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ゆっくり茶番劇商標登録問題とは、Youtuber柚葉が『ゆっくり茶番劇』の商標登録を行ったことで発生したネット上の騒動のひとつである。
現在のドワンゴ対応状況についてはこちら→文字商標「ゆっくり茶番劇」に関するドワンゴの見解と対応について
目次
概要
2022年5月15日にyoutubeにて動画投稿を行っている柚葉(旧名:たまゆら)氏が「ゆっくり茶番劇」を商標登録したことを告知。これに伴い自身が運営するサイト及び動画等にて「ゆっくり茶番劇」及び類似語句を使用する場合は柚葉氏が運営する『柚葉企画』に許可を得る必要があることや年間10万円(税別)の契約料が必要であることなどが明かされた。(なお、15日以降アクセスが困難になっている→5月15日のウェブ魚拓、5月15日のガイドラインウェブ魚拓)
※2022年5月10日の段階でピクシブ百科辞典において同件を取り上げた記事に書き換え及び新規作成が行われていたが柚葉氏本人の編集か不明であるため、本項では5月15日に発表したものとする。
商標登録申請は昨年に行われており、本件の異議申し立て期間を過ぎた2022年半ばに告知されたことや、「ゆっくり茶番劇」に大きく関わるだろう「東方Project」や「AquesTalk」等が深く絡んでいるにも関わらず各方面からの告知がなされていないことから、各方面への確認を行って無い状態で押し通そうとしているのではないかなどの批判の声が強く出た。
加えて、柚葉氏本人の過去動画等での「東方Project」及びユーザーの一部の層に向けた批判的・攻撃的な言動、今回の件に対する発言などもあってか悪意のある出願である疑惑も浮上、結果多くの界隈を巻き込む騒ぎとなった。
ZUN氏による見解発表、ドワンゴによる会見、そして
同月17日にライセンス契約及び使用料無償化がアナウンスされるも依然として商標権は柚葉氏の手の内であったこともあり、弁護士を交えた協議などを行っていた「東方Project」の生みの親であるZUN氏及びニコニコ公式からの見解と対応の書面発表と会見が行った。そして、同月24日に柚葉氏が抹消登録申請を行い、ついに2022年6月1日に抹消登録申請が受理・登録が行われた(特許情報プラットフォームで確認可能)。
その一方で騒動の発端となったはずの柚葉氏は柚葉氏が所属していたライバーコミュニティが上記の件を発表した日にTwitterアカウントの削除を行っており、結局柚葉氏本人から世間を騒がせたことに対する声明や謝罪などは行われることはなかった。(現在アカウントは復旧されているが鍵アカウントとなっている)
6月2日にはドワンゴが上記の抹消登録申請が行われたことを確認した上で無効審判を行うことを宣言した。
現在、登録番号『第6518338号 ゆっくり茶番劇』の特許情報プラットフォームにて6月8日に完全放棄されたことが掲載されている。(リンク先は特許情報プラットフォームの該当商標ページ)
ドワンゴ、特許庁より拒絶理由通知書受理を公表
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/nico_nico_info/status/1626066367865815043
騒動開始から年が明けた2023年2月16日に特許庁より拒絶理由通知書の受理したこと、その通知書に書かれた拒絶理由に関する内容を公表。
それに対してドワンゴは「拒絶理由通知書で示されている内容は弊社の見解とおおむね一致しており、このような判断を示していただいたことを歓迎いたします。また、インターネットミームのようなネット文化に対して丁寧に審査していただいたうえ、拒絶理由について丁寧にご説明くださいましたことにも敬意と感謝を表明いたします。」と説明及び感謝の意を述べ、後に反論を行わず、拒絶査定を受け入れることを明かしている。
約1年と半年の時を経て、終幕
ポストを読み込み中です
https://twitter.com/nico_nico_info/status/1683380069555912704
