サイバーナイトとは、1990年にトンキンハウスより発売されたPCエンジン用ゲームソフトである。開発はコンパイル。角川スニーカー文庫から小説版が発売されたほか、1992年にはスーパーファミコンへの移植版、1994年には続編である「サイバーナイトⅡ 地球帝国の野望」が発売された。
再現MMDに関しては「サイバーナイトMMD」の記事を参照。
概要
24世紀の未来の銀河系を舞台とした、ハードSFなストーリー・システムを盛り込んだRPG。グループSNEがプロデュースしており、監修を安田均、ゲームデザインを水野良、シナリオ(と小説版の執筆)を山本弘が担当している。また、メカニックデザインは大河原邦男が行っている(ちなみに続編の“Ⅱ”では松浦まさふみが担当している)。
ストーリー
人類が宇宙に進出し、その文明圏を太陽系の外にまで広げた24世紀。
人類同士の争いは未だ絶えることなく、戦場における傭兵の需要も高かった。
西暦2352年11月21日、宇宙戦艦「ソードフィッシュ」にて作戦行動中だった傭兵たちは宇宙海賊の奇襲攻撃に遭い、緊急避難として座標計算を行わない超光速航法を使用。その結果、地球から約28000光年離れた銀河系中心部の近くまで飛ばされてしまう。戦艦、乗組員にも多大なダメージを負った状態で、生存者たちは地球へと帰還するための漂流を始める。
ゲームシステム
基本的にRPG。6名のキャラクターから主人公と他2名を選び、そのメンバーが乗り込むモジュール(いわゆるパワードスーツ)と装備を選択し、出撃する。
キャラクターはそれぞれ得意・不得意とするスキルがあり、それらによって各キャラが獲得できる経験値が変わってくる。
が、どのキャラも一度に多くの経験値を獲得できるのは「クエストを達成して母船へ生還」したときであり、ストーリーを進めることでキャラクターが成長するというTRPG的なバランスとなっている。
エネミーとの戦闘は6*6マスのボード上での戦闘画面に切り替わって行われる。
戦闘の際は、毎ターン開始時に各モジュールの移動先と攻撃対象のエネミーを選択・決定する。ここで手持ちの武器を換装することも可能。
攻撃方法は大きく分けて射撃と格闘の2種類あるが、気をつけなければならないのは
射撃時はエネミーと1マス以上離れていなければならない
格闘時はエネミーと隣接するマスにいなければならない
ということである。これらを満たせないと攻撃ができない。そのままターンが終了する。
エネミーもこちらと同様にボード上を移動してプレイヤー部隊へ射撃・格闘攻撃を仕掛けてくるため、相手の特性を踏まえた上で間合いを考慮し行動選択しなければならない。
また全ての攻撃には属性がある。各モジュールが装備できる武器の属性は決まっており、当然ながらエネミーの弱点属性もそれぞれ違うので、各惑星で出没するエネミーの熟知とそれに対応した出撃前の準備が必要。
エネミーを倒したときにその残骸から再利用可能なパーツ(PCエンジン版ではトレジャー、SFC版ではネオパーツと呼称)を回収することがある。これを母船へ持ち帰り分析することで、モジュール自体の性能強化や新兵器の開発を行うことができる。逆に言うと、モジュールそのものは経験値蓄積によって性能を向上させることはできない。
キャラクター
ゲーム中で操作可能な登場人物
- 主人公(名前は自由に入力可)
主人公。男性。オープニングで宇宙海賊に襲われた際、ジャンプ・ドライブの使用を決断した張本人。
キャラクタークラスはコマンダー(指揮官)。高いコンバット(戦闘)スキルと、その他全てのスキルを平均的に持つ。
小説版ではブレイド・ブライアントという名前がある。 - クレイン
男性。クラスはソルジャー(戦士)。主人公以上のコンバットスキルを持ち、モジュール修理に関わるメカニック(機械工)スキルも低レベルだが所持。 - キリ
女性。クラスはソルジャー(戦士)。スキル傾向はクレインと同じだが、ステータス値の体力が高いクレインに対して、キリは素早さが高い。 - シャイン
男性。クラスはサイエンティスト(科学者)。スキル:サイエンスは敵の残骸から再利用可能パーツ(トレジャーorネオパーツ)を見つけやすくするもので、このスキルを高レベルで所持している。 - ヴィンド
男性。クラスはメカニック。戦闘に参加できるキャラの中でトップのメカニックレベルを持つ。
メカニックのレベルが高いほど一度の応急修理でモジュールの耐久値を大幅に回復させることができる。
なぜかPCエンジン版とSFC版でキャラ絵がまるで別人。 - ニジーナ
女性。クラスはドクター(医師)。キャラの体力回復に関わるメディックスキルを高レベルで所持。
ちなみにメディックスキルを持つのは主人公とニジーナの二人だけ。
その他登場人物
- ダグラス・C・デネット
ソードフィッシュ内で回収した敵パーツの分析をしてくれる人。ゲーム中に名前は出てこない。 - ヘルミナ・スロウベック
戦闘で傷付いたキャラ達を回復させたり、クローン再生してくれたりする人。ゲーム中に名前は出てこない。
体の傷は治せても、恋の病は担当外らしい。 - ガリー・ゲンチェル
出撃前のモジュールの整備を担当している人。ゲーム中に名前は出てこない。
モジュールがどれだけ大破して帰ってこようが、チューンがギンギンの状態にまで直してくれる。 - MICA
宇宙戦艦ソードフィッシュのメインコンピュータ。名前はMachine Intelligence for Combat Adviceの頭文字から。開発者は上記のデネット。未確認の敵に名称をつけたり、敵の特性や弱点分析の他、船員達からのメッセージや果ては今晩のおかずまでありとあらゆる情報を提供してくれる。 - ランス・マカリスター
小説版にのみ登場する人物。
フリーランスのジャーナリストで、傭兵の実態を取材するためソードフィッシュに同乗していた。
モジュール
主人公達が乗り込む戦闘用モジュール。動力源にはモノポール反応炉を使っているとされる。
各種一体ずつしかないが、乗り換えは自由に可能。
- レックス
青を基調とした万能型バトル・モジュール。
基本性能が高い水準でまとまっており、扱える武器タイプも多く大体の敵に対応できる。
汎用性に富む反面、決定打にかけることも。 - ウイナー
黄土色がかった黄色のモジュール。
レックスに比べやや装甲で劣り、扱える武器サイズも小さい。
だが火炎系の武器であるヒート兵器を扱える唯一の機体である。 - シェリフ
紺色をした軽量モジュール。
攻撃・防御面を犠牲にして移動と回避に特化した、機動性重視の機体。
扱える武器種も少ないので、いかに敵の苦手な領域にもぐりこめるかが肝心。 - タイタン
オレンジがかった赤い重モジュール。
砲撃戦用の機体であり、扱える武器種・サイズ共に豊富。
装甲は厚いが、機動力はないので敵に近づかれると厳しい。 - サウルス
緑色の装甲をした重モジュール。
シェリフと真逆の、移動と回避を犠牲にして装甲と攻撃(特に格闘)面に特化した機体。
敵に近づくまでに骨が折れるが、一度懐に潜り込めば堅牢な盾役を果たしてくれる。
また、チート兵器であるスペシャル系の武器を装備できるのはこの機体だけ。
その他
関連動画
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関連コミュニティ
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関連項目
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