この項目は、ネタバレ成分を多く含んでいます。 ここから下は自己責任で突っ走ってください。 |
「はは!逃げろ、走れ、跳べ!せいぜい足掻け。喚け。叫べ!いずれ貴様ら三騎が悉く、我が光に灼かれて消え去る運命よ!」
ライダー(蒼銀のフラグメンツ)とは、小説『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』の登場するサーヴァントの一騎である。
褐色の肌に太陽の色をした瞳を持った、オリエンタルな衣服に身を包んだ高貴な男性。同時に、太陽の輝きを放つ“破格の王”。なので、一人称は“余”。サーヴァント階位は第五位。マスターは、凋落の一途を辿りながらも、未だに大勢力を保持している一族の長である仮面の老魔術師、伊勢三玄莉。後にペルセウスのマスターとなる伊勢三少年は、この一族の人間である。
自身を「王の中の王」あるいは「神王」と称するほどの、傲岸不遜な自信家であると同時に、情け容赦ない苛烈な性格の持ち主でもある。そして、凄まじいまでの愛妻家。
バーサーカーによる玲瓏館襲撃においては、彼を相手取っているセイバーらの戦いに乱入すると同時に、彼らを圧倒。その上で、バーサーカーを容易く葬り去る。
その後、セイバーらと完全決着を着けるべく、東京湾上にて自身の切り札を展開した上で彼らを招聘。これに応じなければ、東京を焼き払うという、事実上の宣戦布告をした上で彼らを待ち受ける。
その性格面はどことなくピカレスクな方の金ピカを彷彿とさせる上に、言動だけ見れば暴君の印象を受けてしまう。だがしかし、彼自身は進んで公正明大であろうと努め、また民を第一に考える統治者の鑑であり、理想の王。故に、王としての在り方も、サーヴァントとしての実力も、その金ピカと比肩しうるほど。また、人を見る目にも優れており、幼い頃の玲瓏館美沙夜に王者の気質を見出した。
真名は、(ネタバレにつき反転)古代エジプト最大にして至高のファラオ、オジマンディアス(日本では、ラムセス2世の名で知られる)。第19王朝に黄金時代を築き上げたことから太陽王、またアブシンベル大神殿をはじめとする数多の神殿を建立したことから建築王と称せられる、紛うかたなき破格の王。また、今まで登場しそうでしなかったシリーズ初のファラオのサーヴァントだったりする。
東京湾上の決戦において、セイバーを絶体絶命の窮地に立たせるものの、アーチャーのその命と引き換えにした一撃、そしてキャスターの助力を得たセイバーによる聖剣の一撃を前に敗れ去るが・・・・
ライダーのサーヴァントよろしく、数多の宝具を所有し、それらを駆使した戦法を取る。だが、問題はその宝具が全て規格外の代物ばかりであり、このためにセイバーどころか、彼を含めた三騎士クラスのサーヴァントを同時に相手取ることを可能としている。また、自身も少なからず腕に覚えがあり、白兵戦でもセイバーらと互角に渡り合える自信を有している(その際の得物は短刀であるらしい)。
以下は、彼のステータス及びスキル。なお、スキルのパラメーターに関してはGrand Order準拠。
筋力:C | 耐久:C | 敏捷:B | 魔力:A | 幸運:A+ | 宝具:EX |
対魔力:B | 騎乗A+ | カリスマ:B | 皇帝特権:A | 神性:B |
ステータスのパラメーターが平均的なライダー以上の数値を示している。更に、能力強化を施す皇帝特権や後述の宝具に効果が期待できるカリスマなど、いずれもその自身が過剰なものではなく、王の中の王を名乗るに相応しいものばかり。そのためか、根源と繋がっているはずの沙条愛歌ですら、最大級の危機感を抱くほど。
以下は、彼が作中で用いた宝具。
ライダーの主力たる方舟。太陽の輝きと灼熱を帯びたその船によって高速飛行を可能とし、また黄金の魔力光にて敵を殲滅する。なお、部分的に出現させることも可能であり、穂先だけ出現させて砲台として用いる、などといったように、割と用途の広い宝具でもある。その火力は、この宝具だけで簡単に東京を火の海に沈められる、ということ。
ライダーの尖兵たる守護獣。すなわち、古代オリエントを中心に広く知られた神獣スフィンクス。獣らしく、爪や牙、そして咆哮を主な攻撃手段とする他、炎熱や旋風を伴った攻撃を繰り出すことも可能。そして、その高い知能を有しているためにサーヴァントと互角に戦うことができるだけでも脅威なのに、頭を失っても活動可能なほどの生命力の持ち主でもある。恐ろしいことに、単体でもセイバーを苦戦させる力を持ったこの聖獣が複数存在する、ということ・・・・ちなみに、スフィンクスといっても、何種類か存在している。また、セイバーと対決したのは一般的によく知られた人頭の、いわゆるアンドロスフィンクスと呼ばれる種類のもの。