2023年7月24日、ドワンゴは2022年2月24日に登録された「ゆっくり茶番劇」の商標(登録6518338号)に対して7月12日付けの特許庁からの通知にて無効審決が下されたことを公表。この無効審決により「ゆっくり茶番劇」の商標は過去にさかのぼり、はじめからなかったことにして、当該商標権を打ち消す意味を持つ。
本騒動における最後の問題であった『ゆっくり(茶番劇)はコミュニティが築き上げてきた名称であり、商標取得されるべきではなかったこと』を明らかとなったことで、『クリエイターが安心して動画を創作できる環境が害されていた状況』が完全に打破できたものとして「ゆっくり茶番劇」にまつわる商標権についての問題がすべて解決したと発表した。
柚葉氏の言動
商標登録発表前後の柚葉氏のツイート
商標登録に対する騒動が発生し、柚葉企画のサイトはアクセスが不能となり柚葉氏は個人のTwitter上にて、指摘への回答や注意勧告等を行うようになった。ただし、下記の発言に関しては過去の発言と食い違っている信憑性にかけるものが多く、ほとんどのツイートに対して疑問や指摘をする声は多い。
注意・下記のリンクツイートの一部はツイート削除されている為、現在閲覧不可能となっている。
また、一部日時は魚拓時間を参考に記載しているため、日時が前後している可能性がある。
- 事務所や関係者との公布に係る準備が14日に纏ったので、5月に公布すると伝えていた例の件(商標登録)について15日に公開する。(14日)
- 補足:(事務所がCoyu.Liveを指しているかは不明だが)Coyu.Liveは連絡を受けてないことを明らかにしている。
- 柚葉(柚葉企業)は「あなたのお友達」ではなく「企業とお客様の関係」なのでサイトフォーム以外の連絡(DMなど)での問い合わせは不当なものとして受け付けていない。(15日)
- 柚葉は「皆さん」に対して誹謗中傷はしてない。「皆さん」は私や関係各所に対し誹謗中傷や不法行為をしている。(15日)
- 「ゆっくり茶番劇」は「東方project」のキャラクターがいなくても「市販のキャラクター素材」のみで成立するから、本件商標は東方Projectガイドラインに一切違反してない。(15日)
- 商標「ゆっくり茶番劇」は「文字商標」だから文字表記に対して効力が及ぶ。"ZUN氏の東方Project"、"版権キャラクター"、"他者の商標及びサービス"とは一切関係ない。(15日)
- 元々「ゆっくり茶番劇」を使用してる人は先行権によりライセンス不要。「ゆっくり実況」や「ゆっくり解説」も対象外。(16日)
- 「ゆっくり茶番劇」は「東方Projectのキャラ「霊夢/魔理沙」と音声読み上げソフト「Softalk(通称:ゆっくりボイス)」を組み合わせて作る寸劇動画ジャンル」という説明に対して「音声合成ソフトを用いて作成された動画」と訂正。(16日)
- 詳細は『ゆっくり茶番劇』のラインにて記述
- 権利は引き続き「柚葉企画」のものであるが、使用料(ライセンス契約)は不要に変更。(16日)
- 不要になるまでの間のライセンス契約は1件もない。(16日)
- 補足:後にCoyu.Liveが要請していたことを明かしている。
- 「ゆっくり茶番劇の商標登録でZUN氏の展開されている東方Projectのキャラクターが使用出来ない」は"誤った解釈"。(16日)
- 取得目的は「ゆっくり茶番劇を投稿して運営している複数チャンネルの動画の保護」が目的。売買目的ではない。(18日)
- 柚葉企画側からの著作権侵害の削除は現状行っていない。(18日)
- 商標取得後に東方Projectのキャラクターを用いた動画は非公開されている。(18日)
- 「ゆっくり茶番劇」は周知商標ではなく、商標取得に問題ないと判断して代理人に申請してもらった。(18日)
- 商標「ゆっくり茶番劇」(登録第6518338号)について令和4年5月23日付で「関係者等に対する誹謗中傷及び名誉棄損・虚偽・捏造された情報の流布により本来の目的を全うすることが困難となった」ことを事由に、抹消登録申請を行った。(24日)
- 関係者と対談、対面した虚偽情報が流布されている。(24日)
- 外野の不適切な拡散や便乗した虚偽動画の拡散が炎上につながった。本件は本来は炎上するべきでなかった。(6月22日)
