『非想天則』ではストーリー付きで出演し、さらにジャケット絵を飾っている。
また、書籍『東方三月精』にもメインキャラクター扱いで何度か出演している他、コミックマーケット78で頒布された第12.8弾『妖精大戦争』では主人公にまで上り詰め、再びジャケット絵を飾っている（人間以外での単独主人公は射命丸文に続いて2人目）。大活躍である。

『東方輝針城』の1面中ボスで登場。舞台は再び霧の湖。ZUN絵の立ち絵も『花映塚』以降8年ぶりに一新。(ハード以上でプレイすると確認出来る。)さらにアホの子っぽくなって登場。今回も妖々夢のように大してストーリーに関係なく登場しただけのようだ。

さらに第16弾『東方天空璋』では、花映塚を除く整数ナンバリング作品における初の妖精主人公として参戦する。が、そこに居たのは「氷の妖精」にも関わらず日焼けしたチルノである。あまりの衝撃に単語記事が出来たので、そちらを参照されたし。

二次創作では主人公キャラと並ぶほどの登場頻度であり、また後のお絵カキコの項目にもあるとおり、東方キャラの中で最多のお絵カキコ数を誇っているなど、かなりの人気を保持している。
人気投票でも常に20位前後（ラスボス群や主人公などの「顔」的キャラたちのすぐ下）につけている。

性格・容姿など

氷の妖精の癖に喧嘩っ早くて熱い性格の持ち主。妖精共通の特徴として飽きっぽく、忘れっぽい。
これまた妖精共通だが無鉄砲でもあり、大ガマに食べられている所をスクープされたこともある。
通称は⑨、バカ。（詳しくは下記参照。両方ともPAD 長ネタ同様、蔑称と捉える人もいるので使用する際は要注意。）
自称幻想郷最強。一人称は「あたし」と「あたい」の二つを確認できるが、普段は「あたい」が主流なようだ。

氷の妖精だけにイメージカラーは青。身長はものすごく低い（妖精は大きいものでも十に満たない子供程度）。

髪は薄めの水色で、ふわふわのウェーヴがかかったセミショートヘアーに青い瞳。
ウェーヴは二次では省かれやすく、公式であっても比良坂真琴氏の絵（「東方三月精」及び｢妖精大戦争｣）では省かれており、一概にストレートが間違いであるとも言い切れない。
背中には氷の結晶に似た羽(大抵は六枚)を持ち、頭部には青い大きなリボン(「花映塚」及び「非想天則」では緑)を付けている。
服装は白のシャツの上に青いワンピース(スカートの縁に白いギザギザ模様)を着用し、首元には赤いリボンが巻かれている。

紅魔館の前に広がる霧の湖付近で生活しており、「東方三月精」では湖のほとりにかまくらを作って暮らしていた。妖精は普通、自然の中に巧妙に隠れて住処を作るので、チルノの様な住処は珍しい。

能力

冷気を操る程度の能力: 文字通り冷気を操る事が出来る。
少量の物体なら瞬間的に凍らせることが出来、蛙を瞬間冷凍して元に解凍する遊びはチルノのお気に入りである。熱いコーヒーを凍らせたり、矢の形に加工して飛ばす、鯉がいる水中に氷の殻を作り鯉と水入りの氷のボールを作る等それなりに器用な様子。; ただし、冷気はいつもだだ漏れ状態で、夏であっても周囲はいつも寒いらしい。
『妖精大戦争』で主人公を務めた際には、飛んでくる弾幕を自身の能力で凍らせていた（凍らせる事の出来ない弾幕もある）。

なお、チルノはゲーム中でも1～2面の登場ばかりであまり強くなく、二次創作でも霊夢やその他ボスクラス妖怪に片手であしらわれていたりする事が多いが、チルノ自身は妖精の中でも非常に強い力を持ち、また好戦的な性格で、霧の湖付近の妖精のリーダー的存在らしい。幻想郷縁起では光の三妖精と戦っていたという目撃談が載っているが、阿求によると1対3でも分があるのはチルノの方だという。
『花映塚』では自機にもなっており、霊夢・魔理沙・咲夜などを倒している。ただ、文や幽香は倒しても無傷だったり、幽香からは逃げ出したりしている。『妖精大戦争』では魔理沙相手に勝利しても、ボロボロの立ち絵になるのはチルノの方だった。しかし、魔理沙は｢レーザーを最大出力にしても危なかったかも｣と漏らしており、妖精の中でも強力な部類であるようだ。

