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斬鉄剣で斬れない物一覧とは、ルパン三世に登場する十三代目石川五ェ門の所持する斬鉄剣で斬れない物の一覧である。
なお、斬ることはできたが再生されるなどして実質的には失敗に終わった例も含む。
また、ルパン三世という作品は個々のエピソードが独立していることが多いという性質上、「斬れないもの」も基本的には一回きりの設定となっており、あるエピソードで斬れなかったからといって他のエピソードでも斬れないというわけではないということには注意されたい。
斬れないのが悪いのではない。拙者の腕の未熟さ故だ・・・
一覧（登場順）
旧ルパン
- 金満邸の屋敷の床板 (第15話 ルパンを捕まえてヨーロッパへ行こう)
アニメルパンにおける記念すべき(?)最初の切断失敗例。
銭形の罠によって強化された屋敷の仕掛けの一つだが、刀で傷を入れた程度で、いつものように真面目に斬りかかっていたわけでもないので、実際のところはよくわからない。
新ルパン
- ミスターX (第1話 ルパン三世颯爽登場)
第1シリーズの最初の敵が蘇って登場。しかし、1話目にして早くも斬鉄剣が通用しなかったばかりか、素手で受け止められて折られる。
開始早々いきなり武士の誇りを折られるとは何事か!
- ジャンボ・ルビー (第14話 カリブ海の大冒険)
不吉な呪いのルビーを不二子から奪い、ジョーズの餌にしなければこうだ、と意気揚々と斬りかかったはいいものの、一撃目は弾かれ、その後連撃を加えるもかなり刃こぼれしてしまった。
流石の名刀も呪いのパワーには勝てなかったと言うことなのだろうか?
そしてこの話ではもう一つの失敗例が存在する。
- 飛行船ヘンデンブルグ号の特殊スチールによるシャッター (第15話 名探偵空をゆく)
金田二耕助に化けて潜入した飛行船から逃亡する際に失敗。
ルパン一味が正体を明かし、ルパン三世のテーマ曲がかかりながらカッコよく逃亡する、というシーンで2話連続での刃こぼれ。ちなみにこのシャッターは次元のマグナムでも撃ち抜けなかった。
- 卵型十年金庫 (第19話 十年金庫は破れるか)
フリーザ様の声をした坊主が製作したこれまでの金庫の欠点を全て克服する、とされる最高金庫。毒に冒されたルパンを助けるため解毒剤が入ったこの十年金庫に向かって放った秘剣「兜割」なる必殺技を使うが、あっさり折れてしまった。しかも、その時に「兜割でもダメか・・・」と呟くと折れた剣をポイ捨てしている。
さらに、毒で朦朧とする中「死んでも降参しない」と金庫破りに挑むルパンに対して「生き恥をさらすな」などと吐いている。人のことを言えるのか!五ェ門!!
- 墓地に仕掛けられた罠の蓋 (第51話 私が愛したルパン 後篇)
第2シリーズ屈指のシリアスエピソードで登場した切断不能物体。
次元が引っかかってしまった落とし穴の蓋を斬ろうとするも「き、斬れん!!」と真顔でうろたえる。
ちなみに、この話の前の話で再び死体と対決するが、こちらもすたこらさっさと逃げている。
見た限り薄い金属のようであったが果たしてどのような特殊素材だったのだろうか・・・?