- 補足:上記ツイートは「誤った情報の拡散や便乗行為により意図しない形で拡散されてしまった事実の周知」を目的として投稿したと説明。
- 補足:説明に使っている動画(ゆっくりの方)は柚葉氏自らが宣伝を行っていたが、これについては触れていない。
- 本件関連につきまして、今後の公の場での公表は「誤った情報への注意喚起」及び「重要な公表」を除き極力控える。(6月22日)
- 私達に対して「SNS等で批判や誹謗中傷を行っているユーザー」が如何に感情論だけで他人に流され動いているかを客観的に証明し公表する必要がある。(9月27日)
商標抹消登録申請の告知を行った後にデマの流布を行っているアカウントと名指しで否定するなどのツイートを行った後の2022年5月24日20時に『このツイートをもちまして最後とさせていただきます』とツイートをし、一時はアカウントを破棄していた(現在はアカウントを復活させ前述のツイートを削除した上活動を再開している)。
柚葉氏の過去の発言について
2015年から活動をしていた柚葉氏は5月以前は「たまゆら」という名義で活動をしていた。
が、その頃も含め東方Projectの一部層に対しての中傷紛いの批判的な行動が行っており、youtubeのチャンネルでは「東方原作勢・古参勢に対する啓発動画」と評した動画を複数投稿を行っていた。(タイトル例:東方プロジェクトはカルト宗教? 東方愛好家あるある、東方プロジェクト信者あるある 原作布教にチー牛...etc)
なお、一時は東方劇場を含めその殆どを非公開になったため閲覧することができなくなっていたが、現在は何事もなく一部は再公開されている。また、note(現在削除済)にはその東方Projectの一部層に対する並々ならぬ思いへの理由(リンクは記事の魚拓)が書き連ねられており、Twitterでのツイートも削除を行ったもののスクリーンショット等もあって、今現在もなかったことにはできないものとなっている。
ツイート削除及び一時アカウント削除
上記にもあるが、16日に騒動前後の一部ツイートの削除が行われ、記事で取り扱っているツイートなど一部ツイートは閲覧することができなくなった。(例:『合成音声を用いて作成された動画のこと』と訂正を促す引用RT、原作勢がゆっくり業界を土足で踏み荒らしていると語ったツイート、東方関連はほぼ著作権フリー化してるからリスペクトはおかしいのでゆっくりとは切り離すべきというというリプライ他多数)
これらに関しては所属するライバーコミュニティ「Coyu.Live」が翌日の朝に通達したことを公表している。
ちなみに5月24日の登録抹消申請報告ツイート前後からは今回の商標登録に纏わるツイートも削除が行われたが、こちらに関しては特に言及されなかった。
また、6月1日にアカウントの削除も行われたことも言及はなかったが、6月10日頃のアカウント復活に関しては「投稿・活動を再開するわけではなく、単になりすまし対策・ID保全のためであるとのこと。」と匿名クラブ(Coyu.Live運営元)会長より説明が行われていたが、程なくして動画投稿を含めた活動は再開され、前述の説明とは食い違う事態となった。
柚葉氏個人の言動
Coyu.Liveから警告されたことで発信内容に気を使う状況であるとはいえ、この騒動に対しての柚葉氏本人による説明等は騒動の最中ろくに行われることがなかった。これに対してはCoyu.Liveも「弁護士を交えた対応を行なっている旨報告を受けていますが、現状の対応に誠実さがみられない」「自らツイートし発表すべきである」と苦言をしている。
周りの人々も声をかけようとしても柚葉氏な動画のコメント欄の削除と撤去、ツイート返信対象をフォロワーに限定しており、引用RTを利用した質問や指摘だけではなく騒動以前から関係のあったフォロワーにすら一切の無視を貫き通した。
騒動初期は柚葉氏のフォロワーやグループ内には擁護の声も出ていたが、そんな状況が続いたことから日に日に減少していった。
