三国時代について書かれた歴史書である「三国志」やそれを物語として脚色した「三国志演義」にも登場する。
字は公休。琅邪郡陽都県(現在の山東省)の出身。その姓が示す通り諸葛瑾・諸葛亮の同族で従弟にあたる。彼らの末弟にあたるという説もある。『世説新語』では彼ら二人と諸葛誕を比較し「蜀は竜を得て、呉は虎を得て、魏は狗を得た」という評を載せている(ここで言う所の狗とは功狗、即ち高い功績を上げた人物を讃えた言葉であり犬畜生の如き卑しい者という意味ではない)。
彼は従兄たちに劣らぬ優れた才能を持っていた。仕官した魏でも順調に出世し、「四聡八達」グループの一人として夏侯玄等と共に名声を得ていたが、魏帝曹叡には疎まれ「彼らの評価は画餅(絵に描いた餅)にすぎない」と免職させられている。
曹叡の死後に復権し、やがて魏の権力を握った司馬氏にも重用されているどころか、縁戚関係を結んだりして家同士の付き合いが深かった。同じく縁戚関係のあった王淩が揚州で謀反を起こしたときはこれを討伐している。諸葛恪(呉の虎、諸葛瑾の子)と戦った時は破れているが、揚州で毌丘倹、文欽が反乱を起こしたときはこれを鎮圧して、揚州の守備を任されることとなった。
しかし諸葛誕は内心不安を覚えており、親しかった夏侯玄や、揚州に拠っていた王淩や毌丘倹が司馬氏に滅ぼされたことから、やがて自分も同じ立場になるのではと疑心暗鬼にかられていた。そのため施しを行い民心を掴んだり自分のための私兵を養い、魏の朝廷に対し10万の軍勢を要請している。司馬氏の当主司馬昭も諸葛誕の動静を疑っており、賈充の策を容れて早めに謀反を起こさせるように仕向けようとした。
西暦257年、諸葛誕は朝廷から司空への着任と知らせを受ける。これを自分を排除するための策とみた諸葛誕はついに反乱を起こし、揚州刺史楽綝(楽進の子)を斬って、末子の諸葛靚と配下の呉綱を呉に送り援軍を要請する。呉は、文欽や唐咨、于詮ら3万の将兵を派遣する。
司馬昭はただちに魏帝の曹髦を親征させ、26万の大軍を諸葛誕の篭る寿春城に送り包囲させる。諸葛誕らは何度も包囲を破ろうとするが魏軍に撃退され、援軍に駆け付けた朱異率いる数万の呉軍も魏の包囲を破るには至らず二度にわたり撃退された揚句、却って全端・全懌らの将軍が鍾会の策に引っかかり魏に寝返ったりしてしまう。
258年、劣勢を打開すべく文欽と共に出撃し寿春城から脱出を図るも撃退された。かねてより寿春城内は兵糧不足に陥っており魏軍への投降者が続出していた。この時諸葛誕は元々仲が悪かった文欽を殺してしまう(文欽が「兵糧が無いから、北から来た連中はみんな追い出せ」と言ったためである)。結果、文欽の子の文鴦・文虎が魏軍に投降、司馬昭が彼らを使って寿春城内に降伏を呼びかけ、諸葛誕の軍の士気は大いに低下。諸葛誕は最後の出撃を試みるも胡奮の軍に撃破され、諸葛誕は討死、唐咨らは降伏。こうして諸葛誕の乱は幕を閉じた。
呉将の于詮は降伏せずに魏軍に突撃して壮烈な最期を遂げる。また諸葛誕の配下数百人は降伏せずに斬られたが、みな「諸葛公のためなら死ねる、恨むところはない」と言い合って死んだという。
諸葛誕の三族は皆殺しになったが、司馬懿の子の司馬伷(司馬師、司馬昭の異母弟)と結婚していた娘の諸葛太妃と呉にいた末子の諸葛靚は生き残り、後世に血脈を伝えた。
IIから登場。能力的にはそれなり使える将軍という印象がある。
諸葛亮の親戚だからか、魏の忠臣としてやむを得ず決起したという見方をしているのか、VIのパワーアップキット版やVII等では彼が主役のシナリオがある。
初登場の2作目と3作目で、魏護衛兵の中に彼の名が確認できる。4作目では護衛兵システムが護衛武将システムに変更され一旦姿を消すも、6作目で誰もが予期していなかったまさかの無双武将化を果たし驚きを与えた。