幻想郷縁起では、他の妖精については「工夫すれば捕まえられるので日頃の鬱憤を晴らしても良い」とか何とか書かれていたりする中で、「出会ったら逃げろ」と警告されている存在である。また、四季映姫・ヤマザナドゥからも「妖精なのに強い力を持っています」と評されている。妖精の枠から外れかけているため、死ぬことがあるかもしれないらしい。

我々のような一般人では、ガチで戦ったら武器ごと氷付けになってしまうだけなのでまず勝てないと思われるが、逃げるだけなら阿求曰くなぞなぞを言えば逃げられるらしい。

新作『輝針城』では、氷を操る程度の能力となっている。ほぼ同意だろう。

⑨

バカと呼ばれる所以は、『紅魔郷』の氷符「アイシクルフォール -easy-」と言うスペルカードの安全地帯である。
安全地帯そのものはラスボスのスペルにも存在する事があるのでこれ自体は珍しいものでは無いが、チルノの場合は安全地帯の場所がよりにもよって「チルノの目の前」である事（神主曰く、スペカの安全地帯は偶然できたものであるとのこと）。しかもあまり狭くないので適当に真正面に行くだけで入れる。
（しかしあくまでイージーネタなので、多用したり勘違いするとにわか丸出しがバレる）
この事から、2chを中心にファンの間で「チルノ=バカ」という二次設定が定着し始める（元々世間知らずという設定である事も多分に影響しているだろう）。また、テーマ曲「おてんば恋娘」も頭の悪い少女をイメージして作られていた。

その後、『東方花映塚』のマニュアルの画面説明に「①自機」などの説明に混じって、チルノの所に⑨、その下の説明欄に「9．バカ」と書いてあった事から、バカであることの公式設定と⑨があだ名・愛称として定着した。
以降、東方界隈では数字で箇条書するときしばしば9番目に「9.バカ」と書かれてしまうようになる。項目が9番目までなくても強引に書かれることもよくある。

チルノの名誉の為に言っておくと、チルノだけがバカなのではない。妖精全般がバカなのである。
そもそも妖精は子供っぽい。
妖精全般については妖精（東方Project）が詳しい。

幻想郷縁起での妖精についての解説からすると、ここでいう「バカ」とは「一つの事を考え出すと他の事を考えられなくなる」と言ったようなもので、チルノの項目には逃げるためには何でもいいからなぞなぞを出すと良い、とある。
また、『花映塚』のストーリーを見ると、バカと言っているのは「頭脳のなさ」ではなく「目先のことしか考えない行動（無鉄砲であること）」に対して言っていると捉えられる。

閻魔様の説教で死の概念を認識したり（花映塚）、新聞の内容はちゃんと理解している（書籍文花帖）。

『非想天則』での描写では記憶力があまり良くないらしく、ストーリーでの出来事を霊夢に必死に伝えようとするも具体的な事はもう覚えていなかったりする。

バカの意味を間違い、さらにこのネタをバカみたいに使う人がいるが、それを不快に思う人もいる。
なので馬鹿の一つ覚えのように使うことははっきり言って推奨しない。
要はネタを多用する本人もあまり人の事は言えないのである。

あたいったら最強ね。(花映塚 vs PLAYER チルノvsチルノ勝利セリフ)

この言葉がチルノを象徴している。

スペルカード

東方紅魔郷
	氷符「アイシクルフォール」	Easy / Normal
	雹符「ヘイルストーム」	Hard / Lunatic
	凍符「パーフェクトフリーズ」	Easy / Normal / Hard / Lunatic
	雪符「ダイアモンドブリザード」	Normal / Hard / Lunatic
東方妖々夢
	凍符「フリーズアクトレス」（体験版 Plusのみ）	Hard / Lunatic
	霜符「フロストコラムス」	Hard / Lunatic
東方花映塚
	凍符「パーフェクトフリーズ」	チャージアタック 2 / チャージアタック 3
	凍符「コールドディヴィニティー」	ボスアタック
東方文花帖
	雪符「ダイアモンドブリザード」	2 - 3
	凍符「マイナスK」	2 - 5
東方非想天則
	氷符「アイシクルマシンガン」	Cost 2
	氷符「フェアリースピン」	Cost 2
	氷塊「コールドスプリンクラー」	Cost 3
	冷体「スーパーアイスキック」
	氷符「ソードフリーザー」
	凍符「フリーズアトモスフェア」
	冷符「瞬間冷凍ビーム」
	霜符「フロストコラムス」	Cost 4
	吹氷「アイストルネード」	Cost 4
	凍符「パーフェクトフリーズ」	Cost 5
	氷塊「グレートクラッシャー」	Cost 5
	氷符「アイシクルフォール」	ストーリーモード（CPU）
	凍符「マイナスＫ」	ストーリーモード（CPU）
妖精大戦争
	「パーフェクトフリーズ」	自機ボム
東方輝針城
	氷符「アルティメットブリザード」	Hard / Lunatic
弾幕アマノジャク
	氷符「パーフェクトグレーシェリスト」	1 - 3
	氷王「フロストキング」	1 - 5