にも関わらず、当の本人は自身を擁護するツイートや自分を話題にした動画やニュースが公開されたツイート、味方に回ってくれるようなツイートに関しては即座に飛びつくなどの行動(なお、しっぺ返しを食らった例も存在する)を繰り返しており、騒動に触れるような内容といえば上記で掲載した商標を放棄する理由を「関係者等に対する誹謗中傷及び名誉棄損・虚偽・捏造された情報の流布により本来の目的を全うすることが困難となった」と語ったり、(Twitter上の活動を再開した後に)「炎上で騒ぐのは第三者でストレス解消目的」とツイートするなど本件に対しては自らは炎上に巻き込まれ本来の目的を果たせなかった被害者であるような発言をしている。
2023年6月末の動画宣伝ツイートを最後にTwitter及び動画投稿が行われなくなり、7月に発表された無効審判についても現在に至るまで言及等は行われていない。
余談だが、柚葉氏のyoutubeチャンネルページでは商標登録告知動画投稿後から水が流れる映像が連続投稿されたり、チャンネルトップページに広告付きの動画(水が流れる動画)を自動再生設定にしたり、登録抹消申請告知後に騒動の発端となった商標登録告知をした動画を『新エンディング動画』として動画を差し替えをしたり(リンクはそれを動画として残したツイート)、Twitterアカウント復旧とともにyoutubeで何事もなく『自然動画投稿者』として投稿を再開、現在では非公開していた動画も含め、ゆっくり動画の投稿を再開しているのだがその内容は『炎上あるある』『犯罪者予備軍(キ〇オタ)あるある』『キモくてダサい「正義大好き人間」あるある』などの本件に対する氏の心情を察する内容となっている。
『ゆっくり茶番劇』のライン
この「ゆっくり茶番劇」という言葉だが、ニコニコ動画及びyoutubeでは基本的には「ゆっくり」の立ち絵及び「AquesTalk」を音声を使用した「ゆっくりボイス」と扱われる合成音声を使った寸劇なのだが、前述でも触れた通りこの情報でTwitter上でツイートをした人物に対して柚葉氏本人から『合成音声を用いて作成された動画のこと』と訂正を促す引用RTが5月16日に行われた。
なお、その後に「東方Projectのキャラクターを使っていなくても、Softalkを使っていなくても、“ゆっくり茶番劇”というタイトルで動画を公開して収益化したら、“ゆっくり茶番劇”を商標として使用しているとみなす」と推測したツイートをRTが行われており、また15日に行われたツイートでも「"ZUN氏の東方Project"、"版権キャラクター"、"他者の商標及びサービス"とは一切関係御座いません。」との説明も行われている。
ただし、柚葉氏本人が東方Projectを原作と語っていたり、ゆっくりと切り離すべきと語っていたり、東方Projectでなくても成立しますなど明らかにゆっくりを東方Projectが関係あると意識したような発言をしていたこともあるため、案の定指摘する声が多く寄せられている。
騒動に対する多方面の反応
ニコニコ及びニコニコ代表の栗田穣崇氏
- 5月15日 週明けに法務部に確認、21日までに内容を取りまとめた上で公式見解を出すことを自身のTwitterにて発表。
- 5月19日 栗田氏が21日に出す予定の対応方針が決定、栗田氏とZUN氏が協議。
- 5月20日 文字商標「ゆっくり茶番劇」に関するドワンゴの見解と対応について資料を公開。また5月23日15時より、「ゆっくり茶番劇」商標登録に関するドワンゴのアクションをニコニコ生放送で生中継することが発表。
- 5月23日 公式生放送(会見)配信。「商標権の放棄交渉」「 商標登録に対する無効審判請求」「使用料を請求されてしまった方への相談窓口の設置」「商標登録による独占の防止を目的とした商標登録提出」を発表。
- 5月24日 ドワンゴが今回の騒動に対して起こすアクション「商標登録による独占防止を目的とした商標登録の提出」を行ったとの報告。
- 5月26日 今回の商標登録の騒動を受け、金銭の請求を求められたりするなどを危惧して事前に動画を削除したユーザーに対する動画復旧対応を発表。
- 6月1日 『ゆっくり実況』『ゆっくり解説』『ゆっくり劇場』の商標登録出願を行ったことを告知。
- 6月2日 ドワンゴのアクションとして公表していた「ゆっくり茶番劇」商標権の放棄交渉は行われたことを理由に中止、「ゆっくり茶番劇」商標登録に対する無効審判の請求準備を告知。
- 6月3日 電ファミニコゲーマーに栗田氏が『「ゆっくり茶番劇」商標問題を、ドワンゴ視点の時系列で振り返ってみる』を寄稿。
