東方三月精(とうほうさんげつせい)とは東方Projectの漫画作品、およびゲームである。
この項目では漫画作品および主役キャラクター 光の三妖精 について解説する。
ゲームについては別記事で説明 → 妖精大戦争 ~ 東方三月精
東方三月精とは、角川書店の漫画雑誌『月刊コンプエース』で連載されている漫画作品である。単行本化もされており、2022年8月までに10冊が刊行されている。これらは東方Projectの原作ゲームとは異なり、商業ベースで展開中のため、在庫さえあれば流通上は一般書籍・雑誌と同様に購入できる。
東方Projectの商業本は一迅社から刊行されることが多いが、東方三月精は角川書店の『月刊コンプエース』で連載され、また同社から単行本が刊行されている。
同作には漫画を松倉ねむが担当した作品と比良坂真琴が担当した作品の下記の2種類が存在するが、どちらも原作はZUNが担当した東方Projectの公式作品である。また、単行本の各巻(4部除く)には音楽CDが付属しており、ZUNのオリジナル曲やセルフアレンジ曲などが収録されている。
タイトルにある三月精(さんげつせい)の意味は、連載時に同載された「上海アリス通信 三精版 第5号」(松倉ねむ版の単行本にも収録されている)においてZUN自身が次のように説明している。
「三月精」の各文字は、「三」→英語のSun(サン)=「日」、「月」(げつ)、「精」(せい)→「星」で登場人物の三人の妖精「サニーミルク」、「ルナチャイルド」、「スターサファイア」にそれぞれ対応している。また、古くから日月星の三つの天体を「三精」と言い、それにも掛けているとのこと。三月に連載開始した妖精の漫画だから。
各作品の内容と詳細については、「単行本コミック紹介」の項目を参照。
主役として活躍するのは、光の三妖精こと「サニーミルク」、「ルナチャイルド」、「スターサファイア」の3人。
幻想郷にいる妖精としておおむね平凡な能力の持ち主として描かれる。
妖精としての共通の特徴や考察は 妖精(東方Project) の記事参照。
各キャラクターについての解説は、サニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイアの各個別記事を参照。
大変細かく、ちゅっちゅするかのように書かれており参考になります。
この3人を総称する際、登場作品が東方三月精であることから「三月精」という呼び方を使うファンも少なくない。
原作のコミックや東方求聞史紀などでは一貫して「光の三妖精」と呼ばれていることから、公式の呼び方に倣うならこちらが正確である。
正式な呼称が「光の三妖精」である事から、略称は「三月精」より「三妖精」が適切ではないかという意見もあるが、他の妖精三人組との混同があり得るため、「光の三妖精」と呼ぶのが最も正確である。
ちなみにZUNや比良坂真琴もインタビューやあとがきで普通に「三妖精」と呼んでいるので、あまり気にする程のことではない。
ニコニコ動画やPixivなどでは、呼び方やタグとして「三月精」または「東方三月精」がよく使用されている。
東方三月精の主役、光の三妖精を間違って覚えている方、覚えられない方もいらっしゃるようです。
ここで覚えて下さいね! 詳細は各記事を参照。
サニーミルクは金髪で、赤が特徴的な服装です。 あと八重歯。リーダーっぽいことをしています。 |
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ルナチャイルドは同じく金髪で、ドリル髪が特徴です。よく転びます。口みたいな栗。△。 金髪でサニーミルクと間違われていることがありますが、ドリル髪がルナチャイルド、そうでないのがサニーミルクです。また人気投票で光の三妖精中、最も上位でもあります。 |
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スターサファイアは黒髪です。東方を知っている方なら蓬莱山輝夜に一番似ているのがスターサファイアでもいいかもしれません…。いいのか。 |
サニーミルク、ルナチャイルド、スターサファイアの妖精三人組「光の三妖精」が幻想郷の森や博麗神社で悪戯したり、珍しいものを探しに出かけたり、酒を飲んだりと適当に過ごす物語。
ゲームでは雑魚以下として扱われている妖精を主人公において幻想郷の日常を描く、というコンセプトで作られている。
ニコニコ静画において、『月刊コンプエース』に隔月連載中の時、「東方三月精 ~ Oriental Sacred Place.」の第2巻の冒頭部分(第9話「長太の妖貝」)の試し読みができるようになっていた。
現在は削除された模様である。
シリーズ完結記念として、ニコニコ静画にして試し読み企画が行われている。
東方三月精 Strange and Bright Nature Deity 1 第1話試し読み
東方三月精 Oriental Sacred Place 3 第14話試し読み
