G3 五花海とは (ガンズスリーウーフアハイとは) [単語記事]

貴方の首級は良い貢物になるでしょう
この出会い… まさに吉兆か！

G3 五花海（ガンズ・スリーウーフアハイ）とは、ゲーム『アーマード・コアVI ファイアーズ・オブ・ルビコン』に登場するキャラクターである。

概要

ベイラムグループ専属AC部隊レッドガンの3番手

五花海は生まれながらの詐欺師であり
他人から搾取するための努力を惜しまなかった

彼が開いた「風水薬房」の悪徳商法はやがて
ベイラム経済圏内の市民生活をむしばむ病理にまで発展し

そしてレッドガン副長ナイルに叩き潰された

新資源コーラルを求めて惑星ルビコン3に進駐している企業「ベイラム・インダストリー」直属の強化人間部隊（アーマード・コア部隊）「レッドガン部隊」に所属する男性。

オールマインドアリーナでは29名中22位（Dランク）。

本作屈指の下衆。

人物

AC シリーズの伝統として、アリーナプロフィール以外、一切の個人設定は不明。レッドガン部隊の一員を描いたと思われる「STKの画稿(3)」では、右端に明らかに一人だけ浮いた、変なポーズで寄りかかっている黒髪の人物が描かれている。堅物なG6 レッドがこんな変な風体とも思えないため、恐らくはこいつが五花海であろう。
レッドガンメンバーのコールサインは各国の河川から取られているが、「五花海」は唯一「湖」から取られている（一応「ミシガン」は川と湖がそれぞれ存在するが）。

説明文からして「なぜこの来歴でG3なのか」という突っ込みどころしか出ない胡散臭い奴。実はG4 ヴォルタやG5 イグアスやG6 レッドよりも強いのだろうか。そうだとすると「何故『元・事業家』のくせにAC操縦が上手いんだ」という新たな突っ込みどころが出てくるわけだが、オールマインドアリーナでは新米のレッドを除いてレッドガン最下位のランクである点からして、（少なくとも客観的に見た）実際の強さはそこまででもないのだろう。意外と古参なのだろうか。

完全に憶測だが、下手に悪事に走らないよう、あえて厚遇する形で「事実上の飼い殺し」にしている……のかもしれない。少なくとも事業家＝詐欺師としての五花海の手腕は「事業をベイラム経済圏を脅かすレベルにまで育て上げた」情報からも疑う余地はない。「ミシガン（後のG1）以外の悪人には全て手錠をかけた」軍警・G2 ナイルが直々に叩き潰したことからもその脅威度が伺える。AC操縦の腕前も同業者や治安維持部隊との抗争に備えて磨き上げた……のかも。公式設定ではないのであまり本気にしないでね
ただ、その割には戦場で出会った強敵を舐めてかかっているあたり、その嗅覚は戦時ではなく平時に発揮されるようだ。

当人はベイラムに寄生して保身を図れればそれでよいようだが、同時に隙あらば今以上の栄達を望む野心家であることが、数少ない台詞から伺える。不遜な丁寧語で風水用語を交えて話すその様は、いかにもな「丸眼鏡の胡散臭い中華系悪徳商人」のイメージを漂わせている。

現在の五花海はミシガンの圧に負け将来の独立に備えて教えを乞うてきたヴォルタに、商売のやり方を教授してやっている模様。真っ当な内容であることを祈りたい。

搭乗AC：鯉龍（リーロン） / LI LONG

ベイラムの最新型4脚パーツ「LG-033M VERRILL」をベースに、ベイラム系列企業並びにファーロン・ダイナミクス製品を搭載した重量級AC。フレームは耐弾・耐爆防御に優れ、インナーパーツの選択も良く、射撃戦主体の4脚として申し分ない機体。……頭部パーツを除けば。

それは大豊核心工業集団が生み出してしまった、防御力と姿勢安定性とシステム安定性に致命的な弱点を抱える本作屈指のネタ頭部「DF-HD-08 TIAN-QUA NG」。重量級機体には明らかに不釣り合いで、戦闘力を大幅に削いでしまっている。
Ver1.03.1アップデートでだいぶ改善されたとはいえ、防御力は据え置き。せっかくの脚部積載量を無駄にしている点は変わらず。

鯉龍のアセンブルの真髄は、武装選択の妙にあると言える。まず左肩には頭部の弱点を補うべく、タキガワ・ハーモニクス製のパルスシールドを搭載。右肩と左腕には中距離でのみ輝く分裂ミサイル、右腕には近～中距離で扱いやすいマシンガンと、中距離での砲撃戦に向いた射撃武器を選択している。
4脚特有のホバリングで中距離から弾を垂れ流し、ミサイルとシールドを疎ましがって肉薄してきた敵機にはコア拡張機能のアサルトアーマーでカウンター……という、明確な必勝パターンを読み取ることができる。いかにも詐欺師らしい釣り戦術だ。