氷符「アイシクルフォール」の伝説的な安地ばかりが有名だが、安地を使わず撃破しようとすると普通に手強い。
安地に入れば簡単なのだが、「安地に入らないと取れない」ようでは2面以降で苦労する事は間違いないと言える。
また、正面安地はあくまでEasyだけであり、Normal以上になると正面安地は無くなる。さらに、性格ゆえか画面広域に対するばらまき弾が多く、気合避けが要求される為に結構な難所になる。慣れるまではボムを忘れずに挑もう。

他キャラクターとの関係

大妖精

東方紅魔郷での2面中ボス。

2面ボスがチルノだったこと、両者とも妖精であること、なにより大妖精が接点を持つのはチルノぐらい（それでも前述程度の接点しかなく、2人の会話や大妖精の話題等は原作にはない）であるため、二次創作ではよく一緒に描かれたり登場したりする。チルノがお馬鹿で喧嘩っ早い性格なことから、大妖精は対照的に大人しいお姉さん的に描かれることが多いが、大妖精の外見以外の要素はほぼ全て二次創作の産物なので注意が必要である。
「東方三月精」にはかくれんぼを楽しんでいるチルノと、チルノを探す大妖精らしき妖精の姿があるが、セリフが全く無い上に大妖精は個人名ではなく妖精の分類（＝たくさんいる）なので、紅魔郷で中ボスを務めた個体なのかは不明である。

「大チルが俺のアイシクルフォール」も参照のこと。

光の三妖精

魔法の森（後に博麗神社裏手に引越し）に住む妖精三人組。
左からサニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイア。

コミック「東方三月精」では博麗神社で一緒にいたずらしたりしているところが描写された。
三妖精たちに思いつきで住処を破壊されたこともある（その時チルノは留守だった）。壊された住処を見つけたチルノは宣戦布告を三人に送りつけるものの、湖を凍らせる計画の途中だったことを思い出し、宣戦布告のことはすっかり忘れてしまう。雪が溶け、桜が咲く頃にようやく思い出し三妖精に攻撃を仕掛け、後に（主にからかいの意味で）『妖精大戦争』と呼ばれる戦いを起こす（もっとも、所詮妖精たちの暇つぶし程度のものである）。これは後にゲーム化（「妖精大戦争」）された。
その後は仲直りしたのかはたまた忘れたのか、また一緒に霊夢にいたずらしようとしていた。…チルノは毒キノコを食べさせられるハメになっていたが。

霧雨魔理沙

普通の魔法使い。

「東方紅魔郷」にて紅魔館に向かう魔理沙と遭遇し、戦闘。軽くあしらわれることになる。
「妖精大戦争」では三妖精を倒して調子に乗ったチルノが、たまたま花見に来ていた魔理沙に勝負を挑む。チルノ視点だからか相当手加減されていたにもかかわらず弾幕は非常に激しい上、魔理沙を撃破してもチルノの方がボロボロになってしまっていた。もっとも、魔理沙の方も「あいたたたた、結構やられたな」と漏らしていたので、一方的な強さという程でもない様である。

レティ・ホワイトロック

冬の妖怪。

原作では『東方妖々夢』における1面ボス（レティ）・1面中ボス（チルノ）程度のつながりしかなく、あとは精々書籍版『東方文花帖』において、文のレティへのインタビューの際にチルノの事らしき話題がポロっと出てくるぐらいである。
しかし能力の系統が似ていること、子供・喧嘩っ早いチルノと大人っぽい・大人しいレティの対比が扱いやすいこともあり、二次創作ではよく一緒に登場する。チルノの保護者的な立ち位置であることが多い。