キャスター(帝都聖杯奇譚)とは、経験値による聖杯戦争作品「帝都聖杯奇譚」に登場するサーヴァントの一騎である。
サーヴァントについては、サーヴァント(聖杯戦争)を参照。
概要
サングラスが目を引くスーツ姿をした金髪の青年紳士の英霊。マスターは第三帝国総統・・・・ではなく、その影武者として今回の戦いの裏で暗躍している偽総統。その目的は、本物の総統亡き今「真なる総統」という存在を召喚し、あわよくば自身がその「真なる総統」になろうとしている。でも、本当はもっとおっぱいプルンプルーンなサーヴァントが良かったらしい。そのくせ、同陣営のレイター少佐はアウトオブ範疇というダメっぷり。
言葉遣いこそ慇懃で若干胡散臭い印象を与えるが、基本的には気さくな性格の持ち主であるため、あまり堅苦しい印象はない。故にその外見と相まって普通の人間と大差ない人物。その一方で自身を「悪魔」と称しており、そう自称するだけの狡猾さを併せ持っている。また今回の戦いにおける主力である英霊兵の運用の基盤となっているのが魔術であることを即座に否定し、科学であることを強調している。
その英霊兵が魔人アーチャーこと織田信長によって壊滅させられた後、追い詰められた総統によって呼び出される。これが彼の初登場となった・・・・のだが、その直後に信長の狙撃により秒殺。見せ場も顔見せもなくあえない退場となった。
「せめて名乗らせてもらえませんかね!?」
ところが、今度はランサーこと神槍・李書文とそのマスターによって偽総統が追い詰められると、何の前触れもなく姿を現す。そして自身は同陣営であるアサシンと共にランサー陣営を追い詰めるが、アサシンが死亡フラグを大乱立したせいでランサーに撃破されると、自分も成す術なく彼に仕留められてしまう。やられる瞬間すら省略という仕打ちだが、そのランサーが手応えらしい感触は一切なかったと述べているため、より一層の不気味さを放っている。
そして、ライダーを撃破した信長が桜セイバーこと沖田総司に敗北した直後に彼女の前に出現。自分にとっての脅威が退場した今、その正体を明かす。
真名は(ネタバレにつき反転)電磁波に関する数々の理論や方程式を立証した英国スコットランドの偉大なる碩学ジョージ・クラーク・マックスウェル・・・・ではなく、そのマックスウェルの思考実験により生み出された永久機関の否定、いわゆる熱力学第二法則の否定という概念。すなわちマックスウェルの悪魔。その悪魔に「無限のエネルギー」を求める人々の欲望が集ったことで霊基を得たサーヴァント。それこそが彼の正体である。
そうして自身の宝具を発動し、聖杯と融合させる。その上で、聖遺物「栄光の右手(ハンズ・オブ・グローリー)」を移植した偽総統を触媒・・・・というよりは生贄同然に利用(その上、この召喚儀式に関する危険性を直前まで黙っていた)。自分たちが呼び寄せようとしている存在の霊基は無論のこと、聖杯のドロに耐え切れず偽総統は消滅し「人造の神」が復活を果たす。
その後は沖田やランサー、そして瀕死の信長を相手取る。ひとりは万全とは言い難い状態にも関わらず、三騎士相手に当初は優位に戦いを運んでいたが、信長がランサーと自身を聖杯に捧げたことで沖田は魔神セイバーとして顕現。抑止の守護者となった彼女との最終決戦にて敗北する・・・・。
能力
- クラス:キャスター
- 身長/体重:176cm・70kg
- 属性:中立・中庸
- 性別:男性
- ステータス
筋力:- 耐久:- 敏捷:- 魔力:- 幸運:- 宝具:EX - スキル
悪魔の証明:EX 現時点で詳細不明のスキル。本来は法律用語であり、基本的には「いないことの証明はいることの証明より困難だが、この場合は「新しい根拠がなければ新しい説は言えない」という「無知論証」か。
低スペックのサーヴァントは数あれど、最低限の戦闘能力すら皆無=ステータス:なしという超極端な能力の持ち主。それどころか、キャスターとしてのクラス別スキルすら有していない。そのため、戦闘手段として銃を装備している程度。曲者揃いな経験値考案サーヴァントということを抜きにしても、彼の持つ能力は異色そのもの。その能力の一つが魔力生成。これに特化しているため、自身の生み出した魔力を偽総統に供給。結果、数十体もの英霊兵の運用に用いられることとなった。そして、もう一つが謎の不死能力。作中では何度も倒されても復活を果たしているが、どうやら物語当時のサーヴァントを含めた誰もがこのキャスターを打倒することができないらしい。その不可解な能力の正体は、彼という存在が「熱力学第二法則を否定する悪魔」である「マックスウェルの悪魔」であるからに他ならない。早い話が、彼を打倒するには単純な攻撃力などではなく、彼を否定する概念や理論が必須となる。なので、彼に引導が渡される以前の年代であるサーヴァントを含めた登場人物たちが彼を討ち滅ぼせないのはこのことによる。逆に、それ以降の現代に召喚された場合は「一般人の理系大学生にすら負けかねない」「そもそも無敵スキルが発動せず、物理の参考書で殴られて消滅する可能性すらある」という、もはや凄まじいレベルの極端さ。だが逆に言うならば、再び似たような理論が確立されてしまえば再びこの悪魔が力を盛り返す可能性も否めないだろう・・・・。
宝具
- 熱力学第二法則の否定(マックスウェルの悪魔)
ランク:EX / 種別:概念宝具 / レンジ:- / 最大捕捉:-
強欲なる人類が夢見た夢幻の心臓。すなわち「永久機関」。ただし、完全な「永久機関」ではないため、あくまでそれに似たようなナニか。ともあれ肝心なのは、この宝具によって無限に等しいエネルギーを生成できるということ。ただし、発動にはいくつかの条件が必要であるらしい。なお、この宝具は科学の力を源としているが、それによって生み出されているエネルギーというのが魔力であるため、もはや矛盾以外の何物でもない。
何を言っているのかわからねーと思うが、おれも解説だらけの欄外の座談会すらわからなかった・・・
しかし、そうした矛盾も「永久機関」としての真贋も、彼が降臨させた存在の前では些細な問題でしかないのだった・・・・・・!
