490
61 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 01:23:06 ID: KsA+LADa3v
>>59
シン・ゴジラや庵野監督に格別の思い入れはないが、さて置き両者に関する論評を踏まえた私的フィクション論だとと聞くと、益々あずまん氏がウザくなった。
>>60
片隣で見ていた女性客は千鶴子ちゃんがご飯粒を摘まんだ辺りから啜り泣きを始めたが、私は辛うじて持ち堪えた。
海外用CFは初耳なので是非参加すべく検討したいが、EDが長くなりはしないかと心配だ(苦笑)。
62 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 01:37:44 ID: J0BG5+1VoC
ここでこんなことを書き込むのもアホらしいけど、東浩紀が東浩紀の文脈内でアレを言ってる意味はわかるし一貫はしている
大文字の世界と小文字の世界は病者の目線から見ると対立的に振る舞うもので、両者の相克が描かれてこそフィクションに意味があるっていう
特にこの世界の片隅にの場合、すずさんの絵の世界が、割りと分かりやすい比喩で彼岸として描かれたりもするので、非常に図式的な解釈をしやすいっちゃしやすい
「この作品を楽しむ上でそんな解釈は一切いらぬ」とは思うが…
これに、日本漫画の背景とキャラクターのデフォルメやペンタッチの違いから、近代漫画と近代文学の相似性を云々して、こうの史代の画風と合わせると色々な与太話が出来る
63 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 01:41:39 ID: wz+bQ+PORD
原作の存在も、クラウドファンディングで実現した企画である事も知らずに観に行ったが、本当に良かった
とにかく、愛おしい作品だったよ
何気ない、当たり前の日常の愛おしさとそれが少しずつ戦争によって壊されていく哀しさ
これを大仰な演出込みで描かれていたら台無しだったが、抑えた演出のおかげでより胸を打つ
のんさんの柔らかい声もよかったなあ
細谷さんの木訥だけど優しさを感じる演技もよかった
64 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 01:44:15 ID: b+vicU9g1b
まあ別に作品について自分で理解する前に人の評論読む理由も無いしな
見れば誰にでも良さが解るってタイプの映画だと思うし
65 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 03:34:41 ID: TeYxNvGrxL
>>61
広島の孤児の子は「ヨーコ」という名前だよ。ノベライズや絵コンテ集で確認できる。千鶴子はすずさんの姪っ子だね
66 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 12:53:52 ID: oxmpdD7zri
>>60
>すずさんのキャラクターよかった、悲劇には見舞われるけど、それで絶望してグダグダ・・・復活!みたいなキャラ付けになっていないところが好きでした。
実はよく見れば、そういう基本的な枠からは外れてないんだよな。それをお約束に感じさせないのはすごい
67 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 13:53:21 ID: KsA+LADa3v
>>65
ご指摘に感謝!「作劇上は千鶴子の替わりとして北條家に引き取られた」と把握していた積もりが混同してしまった。
旧日本海軍ゆかりの地に移住して付いた渾名は港のヨーコ……(老人)
68 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 14:02:20 ID: BLzGsuUQIi
この映画の略称は・・・
「このせか」「片隅」が二大派閥かねえ
はにはに方式で「こののに」という略称もあるらしいけど響きが可愛すぎて最早なんだかわからん
69 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 15:34:53 ID: oxmpdD7zri
70 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 16:27:56 ID: KsA+LADa3v
>>69
http://h
『「この世界の片隅に」の化学 - ZoaZoa日記』が参考になる。
ネタバレを避ける為に一番大事な箇所を読んでいなかったが、『ヨーコ=陽子=プロトン=核融合因子』という解釈で妥当かも知れない。
成長した彼女の配偶者や子孫に、電子は未だしも中性子を当て嵌めるのは困難だがその解釈なら無用だろう。
71 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 23:41:28 ID: io+HTqv/kp
>>66
>実はよく見れば、そういう基本的な枠からは外れてないんだよな。それをお約束に感じさせないのはすごい
思い返すと確かにそうだったかも知れない。
すずさんがずっと苦しそうって印象があって、明確に立ち直ったように見えなかったからだと思う。そういう演出にまんまとハマってしまったのかも知れない・・・。
もう一回観る機会があれば違った感想になりそう。
>>61
第2回クラウドファウンディングは早々に目標額を突破したようで・・・監督の報告会に参加するために申し込んでみますかねー?