- 2023年2月16日 「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり劇場」の3件の商標に対して、特許庁より2023年2月13日付けで拒絶理由通知書を受領したことを発表。
- 2023年2月24日 「ゆっくり実況」「ゆっくり解説」「ゆっくり劇場」の3件の拒絶理由通知は弊社の見解と概ね一致を理由に、反論を行わず、拒絶査定を受け入ることを発表。
- 2023年4月29日 『ニコニコ超会議2023 超ゆっくりしていってね!!』の企画ブースにて、動画「ゆっくりは誰のものか?どう使ったらいいのか?」を公開、ニコニコ動画上にもアップロードされる。
- 2023年7月24日 「ゆっくり茶番劇」商標(登録6518338号)について、7月12日付けで無効審決が下されたとの通知を特許庁より受領したこと、無効審決の確定をもって、「ゆっくり茶番劇」にまつわる商標権についての問題がすべて解決したことを発表。
余談だが、ニコニコ運営は今回の騒動を受け、ゆっくり茶番劇が安心して投稿できるようになったことを広めることを目的とした「ゆっくり茶番劇投稿祭」の開催を告知している。詳しくは該当記事参照。
上海アリス幻樂団(東方Project)主宰のZUN氏
- 5月15日 個人Twitterにて確認を行う旨を発表。
- 5月19日 ニコニコ代表である栗田氏とZUN氏が協議。
- 5月20日 法律事務所への相談を行い、東方Projectの二次創作として「ゆっくり茶番劇」コンテンツ、「ゆっくり茶番劇」を使用する行為への商標権は効力対象外等の見解を発表(該当ツイートツリー参照)。
- 5月24日 東方よもやまニュース、「ゆっくり茶番劇に対する上海アリス幻樂団の見解について」掲載。
その他音声合成ソフトウェア販売開発など
騒動を受け他の合成音声に対しても同様の被害が発生するのではないかという不安の声も出ているが、これに対して一部合成音声公式関係者等は声明を出している。
- CeVIO 5月15日に川出陽一氏個人Twitterにて商標登録済みであることが説明。2012年に商標登録済み。
- VOICEVOX 5月15日にヒホ氏個人Twitterにて運営がいるので安心してほしいことを説明した後の6月14日にVOICEVOX開発者が商標登録出願を行ったことを公表、後に商標登録の完了が報告された。
- VOICEROID 5月17日に株式会社AHS公式Twitterにて第三者の権利を侵害しない範囲で利用に問題ないことを説明。株式会社AHS及び株式会社エーアイが2012年に商標登録済み。(A.I.VOICEも2020年に株式会社エーアイが商標登録を行っている。)
- SONICWIRE 5月19日にSONICWIRE公式Twitterにて「ソフトウェアの利用許諾契約」に記載の条件をお守りいただき第三者の権利を侵害しなければ問題ないと説明。
- AquesTalk 5月25日に山崎信英氏個人Twitterにて先のドワンゴの見解と対応を支持することを表明。
- COEIROINK 6月1日にシロワニさん氏と夢前黎氏(つくよみちゃん運営者)双方から、今回の件を受け相談した結果、個人事業主である夢前黎氏が管理することが望ましいという結論に至り、夢前黎氏が「COEIROINK」の商標登録を出願したことを公表、後に登録が行われた。
商標登録発表後の柚葉氏関係の反応
※柚葉氏関係と言っても柚葉氏本人ではなかったり、柚葉氏が過去に関わったが故に今回の騒動に巻き込まれた団体及び人物もいます。誹謗中傷行為はやめましょう。
ライバーコミュニティ「Coyu.Live」
インターネットコミュニティ「匿名クラブ」に籍を置くライバーコミュニティで柚葉氏は2021年11月19日から所属していた。コミュニティについてはCoyu.Liveの記事参照。
- 5月15日 所属規約および所属契約への違反により警告処分。
- 即日契約解除を求める声も多かったが、法律面での精査が必要なため難しいことも説明している。
- 当初商標登録発表ツイートを担当者が個人のアカウント感覚でリツイートしてしまう。ただし、商標登録についての連絡は受けておらず内容を確認し事態を理解して事務局長に連絡したと17日に説明している。