……お察しの通り、釣り戦術を看破してしまえば、堅さがウザいだけの雑魚である。せめて分裂ミサイルの片方は別種のミサイルに替えるか、いっそブーストキックとのコンボを狙うインファイトスタイルに変更すべきだろう。本機の真価は僚機と協同した際に発揮される。

「鯉龍」とは読んで字のごとく「鯉の滝登り」。中華系らしいネーミングである。エンブレムが「白黒の鯉が金色の龍に変わる」非常にかっこいいイラストなのも特徴。詐欺師のくせに。

ストーリー中の活躍

この節は、『ACⅥ』本編エンディングを
全て鑑賞後に閲覧することを推奨します。

技研のガラクタが…
鬱陶しいですよ！

おや…？貴方は…
独立傭兵レイヴン
なるほどアーキバスの通達を
無視する気ですか

ガラクタ掃除では物足りなかったところです
この五花海がお相手しましょう

中盤の〆となるチャプター4『集積コーラル到達』にて初登場。ウォッチポイント・アルファ突入戦で甚大な損害を受けたベイラムを見限り、なんとアーキバスへ鞍替えしての登場となる。下手に逃亡・降伏せず、最も成功する確率が高い選択を選ぶ当たりはさすがと言うべきか。

が、案の定アーキバスからの信頼はなく、職務に忠実なヴェスパー部隊のV.Ⅵ メーテルリンクと2人だけで、技研都市奥部の集積コーラル地点へ向かわされる。大量の無人機体との戦闘中、主人公 C4-621（レイヴン）が来襲し、戦闘に突入することになる。
ちなみにこの際、2人には「レイヴンを捕捉するまでは地べたを歩く」AI ロジックが組まれている。そのため高台に陣取る無人機体の集中砲火を回避できず、頻繁にスタッガーを起こしている。何が「ガラクタ掃除では物足りなかった」だ

ベイラムはとんだ泥船でした
理気の流れはアーキバスにあります
壁越えにしてアイスワーム殺し
貴方の首級は良い貢物になるでしょう
この出会い… まさに吉兆か！

アリーナと異なり、地下都市は障害物が多く、鯉龍の引き撃ち戦術が殺されてしまっている。しかし戦場にはメーテルリンクのAC インフェクション、そして大量の無人MTがおり、気を抜くとこいつらのエネルギー弾に蜂の巣にされる。かといって鯉龍を放置すると、途端にミサイルの回避が難しくなる、中々に嫌らしい状況である。どちらかのACに速攻を仕掛け、早いうちに数を減らしてしまいたい。

私だけ生き残れば手柄は総取り…
やはり吉兆です

先にインフェクションを倒すと、五花海の下衆さ満点の台詞を聞くことができる。
ベイラム経済圏における稀代の詐欺師は、最後の最後で致命的な分析ミスを犯したのであった。

吉穴が… 見えぬ…

ベイラムを見限って鞍替えしたのでしょう
結果は同じでしたが

野蛮人と裏切り者には厳しいエアちゃんである。

「五花海は意外とレッドガン好きだった」説

この節はフロム脳が生み出した集合知です。
公式設定ではないので注意してください。

以上の様に、本編ではここ一番でポンコツぶりを発揮してやられてしまった五花海だが、断片的な設定描写を繋ぎ合わせてこねくり回す考察派プレイヤー達の間では「彼はレッドガンには割と愛着を持っていたのではないか」とするネタが生み出されていた。
その根拠は「ベイラムはとんだ泥船でした」という、あくまでベイラム本社を指した嘲りと解釈できる台詞。そして『集積コーラル到達』がミシガンの戦死後に発生するミッションである、という2点。

五花海は「レッドガンは無能の集まり」だとか「ミシガンという猪突」だとか、レッドガン関係者を腐すような台詞は発していない。おとなしくレッドガンに加わったのも、もちろんナイルやミシガンの監視がきつかったためではあろうが、レッドガンに迎え入れてくれた両名の度量、そしてミシガンの指揮能力を信頼したためではなかろうか……？

そして悉く大勢を読み違えたその場しのぎの作戦に終始してきた（ナイルやヴォルタも戦死している）ベイラムの無能。ウォッチポイント・アルファ突入戦では雑兵どころか、主力のレッドガンすらも使い捨てるかのようなごり押し一辺倒に陥り、とうとうミシガンも死んでしまった。これが五花海のアーキバス鞍替えを決意する決定打となったのではないか……？