https://
72 ななしのよっしん
2016/11/23(水) 23:52:00 ID: JhejZ35c1t
・すずさんは木目をなぞるのが好き→焼夷弾は天井板を突き破らずに天井で燃えて家を全焼させるように作られている、そのため空襲以降は家の天井板が取り外されてなぞることすらできなくなってしまう
・田舎に行くと今でも防火水槽はある
・広島の墓に立てる盆灯篭は死んで一回目の盆の人には白色だけのものを立てる地域がある→すずさんの先祖の墓参りのは虹色だが灰ヶ峰の盆灯篭は全て白色のみ、戦死者が出始めたことを意味している
・右手はどこで何をしているのか→戦時・戦後の混乱によって人々の記憶からも存在が失われてしまいつつある人々や物をどこかで描きつづけている。おそらくすずさんの右手は時代を超えてこうの史代先生に憑依して失われつつある広島の記憶を描かせている…のかもしれない
73 ななしのよっしん
2016/11/24(木) 00:46:05 ID: IyZH77kM5D
サントラ買ってから気づいたんだけど
ED直前に流れる挿入歌(みぎてのうた)の歌詞って原作最終話とそのままリンクしてるんだねぇ
原作読みながら聴いてたら偶然繋がりに気づいてめちゃくちゃ泣いてしまった
74 ななしのよっしん
2016/11/24(木) 19:01:23 ID: oxmpdD7zri
「耳ふさげ口開けえ目え飛び出るで」ってのは、あれマジなのかねえ。
この作品に限らず、小さい頃から何度も耳にした言葉だが、本当なのか俗説なのか、いまだに知らないわ
75 ななしのよっしん
2016/11/24(木) 19:48:52 ID: 0GnC8OhTxt
>>64
見ればその通りで文句なく面白いんだけど
この作品は人を選ぶ作品だと思う
てか圧倒的なまでに大人向け
76 ななしのよっしん
2016/11/24(木) 23:18:30 ID: BLzGsuUQIi
凝り固まっちゃったおぢさんの意見としては、変にスレてない10代の感想も聞いてみたいと思う
77 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 06:21:40 ID: KsA+LADa3v
>>76
おぢさん及びおばさん世代と10代は親子の年齢差となり得る。
親子同時に鑑賞する場合、君の名は。なら子供が親を映画館に勧誘する一方、この世界の片隅にでは親が子供を同道する印象がある。
実際にそうなると、何かを学び取る様に期待した教育的観点が介在し得る。
子供同士で行くなどして、そういった期待から自由であればご希望の感想になるだろうか?
78 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 09:03:49 ID: q2+YZxd858
これの感想に反戦映画じゃないって意見がたまにあるけど
反戦のメッセージは十分出してると思うんだけどな
79 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 11:05:00 ID: b+vicU9g1b
事実として多くの人が戦災を被ったのだから当時は悲劇的な時代だったって解釈もあるし
一人一人の人生を考えてみれば当然喜びも哀しみもあったはずだって解釈もある
この作品は後者よりってことだと思うけどそれを反戦ではないでまとめられちゃうと
違和感があるのはまあ解る気がする
80 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 11:11:28 ID: YvpkU23iSR
「反戦のメッセージ」を特別に出してる感じはしない。すずさんの人生に誠実に焦点を当ててる。
ただ、見た後で戦争を好きになる人はいないんじゃないか。空襲シーンとか、マジで怖かったですよ。
81 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 12:00:35 ID: J0BG5+1VoC
学生運動の終焉したあたりで、「反戦」という言葉が政治と強く結びつきすぎて、反戦を掲げる=そういう政治勢力を支持する、ってなってるところにおかしさがある
現代政治云々とは無関係に「この世界の片隅に」は太平洋戦争へと向かっていった日本に関して批判的な視線で語られてるし、それを明確な言葉にして伝えてる
どんな状況であっても人の生活はちゃんと有ったし、そこには苦楽の両面あった、と事実をきちんと伝えることと、その全体的な状況を批判することは両立する
反戦という言葉に含みきれない深みを持った、しかし明確な反戦メッセージを持つ漫画であり映画だよ
82 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 12:53:16 ID: KsA+LADa3v
>>81
『逆コース』に始まる日本政府及び歴代政権・GHQ及びアメリカ政府の反動化が発端なので、国民的同意だった『反戦』に政治的な手垢を付けて国民分断に至らせたのは、内外の国家権力側だと指摘して置く。
現代の政治や社会との関連性は抑えているが、それらからも通用する観点で戦前・戦中の日本引いては天皇制ファシズムを批判している点は間違いない。
同様に、原爆投下の前後を含めた大戦下の人間模様を描いた『花へんろ(特にNHkドラマ版よりも小説版)』などに比べれば、『反戦』的色彩を抑制的にしている点は事実だが。
83 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 13:12:24 ID: b+vicU9g1b
映画は原作より多少すずさんの人生の苦楽やその実感の方に焦点を絞ってたのでは?