(とうほうさんげつせい イースタン アンド リトル ネイチャー デューティー)
通称:三月精1部、旧三月精、白三月精、白月精、ねむ月精、など
もっとも初期に発売されたコミックの単行本。
通称「旧三月精」。トーンが少なくページが全体的に白かったため、そこから「白三月精」とも呼ばれる。
光の三妖精以外は博麗霊夢と霧雨魔理沙がメイン登場人物となっており、他のキャラは登場していない。単行本化された際に誤記やキャラ画像とその説明文の入れ替わり、情報の間違いなどが多々あり、角川のコンプティークグループ公式サイトでZUN監修の正誤表が掲載されることになった。
黒歴史化したいからかどうかは知らないが現在絶版で入手は困難。
価格がかなり上がっており 2009/07/19ではアマゾンのマーケットプレイスで 11,000円~23,800円となっていた。
このような状況であるため復刊ドットコムなどで復刊希望が出ているが今後どうなるのか今の所不明。
本作品の内容は以下のように連載漫画の単行本化としてはかなりの力を注いだ意欲的な構成となっている。これに新作のオリジナル曲を収録した音楽CDも付属する。
作品紹介パートではこの時点までのWin版以降全14作品(ゲーム作品には黄昏フロンティアと共同の萃夢想も含まれ、音楽作品にはFM音源の幺樂団の歴史も含まれる)が網羅されている。
舞台解説パートでは「(東方Projectの)幻想郷の設定にも影響を与えたであろう、歴史上で幾度となく語られた『幻想郷』について」というテーマを切り口にした解説や考察が、内容・画像資料ともに舞台探訪の紀行文か、ちょっとした歴史と民俗学の探求本のようなクオリティとなっている。
ZUNのインタビューも三月精の事柄に留まらず、東方ProjectやZUNのゲーム・音楽制作のルーツに迫るような濃い内容である。また、小説パートはZUN書き下ろしで17ページに及び(漫画の単行本の中にこのページ数である)、わざわざ小説の挿絵のみのために綾見ちはを起用している。
全体で見ても、普通の漫画単行本と比べてかなり多くの人が制作に関わっているであろうというのは想像に難くない。
そして、冒頭の誤記や写真の間違いというのはこの中のキャラ紹介パートにおける、ゲーム画面から取り込んだキャラ画像の入れ替わり、それに付けられるキャプションの文章内での誤記のことである。
(どのような内容かは、小さな表なので出来れば実際に見て確かめてほしい。→角川エースコンプ編集部の正誤表)
ここには松倉ねむの漫画部分は無く、素材にも使用されていない。というより、松倉ねむは漫画本編のパートと表紙やあとがき以外は関与している様子は見られない。連載時には何の問題も無く単行本化時に出てきた問題であることと、正誤表の段階で「原作者監修」と付けていることからもからも、松倉ねむとZUNの与り知らないところで生じたことと見ていいだろう。
以上のように全体として内容豊富で漫画の単行本としても意欲的な作品であるにも関わらず、コンプエース編集部や松倉ねむが過剰に非難されたり、作品自体を丸ごと黒歴史と評してしまうのはあまりにも勿体無いものである。
角川という大手出版社からの商業作品というプロの仕事において、キャラ画像の入れ替わりミスや誤記はネタとして面白い。というか実際笑える誤記もあるから困る。そしてそれをネタにして作られた動画なども面白い。くやしいけど笑っちゃう。
それはいいし、ミスをミスとして非難するのも悪いことではない。ただ、この作品でやろうとしたことや結果としてのこの作品はもう少し評価されてもいいのではないでしょうか(これ以降の単行本はこのような盛り沢山な内容にはなっていない)。
いやホントに。再版でも増刷でも新約でも記念復刊でも何でもいいから。
なお、松倉ねむの体調不良という事情により、単行本の刊行以降は漫画を比良坂真琴に交代することになる。
妖精大戦争発表前でゲーム未登場の光の三妖精には他の東方キャラのような専用テーマ曲が存在しなかったため、三人それぞれのテーマ曲として作られたオリジナル曲。
(とうほうさんげつせい ストレンジ アンド ブライト ネイチャー デューティー)
比良坂真琴が漫画を担当した最初のコミックシリーズ。
現在普通の手段で入手可能な最初のコミックシリーズであるため、「三月精の1巻」というと通常この本の1巻のことを指す。
松倉版と区別する時は、前述の「白三月精」との対比で「黒三月精」とも呼ばれる。
東方関連のニコニコ市場に東方文花帖、東方求聞史記などと並んでよく紹介されている東方Projectの代表的な商業作品である。
漫画の担当は交代したが、話の大筋は概要の通りからあまり変わっていない。漫画以外の目立った変更点として、三妖精と霊夢・魔理沙の他にも多数の東方Projectのキャラクターが登場するようになったことが挙げられる。
そのため、「とりあえず東方の人気キャラの名前くらいは覚えてきたぞ……」という方に是非おすすめしたい。