- 5月17日 「使用料無償化」「煽るようなツイートの削除」「今後のツイート内容の見直し」「皆様への謝罪」を要請。
- 5月18日 調査した第三者のツイートをRTして柚葉氏がCoyu.Liveに所属した日(2021年10月19日)よりも前(2021年9月13日)に商標登録していたことを理由に今回の商標登録とは無関係であること、柚葉氏がたまゆら氏で間違いないことを公表。
- 5月20日 柚葉氏に対しての保有する一切の商標権を放棄するよう指示していたこと、17日の4点等の今まで行ってきた対応の事情を公表。さらに柚葉氏に懲罰処分を求める案をCoyu.Liveが所属するインターネットコミュニティ「匿名クラブ」の理事会に提出したことを告知。理事会を経て、柚葉氏に対しての無期限の会員資格停止とする処分が行われたことをサイトにて公表。
- なお、それで終わらせるのではなく引き続き商標権破棄を引き続き行っていくことも明らかにした。
- 「契約解除」ではCoyu.Liveの管理外になってしまい、今後の対応が行えなくなることを避けるために「無期限の会員資格停止処分」という処置を取ったと答えている。
- 5月21日 柚葉氏より2022年5月23日月曜日より商標権に対する放棄手続きを開始するとの報告を受けたことを公表。
- 柚葉氏から発表が行われない状況なのはCoyu.Liveも不満しか抱けない様子であることが該当発表へのリプライにて受け取れる。
- 今後連絡がないようであれば特許庁に直接確認を行うなどの対応をすることがリプライにて説明が行われる。
- 5月23日 柚葉氏より10時頃柚葉氏が弁理士宛に抹消申請書類を送付、 弁理士へ特許庁への提出を要請を行った報告を受けたことを発表。
- 5月24日 柚葉氏関連の対応は柚葉氏からの登録抹消申請告知を最後に終了することを表明。
- 6月1日 特許庁の商標権に関する経過記録を確認、抹消申請書が受理及び登録された事を確認した為、Coyu.Liveとして対応終了することを表明。
- この情報については特許情報プラットフォームでも確認することが可能。
- 6月10日 匿名クラブ会長である上永顕理氏が柚葉氏のTwitterアカウント復活に関して「投稿・活動を再開ではない、なりすまし対策・ID保全のため」と説明。
- 12月16日 株式会社化に伴い、「スタート時に既に処分者がいるのはおかしい」「再発防止を含めた切り替えが目的」を理由に、(弊会母団体の決定により)柚葉氏の処分解除を発表。
- 法人化された際、処分解除該当者との新たな契約は結ばない事も宣言されている
- 2023年7月24日 ドワンゴの「ゆっくり茶番劇」商標についてのお知らせをRT、また引用RTした上で「多大なるご迷惑をお掛けしてしまいましたこと、お詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。」と謝罪を行う。
なお、公式アカウントでは上記のような発言や対応を取っていることから巻き込まれただけだという声もあるが、一方で同団体所属ライバーであり、匿名クラブの理事長であるわさらー氏が「いくらで使用させていただけますか?」や「法に定められた方法をやって何が悪いんや...」と発言していること、匿名クラブ会長である上永顕理氏がドワンゴの会見後に「大企業がネット文化に関するフレーズを登録商標として独占する施策には極めて懐疑的です」と発言したこと、17日の部分に記載した本件に対する不適切な発言をしたライバーがいたことなどから今なお厳しい指摘や疑問の声も多数存在している。
担当弁理士事務所「海特許事務所」
- 5月16日 担当弁理士が所属している「海特許事務所」より、商標登録及び爆破予告に対する弁理士及び事務所側の意見をまとめた『『ゆっくり茶番劇』について』を公開。なお、日時は不明ではあるが8月時点で文面はページごと削除されている。
アイコン制作者「たろたろそーす」氏
- 5月16日 たろたろそーす氏個人Twitterにて柚葉氏の依頼を受けアイコンの作成を行い、またそのイラストに関しては(初期は商用利用利用の予定がなかったものの)商用利用が確定した後に料金支払いを経て了承しているを説明。