- 蒟蒻 (第61話 空飛ぶ斬鉄剣)
恐らく斬れない物としては一番有名なもの。
不二子に武士の魂斬鉄剣を盗まれて自殺未遂まで起こす。
その後盗まれた斬鉄剣はリモコン斬鉄剣なる変態兵器に改造されてルパン一味をピンチに陥れる。
ルパンは「何か斬鉄剣に弱点は無いのか?」と訊ね、その中で斬れなかった物のコンニャクを思い出す。
最後の賭けでアフリカの地下からコンニャクイモを掘り出し、飛行機を改造した超変態兵器のコンニャクおでんカーで戦いに挑む。
最終的にうまく取り返し、番組のラストでは黒幕の車を一刀両断し、五ェ門がカッコつけて終了するが、アンタそれコンニャクで取り返した剣ですから。
ちなみに、コンニャクを塗りつける際に防護服や手袋、マスクも無しに素手同然の結構危ない格好で加工していたので、よい子のみんなは斬鉄剣に挑むときに真似しないように(コンニャクの加工は意外と危険なのである)
- インベーダー金庫 (第111話 インベーダー金庫は開いたか)
TAITOの誇る人気アーケードゲーム「スペースインベーダー」が取り付けられた金庫の仕掛けを斬ろうとするが斬れず。
なお、効果音なども含めてこのインベーダーゲームは当時のものそのまんまだったので、金庫破りの方法も当時最も普及していたある装置を狂わせるだけで簡単に開く。
- マイアミ銀行金庫 (第143話 マイアミ銀行襲撃記念日)
実際に斬りかかってはいないシミュレーション上の結果であるが、高周波振動装置によって完全に破壊されるであろう、というものだった。
なお、最初は「拙者が一刀の下に斬り捨てればよい」などと言っていたが、シミュレーション結果を聞いてからは「拙者金庫の金などいらん! 斬鉄剣は命より大切なもの!!」などと怖気づいた。
それにしても金庫破り苦手すぎないか? 斬鉄剣よ。
- エレベーターの超硬質ガラス (第148話 ターゲットは555M)
厳密には一撃での切断が出来なかった。
一応何度か斬りかかってルパンが通り抜けられる程度の穴を開けることに成功。
なお、斬り崩した際に「もうちょっと歯応えのある相手かと思ったが」などと言っていたが、本人はヘトヘトになっていた。
PartIII
- 銭形警部特製の粘着テープ (第13話 悪のり変装曲)
鈴木清順が脚本を担当したことで有名なテレビルパン史上屈指の難解エピソードの冒頭でルパンと銭形のいつもの追いかけっこの最中で銭形がルパンに向けて放った必殺の粘着テープ。
一応、これに閉じ込められたルパンを助けようとして斬ったはいいものの、テープの粘着剤がまとわり付いており、事実上の失敗。
結局テープを1枚1枚手で剥がすと言う超アナログな手段で救出せざるを得なかった。
なお、この時の切断音は普段より若干鈍い効果音で表現されており、きちんと斬れていないことが示される。
恐らくこの経験が銭形に斬鉄剣の弱点を悟らせたのか、第37話にて強力な瞬間接着剤を混ぜた弾丸を用いて五ェ門を敗北に追い込んだというエピソードがある。
- ベイルート移動銀行の壁 (第23話 ベイルート移動銀行強奪作戦)
世界一危険な場所にある世界一安全な銀行の外壁。しかも移動先に車が留っていてもかまわず踏みつける。
戦車にもビクともせず、地雷を踏んづけても多少キャタピラがガタついた程度のダメージしかなかった。
オープンリール式のデカイ人工知能まで搭載したコンピューターが心臓部となっており、ルパン曰く「男に指一本触れさせたことのないヴァージン金庫」
やっぱり銀行破りが斬鉄剣の鬼門らしく、ルパンの忠告を無視して潜入前に何度か斬りかかったものの、原爆にも耐える特殊合金にはまるで歯が立たなかった様子で、手首を痛そうに押さえながら「無念」と呟いていた。
但し、キャタピラとの接合部分は若干金属が甘いらしく、ここを切断することで移動手段の喪失には成功。
なお、銀行破り自体は結局のところ札束の焚き火をする羽目になりほぼ失敗に終わった。
- ピンカートン製金庫 (第45話 コンゲームに乾杯)
冒頭でルパンが入手した特殊金庫。
しかし、斬鉄剣どころか重火器程度では全く効果が無かったばかりか
反動で自分たちに飛んできて危険な目に遭うだけだった。
結局、鍵を盗んで開ける以外に方法は無かった模様。
- マフィアのボスが準備した特殊防弾ガラス (第47話一枚の迷画)
捕らえられた病気の子供を助けるために参上したマフィアのアジトで人質を目の前に透明の防弾ガラスに斬りかかるが、傷一つ入れることが出来なかった。この様子にボスもご満悦であった。
この後、五ェ門は斬鉄剣を奪われ、凄まじい拷問を受けることになる。
なお、この話は五ェ門のデザインがシリーズ中でも特に違う。
2015シリーズ
???