声優は桐本琢也が担当しており、得意武器は諸葛一族らしく羽扇を装備。(無双6、8では「羽扇」、無双7では「短鉄鞭」)
公式サイトの紹介の中にキーワードがガチガチの堅物と記されている通り、オールバックできっちりと着込んだザビ家軍服のような服装と白手袋のお陰もあって神経質そうな外見をしている。モデルは鳥肌実との説もあるが定かではない。公式設定資料集で身長が168cmしか無い事が明かされ、ウマが合わない司馬昭と対比するかのように小柄な体をしている。
本来は魏勢力の人物なのだが本作では後期に関わる人物を一勢力に纏めたかったようで晋勢力所属扱いになっている。更に美化される事が多い無双においては珍しく晋シナリオでは最初から最後まで司馬昭の噛ませ狗といった扱いをされた不遇のキャラである。一応、クロニクルモードの列伝で救済がされているのだが…。生真面目で目下の者にさえも謙虚な本来の姿を知る事が出来るクロニクルモードが本領発揮といえるキャラだろう。
諸葛一族の端くれであり本人もその事を気にしているのか自虐的な性格で自分をよく狗にたとえる。特に敗北時のセリフ「私には、尻尾を巻いて逃げるのが似合いだ」は無双の諸葛誕の性格を体現していると言える。
尚、同族の諸葛亮を一族の龍と称えて尊敬しており、専用セリフはまさに尻尾を振るわんこのように生き生きしている。肝心の諸葛亮は諸葛誕の存在を知らなかったらしいが。
自分を狗にたとえたがる卑屈さが一部に受けてニコニコ動画では「(U^ω^)わんわんお!」をもじった「たんたんお!」というコメがよく流れる。あとEX発動時のセリフ「粛清!」や「鳥肌実」も少々。
ちなみにオンラインゲーム「真・三國無双Online」においては、前身の真・三國無双BBの頃からNPCに「諸葛タン」という女の子が出ているが、当然諸葛誕とは全然関係ない(たぶん)。
Ver2.1から登場。カードイラストの顔立ちが似ていることから通称でムスカと呼ばれている。絵師本人の弁によると碇ゲンドウをモデルにしていたらしいが。
2の計略名は「反逆の狼煙」で弓兵な上にコスト2に見合わないスペックであまり使用されておらず、ネタカード扱いされていた。
3では一旦排出停止された後にVer3.59で復活し、弓兵のままだがコストが1.5に下がり「賢弱の乱」に計略も変更された。
大戦においても謀反を起こした事が能力付けに反映されているようだ。
掲示板
48ななしのよっしん
2014/09/15(月) 16:52:00 ID: s74B/6Jkcp
無双の諸葛誕と鍾会、直接の繋がりは無いんだけれど面白いくらいに性格が真逆だよな。
前者は自分に全く自信がなく卑屈、目上どころか目下にも腰が低い。
後者は自分に過剰な自信、目下どころか目上にも不遜。
最期はどっちも司馬一族に反逆し死ぬのが共通点なんだが、鍾会は己の野心で事を起こしたのに対して諸葛誕は嵌められた感が強いな。
49ななしのよっしん
2016/03/16(水) 13:00:32 ID: mkjjMdqVfq
50ななしのよっしん
2016/05/29(日) 21:34:49 ID: rmTeqbTwtD
不思議な人だよね
直の部下からは神のように慕われているのに、他のすべてから嫌われている
それだけ守備範囲が狭かったという事か、守備範囲が狭かったからこそ範囲内の人間には慕われたという事か
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最終更新:2023/03/25(土) 13:00
最終更新:2023/03/25(土) 13:00
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