UUUM ※無関係ですが誤解を解くためにも本項にて記述する掲載
柚葉氏のプロフィール表記等もあって所属していると誤解されていた。実際には柚葉氏が所属と書いていたのはUUUMが提供している「UUUM CREAS」という申請し条件を満たせば誰でも加入することができるものである。つまるところ、「UUUM」でもなければ「所属」でもなく「誰でも入れるUUUM CREASのサービスに加入していただけのyoutuber」である。
騒動に乗じた事件
- 海特許事務所への爆発予告が行われる。警察に連絡を行い、その影響もあり、近隣を走る山万ユーカリが丘線が一時期運転見合わせとなる。なお、爆発物等は見つからず運行は無事再開された。
- 名義人を依頼している人物への殺害予告が行われる。警察に連絡をしていたが、同日に、名義人を依頼している人物の賃貸への実害が発生してしまったことも公表される。
- その他、関係者各位への犯罪予告が行われる。警察へは既に連絡済みとのこと。
事件は発生していないものの、関係者住所近辺での迷惑行為や関係者各位だけでなく同名義及び類似名義の人物への勘違い中傷など発生している。中には思い込みを拡散したするような誤解ならまだしも、虚偽の内容だとわかった上で発信したり捏造した動画投稿などの行為も目撃されている。
中傷や過激な行動は行わず、関係者からのアナウンスの拡散などをしましょう。
騒動に対する世間の動き、他
- 騒動開始直後から様々なマスメディアのサイト及び地上波のニュース番組にて取り上げられる。
- 5月24日の朝に行われた『松野博一内閣官房長官による記者会見』にて今回の騒動に対する質問が行われ、「二次創作について、ネット上で独自の文化が発展していると認識、適切かつ正当に創作物が保護されることが重要。商標権を含む知的財産権のあり方について、不断の検討が必要」という回答がされる(23分40秒頃)。
よくある疑問
- 「ゆっくり茶番劇」の商標登録は違法?
- 違法ではない。商標登録の是非に合法違法はなく、権利の帰属はあくまで民事の問題である。
- なんで申請が通っちゃったの?
- 商標登録を担当する審査官が調査不足だった可能性が高い。審査官も人間なので、このような不手際はどうしても発生する。それを狙った手口は「商標トロール」と呼ばれる。
- 今から取り消すことはできる?
- 異議申し立ては商標掲載公報の発行から2ヶ月が過ぎているので不可能だが、無効審判を起こすことは可能。余談だが、異議申し立てが可能な期間を過ぎてから大々的に発表したのも、柚葉氏が批判されている理由の一つである。
- ドワンゴは「ゆっくり実況」などの3件の商標をなぜ登録してなぜ拒否を受け入れたの?
- 情報公開時点で「これはドワンゴが権利行使をするために出願するわけではありません。 もしインターネットを利用して行う映像の提供において、ジャンル・カテゴリーを示す表示として一般的に使用されていることを理由に特許庁が商標登録を拒絶すれば、誰も商標登録できないことが明らかになります。一方、その文字列について商標登録がなされてしまった場合でも、取得したゆっくり関連の商標権について、弊社は将来にわたり一切の権利行使をしないことをお約束いたします」と明言しており、結果「(特許庁より届いた)拒絶理由通知書で示されている内容は弊社の見解とおおむね一致」を理由に拒絶理由通知に反論を行わずに拒絶査定を受け入れた。
関連動画
関連リンク
『ゆっくり茶番劇』関係の金銭請求がされたり、請求を危惧してニコニコ上の動画自主削除(3/15以降、削除3ヶ月以内)をしたユーザーに対する相談窓口
関連ニコニコニュース
関連項目
- ゆっくりしていってね!!!
- ゆっくり茶番
- 柚葉(YouTuber)
- 商標トロール (トレードマーク・トロール)
- ゆっくり霊夢素材使用禁止騒動 - 過去に起きたゆっくり関連の騒動
- のまネコ - 過去に起きた商標登録問題
- コロプラ - 過去に特許に関連する問題を起こしている。(詳しくは任天堂法務部:コロプラ裁判にて)
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