登場したキャラクターについては当ページ下の方にまとめがあるので参考にどうぞ。
なお、『コンプエース』が月刊化する際に連載作品の紹介漫画が特別に作られたのだが、この作品の紹介漫画の欄外にて、同じく『コンプエース』で連載されていた『らき☆すた』の泉こなたと『しるバ.』の安田しるばが東方を解説する文章が掲載されていた。
三妖精たちは特に活躍するでもなくのんびりと過ごしているが、あまりののんびりさに比良坂真琴が活躍しない妖精たちをもっと活躍させては? とZUNに提案したようだが(後書きより)、「妖精だからこれで良いんじゃない?」という返事をもらい、相変わらずのんびりまったりである。
『コンプエース』Vol.07(2006年5月刊)から連載を開始し、『月刊コンプエース』2009年1月(3月号)でいったん連載終了を迎えるも、同誌2009年5月(7月号)からサブタイトルを『Oriental Sacred Place.』に変えて新章が開始された。
単行本は全3巻が発売されている。
三人の妖精から見た紅魔郷、妖々夢、永夜抄のイメージで作られたオリジナル曲。
(とうほうさんげつせい オリエンタル セイクリッド プレイス)
通称:三月精3部
前作から引き続き比良坂真琴が作画を担当。
2部の続きものであり、メインの活躍場所を博麗神社に変えてのスタートとなる。
単行本1巻はほとんど2部の4巻みたいなものである。
『月刊コンプエース』2012年2月(4月号)に連載終了、2012年3月21日 単行本 第3巻が発売された。
ゲーム 妖精大戦争 ~ 東方三月精 で使用された同タイトル曲のセルフアレンジバージョンとなっている。
(とうほうさんげつせい ビジョナリー フェアリーズ イン シュライン)
通称:三月精4部、四月精
『月刊コンプエース』2016年1月26日(3月号)より季刊(3か月に1話:1・4・7・10月発売号)連載開始。
2018年1月より連載形式変更。1、2、3月と連続で掲載され、以降は季刊に戻るが、3・6・9・12月発売号に変更される(予定)。
季刊であるため、1話ごとに季節の変わる話となっている。
紺珠伝で登場したクラウンピースが参戦した三月精の世界を、STG本編では登場しなかった地球ヘカーティアなど三月精初登場のキャラクターが多数登場。
クラウンピースが三月精に加わったことで当作品は四月精と呼ばれることもある。
なお、これまで三月精の単行本といえば音楽CDが付属しているものであったが、単行本1巻現在では付属していない。
代わりに三月精初の公式フィギュアのついた限定版1巻が販売された。
コミックの東方三月精においては、「東方三月精 ~ Strange and Bright Nature Deity.」 2巻書き下ろし。
チルノと三妖精たちとのエピソード。主人公はチルノ。
その続編をZUNがゲーム化したものが、東方Project第12.8弾 「妖精大戦争 ~ 東方三月精」 となる。
ゲーム詳細は該当記事参照。
東方三月精 ~ Visionary Fairies in Shrine.1巻 までの本編に登場したキャラクターの一覧です。
ネタバレ注意。(単行本化されていない話のキャラクターは反転。)
アリス・マーガトロイド、八雲紫、伊吹萃香、射命丸文、レミリア・スカーレット、十六夜咲夜、パチュリー・ノーレッジ、紅美鈴、西行寺幽々子、魂魄妖夢、八意永琳、蓬莱山輝夜、因幡てゐ、鈴仙・優曇華院・イナバ、小野塚小町、リリーホワイト、ミスティア・ローレライ、茨木華扇、ヘカーティア・ラピスラズリ、四季映姫・ヤマザナドゥ、エタニティラルバ
妖精メイド(紅魔館)、幽霊、ウサギ(永遠亭)、大ちゃん(湖に住む大妖精の通称)、小悪魔(図書館)、龍神様、東風谷早苗、八坂神奈子、洩矢諏訪子、八雲藍、橙、犬走椛、ルーミア、リグル・ナイトバグ、稗田阿求、霊烏路空、姫海棠はたて、鍵山雛、秋穣子、秋静葉、河城にとり、上白沢慧音、キスメ、黒谷ヤマメ、水橋パルスィ、星熊勇儀、古明地さとり、古明地こいし、火焔猫燐、多々良小傘、ナズーリン、雲居一輪&雲山、村紗水蜜、寅丸星、聖白蓮、封獣ぬえ、レティ・ホワイトロック、比那名居天子、藤原妹紅
ZUN単独で制作している東方Projectのゲーム作品とは異なり、東方三月精は原作がZUN、漫画が松倉ねむ、比良坂真琴という担当で制作されている。
これら漫画作品についても一次創作という認識で作っていると公式生放送においてZUN本人が明らかにしてた。
ゲーム「東方心綺楼」の背景にモブとして登場している。
更にストーリーモードのにとりEDにも登場している。
にとりに脅されつつも働く三妖精かわいい。
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最終更新:2024/04/20(土) 15:00
最終更新:2024/04/20(土) 15:00
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