あったら追記してね。
テレビスペシャルシリーズ
- パンドラボックス (ルパン三世 ヘミングウェイ・ペーパーの謎)
斬鉄剣でも斬れない物があるのか、と苦労の末一味が探し出したヘミングウェイのお宝だが
最後の最後で何度も斬りかかって、斬れるまで日本には帰らないと散々駄々をこねる。
挙句の果てにペチペチ叩く有様だったが最後にはポンと何気なく剣で触れただけで真っ二つに割れたので、芯を突けば簡単に斬れたのか、或いは少なからぬダメージは与えていたことが伺える。
- 超斬鉄合金で出来た龍の置物とステルス戦闘機 (ルパン三世 燃えよ斬鉄剣)
ルパン一世が唯一盗みに失敗したタイタニック号の沈没した船内に残されたお宝。
龍の置物はその金属で製造され、特殊な溶液に浸すことで元の製法を記した用紙状に変化するという形状記憶合金の性質も持っていた。
これ自体は五ェ門の先祖が開発した斬鉄剣に使われた合金をさらに上回る耐性を誇る夢の金属だが、これを悪用されることを良しとしなかった五ェ門は自らの手で葬ることを決意。
ステルスに向かって最初は下から斬撃を加えるが、これは弾かれて失敗、作戦を変更し、機体の上から切断を試みる。ルパンの操る複葉機の寿命が迫る中、3度寸分の狂いも無く同じ場所を斬り付けた業により金属が耐え切れずに真っ二つに割れ、最終的にはステルスの放ったミサイルが直撃して爆発四散。
絶対に沈まない不沈船タイタニックが沈む海に、かつての恋人桔梗の亡骸と共に絶対に撃ち落せないステルスが海の藻屑と消えた。なお、龍の置物は斬れずじまいであったがステルスと運命を共にし海中に没した。
他の斬れない物シリーズとは異なり、五ェ門が主役のテレビ映画で、最後の最後まで諦めずに勝負を挑む姿は武士そのものであり、とてもカッコいいので五ェ門ファンは必見の作品。
- 貞千代の刀 (ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密)
かつての兄弟弟子で共に剣を学んだ仲である貞千代。
…が、悪の道へと走ったうえにオカマ化していたことに激怒して冒頭からしつこく勝負を挑む。
尺八を吹きながら参上する、全裸の不二子を助けるために奮闘など、この作品の五ェ門は少し変わった描写が多い。
最終決戦ではついに一騎打ちとなるが、彼(彼女?)との刀の打ち合いでなんと根元から叩き折られてしまう。
しかし、折れた刀が背中にブッ刺さり、結局は勝利。貞千代の最期の言葉は「五ェ門の・・・ばかぁ・・・」だった。
なお、貞千代は五ェ門の元同門だっただけに、剣術は高い技術を誇っていたが、それ以上に劇中ではSM嬢の如く鞭を使うことが多かった。鞭で不二子のおっぱいを見せてくれたので男性視聴者大喜び。
- オリジナルメタル (ルパン三世 天使の策略 ～夢のカケラは殺しの香り～)
ロズウェル事件で墜落したUFOに使われていたというオーバーテクノロジーな金属（実際にはUFOのカケラではなく米軍が開発した特殊超合金のサンプル）。
冒頭で斬鉄剣を小バカにされて頭に来た五ェ門が切断に挑戦するが、刃こぼれしてしまった。 - 妖刀「紅桜」(ルパン三世 天使の策略 ～夢のカケラは殺しの香り～)
ブラッディエンジェルス幹部・ラッキークローバーの一人、辻斬りカオルの所有する妖刀。
上述の理由により刃こぼれを起こした斬鉄剣では本領を発揮できずあえなく敗北してしまった。
オリジナルメタルを砥石にして刃こぼれを直した後の再戦では見事紅桜を叩き斬っているので、本来の性能からすれば切断可能であったと考えられる。
映画
- フリンチの合金チョッキ (ルパン三世 ルパンVS複製人間)
仕込み杖を持ったマモーの手下フリンチに波打ち際で勝負を挑まれ、一撃で決めたかに思われた。
が、次のカットで斬鉄剣が全体的に刃毀れしている様子が映し出され不敵な笑みを浮かべたフリンチの「レーザーでなきゃこの合金チョッキは斬れねえ」というキメ台詞が発せられるのだった(ちなみに、叫び声を除くとフリンチ唯一の台詞がこの言葉だったりする)。