ライダーの奥の手である神殿であり、固有結界。そして、この宝具はライダーの王としての威光そのもの。そもそも、生前に「過去現在未来において、全ての神殿は余の為にある」という言った者勝ち宣言のために、自身が建てた神殿どころか、全く関係のない神殿までもが折り重なった、光り輝く異容の巨大神殿として顕現している。この宝具の概要は、いろいろと説明が面ど・・・・じゃなくて、多様なので、簡略に述べると・・・・
・・・・といった具合に、もうわけがわからないよ、と叫びたくなること請け合い。だが、こんな人外魔境でもまだ序の口に過ぎない。この宝具の真骨頂は、ファラオへの絶対的な祝福と不敬なる敵対者への呪詛が神威として顕現していること。しかも、その効果はその神殿で祀っている神々によって様々、という出鱈目ぶり。作中で出てきただけでも・・・・
このように、今まで登場したライダーのいいとこ取りな宝具の数々である。ロマンも詰め込みすぎれば、時としてチートと化すということだろう。
そもそも、ライダーは今回の聖杯戦争に乗り気ではなかった。というよりも、召喚者である玄莉に強い怒りを覚えていた。というのも、彼が召喚の触媒に用いたのが、よりにもよって愛する妻(可愛い!)の遺物だからである。なお、彼に関する遺物が多く存在するが、確実に召喚する、となれば妻の遺物を用いる以外に方法はないからだ。ともあれ、妻の眠る寝所を荒らした不届き者として玄莉を断罪しようとするが、聖杯戦争に臨む彼の覚悟が本物であると理解すると、しばしの猶予を与た。
とはいえ、それでも聖杯戦争に本気で臨もう、という考えにまでは至らなかった。むしろ、魔術と科学技術を融合させている伊勢三一族に強い嫌悪感を抱く。このために伊勢三一族殲滅の考えが頭を過ぎらせた時、強引な延命措置で生かされている幼い頃の伊勢三少年と出会う。その体を病魔に蝕まれながらも、その少年がただひたすらに願っているのは、ただ一つ。世界中の人々の幸福である。この聖者の在り方を体現している伊勢三少年を見て、ライダーは思い出す。最後には袂を分かったものの、自身の親友であり、兄弟でもあった聖者を。故に、ライダーは伊勢三一族を生かすのだった。
その後、キャスターを擁する玲瓏館陣営と同盟を結びに赴く。ただし、ライダー自身は主従共にさしたる興味も抱かず、同盟自体にも乗り気ではなかった。そんな折に、美沙夜と邂逅を果たし、同盟を快諾。
この時代にも、聖者や王者と呼ぶに相応しい人間たちがいることを知ったライダーは、王として受肉を果たし、民を救うことを決意する。そのために、愛歌を世界に厄災をもたらす“世界を喰らう女神(ポトニアテローン)”と断じ、これを討ち滅ぼすための戦いに挑む。
かくして、神王は東京湾上に奥の手たる神殿を展開し、そこでセイバーら三騎士のサーヴァントを迎え撃つ・・・・
「まさしく世界を救う戦いである!余は、余が統べるためにこそあらゆる敵を灼き尽くし、遍くすべてを救おうぞ!」
※この辺の描写は非常に主人公っぽいですが、あくまで主役は正統派な王子様のセイバーさんです。
ライダーが展開する“光輝の大複合神殿”は脅威の一言であった。米国太平洋艦隊を一瞬で壊滅させた“デンデラの大電球”による超絶の雷撃。一切の傷や病を受け付けないアーチャーの身体すら蝕むほどの呪詛の猛毒。更には、封じられてしまった宝具・・・・それら全てが容赦なくセイバーたちを苦しめた。しかも、仮初の不死の肉体により、ライダーには一切の攻撃が通用しない。とはいえ、状況は確実にライダーを不利な方向へと傾いていく。愛歌やアサシンによる玄莉らの抹殺。他の神に由来する品を宝具としているために、封印を免れたランサーの猛攻。そして、愛歌と結託したキャスターの“賢者の石”によりセイバーが、令呪使用によりアーチャーが、宝具使用可能となった。そうして、いよいよ放たれた聖剣の一閃と救国の一矢。ライダーもこれを太陽面爆発さながらの火力で迎え撃つも、敗れてしまう。
※思い出されましたか?この物語の主人公はセイバーさんです。目立っているのはアーラシュさんだけどな!
しかし、この偉大なる王は敗北を目前にしながらも、決して取り乱すようなことはしなかった。というよりも、むしろ二つの星の光に見取れていた。王はかつて見たからだ。この光に匹敵する奇跡。すなわち、自分と決別し、海を割るという奇跡を起こした比翼の友たる聖者、モーセの起こした奇跡を。ともあれ、この二人こそが自分に代わって世界を救うものだと確信し、王は神殿と共に消え去ったのだった・・・・
だがしかし、愛歌によって自身の見出した幼き命の悉くが蹂躙されることになったのは、皮肉以外の何物でもない。
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最終更新:2024/05/05(日) 07:00
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