人造の神(ネオ・フューラー)
キャスターが呼び寄せた「英霊そのものの再現」たる巨大なる存在。第三帝国が召喚しようとしていた「真なる総統」の正体であり、キャスターらの真の計画であるナニか。その外見はどこか影の巨人を彷彿とさせる。偽総統を素材とし、聖杯やキャスター自身の宝具、そして聖遺物「栄光の右手」を触媒とし、顕現した。神の如き力を振るい、沖田ら三騎士のサーヴァントらを圧倒。おまけに、キャスターの宝具の影響で驚異的な再生能力を有しているばかりか、触媒となっている聖杯を失っても活動可能というデタラメさ。どうやら、キャスターの制御下にあるらしく、彼の指示に従っている。そんな規格外の存在であっても、抑止の守護者である魔神セイバーによってキャスターもろとも葬られてしまう・・・・。
結局、これがどういった存在なのか、具体的なことは何一つとして判明しておらず、計画が明かされた際も“■■■■”として伏字にされていた。
余談
設定段階では「ぶっちゃけ、まだ考えていない」であったにもかかわらず、いざ「帝都聖杯奇譚」の連載が始まるや否や、出オチと見せかけて物語の実質的なラスボスにして黒幕たちに連なる存在という破格の待遇となった。とりあえずノッブはドンマイ!また、彼の真名の特定に難航するファンも多数。それもそのはず。登場するサーヴァントの多くが東洋由来である中で、西洋由来でしかも「strange fake」のペイルライダーに連なる概念系の英霊とは誰も思いもしなかったのだから。
そんな彼だが、超ピーキーすぎる能力のせいもあるのだろうが、「Fate/Grand Order」におけるぐだぐだイベント第三弾「ぐだぐだ帝都聖杯奇譚~極東魔神戦線1945~」での登場は、残念ながら見送られた様子(もっとも、舞台の設定の関係で第三帝国どころか外部の介入がほとんど不可能な状態に陥ってしまっていたのだが)。ただし、同イベントにおいて「人造の神」に似た存在が出現したわけだが。また、これに伴いキャスターのサーヴァントも別の人物に変更されてしまった。
ともあれ、かつてパラメーターがオールEだった「子供たちの英雄」として顕現した彼女がカルデアに召喚された今、キチンとしたパラメーターを得た模様。もしかすれば、彼もカルデアに招かれることがあれば、あるいは・・・・・・
Fate/Grand Order
イベント「オール信長総進撃 ぐだぐだファイナル本能寺」にて登場。特異点と化した仮想シミュレーション世界にて召喚された。マスターは本願寺エリアの武将であり摩玖主の教主「摩玖主大僧正」。彼の救済に力を貸すが、彼が子供の命を利用した不完全な永久機関を利用したことで離反、裏からカルデア家に協力する。
関連動画
関連静画
関連項目
- TYPE-MOON関連の一覧
- サーヴァント(聖杯戦争)
- 帝都聖杯奇譚
- Fate/Grand Order
- アサシン(帝都聖杯奇譚)
- ライダー(帝都聖杯奇譚)
- 魔人アーチャー
- 桜セイバー
- ランサー(帝都聖杯奇譚)
- 魔神セイバー
- ナーサリー・ライム(Fate)←概念系サーヴァントの先輩
- 総統←あくまで影武者
- マクスウェルの悪魔
- 科学
- 悪魔
- 第三帝国
- ラスボス
- 黒幕
「アナタに敗れたというコトは、やはり私は否定される運命というコトですか
―――であれば、同じ人の祈りから生まれ、争う私達とはなんなのでしょうね
いやはや・・・とかく人とは」
「度しがたい」
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