玉音放送後の台詞の変更とか誰かの夢は誰かの悪夢であるって部分も
少し考えてみれば解ることだけど映画では明確に提示はされないわけだし
みぎてのうたも殆どしあはせの手紙だけど「留まっては飛び去る正義」の部分ってあったっけ?
84 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 14:06:29 ID: J0BG5+1VoC
監督自身が何よりすずの実在感を作り出したかったって強調してるしな
メッセージ性を抑えたというより、地の文で書かれた部分は極力見せないように演出してたんだと思うよ
「この国から正義が飛び去っていく」あたりもそうだけど、途中からこうの史代さんの現代からの視点がすずさんに移入していくんだよね キャラが熟成されてきて作家の地の部分が顕著に出てきてるんだと思うんだよ 漫画だとナレーションと心のなかで思ったことと作家の地の文の境界が曖昧だからできることだけど、映画ではそこはあえてやらないようにしてる
とはいいつつも、例えばすずさんと径子さんの対比含む、イエ制度に対する批判的視点とかも、考えてみれば現代的な見方ではあるし、そこはカットされてないけどね
85 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 14:54:32 ID: oxmpdD7zri
個人的には原作はそのへんから「結局この作品もそういう作品になっていってしまうのか…」とがっかりしてしまったので、映画での調整は、うれしかったな
戦争なんか冗談じゃないし、戦前の体制はおかしいと思うし、右か左かといわれれば多分自分は左だけど、政治思想関係なしに、作者が前に出すぎて、観客にゆだねてかみ締めさせて欲しい部分が少なくなると、どうしても冷めてしまう
86 ななしのよっしん
2016/11/25(金) 15:15:54 ID: J0BG5+1VoC
いやでも、そもそもすずさんが絵を描くことが好きなこと、最後髪を切ってあの髪型になること、結婚相手に関してあまり頓着していないこと、でも最終的には家族を形成することにとても前向きなこと
とか全部合わせると、やっぱ最初から最後まですずさんは単に戦中を生きた一人の女性というより、現代のこうの史代のキャラ的要素(もしくは分身?)を最初から考慮に入れて作られているような気もする
タイムスリップ的感覚というか、その部分のズレは込みで最初から作ってある感じというか
だから最後のメッセージ性の発露と他の部分との温度差は、突き放して客観的に描いてるか、より内面に近づいて描いてるかの違いでしか無いと思うんだよね
髪を切るシーンを描いた時点で作家自身もその距離感の違いにかなり自覚的だったんだと思うよ それであえてやってることに、この作品がフィクションである意味と強度があると思うなぁ
87 ななしのよっしん
2016/11/26(土) 11:44:22 ID: 0YPGwkrFwl
>>78
大抵「反戦映画」の定義が違ってるだけなんだけどね、そこら辺のコンフリクトって。相手が自分と同じ定義で喋ってるって無意識的に思っちゃってるから喧嘩になるけど、実際はお互いシャドーボクシングしてるだけ。
88 ななしのよっしん
2016/11/26(土) 12:43:57 ID: JhejZ35c1t
こんな野暮なこと気にしてどうするというのもあるが一体製作費いくらなんだろうか
広告費は当初ほとんど無し、片渕監督は製作中相当経済的に追い詰められたという話もあるようだし
アニメ映画の中では相当予算少なかったんじゃないだろうか スタッフロールの人数もかなり少ない感じがした
それでもこの作品を完成させた製作陣の舞台裏も結構気になる
89 ななしのよっしん
2016/11/26(土) 19:43:56 ID: KsA+LADa3v
>>85
作者の主義主張が前面に出ていても、普遍的な内容に限らず鑑賞者が物語としての面白さの中で受け止めて自分なりに向き合って行ければ、娯楽作品として問題ないだろう。
本作は基本的にそういう路線でないのは間違いないにせよ。
>>87
視聴者一人一人が「自分は反戦という概念をどう定義しているか」を問われると思う。
定義が反戦への支持不支持に直結するので、「反戦が介在し得る設定から具体的にどう描いているか」という分析に敷衍すると「反戦映画だから・として×」という短絡的結論に及ぶかも知れない。
私は原作を始めとする作品から窺える、作者の主義主張及びその表現法に関して未だ疎いせいか、>>86の様な指摘は斬新に思えた。
ノンフィクションなら、主人公クラスの描写対象に自己を投影しつつ距離感を年代の推移と共に切り替える訳には行かないかも知れない。
90 ななしのよっしん
2016/11/26(土) 20:37:02 ID: J0BG5+1VoC
今日は宇多丸によるレビューがあるな
万札を消費してまで当てたレビューだし、聞くのが楽しみ
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