勝負自体は、顔を切断するという荒業で勝利するが、剣の切っ先が折れてしまう。それと同時に五ェ門の心も折れてしまい、「剣のせいではなく、自分の腕の未熟さが招いたこと」と項垂れるのだった。
ちなみに、次元はこの時五ェ門に対し「バッカ野郎!なまくら剣ぐらい直せば済むこったろうが!!」と散々な言葉を浴びせている。斬鉄剣をなまくら呼ばわりするばかりか、心が折れた仲間に対してあまりに酷である。
が、この欠片は成れの果てとはいえ鏡のように鍛え上げられた斬鉄剣には違いなく、前述の合金チョッキをも切断するレーザーを防ぎ、ルパンの命を救うことになった。
- ズブのナノマシン製防御システム (ルパン三世 DEAD OR ALIVE)
原作者が監督を務めた映画で登場した最先端兵器。
斬ること自体はできたものの、ナノマシンの集合体である防御システムはすぐに復活してしまったため、実質失敗とみていい。
- ホークの斧（LUPIN THE IIIRD 血煙の石川五ェ門）
五ェ門が未熟であったこともあり、刃を交えるも切断には至らず、逆に斬鉄剣の鍔（今作前半の斬鉄剣は他作とは異なり白鞘ではなく拵となっている）を破壊されてしまう。
修行の末にある境地に達したことにより、再戦時には見事ホークの斧の両断に成功する。
なお本作では五ェ門の剣技が「斬鉄の技」と称されるシーンがあるなど、斬鉄剣という刀の性能よりも五ェ門の技量の側面が強調されるものとなっている。
その他
- ダイヤモンドに関してはPartIII第22話『ダイヤに炎は似合わない』で斬れないと発言している一方、新ルパンではブリリアントカットを施しているほか、『ルパン三世 バイバイ・リバティー 危機一発!』では世界最大のダイヤモンド「スーパーエッグ」を真っ二つにし、粉々に砕け散っている。一見矛盾が生じているように感じるが、ルパン三世という作品は毎回パラレルのようなものなので、それぞれの作品ではそういう設定だった、と解釈するのが適切であろう。
ちなみにダイヤモンドの「硬度」とは「モース硬度」という「ある物でこすり付けて傷がつくかどうか」という傷の付き易さを表す単位で、実際ダイヤはハンマーで叩けば簡単に壊れるぐらい脆いものでもある。
なお、似たような高価なもののうち、金は『ルパン三世 ロシアより愛をこめて』をはじめとして簡単に切断している(現実にも金は軟らかく、熱などで加工しやすい金属である）。
- ルパン三世第2シリーズ第131話『二人五右ヱ門斬鉄剣の謎』では、五ェ門の持つ斬鉄剣には夫婦とも言えるもう一本の斬鉄剣があることが語られ、これによれば300年に1度斬鉄剣は竹光にも劣るなまくら刀になってしまう。
切れ味を復活させるにはもう一本の斬鉄剣、雌刀と一晩添い寝させてやる必要がある。
五ェ門の剣は雄刀で、刀身が一回り長い。運悪く13代五ェ門の世代はその300年目に当たってしまっていた。
ルパンの計らいで切れ味は戻ったものの、もう一本の剣は硫酸のプールで溶けてしまったので五ェ門の剣は遅くとも300年後には二度と切れ味が戻らなくなるガラクタと化してしまう。まぁ、別に子孫に譲る必要も無いし、今の五ェ門にはもう関係ないから仕方ないね。ルパン8世で子孫がレーザーブレードを使っていたのはひょっとしたらこのせいかもしれない。
- ルパン三世第2シリーズ第86話『謎の夜光仮面現わる』では、宝を持ち逃げしようとする不二子の乗ったヘリコプターに対し持ち前の跳躍力を活かし斬りかかるも失敗。曰く、「無念、届かなかった」。
刃が届かなければ斬れないのは当たり前と言えば当たり前だが、明らかに届かない位置にある物体や、刀身よりも大きな物体までもをぶった斬る描写も多い斬鉄剣においては、斬りかかっておきながら失敗するというのは非常に珍しいシーンである。
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